かいりき

ノーマルタイプの中威力技。同じノーマル技の恩返し・八つ当たりと比較して、
命中率が同じであり、威力とPPで劣っており、追加効果も無いため、完全下位互換である。
更にこの技を覚えるポケモンは全員恩返し・八つ当たりを覚えることが出来るため、対戦での採用価値は全く無い。
威力80・命中率100%という性能は、技タイプさえ違えばメジャーな技になっていたかも知れない。

カウンター

使ったターンは必ず後攻になり、相手から受けた物理攻撃および目覚めるパワーのダメージを倍返し出来る。
目覚めるパワーについては、あくまで技タイプ自体はノーマルであるため、
相手の個体値によらず、必ずこの技で倍返しすることが出来る。
これは特殊攻撃に対してこの技で返せる唯一の例である。
逆に、目覚めるパワーのタイプが特殊であった場合でも、ミラーコートで返すことは出来ない。
連続攻撃を受けた場合は、最後の1回分で受けたダメージのみを倍返しする。
あくまでそのターンに喰らったダメージを倍返しするという効果であるため、
寝言などでこの技を先攻で使ってしまった場合は前に喰らったダメージを返したりは出来ず、技が失敗する。
指を振るではこの技は選ばれない。
なお、VC/GB環境に限り、角ドリル・地割れのみ、技が外れた場合でもこの技で跳ね返すことが出来るという特殊な仕様があり、
それを利用して一撃技対策としてこの技を持たせるという対策が極めて重要になる。
これについて詳しくはこちらの記事およびこちらの記事を参照されたい。

この技の主な使い方としては、隠し持っていていざと言う時に相手の技を読んで奇襲として使い、一気に形勢逆転する使い方と、
初めからこの技を大っぴらに使い、相手に攻撃技を打たせにくくするという使い方の2種類あるが、
この他に、後攻技であることを利用して、相手の吠える・吹き飛ばしを阻止するという使い方もある。
この技は金銀では優先度が吠えるや吹き飛ばし、当て身投げと同じであるため、同時に使った場合は素早さ依存となる。
そのため、吠えるや吹き飛ばしを使うポケモンが自分より素早ければ、それらの技を失敗させることが出来る。
また、この技で相手を倒したい際に、当然自分が受けるダメージが大きい方が、返せるダメージも大きくなる。
そのために、わざと自分の防御力を下げ、相手から大きなダメージを受けるようにするというテクニックがある。
ステータスの実数値が低い方が役に立つ場合があるという数少ないケースである。
この技は実は数少ない必中技でもあり、そのため影分身を積んだ相手の物理技も確実に返すことが出来る。
特に影分身+転がるのコンボに対しては、相手は転がり始めたらキャンセル出来ないので、
それを確認してからこの技を連打することで、連続で倍返しすることが出来るため、かなり有効な対策となる。
この技は、地獄車・地球投げと並んで初代技マシンの格闘技3点セットであり、覚える場合はこれら3つをまとめて覚える場合が多い。
自力で覚えるポケモンは初代ではエビワラーのみだったが、金銀になってから遺伝で覚えるポケモンが増えた。

・ハピナス、カビゴン、プクリン、ソーナンス
HPが極めて高く、なおかつ防御力が低いポケモンにとっては非常に相性が良い技。
同じ物理耐久であっても、防御力が低い(=その分HPが高い)方が当然、この技で返せるダメージ量が多くなる。
プクリンはHPを除く全ての種族値がピクシーに劣り、物理・特殊両耐久でも負けているが、
この技で返せるダメージが大きいという点が差別化のひとつになる。
カビゴン:初見殺しでカイリキーに勝ててしまう
カビゴン:アンコールフーディンとのコンボ
ソーナンス:運良く急所に喰らったお陰で一撃
【一撃あり2000】ハピナス:サンダーのドリル嘴を一撃で返す

・サイドン、サンドパン、ニドキング、メガニウム
前述の通り、目覚めるパワーはタイプが物理であっても特殊であっても、この技で返すことが出来る。
それを利用して、電気技に耐性を持ち、氷技を弱点とするポケモンに、
サンダーやライコウが打って来る目覚めるパワー氷を返すためにこの技を持たせる場合がある。
特にサイドンやサンドパンは特防が低いため、レベルにもよるがサンダーの目覚めるパワー氷を返せば一撃で倒すことが出来る。
この他、サイドンは弱点となる地震やクロスチョップ、メガニウムはドリル嘴などに対しても有効。
サイドン:サンダーを一撃で倒す
サイドン:地震カビゴンを一撃で倒す
サイドン:カイリキーを一撃で倒す
サイドン:破壊の遺伝子ケンタロスに勝てる
サイドン:何度も跳ね返して倒す
ゴローニャ:カイリキーを一撃で倒す
サンドパン:サンダーを一撃で倒す
サンドパン:リフレクターライコウも一撃で倒す
【一撃あり2000】ニドキング:サンダーにタイマンで勝つ

・ニドクイン
ドーブルを除けば、この技を甘えると併用出来る唯一のポケモン。
甘えるで相手の攻撃力を下げてしまったら、せっかくのこの技で返せるダメージが小さくなってしまうが、
この技の弱点としては、相手が直接殴って来ずに鈍いなどを積んで来てしまうことがある。
甘えるはそこに対する抑止として使うことができ、逆に先に甘えるを見せていると、
相手は鈍いを積んでも無駄なので、少しでもダメージを蓄積させるために単発で攻撃を打って来やすい。
そこを読んで、この技で跳ね返すというコンボが狙える。
ニドリーナ:甘えるで耐えられるようにしてガラガラの地震を跳ね返す
ニドリーナ:甘えるを見せてカビゴンに殴らせて一撃で倒す

・バリヤード、ピクシー、ドーブル
この技を、アンコールと併用出来るポケモン。
物理ポケモンに対し、物理技を打って来たらこの技でそのまま返して大ダメージを与え、
この技を恐れて補助技を使って来たらそれをアンコールしてハメてしまうというコンボが使える。
バリヤード:アンコールと併用でカビゴンに勝てる
バリヤード:アンコールと併用でガラガラに勝てる
バリヤード:回復技を持たない相手なら1発で返せなくても複数回打てば良い

・フーディン
この技とアンコールを両方覚えるが、上記のポケモンのように両立は出来ない。
カビゴンでフーディンと対峙した場合、アンコール読みなら鈍いは使えないし、
カウンター読みなら捨て身タックルを打ってはいけないので、型を読む必要があるが、
どちらを持っているかさえ分かれば対処出来るようになるのが、上記のポケモンとの違いである。
フーディン:ケンタロスを一撃で倒す

・グライガー
この技を、役割遂行技のような使い方が出来る。
グライガーは多くの物理ポケモンを受けることが出来るが、完璧なガン受けまでは難しいところもある。
そこで、この技をチラつかせることによって、相手もやすやすと攻撃技を打てないようになり、
結果的に流せる回数を増やすことが出来る場合がある。
【一撃あり2000】グライガー:ケンタロスとのタイマンで役に立つ
【一撃あり2000】グライガー:相手に攻撃技を打たせないよう牽制

・ヘルガー、ヘラクロス、ラッタ
この技を、起死回生と併用出来るポケモン。
決死の覚悟で相手の物理技を喰らい、この技を成功させて大ダメージを与えたあと、
自分は体力が減っているため、そこから更に高威力の起死回生を打つというコンボが狙える。
スリーパー&ヘルガー:複数のポケモンが使うことで奇襲効果が高くなる

・ニューラ、エイパム、ベロリンガ等
マイナーなポケモンにこの技を仕込んでおくことで、初見殺しの大逆転を狙うことが出来る。
ニューラ:カビゴンに致命傷を与える
エビワラー:カイリキーに殴り勝つ
エイパム:耐久力の低さを活かす

・ルージュラ、ニョロトノ
この技を、滅びの歌と併用出来るポケモン。
ルージュラは黒い眼差し、ニョロトノは渦潮と組み合わせることで、滅びコンボを狙えるが、
その際に吠える・吹き飛ばしで対策されるのを阻止するために、この技を使うという芸当が出来る。
あくまで理論上そのようなことが可能というだけで、滅多に実戦で使えるものではない。

・カメックス
この技とミラーコートを両方覚えるが、ソーナンスのように両立は出来ない。

・ゲンガー、カイリキー、ガラガラ、ガルーラ、ハッサム、ヤドラン等
その他、覚えられるポケモンは多数存在するので、意外なポケモンに隠し球として持たせておくことも可能。
特に一撃ありルールにおいては、角ドリルや地割れに対して大きなリスクを与えることがあるため、極めて有用となる。

かえんぐるま

炎タイプの中威力技。バブル光線やスパークやオーロラビームと違って、威力は65でなく60なので注意。
自らの凍り状態を回復しながら打つことが出来るという、極めて特殊な効果によって存在感を放っている技。
同じ効果を持つ聖なる炎は、2000ルールではドーブルしか使うことが出来ないため、
実戦では実質的にこのような効果を持つ唯一の技と見なしてしまって良いだろう。
しかしながら、凍結というのは試合の中で偶発的に起こることが多い現象であり、
初めからそれを対策するのに技枠をひとつ割くというのはなかなかリスキーなことである。
この技を覚えるのは多くが炎ポケモンであり、氷技を受けやすいという点では理に適ってはいるものの、
攻めを重視したいポケモンがほとんどなので、
大文字などのメイン技の他に、同じ技タイプであるこの技を持たせてしまうのはかなり技枠を圧迫してしまう。
もちろん、逆にこの技をメイン技として扱おうとすると火力不足が目立ってしまう。
以上の理由から、実戦でこの技を有効利用するのはかなり難しいと言って良いだろう。
なお、他の多くの炎技と同じく、10%の確率で火傷の追加効果も持つ。

・ラッタ
この技を属性不一致で覚える唯一のポケモン。
他の炎ポケモンと違って氷技を連続で受けることが出来ないため解凍効果はあまり意味を成さないが、
目覚めるパワーを除けばこの技はラッタが覚える唯一の炎技であるため、
あくまで通常の炎技として、鋼ポケモンへの軽い役割破壊として持たせる価値はある。
ラッタ:フォレトスを楽々倒す

かえんほうしゃ

炎タイプの主力技。初代・金銀版では炎ポケモンですら覚えるポケモンが限られたが、
クリスタル版にてようやく、教えオヤジの登場により、
10万ボルトや冷凍ビームと並んで多くのポケモンが覚えられるようになった。炎ポケモンは全員覚えることが出来る。
他のオヤジ技と比べて、物理タイプのポケモンで覚えられるポケモンが多いのが特徴。
より威力の高い大文字と聖なる炎という技が存在し、
この技を覚えるポケモンがほとんどが大文字も覚えることが出来るものの、
命中率とPPが不安定であるため、安定性を取るならば威力の低いこの技が採用されることもある。
ただし属性一致で打てる炎ポケモンの場合、
大文字では草ポケモン等を一撃で倒せるが、この技だと耐えられてしまうというケースも多いため、
大文字が採用されることの方が圧倒的に多い。
この技は火力に拘らない場合や、逆に特攻が十分高くこの技でも十分な決定力を出せる場合に採用の余地がある。
聖なる炎は2000ルールではドーブルしか使えないものの、火傷の追加効果が非常に大きいため、
もし聖なる炎を覚えたらこの技でなくそちらを採用する、というポケモンは多かったかも知れない。
因みにこの技は、より威力が低く他の性能が全く同じである炎のパンチの完全上位互換技である。

・カビゴン、カイリキー、ベトベトン
特攻種族値が65の物理系ポケモンであり、主に鋼ポケモンへの役割破壊のために炎技を持たせる。
この水準のポケモンは、Lv.55ならば大文字を使わずこの技でもLv.50フォレトスをぴったり一撃、
Lv.50エアームドもほぼぴったり2発で倒すことが出来るというちょうど良い火力であるため、
不安定な大文字よりもこの技がマッチしている。
逆にLv.50で使用する場合は火力が足りないため大文字の方が採用されやすい。
カイリキーはフシギバナをサイクルから強行突破しようとする際、
大文字では光合成で粘られてすぐPPが切れたり外れてしまうので、やや威力不足でも連射しやすいこちらを採用することがある。
カビゴン:フォレトスを一撃で焼き払う
カビゴン:パルシェンにもよく通る

・ガラガラ
カビゴン等をエースとして使う際、厄介なエアームドを起点にして全抜きするために、眠る+寝言と併用してこの技が使われることがある。
Lv.50だと大文字を使ってもエアームドを中乱数2発となってしまい、眠る+薄荷の実などで粘られてPPが切れてしまう危険性があるため、
より安定性のあるこの技の方が採用されやすい。
どうせ寝言で粘りながら戦えるため、1発分ぐらい多くかかったところで差し支えない。
ガラガラ:寝言と併用でエアームドを起点にして全抜き
ガラガラ:ハッサムを出オチさせる

・バンギラス、カイリュー、ニドキング
攻撃技をたくさん持たせて攻撃範囲を広げる一環として、この技を持たせることがある。
属性不一致でこの技を覚えるポケモンの中では十分に特攻が高いため、
大文字の威力に頼ることなく鋼ポケモン等を軽々と2発で倒すことが出来る。
ただしフシギバナやヘラクロス等の特殊耐久が高いポケモンは、大文字でないと2発で倒せないこともあるので、
そのあたりを意識するならこの技でなく大文字を採用することも多い。
バンギラス:ハガネールを楽々倒す
プテラ:エアームドをいつでも倒せる

・ハピナス、ピクシー
補助技をメインとし、攻撃技をひとつしか持たせないポケモンがメインウェポンとするケース。
鋼ポケモンに強くなれるため、どくどくとの相性が良い。
大文字が使われることもあるが、ひとつしか無い攻撃技のPPが8だと不安なのでこの技を使うこともある。
ピクシー:どくどくと併用サポート型

・キュウコン
属性一致でも、あやみがやメロみがと併用する場合、攻撃を連射する必要がある場面が多く、
その際に大文字だとPPが少な過ぎるため、威力を落としてでもPPの多いこの技を採用することがある。
キュウコン:ストコンと併用する際に大文字と違ってPPが気にならない&火傷もワンチャンある
キュウコン:ミルタンクぐらいの特殊耐久ならダメージもそれなり
リザードン:メロみがとの併用で全抜き

・マグカルゴ
属性一致でも、火力に拘らず、受け役割を持たせてガン受け要員として採用する場合、
当然威力よりも命中率とPPがあった方が確実なので、この技を採用することがある。
ファイヤー:低レベルの安定したメイン技
ブースター:目覚めるパワー格闘と両刀

・ノコッチ、オクタン
大文字を覚えず、この技だけを覚えるという貴重なポケモン。この2系統だけである。
ノコッチは特に、カビゴン等と同じ水準の特攻でこの技を打つことが出来るので、Lv.55ならば有用性は高い。
オクタンは実は、属性不一致の中ではこの技の最強の使い手であり、
レベル差最大ならば不一致でありながら大文字でなくこの技でヘラクロスを確定2発で倒せる唯一のポケモンである。
なお、逆にこの技を覚えず大文字のみを覚えるというポケモンは存在しない。

かくばる

ポリゴン族の、テクスチャー・テクスチャー2の影に隠れた非常に存在感の薄いもうひとつの専用技。
自分の攻撃力を1段階上げる技だが、
攻撃力を2段階上げる剣の舞と比べて、技タイプもPPも全く同じであるため、完全下位互換と言える。
また、全く同じ効果を持つヨガのポーズと比較しても、技タイプが異なるだけで、PPで劣っているため、ほぼ劣化。
ただし、この技の唯一の使い手であるポリゴン族はこれらの技を覚えないため、採用価値は無いわけではない。
ドーブルで攻撃力UPをバトンタッチしたい場合、当然剣の舞を使えば良いためこの技を使う必要は無い。
もっと素早くて、ヨガのポーズも剣の舞も覚えないポケモンがこの技を覚えたら、もっと使われていたかも知れない。

・ポリゴン2
この技の唯一の使い手。同じく攻撃力を1段階上げることが出来る鈍いに比べて、
素早さを落とさないというメリットを持つため採用価値が全く無いわけではないものの、
ポリゴン2で自己再生で粘りながら攻撃力を上げて行く際、
カビゴン等の鈍いに対抗したい場面が多いため防御力を上げたいことが多く、
しかもポリゴン2は元々あまり素早いポケモンではないため素早さが下がるデメリットもそこまで痛くはない。
よって、多くの場合攻撃力を上げたいならば鈍いの方が採用されてしまい、この技が必要になることは少ない。

かげぶんしん

例外系以外が誰でも技マシンで手軽に覚えることが出来る、回避率アップ技。
初代ではあまりに強すぎたため、金銀では回避率が少し抑えられ弱体化した。
小さくなると同じ効果であり、小さくなるに比べてPPが5だけ少ないのに引き換え、
踏み付けで受けるダメージが2倍にならないというメリットを持つ。
ただし、踏み付けは威力が低く対戦でまず使われる技ではなく、
使われたとしてもそもそも回避率が上がっているため当たりにくい。
一方、回避率を上げるということは長期戦になること必至であり、その際PPの多さというのはダイレクトに影響して来る。
そのため総合的に見ると、PPの多さという点で、この技は実質的に小さくなるのほぼ下位互換技と言ってしまって良い。
したがって小さくなるを覚えるポケモンは基本的にそちらを使った方が良いが、
そのようなポケモンは限られるのに対し、こちらはあらゆるポケモンが覚えることが出来るため、
多くのポケモンにとっては持たせる価値のある技である。
また、実機でも初代・金銀問わずこの技の技マシンは無限に手に入るため、手軽に覚えさせることが出来る。
技の基本的な使い方に関しては、実質上位技である小さくなるの項を参照されたい。

・ミルタンク、ツボツボ
この技を、丸くなる+転がると併用出来るポケモンの代表例。
ハピナスも同様だが、小さくなるを覚えるため代わりにそちらを使う。
どれも、元々の耐久力の高さがあり、特定の相手に対して受け役割を持てるため、
そこを起点にしてこの技と丸くなるを積んで行き、最終的に全抜きを図ることが出来る。
ミルタンクとハピナスはこの技を再生回復と両立出来るため、
回復しながらフレキシブルに積んで行きやすい。
ツボツボは回復技が眠るとなるためその点動きはやや不自由となるが、逆に状態異常には強いという利点がある。
ミルタンク:積み切って転がるで全抜き
ツボツボ:命中率の低い技をひたすら避けて積み切る
【2006ルール】ミルタンク:カイリキーのクロスチョップを避け切って転がるで全抜き

・ライチュウ、カメックス
この技を、身代わり+丸くなる+転がると併用出来るポケモンの代表例。
上記のポケモンのように明確な受け役割を持ちにくいため、ツボツボのように眠るを持っても動きづらい。
その代わり、素早さがそれなりにあるため、代わりに身代わり+食べ残しを持たせることで、この技を積みやすくなる。
回復技が無いため連続で攻撃を当てられてしまうと体力が持たなくなってしまうが、
身代わりのお陰で状態異常や宿木のタネには動じない。
ライチュウはこの4段コンボを決めることが出来る最速のポケモンである。
カメックスはその次に速いポケモンであり、ライチュウよりも耐久力があり水や氷技に耐性を持つという利点がある。
ライチュウ:身代わりと併用でライコウを起点に積む
ライチュウ:何度も積む余裕が無い場合は1回だけ積んでワンチャンに賭ける
【一撃無しウルトラカップ】ミュウ:身代わりと併用して回避率を上げ転がるで全抜き

・マルマイン、レアコイル
この技を、身代わり+転がると併用出来るポケモンの代表例。
丸くなるは覚えないが、保険となる身代わりを貼りながらこの技を積んで行くのなら、
丸くなるはどちらにせよ必要性はそこまで高くはない。
もちろん、転がっている最中に相手の攻撃が当たり身代わりを壊されてしまった後、
更に運悪くもう一発攻撃が命中してしまった場合、本体に当たるため即死してしまうというリスクと、
転がるの火力が倍にならないというデメリットはある。
その代わり、技スペースが1つ空くので、この枠に10万ボルトなど通常の攻撃技を持たせることによって、
転がるに拘らない通常の使い方が出来たり、
転がるを使う際にも10万ボルトで相手を眠りに追いやってから確実に転がり始める、と言った柔軟な立ち回りがしやすくなる。
上記の丸くなるを覚えるポケモンでもこれは同様で、
敢えて丸くなるを持たせずに何かひとつ攻撃技を持たせるという手も十分にある。
マルマイン:身代わりと併用でサンダーを起点に積む
レアコイル:身代わりと併用で電磁砲カビゴンを起点に積む

・ナッシー
その他、この技を転がると併用出来るポケモンの例。ピクシーも同様だが、小さくなるを覚えるため代わりにそちらを使う。
ピクシーは身代わり+転がる+月の光との併用が可能で、
ナッシーは身代わり+転がる+宿木のタネとの併用が可能。
ピクシーは身代わり+再生回復が出来るが、ナッシーは身代わりと光合成は両立不可なので注意。
ナッシー:やどみがと併用で積み切って転がるで全抜き
ピクシー:身代わり+再生回復と併用で積み切って転がるで全抜き(※小さくなるで良い)

・フシギバナ
この技を、身代わり+連続切りと併用出来るポケモンの代表例。
ピクシーと同様に、再生回復である光合成とも両立可能なので、身代わりと併用して粘りながら積んで行くことが可能。
連続切りは転がると違って丸くなるのような威力を倍増させる技は無く、
技の威力自体も転がるの1/3しか無く、更には半減される相手も転がるより多い。
そのため、かなり辛抱強く連続で攻撃していないとまともなダメージには繋がらないが、
その代わり転がると違って、技を好きなタイミングでいつでもキャンセル出来るという利点がある。
転がるは一度技を選択したら5ターン経つか技が外れるまで行動の変更が不能となるため、
身代わりを貼っていても運悪く相手の攻撃が2連続で命中してしまうと危ないが、
連続切りならば一旦身代わりが壊されてしまったらいつでも再度貼り直すと言った、かなり安全な立ち回りが出来る。
光合成の代わりに、上記のナッシーと同じように宿木のタネと併用することも可能。
この場合、光合成に比べて積み始めの安定性は欠けるものの、宿木のタネのダメージもあるため突破がしやすくなる。
フシギバナ:身代わり+再生回復と併用で積み切って連続斬りで全抜き
ガルーラ:メロみがと併用して積みやすくして連続斬りで全抜き

・ポリゴン2
この技を、再生回復と併用出来るノーマル物理ポケモン。一番初めに挙げたミルタンクも同じ。
再生回復で粘りながらこの技と鈍いを同時に積んで行くことによって、ノーマル技1本で全抜きを狙うスタイル。
鈍い+眠るを持った岩や鋼ポケモン等には完全に受け切られてしまうものの、
PPが切れたらその時点で負けとは限らず、食べ残しを持っていればまだ悪足掻きで突破が出来る可能性が残っている。
悪足掻き状態になったら回復は出来なくなるものの、回避率と防御力が上がっているためなかなか相手の攻撃では倒されない。
その間に常に悪足掻きで攻撃し続けることが出来るため、相手のPPも切らせられる可能性がある。
もちろん、そのような相手が居なければ単純に全抜き出来るポテンシャルを秘めている。
ミルタンクは素早さと物理耐久が高く、ポリゴン2は特殊耐久が高いという利点をそれぞれ持つ。
攻撃力はどちらも同じだが、ポリゴン2は威力の高い捨て身タックルを使うことが出来る。
ポリゴン2:鈍いと併用してバンギラスに勝つ

・カビゴン
上記のノーマルポケモンと違って再生回復は無く、眠るでの回復となるが、
その代わり攻撃力も耐久力も並外れて高いため、この技を積んで鈍い+捨て身タックルだけで全抜き出来るポテンシャルがある。
大爆発で対策されやすいポケモンだが、それを回避することを狙えるという利点がある。
カビゴン:大爆発を避ける
【ウルトラカップ】カビゴン:相手の技を避けることで一撃技を打つ試行回数を稼ぐ

・イーブイ族、ハッサム等
この技を、バトンタッチと併用出来るポケモンの代表例。
この技はどんなポケモンも使うことが出来るため敢えてバトンタッチまでさせず、自分で積めば良いのだが、
ブラッキーやシャワーズ、ハッサムと言った耐久力の高いポケモンでより安全に積んだり、
サンダースやエーフィと言った素早いポケモンで身代わりと併用しながらより安全に積んだりすることが出来る。
また、シャワーズ・サンダース・ブースターは更に吠えるとも併用可能で、
この技に対して吠えるや吹き飛ばしで対策しようとして来る自分より素早いポケモンは返り討ちに遭わせることが出来る。
また、「目には目を」と、同様にこの技を相手も積んで来たような場合でも、吠えるで一方的に阻止することも可能。
エーフィ&ブラッキー:交代しながら積み切ってツボツボにバトンタッチして全抜き
エーフィ:光の粉と併用で効果大&身代わりと併用しながら積んでバトンタッチ
エーフィ:鈍い吠えるエンテイにバトンタッチして全抜き
エーフィ:砂かけサポートと併用で回避率倍増
ブラッキー:バトンタッチしてベトベトンがガラガラの前で鈍いを積めるようになる
ブラッキー:積み切ってバトンタッチすればどんなポケモンにもワンチャンが生まれる
サンダース:2回程度積むだけで雷には強くなる
サンダース:1回だけ積んで柔軟に立ち回る
ブースター:積み切ればアンコールも避けられるようになる
バリヤード:相手の自爆を避けながらバトンタッチ&バトン先が吹き飛ばしを避ける
バリヤード:バリアーと併用してバトン先が倒されなくなる
【ドラフト対戦】アリアドス:ベロリンガにバトンタッチして全抜き

・フーディン、サンダー、ファイヤー等
その他、元々の火力が十分に高いポケモンが、この技で相手の攻撃を当たりにくくして、
その隙に自慢の高火力技で全抜きを狙うと言った使い方も無くはない。
フーディン:数回積んでから攻めに転じる
ガルーラ:3発耐える技は眠るで外れ待ち出来るようになる
ガルーラ:攻撃を避けて起死回生を何度も打てるようにする

・フリーザー、スイクン等
耐久力が高いポケモンが、この技で相手の攻撃を当たりにくくして、
その隙に冷凍ビームの試行回数を稼いで凍結を狙うと言った戦術も無くはない。
フリーザー:積み切ってどくどく+吹き飛ばしで倒す

・ケンタロス、ガルーラ
この技を、身代わり+鈍い+眠る+食べ残しと併用し、身代わりと眠るで粘りながらこの技と鈍いをひたすら積み、
あとはPPを切らしてから悪足掻きで全抜きを狙うという闇の戦術が存在する。
普通ならば攻撃技をひとつ持たせるため、身代わり・鈍い・回復技のどれかひとつは抜かざるを得なくなる。
身代わりが無いと状態異常や宿木のタネや急所に弱くなり、
鈍いが無いと火力が出ずに倒し切れず、防御力も上がらないので身代わりを連続で壊されるのに弱く、
回復技が無いと積み始めに攻撃を連続で当てられてしまったらHPが持たないと言ったデメリットがそれぞれあるが、
これら3つ全てを持たせることでそれらのデメリットを全て解消し、
攻撃技を悪足掻きに委ねることで実質技を5個持っているような使い方が出来る。
悪足掻きは流石に属性一致のノーマル技と比べてかなり火力は落ちるが、
倒し切れなくても良くて、こちらはこの技と鈍いを積み切っている上に身代わりまで貼ってあるため、
相手はそうそうこちらを倒すことは出来ず、その間に相手の方もPPが切れてしまう。
お互いが悪足掻き状態になったら、鈍いを積んであり回避率も上がっており食べ残しまで持っているこちらが殴り勝つのは必定。
こちらの悪足掻きの反動も、食べ残しによって軽減することで途方もない回数悪足掻きを連打することが可能となる。
このコンボをするには、ある程度の攻撃力・耐久力・素早さを兼ね備えており、弱点が少ないという条件が求められる。
ケンタロスやガルーラはその代表格である。
ケンタロス:攻撃技を持たず積んで悪足掻きで全抜き

・その他あらゆるポケモン
極端な話、相手の攻撃を避けまくれば倒されることはないわけで、
かなりの運任せにはなるがこの技ひとつ持つだけでどんなポケモンにもワンチャンが生まれるということになる。
身代わりや、他の積み技を使えるポケモンならばより良いだろう。
ダグトリオ:積み切って嫌な音+マグニチュードで全抜き
キマワリ:凍らされても攻撃を避けまくればそのうち解ける
【218ルール】ヒマナッツ:再生回復が出来るポケモンにはとりあえず持たせる価値がある

かぜおこし

飛行タイプの小技。初代ではノーマル技だったが、金銀で飛行技に変更され、
空を飛んでいる相手に2倍ダメージを与えることが出来るという効果も追加された技。
この効果を除けば、同じ飛行技であり、命中率・PPが同じであり、威力がより高い翼で打つの下位互換技である。
空を飛んでいる相手に当てれば威力は実質80相当とそれなりに高くなるが、それでもドリル嘴と同じであり、
ドリル嘴と比較してもPPで秀でているだけであり、
そもそも空を飛ぶ自体が実戦で滅多に使われる技ではないためこの効果の旨味もほぼ無いに等しい。
よって、厳密には違うものの翼で打つやドリル嘴のほぼ劣化と見なしてしまって良いだろう。
それらの技を覚えず、この技のみを覚えるポケモンも少なくないが、いずれにしても威力が低すぎて、
2倍弱点を突いたところで恩返し・八つ当たりの威力に及ばないため実戦で使うことはまず無い。
なお、威力が5だけ低く命中率・PP・技タイプが同じであるつつくの完全上位互換技である。

・小ネタ
赤緑青版ではピジョット族の専用技だったが、ピカチュウ版で新たにバタフリーが習得出来るようになった。
金銀では更に遺伝等で複数のポケモンが覚えるようになった。
初代から金銀で技タイプが変更された技のひとつであるが、ピジョット族はいずれにしても属性一致で打つことが出来る。
このようなケースはこれが唯一である。

かたくなる

防御力を1段階上げる技。同じく防御力を1段階上げる丸くなると比べて、
技タイプが同じであり、PPで劣っており、更に丸くなるは転がるの威力を倍増させるという効果も持つため、
この技は丸くなるの完全下位互換と言える。
他には技タイプが異なることを除けば、殻にこもると比較してもPPが少なく、
また防御力を2段階上げる溶ける・バリアーと比較してもPPが多くないため、これらのほぼ下位互換技とも言える。
すなわち、以上の技をひとつも覚えないポケモンで初めて採用価値が生まれて来る。
幸いにも、そのようなポケモンは決して少ないわけではない。

・グライガー、ヘラクロス、イワーク
上位互換技を覚えず、この技を覚えるポケモンの例。
同じく防御力を上げる鈍いを覚えることが出来るものの、
ガン受けに徹したい場合、攻撃力を上げる必要は無く、寧ろ素早さが下がるデメリットが響く場合があるため、
純粋に防御力のみを上げることが出来るこの技が鈍いよりも適している場合がある。
鈍いに比べてPPも大幅に多いため、PP戦にも対応することが出来る。
これらのポケモンは受け役割を多く持たせやすいポケモンなので、
この技の採用価値は他のポケモンよりも高いと言えるだろう。
グライガー:守りをしっかり固めてから嫌な音で倒す

・コクーン
この技を否が応でも持たせるしか無いが、
218ルールではバルキー等を受けながら毒針で毒を撒くために重要な技となり得る。
【218ルール】コクーン:防御を固めて毒針を狙う

かなしばり

相手が最後に使用した技を1〜7ターンの間封じることが出来る。性能としては極めて強力な効果を持つ技。
目の前の相手に対して1種類の攻撃技でしか有効打を与えられないという状況は極めて多く、
その技を最大7ターンもの間封じることが出来れば、それはもう実質勝ったようなものである。
この効果を解除する方法は、交代しか存在しない。
また、他の技のPPが既に切れていたり、アンコールとの併用によって既に1種類の技しか繰り出せないような状況の場合、
第3世代以降では悪足掻きが発動するが、第2世代においては全く行動が出来ず、解除を待つか、交代するしか無い。
その仕様により、アンコールと併用したコンボが特に有効である。
さて、ここまで書くとかなり強力な技でありそうだが、この技の最大の問題点は命中率が55%しか無いという点である。
これによって一気に博打要素が強くなってしまい、実戦ではあまり使われない技となってしまっている。
また、継続ターン数も、最大は7ターンとかなり長いが、これもすぐに解けてしまう可能性もあり、不確定性が高い。
それでも効果自体は強力であるため、決して使えない技とは言い切れない。

・フーディン、ジュゴン
この技を、アンコールと併用出来るポケモン。
上記のようなコンボによって、この技が命中さえすれば、極めて高いタイマン性能を発揮することが出来る。
例えばジュゴンは、同レベルのサンダーの雷を1発耐える特殊耐久があるため、
後攻でこの技を命中させれば、相手は目覚めるパワー氷ぐらいしか打てなくなり、一気に優劣が逆転する可能性がある。
フーディンは素早さも高いため、相手が使った技を見た上でこの技で封じる選択を取りやすい。
ジュゴン:アンコールと併用してバンギラスの岩雪崩を封じて突破

・モルフォン、ゴルダック、キュウコン、スリーパー、オドシシ
この技を、催眠技と併用出来るポケモンの例。
攻撃を食らったあと、相手を眠らせ、その間にこの技を使えば、命中率の悪さをある程度カバーすることが出来る。

・ベトベトン、アリアドス
この技を、黒い眼差しやクモの巣と併用出来るポケモン。
この技の効果の解除は交代でしか出来ないため、交代出来ない状態にすれば、相手を完封出来る可能性を秘めている。
アリアドスはそのままバトンタッチで、起点作成をすることも狙える。

・プクリン、ベロリンガ
この技によって、プクリンはピクシーと、ベロリンガはピクシーやカビゴンと、それぞれ差別化が出来るようになる。
プクリンは電磁波と併用することで、先制しながら相手の前のターンの技を封じるというコンボが使える。
プクリン:電磁波と併用でカイリキーのクロスチョップを封じながら突破
プクリン:電磁波と併用でヘラクロスのメガホーンを封じ後続の起点作成

かまいたち

初代ではただの溜め技だったが、金銀で急所に当たりやすい効果が付いた技。溜め技かつ急所技である唯一の技である。
急所に当たったところで、1ターンを溜めに使うため結局は同じ威力の技をコンスタントに打ち続けるのと同じことで、
こちらの攻撃力が下がっていたり相手の防御力が上がっていて、
急所によりそれらを無視出来るような状況において初めてこの技の効果が発揮される。
それにしても試行回数は2ターンに1回であるため、結局恩恵はほとんど無い。
実質的に、同じノーマル技で、威力・命中率・PP全てで上回っている恩返し・八つ当たりの下位互換と考えてしまって良い。
この技を覚えるポケモンはもれなく恩返し・八つ当たりを覚えるため、実戦での使い道はまず無い。

・小ネタ
初代では無限に購入出来るマシン技であったが、自力でこの技を覚えるポケモンは存在しなかった。
金銀では技マシンは撤廃され、代わりに遺伝によりこの技を習得出来るポケモンが追加されたものの、
レベルアップで覚えるポケモンは依然として存在せず、
またこの技を使って来るNPCも居ないためドーブルでスケッチする手段も無いため、
「初代で技マシンを使わないと縁もゆかりもない」という唯一の技である。
金銀で技マシンが存在せず、自力で覚えるポケモンも存在しないという唯一の技である。
第3世代でようやく初めて、自力でこの技を覚えるポケモンが登場したようだ。


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