テクスチャー

ポリゴン2族の専用技。自身のタイプを変化させるという、極めて特殊な効果を持つ技。
このような効果を持つ技は、後の世代ではいくつかあるようだが、第2世代においてはこの技の他に、テクスチャー2と変身しか存在しない。
なお、第2世代においては相手のタイプを変化させる手段は一切存在しない。
自分が持っている技の技タイプのうち、現在の自分のタイプと異なるものがあれば、それをランダムで自分に貼り付ける。
タイプ1にはその属性が上書きされ、タイプ2は無しとなる。
例えばポリゴン2が「10万ボルト/サイコキネシス/テクスチャー/自己再生」という技構成だった場合、
この技を使うことで、電気タイプかエスパータイプのいずれかに、それぞれ50%の確率でなることが出来る。
自己再生はノーマル技だが、ポリゴン2は元々ノーマルタイプなので、新たにノーマルを上書きすることは無い。
電気タイプに化けた場合、再びこの技を使うと、今度はエスパータイプかノーマルタイプのいずれかに50%でなる、といった具合である。
このような性質を使うことで、自分に貼り付けたいタイプをあらかじめ操作することがある程度可能である。
例えば上記の技構成のうち10万ボルトを、エスパー技であるリフレクターに変更することによって、
必ずエスパータイプに化けるよう設定しておくというようなことが出来る。
テクスチャー2の方は、相手から受けた技に依存してしまうが、
こちらの技は、そのような点から、自らある程度の計画性を持って組み込むことが可能である。
なお、目覚めるパワーはノーマル技扱いとなるため、例えば氷技を持たせたいが、この技で氷タイプに化けるのを避けたいという場合、
敢えて冷凍ビームや冷凍パンチよりも弱い、目覚めるパワー氷を持たせるという選択肢が生じる。
のろいは技タイプが「???」であるため、この技で化ける対象にはならない。
この技を直接的に覚えることが出来るのはポリゴン族とドーブルだけだが、
ものまねや指を振る、オウム返し等を使うことにより、多くのポケモンが間接的に使うことが理論上は可能である。
例えば、ゲンガーが電気タイプとなってサンダーよりも強い雷を打ったり、
カイリューがノーマルタイプとなってヘラクロスのメガホーンより強い捨て身タックルを打ったり、
フーディンがゴーストタイプとなってカビゴンを受けられるようになったり、というようなことが理論上可能となる。
もちろん、そのためにはまずそもそも相手がこの技を持っているか、指を振るでピンポイントでこの技を引く必要があるのだが…。

・ポリゴン2
元々がノーマルタイプだが、この技で、悪・氷・エスパー・電気・水・炎・鋼・ゴースト・毒のいずれかのタイプに化けることが出来る。
ドラゴン・草・蟲・岩・地面・飛行・格闘タイプになることは不可能。
悪技は泥棒、氷技は吹雪・冷凍ビーム・凍える風、エスパー技はサイコキネシス・夢喰い・リフレクター・高速移動・眠るなど、
電気技は雷・電磁砲・10万ボルト・電磁波、水技は雨乞い、炎技は日本晴れ、鋼技はアイアンテール、ゴースト技は悪夢、毒技はどくどく。
以上の技をそれぞれ覚えるため、これらを持たせることによって、そのタイプに化けることが出来る。
有用な使い方の例としては、悪夢と併用してゴーストタイプになり、ノーマル技を完全に無効化出来るようになった上、
のろいを「呪い」として使えるようになったり、
10万ボルトと併用して電気タイプになり、「自己再生を使える純電気ポケモン」としてサンダーの鉄壁となったり、
サイコキネシスと併用してエスパータイプになり、カイリキーとのタイマンで優劣を逆転させる、と言ったところが考えられる。
これらの際に、例えば氷技を持たせたい場合、冷凍ビームを持たせてしまうと、テクスチャーで氷タイプに化けてしまう危険性があるため、
それを避けるために敢えて目覚めるパワー氷を持たせるという選択肢がある。
ノーマルタイプの攻撃技の他、自己再生、丸くなる、影分身などはノーマル技であり、のろいは対象とならないため、
これらの技はテクスチャーでタイプを変更したい際に邪魔になることは無い。
ポリゴン2:電気タイプになって自己再生で55サンダーを完封
ポリゴン2:エスパータイプになってカイリキーを受ける
ポリゴン2:エスパータイプになってドククラゲを倒す

・ドーブル
ポリゴン族以外の、この技の隠れた使い手。あらゆる技を持つことが出来るため、全てのタイプに化けられる可能性を秘めている。
ドーブルがこの技で自身のタイプを変更するために、
「威力も命中率もPPも低い実質的な下位互換技だが、技タイプのみが異なる」という技を採用する価値が生じることがある。
例えば蛇睨みは、痺れ粉と比較して全く同じ効果を持ち、命中率もPPも全く同じだが、
蛇睨みはゴーストタイプに無効化されるというデメリットを持つため、実質的に痺れ粉の下位互換技である。
しかし蛇睨みの技タイプはノーマルなのに対し、痺れ粉の技タイプは草なので、
ノーマルタイプのドーブルがテクスチャーを使う際、痺れ粉を持っていると、他のタイプになりたくても草タイプになってしまう危険性がある。
その点、蛇睨みならばドーブルの元々の属性と同じであるため、テクスチャーの邪魔になることは無い。
このような例は他に、キノコの胞子(草)に対する悪魔のキッス(ノーマル)、クモの巣(蟲)に対する黒い眼差し(ノーマル)、
バリアー(エスパー)や溶ける(毒)に対する丸くなる(ノーマル)、
怪しい光(ゴースト)に対する威張る(ノーマル)や天使のキッス(ノーマル)、などが考えられる。
逆に、攻撃技を持たずに特定のタイプに化けたい場合、例えば攻撃力を上げつつエスパータイプになりたいならば、
剣の舞(ノーマル)を差し置いてヨガのポーズ(エスパー)を持たせたり、
防御力を上げつつ水タイプになりたいならば、丸くなる(ノーマル)を差し置いて殻に篭る(水)を持たせる、
というような選択肢も、現実的ではないものの理論上は存在することになる。
種族値は低いものの、あらゆる技を使いこなすことが出来るドーブルがタイプを変更すると、どのようなことが出来るのだろうか。
考えてみると夢が広がって面白そうだ。
ドーブル:地面タイプになってアンコールと併用してライコウを倒す

・小ネタ
第1世代においては、「目の前にいる相手と全く同じ属性に変化させる」という、全く異なる効果を持つ技だった。
すなわち、サンダーに対してこの技を使うと、自身は電気/飛行タイプに化けることになる。
特にタイプ2まで変更するというのは、第2世代には無い効果のひとつ。

テクスチャー2

ポリゴン2族の専用技。自身のタイプを変化させるという、極めて特殊な効果を持つ技。
直前に相手が使った技に対して、耐性を持つタイプのうち、現在の自身のタイプ以外のものにランダムで化ける。
例えばポリゴン2が、怪しい光を使われた際にこの技を使うことで、悪タイプか鋼タイプのいずれかに50%で化けることになる。
怪しい光はゴースト技であり、ゴースト技に耐性を持つタイプは、ノーマル・悪・鋼の3タイプあるが、
ポリゴン2は元々ノーマルタイプなので、同じノーマルタイプを上書きすることは無い。したがって悪と鋼のみが残るわけである。
相手がこちらに対して効果のある攻撃技や補助技のみでなく、自身に対して効果を持つ技に対しても有効であることがポイント。
例えば、回復するために、エスパー技である眠るを使った相手に対してこの技を使えば、
エスパー耐性を持つ悪・鋼・エスパーのいずれかに、それぞれ1/3の確率で化けることが出来る。
交代の直後など、相手が技を使っていない状態や、技タイプが「???」であるのろい、
属性無し物理攻撃である悪足掻きに対しては、この技は失敗する。
また、寝言や指を振る等を介して間接的に発動した技に対しても、この技は失敗する。
この技は、テクスチャーと比べて、相手の行動に完全に依存してしまう上、
必ず特定のタイプに化けることを狙うことも基本的には出来ず、
ランダム要素は避けられないと言った点から、テクスチャーに比べ使いやすさは大幅に落ちる。
唯一、ドラゴン技に対しては、耐性は鋼タイプしか無いため、
これに対してこの技を使えば必ず鋼タイプに化けることは出来るが、ドラゴン技が対戦で使われることは稀である。
他のタイプの技は、全て耐性が3タイプ以上あるため、そのうち1つのタイプを元々持っていたとしても、
最高で50%の成功率になることは避けられない。
一応、テクスチャーはなりたいタイプの技を自らが持つ必要があり、技スペースを非常に圧迫してしまうが、
こちらの技は基本的にこの技1つで完結しているため、技スペースには余裕が出来るというメリットはある。

・ポリゴン2
例えばゴーストタイプに化けながらカビゴンに勝つことを狙う際、
テクスチャーならばこの他にゴースト技である悪夢、回復出来る自己再生、
防御力を上げた後に定数ダメージを与えることが出来るのろいまで持たせる必要があり、技スペースが無くなってしまうが、
こちらの技ならば、自己再生とのろいだけで足りるため、捨て身タックルなど通常の攻撃技を持たせることが出来る。
ただし、当然この技を使ってゴーストタイプに化けるには、ゴーストタイプが耐性を持つ技を相手が使って来る必要がある。
カビゴンが捨て身タックル等のノーマル技を使って来れば、この技でゴーストタイプに化けられるチャンスはあるが、
それでも同じノーマル耐性である岩か鋼タイプに化けてしまう可能性もあり、
実際にゴーストタイプに化けられる確率は1/3でしか無い。
面白くはあるが、なかなか報われないコンボというのが実情である。
ただ、ゴーストタイプに拘らずとも、眠る+寝言カビゴンやファイヤーのように攻撃技が1本であったり、
雷サンダーのように、メイン技にさえ耐性を持てば、サブ技は大した火力ではないというような相手に対しても、
この技を持たせておけば偶発的に役に立つという希望はある。
なお、スーパー技マシンが存在しないVC環境においては、この技は捨て身タックル等の初代マシン技と両立不可である。
ポリゴン2:ゴーストタイプになって「鈍い」と「呪い」を活用

テレポート

ストーリープレイにおいて、フィールド上で効果を持つ技のひとつだが、対戦では全く意味を成さない、跳ねる同様の技。
性別不明であるスターミーやミュウのメロメロ等、この他にも全く意味を成さない技のケースは存在するが、
対戦においてはいつ誰が如何なる状況で使っても、全く効果が無い技というのは、跳ねる以外にこの技だけである。
PPが多く、確かにPP戦には強くなるものの、それならば例えば丸くなるやリフレクター等で、自身の耐久力でも上げておいた方がマシである。

・小ネタ
この技は世代を追っても長らくこのような効果のままだったが、ピカブイ以降でようやく対戦において効果のある技となった。

でんきショック

電気タイプの小技。火の粉や水鉄砲など、他の威力40の特殊小技は全てPPが35だが、
何故かこの技だけはそれよりも少ない30である。
とは言え、30もあればストーリープレイにおいても十分な多さである。
より威力の高いスパークや10万ボルトに比べてPPでしか秀でておらず、
それらの技のPPも十分であるため、この技は実質的にそれらの技の下位互換と言ってしまって良い。
また、この技を覚えるポケモンはもれなく10万ボルトも覚えることが出来るため、この技を対戦で使うことはまず無い。

・小ネタ
クリスタル版発売前の金銀のみの環境では、教え技の10万ボルトが無かった。
それによって10万ボルトは初代技マシンでしか覚えることが出来なかったり、ライコウのようにそもそも覚えられないポケモンも存在した。
ライコウはスパークを、ライチュウやエレブーは10万ボルトを、デンリュウは雷パンチを自力で覚えることができ、
サンダーやマルマインやレアコイルは両立不可の弊害も無いが、
唯一サンダースだけは、これらを自力で覚えることが出来ず、
また遺伝技である甘えるは初代マシン技である10万ボルトと両立出来ない。
雷や電磁砲は金銀の技マシンで覚えることが可能だが、命中率が安定していない。
目覚めるパワー電気という方法もあるが、当然他のタイプの目覚めるパワーを持たせたい場合は使えず、
あるいはサンダースを♀で使いたい場合にも個体値の性質上目覚めるパワー電気は使えない。
以上により、サンダースで甘えると電気以外の目覚めるパワーを併用するか、もしくは♀で甘えるを使いたく、
なおかつ命中率100%の電気技をどうしても持たせたいという場合に、この技が候補に挙がることとなる。
ただし、威力は40なので、属性不一致の威力60の噛み付くと同火力である。
ばーかばーか

でんこうせっか

ノーマルタイプの先制技。同じ効果を持つ神速と比べてPPが多いが、威力は半分しか無く、
PPの多さが役に立つ場面もそうそう無いので、この技は神速のほぼ劣化と言ってしまって良い。
しかし、神速はウインディとカイリュー族しか使うことが出来ないが、この技は色々なポケモンが覚える。
ただ、威力40というのはどうしても実戦では実用的な数字ではなく、
先制でトドメを刺すためにわざわざ技枠をひとつ割いてこの技を持たせる価値があるかどうかは甚だ怪しい。
必ず先制出来るという点から見て、素早さの低いポケモンと相性が良いのだが、
この技を覚えるポケモンは元々素早いポケモンがほとんどということもあり、実戦での採用は難しい。
神速やマッハパンチと同様、鈍いと併用するのがせいぜいか。
また、素早さを生かして破壊の遺伝子で上から殴って来るケンタロス等や、
堪える+起死回生を狙って来るヘラクロス、アンコールで縛ろうとして来るフーディン等に対して、
それよりも遅いポケモンが事故らせることも狙ったりは出来る。

・ハッサム、ブースター
高い攻撃力と、比較的低めの素早さからこの技を打てるポケモン。
自分より素早く、僅かにダメージが足りない、という相手に対しては有効なシーンも少しはあるかも知れない。
それぞれ剣の舞や鈍いで、技の威力の低さを補いたい。
例えば55ハッサムは、先制される50フシギバナや50ヘラクロスに対して、剣の舞+捨て身タックル+この技で倒せたりする。
ハッサム:サンダーにトドメを刺す

・デリバード
この技によって、フリーザーとの差別化が出来る。
狙えるのは、本当に偶発的に目の前に残りHPが1桁で自分より素早いようなポケモンが出て来た場合ぐらいか。

・エレキッド、ドードー等
リトルカップにおいては、全体的に耐久が落ち、威力の低さは相対的に影響が少ないため、採用する価値が少しはある。
特に素早いポケモン同士の同速勝負となるシーンが多いため、そこの対策として持たせておくという使い道がある。

・オタチ、ピチュー
218ルールにおいては、特にオタチにとって重要な技となる。
最強火力の捨て身タックルを打つことができ、弱点も少ない反面、素早さが低いという性質上、
2000ルールのカビゴンと似ていて鈍いを積む機会が多いため、その分この技が有効となるシーンは多い。
全体の耐久力が低い環境であるため、この技の威力の低さも相対的にあまり気にならなくなる。
ピチューはこのルールにおいてはコイキングの次に素早いため、有効になるシーンは少ないが、
逆にオタチと向き合った際、相手がこの技を使って来るのを見越して、こちらもこの技を選択することで、
元々素早さが高いピチュー側が確実に先制してオタチにダメージを与えられることになる。
残りHP少ないオタチが、最後っ屁をかまして来るのを防いだりする際に使える場合がある。
【218ルール】オタチ:素早くて耐久の低いピチューに対して非常に有効

てんしのキッス

相手をダイレクトに混乱させる技。命中率は75%で、同じ効果を持つ怪しい光より低く、PPは同じであるため、
この技は実質的に怪しい光の下位互換と言ってしまって良い。
ただし、この技を覚えるポケモンはどれも怪しい光を覚えないため、混乱技として採用する余地がある。
より命中率の高い威張るをもれなく全員覚えることが出来るが、威張るは相手の攻撃力を上げてしまうリスクがあるため、
そのようなリスクを回避し、純粋に相手を混乱させたいという場合にこの技が候補に挙がる。

・ライチュウ、ピカチュウ、ピクシー、プクリン、ルージュラ
どれも、第1世代には存在せず、金銀で追加された進化前のポケモン(いわゆるベイビィポケモン)のみが、この技を覚える。
進化すると覚えなくなるため、この技を覚えた状態で第1世代に輸送することは出来ず、
すなわちこの技と初代マシン技は全て両立不可となる。
したがって、怪しい光+身代わりや、威張る+身代わりのように、この技+身代わりのコンボを組み込むことは出来ない。
多くのポケモンは、捨て身タックルやのしかかりは初代技マシンで覚えることになるため、この技と両立不可だが、
プクリンはプリンの段階でこれらを自力で覚えるため、この技と両立が可能である。
これが、プクリンにとってピクシーとの数少ない差別点のひとつにもなっている。
プクリン:混乱させながら鈍い+捨て身タックルで全抜き
ピカチュウ:ハッサムを混乱させながら何もさせず雷で突破
【218ルール】ピチュー:混乱を絡めてバルキーを倒す

・トゲチック
進化後の姿でもこの技を自力習得出来る唯一のポケモン。同じく自力で覚える捨て身タックル等と両立が可能。
ただし、第1世代には存在しないポケモンなので、やはり身代わり等は使えない。

・ドーブル
テクスチャーを持たせて特定のタイプに化けたい際に、怪しい光を持っているとゴーストタイプに化けてしまう可能性がある。
ゴーストタイプにはなりたくない場合、命中率は低いがノーマル技であるこの技を代わりに持たせる選択肢が生じる。
元々がノーマルタイプなので、テクスチャーで上からノーマルタイプを貼り付けることは起きない。

でんじは

100%の命中率で相手にダイレクトに麻痺を入れることが出来る、世代問わず非常に強力な技。
補助技であるが属性相性の影響を受けるため、地面ポケモンには無効化されてしまう。
しかし金銀には避雷針などの特性が存在しないため、地面ポケモン以外には全てのポケモンに必ず麻痺を入れることが可能。
麻痺の働きとして、遅いポケモンが先制出来るようになるというのと、25%での行動不能による事故を狙えるという2つの面がある。
この技を覚えるポケモンは元々の素早さが高いポケモンが多いため、
前者の使い方は味方のサポートとしての場合が多く、後者の使い方は怪しい光などと併用したストコン狙いが主。
同じ麻痺撒き技の痺れ粉は全てのポケモンに有効であるのに対し、こちらは地面に無効化されてしまうというデメリットがあるが、
命中率が痺れ粉は75%なのに対しこちらは100%というメリットがあるため、一概にどちらが秀でているとも言えない。

この技の何よりの強さは、金銀のニンテンドウカップ2000(一撃無し)というルールにおいて、
カビゴンやガラガラ、カイリキーと言った鈍足アタッカーで強いポケモンが多いという点であり、
それらのサポートとして2005-2009年頃の間にかけて、様々なポケモンにこの技を持たせ、
鈍足物理アタッカーのサポートをする研究が進んだ。
金銀の歴史における中世時代を支えた代表的な技と言っても過言ではない。

この技はライコウ以外の全ての電気ポケモンがもれなく覚えることが出来る他、
一部のノーマル・エスパーポケモン等が覚えることが出来る。
ただし、多くのポケモンのこの技の習得方法は初代技マシンであるため、初代に送れない遺伝技とは両立不可であるケースが多い点に注意。
この技を覚えるポケモンは、もれなく電磁砲も覚えることが出来るが、
逆に電磁砲のみを覚えてこの技を覚えないポケモンは多数存在する。
そのようなポケモンは、麻痺を撒きたい時、命中率50%であっても妥協してこの技の代わりに電磁砲を使うことがある。
また、10万ボルトや雷も、この技と同じく初代技マシンで覚えられる技であるが、
相関関係は無く、この技のみか、もしくは10万ボルト・雷のみのどちらかしか覚えないというポケモンも多数存在する。

・スターミー
この技を使わせたら右に出る者は居ないというほど、多様な使い方が出来るポケモン。
そもそもこの技が無効化される地面に強い水ポケモンがこの技を打てるというのが相性が良く、
それだけ幅広い相手に麻痺を狙うことが出来る。
また、カビゴンやガラガラと言った鈍足アタッカーと属性的な相性が良いという点でも、麻痺撒きサポーターとしては優秀。
それだけでなく、自らも怪しい光と組み合わせてストコンを狙うことができ、単体での突破力もある。
あやみが+この技を持たせたスターミーと、カビゴン・ガラガラの組み合わせは、2009年頃に一世を風靡した。
スターミー:特殊ポケモンを麻痺させることでカビゴンの起点
スターミー:麻痺を治せないエースに対して圧力で何度も流しながらカビゴン+ガラガラのサポート
スターミー:腹太鼓カビゴンの全抜きをサポート
スターミー:カビゴンやハピナス不在の選出に対してこの技が刺さりやすい
スターミー:ミルタンクを麻痺させて鈍いの積み合いを有利にする
スターミー:攻撃連打して来る相手を麻痺させて安全に自己再生で受ける
スターミー:破壊の遺伝子ケンタロスもこの技一発で終了
スターミー:あやみがと併用したストコンで全抜き
スターミー:あやみがと併用してストコンを狙いつつ麻痺を利用してガラガラで抜く
スターミー:味方のポケモンが麻痺したら相手にも麻痺をかけて助けに行く
【一撃あり2000】スターミー:地割れカビゴンのサポートとして
【一撃あり2000】スターミー:身代わりケンタロスに対しても択ゲーに持ち込める
【一撃あり2000】スターミー:50恩返しカビゴンは自己再生と併用で受かってしまう

・マルマイン
この技を、大爆発と併用出来る唯一のポケモン。
大爆発の火力が非力なので、この技で麻痺させた相手を敢えて倒し切らず、
後続を無償降臨させて身代わり等の起点にすることが出来る。
単純に、壁技と併用してガラガラエースとの相性も抜群。
マルマイン:素早いポケモンに更に上から麻痺をかけて無力化
マルマイン:バンギラスを麻痺させてカビゴンで流しやすくする
【一撃あり2000】マルマイン:この技の圧力があるだけでケンタロスを引かせられる

・サンダー、ランターン、デンリュウ、サンダース、レアコイル、ライチュウ
その他、この技でサポートが出来る電気ポケモンの代表例。
大抵はメインの電気技を持つため、この技を持たせると電気技が2つになってしまうが、
それでも持たせる価値のある技である。
また、高レベルでこの技を持たせ、司令塔エースとして使うことも。
ほとんどがリフレクター等の壁技とも併用出来るため、それらを持たせてサポートに徹することも少なくない。
ランターンはスターミーと同じく水属性を持っており、水技と併用出来るという点で相性が良く、
また身代わりは覚えないものの、怪しい光と併用してストコンを狙えるという点もスターミーと同じである。
ここに挙げたポケモンは全て、この技と両立不可となる技は無いので、気にする必要は無い。
サンダー:ダメージを与えず相手を眠らせないようにして後続に繋ぐ
サンダー:エースで逆に低レベルのガラガラをサポート
サンダー:威張ると併用してガラガラ&カイリキーのサポート
サンダー:麻痺が致命傷となる相手には何よりの初見殺しになる
サンダース:高速移動+バトンタッチと併用&麻痺の強さ
デンリュウ:麻痺ゲー自体が刺さる例
ランターン:ストコンを狙いつつ後続にも繋ぐ
ピカチュウ:高火力で殴りつつ後続のサポート
ビリリダマ:フラッシュと併用しながら自主退場して後続に繋ぐ
【2012ルール】ランターン:素早いポケモンを無力化する

・エレブー
この技を覚えるには初代技マシンが必要なので、クロスチョップとの両立が不可。
どうしてもこの技を持たせたい場合は、爆裂パンチや地獄車で妥協することになる。

・ポリゴン2、ハピナス、ピクシー、プクリン
この技を覚えるノーマルポケモンの代表例。
どれも冷凍ビームと併用することができ、これがこの技を無効化される地面に有効なので、相性が良い。
上記の電気ポケモンと同様、リフレクター等との併用もメジャー。
また、プクリン以外は再生回復が出来るため、フレキシブルに立ち回りながら麻痺を撒きやすい。
いずれもプレゼント、甘える、癒しの鈴、腹太鼓、滅びの歌など遺伝系の技とは基本的に両立不可。
ポリゴン2は、この技で麻痺をかけながら自ら鈍いを積んで決定力を出すこともある。
プクリンは、この技を金縛りと併用することができ、これがピクシー等との差別化になる。
ポリゴン2:鈍い+捨て身タックルと併用した司令塔エース型
ポリゴン2:リフレクターと併用したサポート&麻痺の強さ
ポリゴン2:後続のメロメロ+怪しい光に繋ぐことで相手は約19%しか行動出来ない
ポリゴン2:搦め手コンボ系の相手には麻痺ゲーが刺さりやすい
ポリゴン2&スリーパー:リフレクター&光の壁と併用したサポート
ハピナス:リフレクターと併用したサポート&麻痺の強さ
ハピナス:先制のツメと併用で自分より素早い身代わりポケモンに麻痺を入れる
ピクシー:アンコールと併用したサポート
プクリン:金縛りと併用してカイリキーに勝つ
プクリン:金縛りと併用してヘラクロスを封じ後続の起点にする
【一撃あり2000】ハピナス:素早い一撃持ちに麻痺を入れて阻害

・フーディン、ヤドラン、ヤドキング、バリヤード、スリーパー
この技を覚えるエスパーポケモンの代表例。スターミーも該当する。
サイコキネシスとの直接的な相性が良いわけではないが、地面ポケモンは特殊耐久の低いものが多いため、受けづらい。
ヤドランやヤドキングは、スターミーと同じく属性一致の波乗りとの併用が可能。
また、スターミーと違って自らの素早さも遅いため、自分のサポートにもなる。
フーディンはアンコールと、ヤドランやヤドキングは腹太鼓などと両立不可。
バリヤードはアンコールやバトンタッチを自力で覚えるためこの技と両立が出来る。
フーディン:メロみがと併用してサポートしつつストコン
フーディン:スプーン曲げと併用して起点作成
スリーパー:メロみがと併用してサポートしつつストコン
スリーパー:地球投げと併用することで素早い身代わり持ちにもこの技を狙いやすい
ヤドラン:遅いが火力のある物理ポケモン全般のサポート
ヤドラン:サポートのつもりが痺れでそのまま3タテ
ヤドラン:パルシェンにプレッシャーを与え爆破させる&麻痺している味方のポケモンが先制出来るようにする
ヤドキング:麻痺させた相手に鈍いで先制
バリヤード:ナッシーのやどみがで全抜きしやすいようサポート
【一撃あり2000】ヤドラン:地割れと併用して決定力を出しつつ麻痺撒き

・カイリュー、ハクリュー
カイリューの一族もこの技を自力で覚えることが出来る。
カイリューはLv.55でしか使えないためサポートには不向きだが、
エースで自ら決定力を出しながら麻痺を撒くという司令塔エース的な使い方が出来る。
ポリゴン2と同じく鈍い+捨て身タックルと併用されることもある。
ハクリューは、カイリューの進化前なので大幅に種族値で劣るが、
カイリューと違って低レベルで使用出来るという差別点があり、サポートには向いている。
カイリュー:麻痺サポートをしつつ自分でも殴る
ハクリュー:神秘の守りと併用でガラガラがナッシーを起点に出来るようになる
【一撃あり2000】カイリュー:角ドリルを振り回しながら麻痺を撒く
【一撃あり2000】ハクリュー:角ドリルを振り回しながら麻痺を撒く

・ドーブル
ドーブルですらこの技を使うことがあるというほど有用な技である。
先述したように痺れ粉との選択になるが、地面ポケモンに特に麻痺を入れたいわけでもなければ命中率の高いこちらを採用すれば良い。

・ポリゴン、チョンチー、ビリリダマ、ケーシィ、ヒトデマン、ピッピ、ピカチュウ等
麻痺を撒くという行為はどのルールにおいても強力であるため、
リトルカップや金銀ファンシー等のルールで未進化ポケモンを使う際にも、同じように技候補に挙がる。
特に低レベル帯のルールであればあるほど、黄金の実・木の実ジュース・木の実といった回復アイテムが相対的に強力になり、
かつ耐久力が落ちて、眠るで回復している隙も無くなるため、
状態異常への対策は手薄となりやすく、この技が刺さるという場合がある。
【リトルカップ】ポリゴン:素早さ逆転して主導権を握る
【リトルカップ】チョンチー:怪しい光と併用してストコンでラッキーを突破

でんじほう

50%という低い命中率と引き換えに、命中すれば威力100の大ダメージと共に、
必ず相手を麻痺させるという追加効果を持つハイリスクハイリターンな技。
爆裂パンチの特殊技バージョンというようなポジションと言える。
金銀の対戦環境は他の世代と比べて全体的な耐久力が高いため、ハイリスクハイリターン技が強力である傾向があるが、
この技も例に洩れず、実戦でそれなりの頻度で見かける技のひとつとなっている。
麻痺という状態異常が強力であるのが第一だが、10万ボルトを超える高火力を持っている点もポイントで、
パルシェンやエアームドのようなポケモンにとってはこれを1発食らうだけで終了ということもありうる。
サイクルを繰り返すなどして、試行回数を稼いで事故を狙うのが一般的な使い方。
単に麻痺させるだけなら電磁波の方が優れているので、
この技は威力100の大ダメージを利用したい場合か、もしくは電磁波を覚えないポケモンが妥協して電磁波の代わりに使うのが主。
また、10万ボルトなど他の電気攻撃技を覚えず、この技のみを覚えるというポケモンも一部存在し、
そのようなポケモンに関しては、麻痺よりもあくまで高威力の電気技としてこの技を使うというケースも存在する。
電気ポケモンはもれなく全員この技を覚えることが出来るが、
メイン技にしてしまうと流石に不安定であり、10万ボルトと雷も全員覚えることが出来るため、
電気ポケモンは通常それらの技が使われ、この技は属性不一致のポケモンがサブ技として使う場合がほとんど。
この技を電磁波の代わりとして使う際の最大の注意点は、ダメージを「与えてしまう」という点。
電磁波はダメージが無く、麻痺のみを与えるため、眠るを持っていても麻痺を回復させないようにすることが出来る。
しかしこの技だと自動的にダメージも入るため、眠るを持っているポケモンにはすぐにHPと共に麻痺を回復されてしまうことがある。

・ムウマ、ゲンガー
無効化耐性を利用してサイクルを繰り返すことで試行回数を稼ぎ、後続に麻痺を撒いて行く使い方が出来る。
ゲンガーは元々特攻が高く10万ボルトや冷凍パンチでも決定力が出せるが、
ムウマは何か攻撃技を持たせたところで貧弱であり、後続に対し圧力がかからないという場合が多いので、
その中で麻痺というリスクをかけることが出来る技は貴重。
ムウマ:麻痺させて先制出来るようにして安全に道連れ
ムウマ&カビゴン:複数で連発してパルシェンに集中攻撃
ムウマ:怪しい光と併用してストコン
【一撃あり2000】ムウマ:怪しい光と併用してストコン

・サイドン
自身の天敵である水ポケモンに対し弱点を突きながら、追加効果の麻痺により遅い素早さを補いつつ、
更には麻痺した相手には上から岩雪崩で怯みまで狙うことが出来るようになるという、一石三鳥のような使い方が出来る。
更には、眠るを持たず、状態異常を治しにくい草ポケモンに対しても、麻痺の効果は大きい。
地震を受けられ、上からミルク飲みで回復されてしまうミルタンクに対しても有効。
この技の属性と威力、追加効果の全ての面における恩恵を最も受けているポケモンと言えるかも知れない。
実際、サイドンがエースで使われる際にはこの技を持たせるのがテンプレのひとつになっている。
具体的には、レベル差をつけることでパルシェンをこの技+岩雪崩で、スターミーをこの技+地震で、それぞれ倒すことが出来る。
サイドン:麻痺を撒いて上から鈍いを積む
サイドン:パルシェンに当てて次のサイクルで楽に倒す

・フーディン、エーフィ
特攻が特に高いポケモンが使うことで、通常の電気技としても大ダメージを期待出来る。
特に、これらのエスパーポケモンはスターミーやエアームドの突破に骨が折れる場合があるが、そこに致命傷を与えることが出来る。
元々が素早いポケモンであるため、麻痺による恩恵は少ないが、サポートとして、遅いポケモンと組ませることでその効果を発揮出来る。
麻痺をかける技として見るとフーディンはより確実性のある電磁波も覚えることが出来るが、
ダメージが乗るという他に、電磁波はアンコールと両立不可という弊害があるため、
アンコールと併用したい際にこの技を使うことがある。
また、電気技として見た際にはフーディンは雷パンチも覚えるが、威力が75なのでこの技との差は大きい。
エーフィはそれらの技を一切覚えないため、電気技・麻痺技のどちらの観点から見てもこの技の需要は高い。
エーフィ:スターミーへの打点&麻痺でカビゴンのサポート

・カビゴン、リングマ、ミルタンク等
鈍い+ノーマル技をメインとするノーマル物理ポケモンが、サブ技としてこの技を持たせるケース。
属性的には厄介なパルシェンやエアームドの他、オムスターやプテラと言ったところへの役割破壊にもなる。
また、麻痺技として見ると、鈍いとの相性が極めて良く、
特に元の素早さが遅いカビゴンにとっては非常に大きな効果をもらたす。
これらのポケモンは、ノーマルポケモン同士でお互い鈍いを積み合うような展開になることもあり、
その際にこの技による麻痺が役に立つこともしばしばある。
カビゴンやミルタンクは雷も覚えるが、リングマはこの他に雷パンチしか覚えないため電気技としての需要もある。
カビゴン:パルシェンに対する役割破壊
カビゴン:ナッシーに対する役割破壊
カビゴン:ミルタンクに対する役割破壊
カビゴン:地震と併用してゲンガーに道連れされず倒せる
カビゴン:状態異常に弱い電気昆布に対する対策になる
ミルタンク:カビゴンを麻痺させることで勝ちやすくなる
ガルーラ:メロメロ+ピヨピヨパンチの混乱と絡めてストコン
ガルーラ:プテラに麻痺を入れつつメロメロと併用して突破
リングマ:ギャラドスを楽々倒す
グランブル:素早い相手に打って素早さ逆転狙い
【一撃あり2000】カビゴン:地割れの効かないエアームドに対する役割破壊
【一撃あり2000】カビゴン:麻痺させることで上から地割れを打てるようにする
【一撃あり2000】カビゴン:ミラーマッチで地割れの打ち合いを有利にする

・ブースター
この技を使える唯一の炎ポケモン。
苦手な水ポケモンの弱点を突きつつ、自らの中途半端な素早さも補うことが出来る。
特にスターミーに対しては、この技を当てて素早さ逆転してからのシャドーボールでそのまま倒したりすることも出来る。
ブースター:バンギラスを麻痺させて突破しやすくする

・ギャラドス、ブラッキー、トゲチック、マタドガス、エイパム等
ダメージ自体はあまり重視せず、麻痺を撒きたいのだが、電磁波を覚えないため、その代替のような使い方をするポケモンの代表例。
ブラッキーやトゲチックにとっては、これが唯一の電気技でもある。
ギャラドス:麻痺を撒きながら崩す
キリンリキ:高速移動+バトンタッチを狙いつつガラガラの苦手な相手を撃退する
トゲチック:アンコールと併用してガラガラのサポート
【一撃あり2000】ギャラドス:ケンタロス対策として持たせる

・スターミー、ランターン、ヤドラン、ラプラス
水ポケモンが、サブ技としてこの技を使用することがある。
ここに挙げたポケモンはラプラス以外は電磁波を覚えるが、同属性である水ポケモンへの役割破壊として使うことが出来る。
逆にヤドランは他の電気技を覚えないため、電気のサブ技となるとこの技が唯一の選択肢となる。
どのポケモンも、10万ボルト+電磁波を1つの技枠に圧縮させたような使い方である。

・ハピナス、ピクシー、プクリン
電磁波を覚えるが、両立不可の弊害があるため、その代替としてこの技を持たせるというケース。
ハピナスは癒しの鈴やプレゼントを、ピクシーは腹太鼓や甘えるを、プクリンは滅びの歌や甘えるを、
それぞれ電磁波と両立不可だが、この技なら全て両立させることが出来る。
ハピナス:プレゼントと併用しつつミルタンクを麻痺させる

・マルマイン
マルマインの仕事は、電磁波で麻痺を撒いて、リフレクターや光の壁を残して、
最終的に大爆発で自主退場しエースの起点を作るというのが一般的だが、
持たせたいサポート技が多い場合、メインの電気技を入れるスペースが無くなってしまう場合がある。
かと言って、攻撃技が1個も無いと、電気ポケモンのくせにパルシェンやエアームド等に阻まれてしまう恐れがある。
そこで、10万ボルトと電磁波の枠を無理矢理1つに圧縮するために、この技をメイン技として持たせる場合がある。


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