ふきとばし
初代ではストーリープレイにおいて野生ポケモンとの戦闘でしか効果を発揮しない技だったが、
金銀でトレーナーとの対戦や通信対戦においても新たに効果が追加された。
基本的な効果・命中率・PP・技タイプと、全て吠えると同じ効果を持ち、
金銀には特性の概念が存在しないため、防音なども関係無いが、
唯一、空を飛んでいる相手にも命中するという点でこの技の方が優れているため、
この技は吠えるの完全上位互換技と言える。
ただ、空を飛ぶは実戦でほとんど使われない技なので、
実際はこの技と吠えるはほとんど同じ性能と言っても良く、両方覚えるポケモンは好きな方を使えば良いと言える。
この技を覚えるポケモンの大半は、翼を持つ飛行ポケモンだが、技タイプは何故か飛行でなくノーマルである。
場に出ている相手のポケモンを強制的に引っ込めるのと同時に、
控えポケモンを強制的に引きずり出すという効果は、様々な小技を生み出すことが出来る。
まず、目の前に敵を強制的に場から引っ込めるということは、敵の積み技や身代わりを解除出来るということである。
また、黒い眼差しやメロメロの効果も、敵が場から退場すれば解除することが出来る。
以上のような、搦め手に対する対策として、防御的な使い方をすることが出来るのがひとつ。
それから、控えにいるポケモンを強制的に引きずり出せるということは、
場に撒き菱を設置してあれば、控えポケモンに強制的にダメージを与えられるということになる。
これを利用した「昆布」や「吠えループ」と呼ばれる戦術が有名。
このコンボは撒き菱が無くても成り立つ場合がある。こちらの記事参照。
また、苦手なポケモンの前で1ターン我慢してこの技を使い、控えに居る自分が有利な相手を引きずり出すことで、
次の1ターンはこちらが有利に動くことが出来る、という使い方もある。例えばこちらの記事参照。
この他、相手にチェンジさせる1ターンを稼ぐことで、食べ残しを稼ぐというテクニック(こちらの記事参照)や、
先制の道連れに対して退場させ、後出し出来なくするというテクニック(こちらの記事参照)等もある。
この技の重要な注意点として、優先度が低く、後攻になるという点がある。
そのため、この技を使う際は敵からの攻撃を1発受ける覚悟で使う必要がある。
また、他世代との相違点として、お互いがこの技を同時に使用した場合、後攻側が成功するというのが極めて重要な注意点。
したがって、素早いポケモンでこの技を連打するようなハメ技は金銀には存在せず、
逆に鈍いを積んでわざと遅くなり、敵のこの技や吠えるを掻い潜って、この技を成功させるというコンボがあるぐらいである。
必ず後手になるという性質を利用して、眠ると併用して状態異常を回避するテクニック(こちらの記事参照)も存在する。
・サンダー、ファイヤー等
この技によって、撒き菱と組み合わせたコンボとして有名な「昆布」戦術が取れる代表的なポケモン。
味方のパルシェンやフォレトス等で撒き菱を撒いたあと、
有利対面を作り、相手が交代するのを読んでこの技を使うことで、再び有利な相手を場に引き戻せる可能性があり、
相手には撒き菱のダメージだけが加算されて行く、というものである。
これによって、通常では突破が困難なカビゴンやハピナスを倒せることがある。
特に、種族値が高いが攻撃手段に乏しい準伝説ポケモンにとっては需要の高い技。
昆布目的でなくとも、相手のコンボ対策のために、サポート役にこの技を持たせることも多い。
サンダー:撒き菱とのコンボでハピナスを突破
サンダー:撒き菱とのコンボでライコウを楽々突破
サンダー:撒き菱が無くてもこの技があるだけで55食べ残しカビゴンを倒せる
サンダー:この技で有利対面を作り続けることで窮地から食べ残しで復活
サンダー:相手を退場させることでチェンジの手間を与えその隙に起点を作る
サンダー:相手の選出を暴く&身代わりを飛ばす
サンダー:電磁波と併用して麻痺を喰らいたくない相手を起点に昆布
ファイヤー:撒き菱とのコンボでカビゴンを突破
【一撃あり2000】サンダー:低レベルからでも撒き菱とのコンボで決定力
・エアームド
この技を防御的に使うことが多いポケモン。
物理ポケモン全般に対して壁になることが出来るが、鈍いや剣の舞と言った積み技を積まれると流石に受け切れない。
そこで、この技によって敵の積み技をキャンセルさせるということが出来る。
ブラッキーやムウマの黒い眼差しコンボに対して対策することも可能。
更に、この技をどくどくや砂嵐と併用することにより、昆布で崩しを狙うことも出来ることがある。
特に砂嵐では、この技で控えポケモンを強制的に引きずり出した上で砂嵐ダメージを与えるというコンボが使える。
これは、撒き菱や追い打ちを持たずして控えポケモンに強制的にダメージを与えられる数少ない手段のひとつ。
エアームド:黒い眼差し絡みのコンボを阻止する
エアームド:剣の舞も身代わりも阻止する
エアームド:鈍いと併用したコンボで全抜き
エアームド:相手の身代わりを飛ばすと同時にメロメロも解除
エアームド:ピクシーの腹太鼓を阻止する
エアームド:破壊の遺伝子が作動したポケモンを強制退場させる
エアームド:控えを引きずり出して強制的に砂嵐のダメージを与えて倒す
エアームド:この技を使いながら倒れることで後続の有利対面を作り出せる
【一撃あり2000】エアームド:地割れカビゴンを受けつつ鈍い対策
【一撃あり2000】エアームド:ガルーラの鈍いとメロメロを同時に対策
【2012ルール】エアームド:成長+バトンタッチを阻止
【2012ルール】エアームド:腹太鼓+バトンタッチを阻止
【ヒストリア2024】エアームド:影分身+バトンタッチを阻止
・フリーザー、プテラ等
この技を、鈍いと併用した「鈍い飛ばし」のコンボを使うことがあるポケモンの例。
お互い鈍いを積み合った際、この技を使うことによって相手の鈍いだけをキャンセルさせ、
自分はそのまま上がった攻撃力を利用して牛蒡抜きを狙うことが出来る。
更に、前述の通り金銀では、お互いがこの技か吠えるを選んだ際は、素早さの遅い方のみが成功し、
先制してしまった場合はこの技や吠えるは失敗するという仕様がある。
つまり、鈍いで素早さを下げることによって、相手のこの技や吠えるを無効化しながら、一方的に相手だけ退場させることも出来る。
これによって、鈍いを積んでも吹き飛ばしエアームド等では対策出来なくなるという、金銀独特の戦術である。
フリーザー:鈍いと併用したコンボで全抜き
フリーザー:ライコウの吠えると打ち合った際にこちらが成功する
フリーザー:相手の身代わりを一瞬で消すことで体力をゴッソリ削る
プテラ:どくどくと併用して昆布
・カモネギ
この技を、剣の舞と併用出来る唯一のポケモン。
上記の鈍いと同様に、敵のこの技や吠えるを阻止しながら剣の舞を積める可能性を秘めている。
ただし、レベル関係によっては、肝心のエアームドに先制をしてしまうため、
逆にこの技が成功しなくなってしまう点に注意。
この場合、努力値や個体値を調整して、わざと素早さが少しだけ低い個体を使用するという策がある。
カモネギ:わざと素早さを下げて使うことでこの技同士の打ち合いを制す
・モルフォン、バタフリー、ピジョット、クロバット、ヨルノズク等
その他、明確な目的は無くても、この技を持っていると便利という場面は決して少なくない。
例えばリフレクターと併用すれば、相手のカビゴンが鈍いを積んで来てもこの技である程度対策が出来たり、
相手が黒い眼差しやバトンタッチ等のコンボ戦術を使って来そうな時の臨時の対策になったりもする。
相手が先制で身代わりを使って来そうならば、それを読んで後攻でこの技を成功させれば、
相手が身代わりで削った1/4のHPを丸損させることも出来る。
モルフォンは、飛行ポケモン以外でこの技を覚える唯一のポケモンである。
ヨルノズク:積み技+身代わりを全てキャンセルさせる
・ホウオウ、ルギア
これらのポケモンは、この技をLv.77からしか使うことが出来ない。しかし、吠えるなら使うことが出来る。
したがって、それよりも低いレベルでホウオウやルギアを使うようなローカルルールがあった場合、
この技の代わりに吠えるを持たせるしか無いということになる。
・ミュウ
この技を、一撃必殺技と併用出来る唯一のポケモン。
一撃技が禁止されていないウルトラカップにおいては、この技を角ドリルと併用するというコンボがある。
角ドリルは、自分より素早いミュウツーやケンタロスに身代わりで対策されてしまうことがあるが、
そこに対してこの技で退場させ、身代わりを持たないポケモンを目の前に引きずり出してから、
改めて角ドリルを狙えるという仕組みである。
【ウルトラカップ】ミュウ:身代わりを持っていないポケモンを引きずり出して一撃技を打つ
ふくろだたき
極めて特殊な効果を持つ悪タイプの攻撃技。
まず、攻撃は自分自身だけでなく、選出した控えのポケモンも同時に参加し、その分の連続攻撃となる。
ただし、瀕死のポケモンや、状態異常のポケモンは攻撃に参加出来ない。
使用者自身が状態異常の場合も攻撃出来ないため、誰も攻撃に参加出来ないという状況も発生し、その場合はノーダメージとなる。
ポケモンのゲーム全体としては手持ちを6匹まで連れることが出来るため、最大6回分の連続攻撃が出来るが、
一般的な対戦における6-3ルールでは、3回分の攻撃しか出来ないことになる。
また、ダメージ計算方法も特殊で、攻撃技の攻撃力・防御側の防御力を、実数値でなく、
それぞれ攻撃種族値・防御種族値に置き換えて計算される。
すなわち、例えばカイリキーが攻撃に参加する場合は攻撃力130、受けるポケモンがハピナスならば防御力10で計算される。
レベルは通常通り、攻撃側と防御側のレベルで計算される。
ダメージ計算自体は攻撃種族値・防御種族値に依存するものの、技タイプとしては悪技なので、
カウンターでは返せず、ミラーコートで返すことが出来る。
また、攻撃/防御ランクや、壁の影響も受けない。
この技は、ニューラのみがレベルアップで覚え、他に一部のポケモンが遺伝により覚えることが出来る。
その計算方法の特徴により、攻撃種族値の高いポケモンが、ハピナスのような極端に防御種族値が低いポケモンに打つことで、
威力の割には大きなダメージが期待出来る。
ただし、肝心の元の威力が10しか無く、これが3匹分のダメージが集まったとしても、大したダメージにはならない。
カイリキークラスの攻撃種族値の持ち主が、3匹がかりでハピナスを殴ったとしても、HPを半分も削れない程度である。
ハピナスですらこれなので、並の防御種族値のポケモンに対しては、蚊に刺された程度のダメージしか与えることが出来ない。
例えば防御種族値が45しか無いフーディンですら、
ハピナスの10と比べると4.5倍もあるため、ダメージにするとハピナスの1/4未満しか与えられないことになる。
しかも、控えポケモンが瀕死や状態異常になっていたら、更にダメージは減ることになる。
少なくとも2000ルールにおいて、実戦で有効活用するのは諦めた方が良いレベルだろう。
・デルビル、ヒトカゲ、アーボ、ディグダ、マンキー等
リトルカップでこの技を使えるポケモンの代表例。
いくらお互いのHPが低くても、この技ではほとんどのポケモンに対して1や2ダメージしか与えることが出来ないが、
環境の最上位に存在するラッキーに対して極めて有効であるため、それだけで実用の価値がある。
この中では最も攻撃種族値が高いのがマンキー(80)、次いでアーボとデルビル(60)である。
例えばマンキーがこの技を使用し、控えのポケモンが、攻撃種族値最上位である、ストライク(110)とクラブ(105)だった場合、
この3発分の合計で、ラッキー(5)を、高確率で一撃で倒すことが出来る。
これがリトルカップにおける理論上の最強の組み合わせとなるので、
この他の組み合わせではラッキーを一撃では倒せず耐えられてしまう場合が多いが、
それでもラッキーに致命傷を与えられないポケモンで使うことで、役割破壊にはなり得るぐらいのダメージは叩き出すことが出来る。
デルビルやヒトカゲが特に有効となるだろう。
その他のポケモンに対してはろくなダメージを与えられないため、あくまで完全に対ラッキー専用の役割破壊である。
具体的なダメージに関しては、こちらのコーナーに纏めたので、参照されたい。
【リトルカップ】デルビル:鈍いを積んだラッキーを楽々倒す
【リトルカップ】デルビル:連続攻撃なので急所にも当たりやすい
ふぶき
氷タイプの最高威力技。同じく威力120の特殊技である雷・大文字と並んで3色セットになっており、
全て金銀ではタマムシゲームコーナーで技マシンを無限に入手出来る。
初代においては命中率が90%もある上に凍結の追加効果が30%もあり、
挙げ句の果てに一度凍結したら、敵からの炎技(しかも火傷の追加効果持ち)を浴びない限り永久に解凍されないという仕様により、
ゲーム内における全ての技の中でも最強と言えるほどの壊れ性能であった。
流石に金銀ではテコ入れが入ったわけだが、
命中率は70%、追加効果発動率は10%にダウンした上、凍結自体も自然解凍や道具によって対策しやすくなったため、
今度は弱体化しすぎて、あまり使われない技となってしまった。
同じ命中率70%の雷は、安定技の10万ボルトに比べて、命中率を加味しても追加効果の麻痺の発動率が高いというメリットがある上、
PPも10(最大16)あるため、それなりに連射して試行回数も稼ぐことが出来るのだが、
この技は追加効果発動率が冷凍ビームと同じである上、PPも最大8しか無いため、あくまで威力が高いだけの技である。
冷凍ビームは最大の16回全弾打てば、少なくとも1回は追加効果が発動する確率は8割を超えるが、
8回しか打てない上に外れもあるこの技では、その確率は約44%にしかならない。
したがって、追加効果はあくまで引けばラッキーのオマケ程度で、
この技はあくまで冷凍ビームよりも高い火力によって、確定数が変わるようなケースがある場合に採用の余地がある。
この技は全ての氷ポケモンと、ほとんどの水ポケモンが覚えることが出来る。
例外系を除いてこの技を覚えない水ポケモンは、ヌオー族・オクタン族・ランターン族・サニーゴのみ。
この技を覚えるポケモンは、ほとんどが冷凍ビームおよび凍える風も覚えることが出来る。
この技を覚えて冷凍ビームを覚えないポケモンは、コラッタ・ニドラン♀・ニドラン♂のみ。
この技を覚えて凍える風を覚えないポケモンは、ニドラン♀・ニドリーナ・ニドラン♂・ニドリーノのみ。
・ラプラス、パルシェン、ジュゴン
属性一致である水技+氷技を両方持たせる場合、威力に緩急を付ける目的で、
波乗り+この技を併用するという手がある。
いずれも特攻がそこまで高いわけではないが、仮にも属性一致の威力120なので、
サンダーを余裕で2発で倒すぐらいの火力は出せる。冷凍ビームではレベルによってはこれが出来ない。
ラプラスはこの中では唯一ハイドロポンプを覚えるため、
逆に、ハイドロポンプ+冷凍ビームにするという手もある。
・ルージュラ、フリーザー、イノムー、ニューラ、デリバード
その他、属性一致でこの技を打てる氷ポケモン。
ルージュラはこの技の最強の使い手であり、レベル差を付けたサンダーに先制した上で高確率一撃で倒すに至る。
フリーザーは、凍える風+この技の併用により、同レベルのサンダーにタイマンで勝てる計算。
ニューラは特攻が低すぎて、冷凍ビームでは同レベルのナッシーやガラガラすら2発で倒せないため、
この技に頼らざるを得ないという面がある。
【一撃あり2000】ニューラ:50サンダーを上から2発
【一撃あり2000】ニューラ:50プテラを上から2発
【ヒストリア2024】ニューラ:広範囲型の一環として
【ヒストリア2024】ニューラ:特攻が低くても弱点を突けばそれなりのダメージ
・カイリュー、スターミー、ゴルダック、キングドラ、ニドキング等
サブ技や広範囲型の一貫として氷技を持たせる際、やはりサンダーを2発で倒したい場合にこの技が候補に挙がる。
特攻種族値100のカイリューやスターミーのラインで、Lv.55でちょうど55サンダーをこの技で超高確率2発で倒せる。
特攻種族値95のゴルダックやニョロトノでも、同条件で約9割の確率で2発。
特攻種族値85のニドキングでは少し足りないが、解けない氷を持たせることによって、やはり超高確率2発となる。
特にニドキングは、同レベルのサンダーの目覚めるパワー氷は2耐え出来るため、
この技が全て命中さえすれば、対面からでも打ち勝てることになる。
カイリュー:55サンダーを2発で倒す
カイリュー:ガラガラ+エアームドに致命傷
キングドラ:冷凍ビームと違って身代わりに耐えられたりしない
ふみつけ
ノーマルタイプの中威力技。3割の怯みの追加効果が特徴的だが、
同じ効果を持つ頭突きと比べると、PPが5多い代わりに威力が5低い。
PPは頭突きの15回(最大24回)でも十分なぐらいなので、この技は実質的に頭突きのほぼ下位技と言ってしまって良い。
また、小さくなるを1回でも使った相手に対して、ダメージが倍になるという独自性のある効果を持つが、
そもそも命中させないと意味が無い上、1回ぐらい当たっても捨て身タックルより少し強い程度のダメージなので、
対策として使えるほどのレベルではない。
この技を覚えるポケモンはほとんどが頭突きも覚えることが出来るため、対戦で使われることはまず無い。
・キングラー
この技を覚え、頭突きを覚えないという唯一のポケモン。
幸いにも攻撃力は申し分無く、素早さもそこそこあるため、
メイン技で倒し切るのにダメージが足りない際に、怯みを絡めて倒すためにこの技を採用する余地がゼロではない。
例えばLv.55の剣の舞+この技+捨て身タックルで、50カビゴンを高確率で倒せたりはする。
この際に怯み効果で自爆を阻止したり出来れば美味しい。
キングラー:怯みの可能性で圧力をかける
フラッシュ
相手の命中率を下げる技。煙幕の完全下位互換であり、
その他の命中率ダウン技と比較しても、この技自体の命中率が70%と最も低く、
砂かけやスプーン曲げとは技タイプが異なり、PPも5だけ多いものの、
ほぼ意味を成さないため、実質的に下位互換技と言ってしまって良い。
ただし、それらの上位技を覚えず、命中ダウン技はこの技のみを覚える、というポケモンは数多く存在する。
通常のサイクルでは使いづらいが、エースの起点作成をしたい場合や、敵の1枚残し対策に、命中ダウン効果は使えることがあるので、
そのような際に候補に挙がる技となる。
この技は、初代から全ての電気ポケモンと、ほとんどのエスパーポケモンが覚えることができ、
金銀ではこれに加え、全ての草ポケモンも覚えられるようになった。
例外系を除くと、この技を覚えられないエスパーポケモンは、ルージュラ族・キリンリキ・ルギアのみである。
その他もノーマルや蟲ポケモンを中心に、多岐に渡るポケモンが覚えることが出来る。
・マルマイン、ナッシー
この技を、自爆や大爆発と併用出来るポケモン。
敵に命中ダウンのデバフ効果を残しながら、爆破で自主退場することで、エースの身代わり等の起点を作りやすくなる。
爆破速攻戦術は、敵のカビゴンに鈍いを積まれる動きに弱い場合が多いが、
この技からエースに繋ぐことで、そもそも敵の攻撃を避けながら起点を作るということを狙いやすくなる。
ただし、このコンボを狙う際に、せっかく命中率を下げた相手を大爆発で倒してしまっては意味が無い。
マルマインの大爆発はほとんどのポケモンを倒せないので良いが、
ナッシーは攻撃力が高く、倒してしまう危険性があるため、敢えて威力の低い自爆を採用する余地が出て来る。
なお、マタドガスはこの技の代わりに、上位技である煙幕で同様のコンボを展開することが可能。
ビリリダマ:連打しながら死に出しで後続の身代わりポケモンの起点を作る
【龍の怒り解禁リトルカップ】ビリリダマ:後続の全抜きのための起点作成
・ヒマナッツ
何らかのルールでヒマナッツを使う際、有力な技候補のひとつとなる。
ヒマナッツは種族値が極端に低い上、技のレパートリーすら乏しいので、
使うならせめて数値の低さに影響されない、この技やどくどくでのサポートが関の山となる。
【1000】ヒマナッツ:格上に対してどくどくと併用してサポート
・小ネタ
秘伝技であるため、この技を自力で覚えるポケモンは存在しない。
コンパンは、赤緑青版でこの技を覚えず、ピカチュウ版で覚えられるようになったが、
何故か金銀で再び覚えられないようになってしまった。モルフォンはピカチュウ版以降なら習得可能。
プレゼント
40%の確率で威力40、30%の確率で威力80、10%の確率で威力120のノーマル攻撃技を繰り出し、
残りの20%の確率で相手のHPを最大の1/4回復させてしまう攻撃技。
…という説明になっており、実際にポケスタ金銀や第3世代以降ではその通りの効果となっているのだが、
GB/VC版においては、バグなのか仕様なのか、通常のダメージ計算とは大幅に異なった処理が行われるため、
極端に大きいダメージや極端に小さいダメージが発生することで有名。
また、PBS環境においても、少々異なるもののおおよそその仕様に準拠して作られているため、近しいダメージとなる。
ただしPBSにおいては、20%の確率で敵のHPを回復させる量は、80固定となっており、
更に表示が「回復後→回復前」と前後が逆になっている設定ミスがあるため注意。
この際、ダメージを与えた場合と違って、1行の行間が無いため、視覚的に判別することが出来る。
細かい計算方法については、GB/VC版についてはこちらおよびこちら、
PBSについてはこちらに詳しくまとめられているので、参照されたい。
また、詳細でなくざっくりしたダメージ感覚を知りたい場合は、こちらの記事にまとめたので、参照されたい。
当サイトにはこの技専用の計算機もこちらに設置済。
この技は、デリバードが唯一自力で覚え、
その他は一部の陸上グループと、ワタッコ族以外の全ての妖精グループのポケモンが遺伝によって覚えることが出来る。
初代に送れない遺伝技であるため、全てのポケモンは初代マシン技との両立が不可なので注意。
この技を覚えるポケモンは、もれなく恩返し・八つ当たりを覚えることが出来る。
公式の技の仕様通りの効果となっているポケスタ環境においては、
威力120を発動させない限り恩返し・八つ当たりの下位互換技となってしまい、
それが発動する確率はたった10%しか無く、いざ発動したとしてもたかだか捨て身タックルと同じ火力にしかならない。
したがって、ポケスタ環境においてこの技を使う価値はまず無いと言ってしまって良い。
一方で、特殊な計算が発生するGB/VCおよびPBS環境においては、
一部のポケモンに対して一撃かそれに近いぐらいの致命傷を与えることが出来てしまうほど強力。
しかも、その「一部のポケモン」というのも決して少なくなく、中には対戦でよく使われるメジャーなポケモンも多数存在する。
そのため、これが通用する環境においてはこの技は極めて強力と言わざるを得ず、
これがバグの産物である可能性もあるため、この技の使用に対する可否は意見が分かれるところ。
この技の使用を禁止しているルールは今のところメジャーではないが、念のため取り決めをしておくことを推奨する。
PBSにおいてポケスタ環境を意識したシミュレーションをしたい場合は、
技の効果があまりにも違うため、この技の使用を禁止するのが妥当だろう。
なお、PBS環境においては、2019年以前はそもそもこの技が強力であることがあまり知られていなかったため、
使用の可否云々以前にまずほとんど触れられてもおらず、研究された痕跡自体がほとんど無い点に留意されたい。
肝心のこの技の具体的な使い方については、こちらの記事にまとめたので、参照されたい。
仕様について地味に注意しておきたい点としては、この技は攻撃/防御ランク変動の影響を普通に受け、
またピンクのリボンor水玉リボンによる強化の影響も普通に受ける。
以下の解説は全て、特殊な計算がされるGB/VCおよびPBS環境前提においての話である。
・ハピナス
この技とは切っても切れない関係にあるポケモン。
元々火力が低く、特殊攻撃で弱点を突くことで、特殊耐久の低いポケモンを2発で倒すぐらいが関の山だが、
この技を持つことによって、特殊ポケモンを一撃で倒せるほどの決定力を持てることになる。
上記のように、この技が使われるようになる2019年以前のジムリーダーの城環境においては、
ハピナスの前でナッシーが宿木のタネを植えて起点にする、パルシェンが悠々と撒き菱を撒く、
マルマインが壁を貼って大爆発してエースの起点を作る、ブラッキーが黒い眼差し+バトンタッチの起点にする、
フーディンが悠々とアンコールして冷凍パンチ連打で凍結を狙う、ライコウが悠々と吠えるを使って昆布を狙う、
エレブーやエンテイやオーダイル等のような広範囲型のポケモンが格闘技でハピナスを起点に全抜きを狙う、
と言ったようなことが一般的にされていたが、この技ひとつの存在によってこれらの動きはことごとく崩壊してしまう。
リフレクターやカウンターと言った初代マシン技と両立出来なくなるため、物理ポケモンに弱くなってしまうデメリットはあるものの、
それを補って余りあるメリットがあるため、ハピナスにとっては一気に主要な攻撃技となった。
また、この技を使えるということによってハピナス自体の評価も上がったと言える。
具体的な使い方や注意点、対策例などについては、上記のリンク先の記事にまとめたので、そちらを参照されたい。
ハピナス:先制のツメと併用でパルシェンを瞬殺
ハピナス:電気+パルシェンに対して一貫性を持てる
ハピナス:HPの高いエンテイも2発で倒せる
ハピナス:バンギラスを半分ぐらい削る
ハピナス:エレブーからの起点回避
ハピナス:攻撃ランクが上がることで物理も倒せるようになる
・ドーブル
ハピナスと同じく、ドーブルが一部の敵を一撃で倒せるほどの火力を手に入れるというのも極めて凶悪。
しかも、ハピナスより素早く、パルシェン・ナッシー・ブラッキー等に対しては上からワンパン出来る可能性すら秘めている。
ハピナスと違って、あらゆる技との併用も出来るので、
この技が効かない物理ポケモンに対しては状態異常など別のサポートをしながら、特殊ポケモンに対して崩しを狙うことが可能。
また、この技を剣の舞や腹太鼓と併用出来る唯一のポケモンでもあり、
ダメージを2倍や4倍に強化することで、物理ポケモン相手でも決定力を出せるようになる可能性もある。
ドーブル:パルシェンを上から瞬殺
ドーブル:スターミー&ナッシーを瞬殺
【一撃あり2000】ドーブル:バトンタッチコンボの邪魔者をこの技で撃退
・ミルタンク、ピクシー、プクリン、グランブル
その他、この技を覚えるノーマルポケモン。
いずれも元々恩返しなり捨て身タックルなりの属性一致ノーマル技を打つことが出来て、
この技もあくまでノーマル技ではあるため、岩・鋼・ゴーストに対する役割破壊には全くならず、攻撃範囲はほとんど広がらない。
しかし、厄介なパルシェンやナッシー、ブラッキー等のポケモンを瞬殺出来る可能性があるという点は見逃せない。
ミルタンクはこの技を打てる最速のポケモン。
プクリンは、この技とのしかかり・捨て身タックルを両立出来るというのが、ピクシーとの差別点のひとつになる。
ピクシーはこれらを初代技マシンで覚えるため両立出来ないが、プクリンはプリンがレベルアップで覚えるためである。
ミルタンク:パルシェンを上から瞬殺
・トゲピー
この技のダメージの強さが、自らの進化後であるトゲチックとの差別点になる。
トゲチックはタイプが飛行で計算されてしまうため弱体化するが、トゲピーはノーマル単タイプなので、
上記のハピナスらと同じダメージをこの技で叩き出すことが出来る。
ただし、全ての種族値でピクシーに劣っているため、そこに対しては別の技で差別化を図る必要がある。
トゲピー:エレブーのクロスチョップを耐えつつ瞬殺
・ラッキー、ブルー、ピィ、ププリン等
その他、いくら種族値の低い未進化ポケモンであっても、この技のダメージはタイプのみで決まるため、
やはりハピナスらと同じだけのダメージを相手に与えることが出来る。
PBS環境ではリトルカップにおいてもこの技の使用が可能ではあるが、
リトルカップというルール自体はポケスタ金銀が発祥であり、その環境においてはこの技の特殊な仕様は無く、
またいざ使えてしまうと、特殊どころか物理ポケモンすら一撃で倒せてしまうほど強力であるため、
2000ルール以上に、この技の使用の可否をあらかじめ決めておくことを強く推奨する。
この他参戦ポケモンのレベルが低い218や金銀ファンシールールにおいても同様である。
なお、ラッキーは持ち物のラッキーパンチによって進化後のハピナスと差別化が可能であり、
ハピナスと全く同じ火力であるこの技を急所に当てやすくすることで決定力を出すということが出来るので、
2000ルールにおいてもハピナスを差し置いて使える可能性が無くはない。
ラッキー:地面に対してもそこそこのダメージ
・デリバード、トゲチック
この技は使い手がノーマルポケモンでなければ途端にダメージが低くなってしまうが、
それでも飛行ポケモンならば、その1/3程度のダメージぐらいは出すことが出来る。
トゲチックはノーマルタイプも持っているものの、タイプ2の飛行タイプが優先され、そちらで計算されてしまう。
デリバードは、この技がフリーザーとの差別点のひとつになる。
どちらのポケモンもマイナーの極みであり、決定力も出しづらいため、この技を採用する価値はそれなりにあるだろう。
・ライチュウ、マリルリ
この技を覚えることが出来るが、これらは極端に弱いため、使う価値が無いと言い切ってしまって良い。
特殊ポケモンに打ったとしても、ノーマルポケモンが打つこの技が、ノーマルポケモンに受けられてしまった時と同じぐらい弱い。
本来ならばここにわざわざ名前を挙げる必要すら無いほどだが、
仕様をよく知らずに期待して覚えさせると、間違いなく損することになるため、敢えて紹介した。
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