最終更新日:'22/5/20  最終チェック日:'22/5/20
我流・個別分析 ~キュウコン~

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~概論~

炎ポケモンの中では珍しく、攻撃面は物理・特殊ともに控えめだが、反面、怪しい光や催眠術と言った嫌らしい補助技が特徴的なポケモン。
控えめとは言いながら特攻は80を超える程度には備えており、得意な補助技を絡めて炎技で突破を図るのが主な戦い方となる。
また、素早さと特防という、珍しい組み合わせの種族値が高いポケモンでもあり、
同レベルのサンダーと同速でありながら雷を2発耐えたり、
レベル差を付けたゲンガーには先制しながら、10万ボルト+冷凍パンチのような攻撃範囲を受けることが出来る貴重なポケモン。
もうひとつの大きな特徴として、♂:♀の比率が1:3なので、攻撃個体値を4下げるだけで♀で使えるという点がある。
これはすなわち、草など特殊の目覚めるパワーを、♀の状態で最高威力で打てるということであり、
♀でメロメロ+目覚めるパワーという戦術を取れる数少ないポケモンでもある。
他の炎ポケモンと同様、パルシェンやナッシー、エアームド、ヘラクロスなどの低レベルでよく居るポケモンを起点にしながら、
火力ではなく搦め手を使って突破を図ったり、豊富な補助技でサポートに回るのが適任と言えるだろう。


~実戦的ステータス~

タイマン性能■■■■■■■■■□ 出番の多さ■■■■■■■□□□
複数対決性能■■■■■■■□□□ 使い方の多様性■■■■■□□□□□
対カビゴン性能■■■■■■■■■□ 不利な相手への対抗力■■■■■■■■■□
対その他の一線級■■■■■■■■■□ 個人的総合評価■■■■■■■□□□


~優劣関係~

格好の餌エアームド フシギバナ ナッシー フォレトス パルシェン ヘラクロス
割と有利ブラッキー ムウマ ハガネール ゲンガー ポリゴン2 バクフーン
場合によるカビゴン カイリキー サイドン ミルタンク カイリュー サンダー
割と不利ガラガラ バンギラス ケンタロス マルマイン リザードン ライコウ
天敵ハピナス スイクン スターミー フーディン キングドラ


~防御面~

55食べ残し55食べ残しめざ草50黄金の実50
55サンダーの雷確3低確率2発微低確率2発確2
55ライコウの10万ボルト超低確率3発高確率3発確3確3
50ナッシーのサイコキネシス微高確率4発確4超低確率3発確3
50パルシェンの波乗り低確率2発高確率2発微高確率2発確2
52ゲンガーの10万ボルト乱数5~7発乱数5~6発超低確率4発確4
55ルージュラのサイコキネシス確4微低確率3発超高確率3発確3
50カビゴンののしかかり超高確率4発確4超低確率3発確3
50エアームドのドリル嘴乱数5~6発乱数5~6発中乱数4発確4
55カイリキーのクロスチョップ超低確率2発微高確率2発微高確率2発確2
50ヘラクロスのメガホーン乱数5~6発乱数5~6発微低確率4発確4


~技候補~

大文字
火炎放射
属性一致メイン技。一貫性は持ちやすいが、火力は並と言った所なので、
下記の怪しい光やメロメロ、催眠術あたりと組み合わせて突破を図りたい。
身代わり主要なコンボであるあやみが・メロみがのどちらにも必要な技なので、必然的に需要がある。
怪しい光イマイチな決定力を補う重要な技。高い素早さからコレを打てるので、その分幅広く強行突破を狙いやすい。
メロメロ概論で書いた通り、♀でコレを持ちながら目覚めるパワーを打てる貴重な存在。
怪しい光と重ねがけして、ストップコンボの精度を高めることも出来る。
催眠術コレもまた高い素早さを活かせる貴重な技。サポートにも使える。
炎ポケモンで眠らせ技を使えるのはキュウコンとギャロップだけ。
めざ草サブ技筆頭候補。炎技と最も相性が良い。概論に書いたように♀でも使えるのがポイント。
単発でスターミーやスイクンを突破するには火力が足りないが、怪しい光と併用すれば突破も狙える。
日本晴れ中途半端なメイン技の火力をアップ。催眠術と併用して畳み掛けるか?
吠える
どくどく
リフレクター
サポート用に便利な技たち。キュウコンとしては怪しい光や催眠術を活かしたいが、
それさえあればあとはこのあたりの技を持たせても良い。
どくどく+吠えるで、密かに毒昆布を狙うのもアリかも知れない。
神秘の守り怪しい光や催眠術の陰に隠れがちだが、地味にこんな珍しい技も覚える。
サポートはもちろんだが、先手で打てれば、そのターンの相手の補助技をシャットアウト出来るかも。
眠る食べ残し依存でなく、薄荷の実で一度全回復したい時に。
めざ電変態サブ技候補。ギャラドスやドククラゲ、リザードンあたりへの役割破壊。
スターミーやスイクンには普通にめざ草と同様効くが、その代わり岩に弱くなる。
めざ格
アイアンテール
変態サブ技候補。ハピナスやバンギラス対策。物理技なので単発の火力はかなり微妙…
鈍い
尻尾を振る
一応、上記の物理技を使う場合はこのどちらかを持たせることで、火力アップは図れる。
鈍いは1回積んで同レベルのガラガラあたりまでには先制出来る。
金縛り後の世代では身代わりとの併用が強かったりもするようだが、
残念ながら金銀では命中率が55%しか無いので非常に難しい。決まれば強いが…
恨みハイドロポンプやクロスチョップあたりを切らすには面白そうだが、身代わりと両立不可なのが残念。
眠り続ける相手の眠るを切らすのも手かも。


~型サンプル~

Lv.55 火炎放射/怪しい光/メロメロ/身代わり@食べ残し

イマイチな火力を、高い素早さからの得意な搦め手を使って補うという、キュウコンらしい型。
怪しい光+身代わり、メロメロ+身代わりのどちらかでも良いのだが、
火炎放射は攻撃範囲・威力・PP全ての観点から見て、攻撃技1本で戦うに足る性能を持っているので、
このように怪しい光とメロメロを両方持たせるぐらい極まったことをした方がシンプルに強かったりする。
威張るならあらゆるポケモンで出来るが、永続的に使える怪しい光でこのコンボが出来るポケモンの中では、
キュウコンはクロバット、ゲンガーに次いで3番目に素早く、中でも特殊技を一致で使えるポケモンとしては最速である。
♂のポケモンには、両方重ねがけすることで、実に25%の確率でしか行動出来ないようになる。
これは例えて言うと、麻痺しているポケモンが痺れて動けない確率と同じということになる。
麻痺しているポケモンでも運が良ければ5ターンや6ターンは平気で動けることもある。
それと同じように、5ターンや6ターン平気で相手がずっと動けない場合があるということである。
屈指の特殊耐久を持つカビゴンや、炎耐性を持つ水や岩ポケモンに対しては、火炎放射1本で倒すにはかなりのターン数がかかるが、
このような連続の行動不能によりそれを補って、結果的に火炎放射だけで倒せてしまう可能性が十分にある。
必然的に火炎放射を打つ試行回数が増えるため、10%の追加効果の火傷を活かせる確率も現実的にあると言える。
怪しい光は4ターン以内に解除されてしまい、通常のあやみが戦術なら、混乱が解けるターンに100%動かれてしまうため、
その一瞬が弱点となる場合が多いが、メロメロと重ねがけしていれば、混乱が解ける瞬間でも50%でしか動けないというのも大きなポイント。
また、行動時の判定の順番は混乱→メロメロの順なので、まず混乱判定で50%で自傷、
残りの50%のうち、更に50%でメロメロ判定で動けない、という順番で処理されるため、
先にメロメロ判定がされて混乱のターンが無駄に経過する、ということが一切無いというのも地味なポイントである。
当然、♀や性別不明のポケモンにはメロメロは効かないが、それでも怪しい光+身代わりを展開することは出来る。
そのため、♂ではないが火炎放射に耐性を持っているというわけでもない、
サンダーやミルタンク、ブラッキーあたりにもそれなりに突破の芽があるだろう。
♂でなく、なおかつ火炎放射に耐性も持つという、スターミーやスイクン、ハピナス等が完全なる天敵。
パーティ … キュウコンカビゴンWA(2021)
パーティ … 炎QA(2020)
パーティ … キュウコンヘラクロスWA(2018)
ログ … キュウコンストコン劇場その1:55食べ残しねむねごカビゴンを突破
ログ … キュウコンストコン劇場その2:51プテラを突破
ログ … キュウコンストコン劇場その3:55オーダイル+50カビゴンを2タテ
ログ … キュウコンストコン劇場その4:55ライコウ+50サンダーを2タテ
ログ … キュウコンストコン劇場その5:53カビゴン+52エアームド+50ドンファンを3タテ
ログ … キュウコンストコン劇場その6:55バンギラス+50カビゴン+50パルシェンを3タテ
ログ … キュウコンストコン劇場その7:55ドンファン+50ニョロボン+50カビゴンを3タテ
ログ … キュウコンストコン劇場その8:55ファイヤー+50カイリキー+50パルシェンを3タテ
ログ … キュウコンストコン劇場その9:55ミルタンク+50カビゴン+50ハガネールを3タテ
ログ … キュウコンストコン劇場その10:55サンダー+50カビゴン+50フシギバナを3タテ


Lv.55 大文字/目覚めるパワー草/怪しい光/身代わり@食べ残し

全てのポケモンに通用する怪しい光だけを持たせ、代わりに攻撃範囲を広げた例。
技候補に挙げたように、目覚めるパワー電気や格闘、アイアンテールあたりも候補だが、
最も無難に手広いのが目覚めるパワー草。炎耐性のうち、水と岩の弱点を同時に突けるのは大きい。
炎ポケモンの草技と言えば、ファイヤーのめざ草、エンテイやヘルガーのソーラービームあたりが代表的だが、
どれも特攻もしくは威力が高く、水や岩を倒し切るのに十分な火力を持っている。
一方でキュウコンのめざ草と言うと、特攻も威力も不足しており、それ単体ではスターミーやスイクンを倒すのは難しい。
そこで、怪しい光を絡めることによって突破を図る。(いかにもキュウコンらしい)
50スターミーは同速なので事故も狙いやすいし、特殊耐久のある50スイクンも先制で4発なので、
眠り続けられる分には、1回でも混乱自傷してもらえば倒せるということになる。
実際には寝言+波乗りが飛んで来る可能性も十分にあるが、そこは身代わりで守りながら戦おう。
対バンギラスに関しても同じようなもので、サイドンやゴローニャに至っては余裕で2発で倒せる。
なお、サンプルではメイン技を大文字にしてあるが、これは上記の怪しい光+メロメロ型とは違い、
あくまで搦め手に頼り過ぎてはいない型であるため、メイン技の火力を底上げしておくという意図がある。
(例えば大文字なら単発でも55サンダーをほぼ3発で倒すことが出来たりする。)
ただ、やはり怪しい光+身代わりと絡めるとPPが気になることも多々あると思われるので、ここは火炎放射でも良いだろう。
ログ … あやみが+めざ草型エース


Lv.55 火炎放射/目覚めるパワー草/メロメロ/身代わり@食べ残し

逆に、怪しい光ではなくメロメロを残した型。
概論に書いた通り、キュウコンは♀でありながら最高威力の目覚めるパワーを打てるという貴重な存在であり、それを活かせる。
めざ草ファイヤーと同じ、AEFFという理想個体値で使うだけで、自動的に♀となってくれる。
この他、目覚めるパワー電気ならばAFFF、格闘ならば8CFFで使うことで、♀かつ威力70で使うことが出来る。
(格闘の場合は、理想個体値であるCCFFから攻撃が4だけ下がってしまうが、そこは我慢。)
♂のバンギラスや水ポケモンに対しては、ここまでに書いたどの型よりも強くなれるだろう。
メロメロは怪しい光と違ってダメージが入らないため、突破するのに時間がかかりがちなので、サンプルでは火炎放射としている。
注意点としては、補助技はメロメロだけなので、♀や性別不明のポケモンに対しては、完全に攻撃技を打つしか無くなってしまうという点。
50スイクンは一応急所待ちにはなるが、寝言持ちだと突破は絶望的で、スターミーにも自己再生連打で粘られてしまう。
撒き菱や毒など別の対策が必要となるだろう。


Lv.55 大文字/目覚めるパワー草/日本晴れ/催眠術@奇跡の実

催眠術という貴重な技を覚えるため、例をひとつ。炎ポケモンで眠らせ技を使えるのは他にギャロップしか居ない。
サポートの草ポケモンで眠らせて、エースの炎ポケモンで畳み掛けるというのは、炎エースパーティのテンプレムーヴのひとつだが、
それを1匹でこなせるポテンシャルを秘めている。
素の大文字の火力は微妙だが、日本晴れで強化することで、
55サンダー・55ポリゴン2超高確率2発、55ライコウ中乱数2発、その他多くの等倍は2発、55カビゴン高確率3発、51パルシェン確1。
水や岩ポケモンは4発程度かかってしまうことが多いが、催眠術を絡めればそれでも突破を狙える。
これは他の炎ポケモンにはなかなか真似出来ない芸当である。
注意点としては、催眠術の眠りと日本晴れ、どちらもターン数が限られているという点で、
どちらか一方の技を使った後、もう一方の技を使っている間に1ターンが経過してしまうため、
どちらを先に使うかは慎重に考える必要がある。
カスタマイズ例としては、火力を更に伸ばすために、怪しい光を持たせるのも面白いだろう。
催眠術を怪しい光に変更しても良いし、目覚めるパワー草を抜いて大文字一本特化にするのも手か。
また、催眠術はこのようなサンプルで紹介したが、これに限らず、↑に紹介した身代わりコンボ型と併用しても良い。
火炎放射+催眠術+あやみが、など。


Lv.50 火炎放射/催眠術/怪しい光/リフレクター@黄金の実

補助技が豊富という点で、サポートにも向いているため、その一例を。
サンプルは、催眠術+怪しい光というキュウコンの得意技をふんだんに取り入れてみた。
どちらかというと起点構築的な組み合わせ。
持たせたい技が多くて技スペースが無くなりがちだが、特殊耐久は優秀なので、大人しく眠る+薄荷の実を持たせるのも全然アリ。
パーティ … ニューラカイリューWA(2020)
ログ … どくどく+怪しい光サポート
ログ … どくどく+怪しい光サポート2


Lv.50 火炎放射/どくどく/吠える/神秘の守り@奇跡の実

他にも色々覚えるので、もう1つほどサンプルを。
神秘の守りという珍しい技を覚えるポケモンであり、状態異常に弱いエースと組み合わせると良さそうだ。
他の多くの炎ポケモンの例に洩れず、吠えるも覚えるため、コンボ封じとして起用したり、
どくどくと併用して毒昆布を密かに狙ったりすることも出来るかも知れない。
因みに全く同じ型をウインディでも使えるが、キュウコンはウインディに比べて素早さと特殊耐久で秀でている。
ここまで紹介した2つの型は適当に組み合わせただけなので、適宜カスタマイズすると良いだろう。
神秘の守りは遺伝ではなく自力で習得出来るため、初代マシン技であるリフレクター等とも併用可能。
せっかくキュウコンを使うからには、催眠術か怪しい光は是非持たせたい感はある。


~一撃ありの場合~

Lv.55 火炎放射/怪しい光/メロメロ/身代わり@食べ残し

キュウコンは一撃技やそれを対策するこれと言った技を覚えるわけではないため、
一撃無しルールと同じように使うことになるだろう。
ただし、一撃ありルールでは敵のケンタロス対策や、自身の起点作成のために、♀でメロメロを使うポケモンがやや多く、
それを対策するために♀で使われるポケモンも連鎖的に多くなる傾向がある。
そのため、この型は一撃無しルールに比べるとやや活躍は難しくなるだろう。
それでも、猛威を奮うケンタロスは必ず性別が♂であるため、
そこに対する対面性能をある程度発揮出来るというのは救いのひとつ。
パーティ … キングラーギャロップWA(2022)
ログ … Lv.50からでもストコン性能を発揮


Lv.55 火炎放射/怪しい光/催眠術/身代わり@食べ残し

VC環境においては、眠りのターンが1~6ターンと長いため、催眠術が他の環境よりも強力になる。
そのため、メロメロよりもむしろ催眠術と怪しい光を併用することで、突破力が上がる可能性はある。
この型ならメロメロと比べて、性別不明や水ポケモンに対しては明らかに強くなると言える。
逆に眠る+寝言カビゴンやケンタロスには不利になってしまいそうだ。
メロメロは敵の身代わりを貫通するが、怪しい光や催眠術は身代わりに止められてしまう。


Lv.50 火炎放射/怪しい光/恨み/守る@光の粉

敵の一撃技への対抗手段として、恨みという珍しい技を覚える。
直前に使われた技のPPを2~5削るというのは、一撃技に対する何よりの攻撃手段となる可能性がある。
例えば怪しい光で混乱させた相手が一撃技を打って来て、
それを避けることが出来れば、恨みによってPPを削ることが出来るわけだが、
その次のターン、相手が混乱自傷したりすれば、もう一度恨みによって更に削ることが出来る。
2回連続で削ることが出来れば、PPが8しか無い一撃技に対しては、限りなく枯らすことが期待出来る。
もちろん、恨みを使うということは、その前に一度キュウコン自身が一撃技を避ける必要があるのだが、
守るや光の粉と併用することで、そのリスクを抑えることが可能。残念ながら身代わりとは両立出来ない。


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