最終更新日:'23/9/3  最終チェック日:'23/9/3
我流・個別分析 <ドーブル>

変態ポケモン図鑑はこちら


<概論>

そこら辺の未進化ポケモンにも劣るレベルの低い種族値と引き換えに、
大爆発、自爆、オウム返し、寝言、変身、ものまね、指を振る以外の全ての技を使いこなすことが出来るポケモン。
その技の種類は実に243種類ものバリエーションがある。
その中には、種族値の低さの影響を受けない補助技や定数ダメージ技なども数多くあり、
補助技をひとつ取っても、状態異常・状態変化技、積み技+バトンタッチ、道連れ、アンコールなど何をやって来るか分からない恐ろしさがある。
基本的にサポート一筋と思いきや、時折プレゼントや怒りの前歯、滅びの歌、カウンターなどで自らが決定力となることさえある。
また、貧弱な種族値の中でも素早さだけは人並みに備えてあり、
しかもそれがバンギラス、ブラッキー、パルシェン、エアームド等の激戦区から頭一つ抜け出した絶妙な位置に居るのは大きなポイント。
技の組み合わせによって、思いがけないコンボが爆誕する可能性を秘めているので、どこまでも希望に満ち溢れたポケモンだ。


<実戦的ステータス>

タイマン性能■■■■■■■□□□ 出番の多さ■■■■■■■□□□
複数対決性能■■■■■■■■■□ 使い方の多様性■■■■■■■■■■
対カビゴン性能■■■■■■■■■□ 不利な相手への対抗力■■■■■■□□□□
対その他の一線級■■■■■■■■□□ 個人的総合評価■■■■■■■■■□


<優劣関係>

格好の餌パルシェン ブラッキー フォレトス ガラガラ
割と有利カビゴン サイドン ナッシー ハピナス ハガネール
場合によるゲンガー ムウマ スターミー バンギラス エアームド
割と不利スイクン ファイヤー ライコウ ミルタンク フシギバナ
天敵サンダー ヘラクロス カイリキー ケンタロス エビワラー


<防御面>

52黄金の実5250黄金の実50
55サンダーの雷低確率1発低確率1発中乱数1発中乱数1発
50ヘラクロスのメガホーン確2確2低確率1発低確率1発
55カビゴンの捨て身タックル微低確率1発微低確率1発微高確率1発微高確率1発
50カビゴンののしかかり低確率2発確2高確率2発確2
50パルシェンの冷凍ビーム超低確率2発低確率2発低確率2発高確率2発
52ゲンガーの10万ボルト確3確3超低確率2発超低確率2発
50ハピナスの雷超低確率3発確3高確率3発確3
50エアームドのドリル嘴確3確3超低確率2発超低確率2発
50ハガネールの地震低確率2発確2高確率2発確2


<技候補>

キノコの胞子どんな型でも使える超便利技その1。パルシェンやバンギラスを超える素早さから打てて、
薄荷の実や奇跡の実を持っていない相手からは高確率で1ターン以上もらえるのはかなり大きい。
アンコールどんな型でも使える超便利技その2。先制で打てれば鬼のように強く、詰ませ性能も高い。
後手でも相手の行動を縛り、起点作りに使える。タイマンで決定力を発揮することも!?
宿木のタネどんな型でも使える超便利技その3。火力が無いので貴重なダメージ源、かつ回復手段。
そのままサポートに回ることも、決定力を出すことも出来る。
撒き菱便利技。パルシェンやフォレトスとは全く違った仕事が出来るというのがポイント。
道連れ便利技。大爆発を覚えない代わりに1-1交換を狙える他、
この技を見せて無駄技を打たせ、アンコールや積み技を狙うというコンボも出来る。
滅びの歌クモの巣や道連れと組み合わせて、ゴーストのような使い方が出来る。
電磁波
痺れ粉
便利技。麻痺サポート。相手によってはキノコの胞子より刺さる。
電磁波は命中率100%、痺れ粉は地面ポケモンにも効くというメリットがそれぞれある。
バトンタッチ様々な積み技を継承することが可能。ドーブルにしか出来ないコンボも。
高速移動積み技筆頭候補。これを使ってからの先制アンコールやキノコの胞子で、阻止されにくくなる。
腹太鼓積み技候補。コレをバトンタッチ出来る唯一のポケモン。成功さえすればほぼ勝ち確定。
成長積み技候補。コレをバトンタッチ出来る唯一のポケモン。サンダーなど高火力特殊ポケモンに繋ごう
クモの巣バトンタッチとのコンボの他、自らアンコールや滅びの歌でハメるコンボも可能。
剣の舞
溶ける
ド忘れ
小さくなる
白い霧
気合溜め
その他の積み技や継承出来る補助技たち。
白い霧+バトンタッチを併用出来るのはドーブルだけ。しかし甘える対策にしかならなさそうだ。
身代わりこれもバトンタッチで継承出来るが、宿木のタネや怪しい光とのコンボの方がメインか。
カウンター
ミラーコート
耐久が低く、1発で大ダメージを受けるため、これらが決まれば一撃で相手を倒せることも多い。
これら2つを両立出来るポケモンは、他にソーナンスしか居ない。
プレゼントドーブルの攻撃技としては、メイン技とも言える技。特殊ポケモンを一撃で倒せる場合がある。
特に、パルシェンやナッシーを先制一撃で落とせる可能性があるのはかなり大きい。
強力なのはGB・VC・PBS環境のみで、ポケスタ金銀では使い物にならないので注意。
怒りの前歯これもドーブルの主力となりうる攻撃技。プレゼントと異なりトドメは刺しにくいが、対応範囲が広い。
この技と地球投げを組み合わせるだけで、HP200までのポケモンを3発で倒すことが出来る。
地球投げ安定したダメージソース。上記のように怒りの前歯と組み合わせても良いし、
宿木のタネと組み合わせるだけでもかなりの火力になる。
聖なる炎2000ルールではコレを使える唯一のポケモン。ダメージよりも火傷を撒けるのが重要で、
ガラガラやハガネールなど状態異常を回復出来ない物理ポケモンに対して絶大な効果を発揮出来る。
じたばた
起死回生
腹太鼓や身代わりと併用することで、全抜きが狙える。詳しくは型サンプルにて。
怪しい光
メロメロ
身代わりと併用してストコンを狙うことが出来る。これら2つの重ね掛けも可。
自己再生ドーブルのHPを半分削る攻撃を持たない相手に対して、受け役割を持てるようになる。
何をして来るか分からないドーブルが「受け役割を持つ」というのはかなりの恐怖。
痛み分け宿木のタネと同様、ダメージソースとしても回復としても使える技。
この技を覚えるムウマやマタドガスよりもHPが少し低いので、それだけ大きなダメージを与えられる。
守る滅びの歌や宿木のタネと組み合わせて、時間稼ぎや回復を狙う。ただ、技スペースが勿体ないかも
吹き飛ばしブラッキーやムウマに対して、受け役割を持てるようになるかも知れない。
また、撒き菱と併用して、自ら昆布を狙う手も!?
テクスチャー怪しい光と併用してゴーストタイプになったり、面白いことが出来そう。
怖い顔
蛇睨み
テクスチャーと併用する際、これらの技はタイプがノーマルなので、誤作動しない。
泥棒相手は様々な補助技に気を取られ、この技は無警戒になることが多いだろう。
メガホーン
エアロブラスト
剣の舞と併用すれば、4倍弱点相手ならギリギリ一撃で倒せるため密かな奇襲となる。
ハサミギロチン
ロックオン
一撃アリ用。壁+大爆発などでタイマンに持ち込んだりすると、かなり強い。
「ドーブルより遅くてドーブルを一撃で倒せないポケモン」には必ず勝てるというのが恐ろしい。


<型サンプル>

Lv.50 キノコの胞子/撒き菱/アンコール/道連れ@奇跡の実

色々と便利なサポートが出来る型の一例。
キノコの胞子の命中率100%の安定感は伊達じゃなく、薄荷or奇跡の実や寝言を持たない後手のポケモンは、
確実に1ターン動けなくなり、高い確率で2ターン以上の猶予をもらうことが出来る。
眠りターンが1-6ターンであるGB/VC環境では特に凶悪。
撒き菱役として選ばれることもあり、何度も場に出すことは出来ない代わりに高速スピンには強い。
パルシェンやフォレトスと違って大爆発は出来ないが、その代わり道連れで1-1交換を狙うことが出来る。
また、道連れを張っておくと、道連れされたくない相手は補助技を打って来るのでそれをアンコールし、
キノコの胞子をかけたり、後続の起点を作ったりというコンボが出来る点も非常に優秀。
持ち物は贅沢に奇跡の実を持たせなくても良いが、耐久が低すぎるため、黄金の実はあまり役に立たないことが多い。
ワンチャン目当てで光の粉や先制のツメあたりが良いかも知れない。
なるべく先制で動きたいポケモンなので、麻痺治しの実でも。


Lv.50 プレゼント/キノコの胞子/アンコール/道連れ@ピンクのリボン

GB/VC版専用だが、強力な効果を発揮するプレゼントをメイン技に持たせ、ドーブル自身から決定力を出せるようにした型。
上を取れるパルシェンやナッシーに対しては、他の型でも茶々を入れることが出来るが、
スターミーやライコウやフーディンやスイクンに対してまで決定力を出せるというのはかなり貴重。
ピンクのリボンor水玉リボンを持たせることで、威力を1.1倍に強化することも出来る。
プレゼントで特殊ポケモンを初見殺しした後、道連れで更にもう1匹連れて行ければ儲け物だ。
パーティ … ウインディグランブルヘルガーTA(2021)
ログ … 道連れ+アンコールのコンボ
ログ … 道連れ+アンコールのコンボ2
ログ … 道連れ+アンコールのコンボ3
ログ … プレゼント+道連れで2タテ
ログ … プレゼントが刺さる例
ログ … 道連れの強さ


Lv.50 プレゼント/聖なる炎/宿木のタネ/アンコール@水玉リボン

2000ルールで唯一の聖なる炎使い。技そのものの性能は非常に優秀なので、それだけでアイデンティティを発揮出来る。
特に、プレゼントと併用することで、物理ポケモンには聖なる炎、特殊ポケモンにはプレゼントを刺しやすくなる。
火傷の追加効果発動率はあくまで5割なので、無策で打つのは危険が伴うが、
物理ポケモンはドーブルより遅いポケモンが多いため、上からこの技を打つことで刺さることも多い。
回復技を持たないガラガラやハガネール、パルシェン、ナッシー、自爆カビゴン等を機能停止に追いやろう。
聖なる炎を言いたかっただけなので、他の技はご自由に。
サンプルでは更に宿木のタネ+アンコールのコンボを搭載している。
これによって、タイマンや相手の1匹残しに対する詰ませ性能がかなり高くなる。
宿木のタネが効かない草ポケモンには聖なる炎が有効なので、地味にここもシナジーがある。
パーティ … カビゴンSA(2023)
ログ … 聖なる炎の強さ
ログ … 宿木のタネ+アンコールの詰ませ性能の高さ


Lv.50 キノコの胞子/アンコール/高速移動/バトンタッチ@薄荷の実

バトンタッチ要員としても極めて優秀。
高速移動+バトンタッチを出来るポケモンは数多く居るが、眠らせ技やアンコールと併用出来るのはドーブルだけである。
キノコの胞子とアンコールでうまく相手の行動を制限し、その隙にバトンタッチを決めよう。
特に、高速移動をまず初手で使うことにより、確実に相手に先制出来るようになるため、上からキノコの胞子やアンコールで動きやすくなる。
これをガラガラや腹太鼓カビゴンに繋げば、勝利は目前だろう。
型の解説はこちらの記事にも。
パーティ … ガラガラニドキングWA(2012)
ログ … 高速移動をガラガラに繋ぐ
ログ … 高速移動をガラガラに繋ぐ2
ログ … 高速移動をガラガラに繋ぐ3


Lv.50 腹太鼓/身代わり/キノコの胞子/バトンタッチ@気合のハチマキ

腹太鼓+バトンタッチの唯一の使い手。ただでさえ耐久が低いのに、HPを削らないといけないため、決めるのは相当難しいが、
その代わり、プテラやケンタロスのような素早いポケモンにバトンタッチが決まれば、その瞬間ほぼ勝ちが決まったようなもの。
キノコの胞子などで何とか隙を作りたい。アンコール等を持たせても良いだろう。
ログ … 腹太鼓をプテラに繋ぐ


Lv.50 成長/溶ける/キノコの胞子/バトンタッチ@気合のハチマキ

成長+バトンタッチの唯一の使い手でもある。
これをサンダーやファイヤー、フーディンのような高火力特殊ポケモンに繋げば、そのまま全抜きを期待することが出来る。
高火力特殊ポケモンは物理耐久が低いものが多いため、サンプルのように同時に溶けるも継承出来るようにしておくと良いかも知れないが、
そこまでの猶予があるかも分からないので、このあたりはご自由に。
ログ … 成長をサンダーに繋ぐ


Lv.50 クモの巣/滅びの歌/アンコール/バトンタッチ@奇跡の実

クモの巣を絡めたコンボの詰め合わせ。滅びの歌、アンコール、バトンタッチはそれぞれ全てクモの巣とコンボになっている。
バトンタッチを道連れに変更して、1-1交換に特化したゴーストのような使い方をしても良い。
なお、クモの巣は、アンコール対策として、敢えてPPの少ない黒い眼差しを使うという手もあるのだが、
(※金銀では、アンコールされた技のPPが切れた瞬間アンコールが切れ、そこにアンコールを掛け直しても無効化される。)
ドーブルの場合耐久が無さすぎて、そもそも黒い眼差しをアンコールされた後4ターン耐え抜くのはまず無理なので、
それならPPの多いクモの巣でも良いだろう。
パーティ … バランス編成(2012)


Lv.55 地球投げ/怒りの前歯/宿木のタネ/身代わり@食べ残し

怒りの前歯+地球投げ+宿木のタネの3段コンボで、定数ダメージだけで相手を倒してしまおうという型。
宿木のタネを植えてからの怒りの前歯+地球投げ×2は、Lv.55食べ残しカビゴンでさえも3発で倒せるため、受からない。
つまり理論上、自分よりも遅いポケモンはほとんど突破を望めるということになる。
特筆すべきは、Lv.55カビゴンに対しては対面から勝てるという点。
まず、ドーブルがLv.55ならば捨て身タックルを1発は確定で耐えるため、1ターン目に宿木のタネを植える猶予がある。
以降、宿木回復量+食べ残し回復量の総量が、身代わりで削るHPの消費量を上回るので、
身代わりを連打しているだけで勝手にHPが回復して行き、一方カビゴンはどんどんHPが減って行くため、いずれ眠るで回復せざるを得ない。
そこで相手からの攻撃がストップするため、あとは怒りの前歯+地球投げの攻めに転ずれば倒せるということになる。
自分よりも素早い相手に対しては、立ち上がりが難しいため、あらかじめ麻痺を入れるなどのサポートが欲しい。
怒りの前歯を抜いて、自分で高速移動する手も無くはないが、
宿木のタネ+地球投げだけだとHP264までのポケモンしか倒せないので、肝心のHP266のLv.50カビゴンをギリギリ倒せないのが残念。
あくまで攻撃技はノーマル&格闘技なので、ゴーストには宿木ダメージしか与えられない点に注意。
再生回復のハピナスやポリゴン2に関しては、意外と回復技連打を余儀なくされて追い込むことが出来る。
なお、ドーブルのレベルを下げても地球投げのダメージが落ちるだけで、突破力に大差は無いが、
Lv.55ドーブルは、低レベルのスイクンやヘラクロス等の85族に先制出来るという点は見逃せない。
逆に低レベルだと、Lv.50フシギバナにも先制されてしまうというのはかなり痛い。
パーティ … 55ドーブルSA(2009)
ログ … 55やどみがドーブルで3タテ
ログ … 55やどみがドーブルで3タテ2


Lv.55 地球投げ/怪しい光/メロメロ/身代わり@食べ残し

♀で使用し、怪しい光+メロメロの重ね掛けにより、♂の相手は25%の確率でしか動けなくなるというストップコンボ。
相手が動けない間に、定数ダメージの地球投げだけで倒そうという型。
素早いポケモンにもより対抗出来るようにするなら、メロメロを電磁波に変更しても良いかも知れない。
パーティ … バランス編成(2012)


Lv.55 じたばた/腹太鼓/身代わり/キノコの胞子@気合のハチマキ

属性一致でみがじたコンボが出来るのはドーブルだけ。これを腹太鼓と絡めることで、いくらドーブルの攻撃力とは言えども、
最大威力のじたばたで55カビゴンや52パルシェンをも一撃で葬り去るに至る。
もちろん、腹太鼓+バトンタッチと同様、そもそも状況を作り出すのが至難の業である。
因みにLv.55の場合、理想値だとHPが4の倍数になってしまい、HP調整が出来なくなってしまうため、
努力値を落としてHP175などで使用するのが望ましい。
ただしこの場合、HPを相手に見られる環境なら、みがじた型であることがバレバレになってしまうので、
敢えてLv.54で使うという手もある。この場合、理想値で使うことが出来る。
ただ、Lv.54だと、肝心のLv.50スイクンやヘラクロスと同速になってしまうのが難点。
キノコの胞子の枠は、誰にでも先制出来るようになる高速移動や、岩・鋼も倒しやすくなる起死回生との両刀にするのも可。
ただし、起死回生でも等倍となるエアームドやフォレトスは2発かかるので要注意。


Lv.50 カウンター/ミラーコート/アンコール/道連れ@奇跡の実

ソォォーーーーーナンスッッッ
第3世代以降のソーナンスのような動きが出来るかも知れないドーブル。
相手は攻撃技を打ったらカウンターorミラーコートで返され、補助技を打ったらアンコールされるというジレンマ。
更に、影踏みのようなことをするためにクモの巣を持たせるのもアリか。
肝心の耐久が、ソーナンスとは天と地ほどの差であるのが致命的だが、
逆に大ダメージを食らうことで、カウンターorミラーコートで相手を一撃で倒すというのはしやすいとも言える。


Lv.50 地震/怖い顔/アンコール/テクスチャー@麻痺治しの実

純電気ポケモンをハメ殺すためだけに生まれて来たドーブル。
まず1ターン目は、相手の攻撃を耐えながら、後攻の怖い顔で、素早さを逆転させる。
次のターン、相手は電気技でドーブルにトドメを刺そうとするはずなので、その瞬間に先制テクスチャーで地面タイプになり、無効化する。
これが決まればもう勝ち確定。次のターンからは、その電気技をアンコールしてしまい、地震連打で倒せばOKだ。
ただし、これはあくまで相手が2ターン目に電気技を打って来たらの話。
テクスチャーを読まれて、2ターン目に目覚めるパワー氷などを打たれてしまったら勝てなくなってしまうという、甚だしい一発芸である。
この型で面白いのは、素早さを逆転させるために怖い顔という技を使っているという点。
普通なら高速移動、相手が奇跡の実を持っていなければ電磁波などを使えば良いのだが、
高速移動は技タイプがエスパー、電磁波は電気である。そのため、テクスチャーを使う際、
地面タイプになりたいのに、これが誤作動してエスパーや電気タイプのドーブルが誕生してしまう危険性がある。
そこで、素早さを逆転させる技として、技タイプがノーマルである怖い顔を採用している。
これならば、元々のドーブルのタイプがノーマルであるため、ここにノーマルが上書きされることは無く、確実に地面タイプに化けられる。
このように、テクスチャーと併用する際は、「威力も命中率もPPも劣っているが、技タイプのみが異なる」という技が、
必ずしも下位互換ではないことを示すことが出来る。
なお、サンプルでは電気技を打って来る相手をハメるために地面タイプになるようにしたが、
無効化出来る属性の技を打って来る相手には、同様にして他のタイプでもハメることが出来る。
例えば、クロスチョップを打って来るカイリキーに対して、先制テクスチャーでゴーストタイプに化ければ、
アンコールしてシャドーボールやナイトヘッド連打で勝つことが出来るし、
地震を打って来るガラガラに対して、テクスチャーで飛行タイプに化けて、ドリル嘴で倒すなども出来る。
ログ … テクスチャーで地面タイプになるドーブル


<対策例>

・サンダー、ヘラクロス、フシギバナ、ゲンガー
無難にパーティに入るポケモンの中で、比較的ドーブルの幅広い型に対して対応出来るポケモンの代表例。
サンダーはレベル差最大ならば雷で乱数一撃で落とすことが出来る他、吹き飛ばしがあればバトンタッチコンボも阻止出来る。
ヘラクロスは同レベルでも目覚めるパワー格闘ならば上から超高確率一撃。
上からここまでの精度でドーブルをワンパン出来るポケモンはかなり珍しい。メガホーンの場合銀の粉が必要。
フシギバナは状態異常技には弱いが、こちらも眠り粉でドーブルの動きを止めたり出来る。
ゲンガーも状態異常に弱いが、普通に殴ったり、厄介なコンボをして来そうならば大爆発で相打ちに持ち込んだり出来る。

・ライコウ、スイクン等
バトンタッチ系のコンボは、吠えるがあれば基本的に対策出来る。
これらのポケモンは、ドーブルの上から2発で倒すことも出来るので、圧力も十分。
また逆に、眠る+寝言型ならば、状態異常を撒いて来るタイプのドーブルを完封することも出来る。
特にキノコの胞子を無力化出来るというのは大きい。
唯一、GB/VC版の環境ならば、プレゼントを打たれると一撃で倒されてしまう危険性がある点にだけ注意したい。

・エアームド、ハガネール等
後手でも、吠えるや吹き飛ばしを持っていれば、バトンタッチ系のコンボは対策が出来る。
これらのポケモンはプレゼントも平気だが、ドーブルに先制されてしまうので、上からキノコの胞子で止められてしまうのに注意。
また、回復技を持っていない場合、聖なる炎も痛手となることがあるので、頭の片隅に入れておいた方が良いかも知れない。

・リザードン、ドククラゲ、ケンタロス、ファイヤー等
プレゼントにも阻害されず、ドーブルを完全に上から起点に出来てしまう可能性があるポケモンの代表例。
奇跡の実か身代わりなどを持って、状態異常は対策出来るようにしておきたい。
ただし、高速移動+バトンタッチ型の場合、身代わりを貼ったターンに高速移動を積まれてしまうと、
次のターン上からアンコールでハメられてしまうというコンボもあるので、気を付けたい。

・バクフーン、エレブー、オーダイル、フーディン等
その他、プレゼントで致命傷は食らってしまうものの、それ以外ならば上記のポケモン同様にドーブルを起点にしやすいポケモンの例。

・オコリザル、サワムラー、エビワラー
ヘラクロスと同様、上から格闘技で一撃で倒せるポケモン。
マイナーではあるが、もしパーティに居たら、相手のドーブルを起点にしやすい。
カポエラーはドーブルに先制されてしまうため、道連れされてしまう危険性がある。
ただし、マッハパンチがあればこれを対策でき、ドーブルを一方的に倒せる芽が出て来る。

・カビゴン、カイリキー、ガラガラ、ナッシー等
別にドーブルに道連れされても構わない、相打ち上等というならば、
後攻でも火力があるポケモンで十分対策になる。
ただし、眠るを持っていない場合、聖なる炎の火傷を食らってしまうとドーブルを倒し切れず、
そこから後続にチェンジされて起点を作られてしまったりする危険性はある。
キノコの胞子を喰らうのも同様。眠る+寝言で状態異常を受け付けなければ比較的安全。
先制のツメを持っていたりすれば、ワンチャン道連れされずに一方的に倒せる。

・ムウマ
ドーブルへの打点が無く、ドーブルに起点にされてしまう可能性があるが、
逆にこちらからも黒い眼差し+滅びの歌をかけてしまえば、安全に1-1交換に持ち込める可能性が高い。
また、ドーブルが積み技+バトンタッチコンボを狙って来た際も、滅びの歌によってそれを対策することが出来る。

・メタモン
ドーブルに変身して、多彩な補助技をこちらも使ってしまう作戦。
特に、何をして来るか分からないドーブルにとって、技構成が完全にバレてしまうというのはそれだけでも痛かったりする。
上からキノコの胞子をかけられてしまうと、そもそも変身すら出来ないが、
その後ドーブル側にも打点があるわけではないので、慌てずぐうぐうしておけば良いかも知れない。


<一撃ありの場合>

Lv.55 ハサミギロチン/ロックオン/キノコの胞子/アンコール@奇跡の実

「多彩なサポートは出来るが自分から決定力は出せない」というドーブルが一撃技の使用を許されたら、これを使わない手はない。
特に、これをロックオンや心の眼と併用出来るポケモンは、全ポケモンで見てもドーブルの他にニョロボンしか存在しない。
いくら耐久の低いドーブルでも、ワンパンされてしまうようなことは少ないため、
先手を取れば2ターンは動けることになる。そうすると、100%相手を倒すことが出来るという凶悪なコンボだ。
一撃技によって決定力を出すため、必然的に高レベルで使いたいことになるが、
Lv.55振れば、Lv.50のヘラクロスやスイクンやムウマといったメジャーどころに先制出来るのも魅力。
この型だとムウマには完封されてしまうため、どれかを抜いて更に地割れを持たせるのもアリかも知れない。
キノコの胞子とアンコールはあくまで起点を作りやすくするための技なので、ここは適宜カスタム可能。
例えば、シンプルにライコウやスターミー等に上から2発で殴られると、ハサミギロチンを1回しか試行出来ず不利なので、
それらに強いプレゼント(GB/VC環境限定)やミラーコートで対策するという手もある。
また、ラス1のタイマンなら良いが、序盤の複数対決では、せっかくロックオンしても交代で逃げられてしまうので、
それを阻止するためにクモの巣なんかもアリか。ただ、そこまでする余裕があるかは不明。


Lv.50 ハサミギロチン/キノコの胞子/高速移動/バトンタッチ@光の粉

一撃無しルールでは、ガラガラや腹太鼓カビゴンに対して高速移動+バトンタッチで繋ぐコンボを使った際、
肝心のエースが力尽きてしまったら、残ったドーブルは何も出来ず、ただやられるだけだった。
しかし、一撃ありならばドーブル自身も一撃技によって決定力を出せるため、
相手が同レベルのLv.50であれば、ドーブルでも最後の足掻きを見せることが出来る。
また逆に、バトンタッチをする前に、1ターンぐらい余裕があれば、ハサミギロチンを狙ってみるなんてことも出来る。
例えば相手は控えの誰かでキノコの胞子を受けた後、即パルシェンにチェンジして来たりすると、
こちらは高速移動を即ガラガラにバトンタッチしても、リフレクターからの冷凍ビームで負けてしまう。
そこに対して、バトンタッチする前にハサミギロチンを打つ択があれば、相手はパルシェンチェンジが安定しなくなる。
パーティ … 53ガラガラHA(2022)
パーティ … ガラガラニドキングWA(2017)
ログ … キノコの胞子+高速移動+バトンタッチコンボ
ログ … ハサミギロチンで決定力を出しつつバトンタッチも狙う
ログ … ハサミギロチンで低レベルからでも決定力
ログ … ハサミギロチンで低レベルからでも決定力2
ログ … プレゼント+バトンタッチコンボの併用


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