ねごと

寝ながら戦うことが出来る技。後の世代では出来ないようだが、
金銀ではこの技によって眠るが発動したら再び回復し直すことが出来る。
そのため、この技の存在は、金銀の対戦環境が後の世代に比べて耐久が高くなりがちであるという要因のひとつと言える。
ソーラービーム等の2ターン技と我慢はこの技によって発動しない。
また、この技によって発動した技はカウンター等で返すことは出来ず、
オウム返しやものまね等のコピー系の技やアンコールも効かない。
特にアンコールが無効という点は、慣れていないと忘れがちなので要注意。
逆に言えば、この技がアンコール対策として使える場合もある。
PPが切れてしまった技もこの技によって発動するため、PPが少ない技と組み合わせるコンボも存在する。

使い方としては、相手に眠らされた際の対策と、自ら眠ると併用するという2パターンがあるが、
後の世代に比べて耐久力の高い金銀では、眠るとの併用パターンがほとんどである。
(金銀の話で「寝言」という発言があったら、前提としてそのポケモンは眠るも持っていると思って良いだろう。)
眠る+この技を持っていて、結果的に眠らせ技に強くなるというケースは多いが、
眠らせ技対策だけのためにこの技を持たせ、眠るを持たせないということは滅多に無い。
眠るとのコンボの際、自分が何ターン眠ったかはしっかり数えておく必要がある。
間違えて目が覚めたターンにこの技を使ってしまい、1ターン丸損してしまうというのは対戦に慣れた人でもありがちなミスだ。
この技を持たせる理由としては、攻撃的なものと防御的なものの2通りがある。
攻撃的なものとしては、眠りながらも隙を見せずに攻撃を打ち続けたり、鈍いを積んだり出来るという使い方であり、
防御的なものとしては、眠るで受け続けたいものの寝っぱなしでは事故死してしまうリスクが高いため、
この技で眠るが発動する可能性があることを利用して誤魔化し続けるという使い方である。
どちらにせよ、技スペースを2つ分使ってしまうという性質により、
種族値が高い代わりに技のバリエーションが少ない、というポケモンにマッチしている。
また、この戦術は道具に依存しないため、持たせる道具の自由度が高いというメリットがある。
なお、この技は眠ると同じく、例外系以外の全てのポケモンが技マシンで覚えることが出来るが、
スケッチが出来ないためドーブルだけ使うことが出来ないという珍しい技である。

・サンダー、ライコウ、レアコイル、ピカチュウ
電気ポケモンは攻撃技のバリエーションが少なくても、メインの電気技の他にサブ技の目覚めるパワー氷さえあれば事足りるため、
あとは眠る+この技によって粘りながら決定力を維持し続けるという使い方が出来る。
ここに挙げたポケモンは特攻が高いので尚更である。
サンダー:寝ながら超火力の雷を乱射
サンダー:のしかかりの麻痺を喰らわないため低レベルのカビゴンを誤魔化し続けることが出来る
ライコウ:サンダーを完封
レアコイル:一部のノーマルポケモンを受けながら起点に

・スイクン、イノムー、ヌオー、ヘルガー、キングドラ、ギャラドス、サンダース
特定のポケモンに対し受け役割を持っているが、素眠りで受け続けるのは不安なのでこの技で誤魔化すというタイプ。
スイクンやイノムーはそもそも不器用なので、技枠が2つで十分という理由もある。
攻撃技の試行回数を稼ぎやすいため、旨味のある追加効果を持った技との相性が良い。
ここで挙げたポケモンで言えば、冷凍ビーム、原始の力、噛み砕く、竜の息吹など。
スイクン:カイリキーを誤魔化し続ける
スイクン:起きているにも関わらずアンコール対策でわざと使う
キングドラ:寝ながら麻痺を撒く
ヌオー:サンダーを受けながら凍結と急所の試行回数を稼ぐ
イノムー:寝ながら原始の力の試行回数を稼ぐ
サンダース:寝ながら甘えるでカビゴンを弱らせる
スリーパー:アンコール無効を活かしてフーディンを受ける
【2012ルール】イノムー:悪魔のキッスに打ち勝つ

・カビゴン
カビゴンは、持たせたい技はたくさんあるものの、高い耐久力と決定力を両立しており、
寝ながらこの技で鈍いを積みつつ属性一致ノーマル技を振り回すだけで一定の強さが保証される。
ゴーストには無抵抗になるものの、多くのポケモンを圧殺することができ、
この技を持ったカビゴンを対策出来ないポケモンは門前払いされることも決して少なくない。
眠り粉+宿木のタネで攻めて来るナッシーやフシギバナや、昆布戦術に対する強さも段違いとなる。
また低レベルでは鈍いでなく、サブ技の爆裂パンチを持たせて試行回数を稼ぐ型もある。
カビゴン:寝ながらどんどん鈍いを積んで全抜き
カビゴン:寝ながら麻痺と混乱事故で突破
カビゴン:寝ながら突然の自爆

・カイリキー、ヘラクロス
カビゴンほどの性能ではないが、この技で粘りながら鈍いによってパワーアップを図れるポケモン。
格闘ポケモンにとってはダメージを与えづらい飛行や毒ポケモン等に対しても、
居座って粘りながら鈍いを積んで行くことで強行突破出来る可能性がある。
また、どちらも低レベルでは鈍いでなく、サブ技を持たせることも多い。
カイリキーはのしかかりや目覚めるパワー霊、ヘラクロスは目覚めるパワー格闘や地震の採用率が高い。
ヘラクロス:この技があることで眠り粉受けができ尚且つ控えポケモンに眠り粉が効かなくなる
カイリキー:寝ながら鈍いを積んで全抜き
カイリキー:発動しない技を持たせてクロスチョップを出やすくする
リングマ:眠り粉を無効化しながら鈍いで決定力を出す
【ドラフト対戦】ベロリンガ:寝ながら剣の舞を積んで全抜き
【ドラフト対戦】スリープ:寝ながら鈍いを積んで全抜き

・ファイヤー、オムスター、シャワーズ
天候技+属性一致威力120技との組み合わせにより、眠りながら超火力を維持出来るポケモン。
攻撃技のPPが少ないという弱点を抱えているが、寝言で発動させることによってPPを節約することが出来る。
ただし、これを逆手に取って、眠らせずに敢えて無駄技を連打して、PPを枯らすという対策法がある。
シャワーズは雨乞いの代わりに、甘えるや冷凍ビームとの併用でも、高い耐久力と特殊決定力を発揮出来る。
ファイヤー:寝ながら天候技で超火力を出す
シャワーズ:ファイヤーを完封しつつ全抜き

・ガラガラ
ガラガラもやはり超火力を持っているため、攻撃技が2つあれば決定力としては十分であり、
道具の制限によって状態異常を治せないため眠る+この技ならば状態異常耐性が付くことが大きなメリットのひとつとなる。
普段は苦手とするエアームドに対し、炎技を持たせれば逆に起点にまで出来るようになる。
もちろん、炎技でなく岩雪崩にしてサンダーに隙を見せないようにするのも手。
ガラガラ:エアームド受けつつ起点にして全抜きが狙える
ガラガラ:麻痺したバンギラスを誤魔化す&控えポケモンに眠り粉が効かなくなる

・リザードン、バクフーン、ブーバー、オーダイル、ゴルダック、ニョロボン、エレブー、デンリュウ
一部のポケモンを受けながら、物理+特殊技の両刀で隙を見せず戦い続けるタイプ。
サブ技にはカビゴンを始めとした多くのポケモンに対して有効であり、試行回数を稼ぎたい爆裂パンチを持つことが多い。
ゴルダック:なるべくこの技で冷凍ビームのPPをケチる

・ブラッキー、ツボツボ
完全に受けに徹するタイプ。ブラッキーはどくどく+甘えるとの併用により、
カビゴン等に対し高い誤魔化し性能を誇りつつ、回復の無いポケモンを瀕死に追いやることが出来る。
ツボツボは丸くなるを持たず、どくどく+アンコールで誤魔化したい際にこの技を使うことがある。
ブラッキー:寝ながらカビゴンをどくどくと甘えるで弱らせる
ツボツボ:寝ながら毒を撒いてエースの起点を作る
ツボツボ:寝ながらアンコールで敵の行動を縛る

・バンギラス、カイリュー
このように広い攻撃範囲の技を打てるポケモンは、眠る+この技で技枠を圧縮してしまい、攻撃範囲を狭めてしまうのは勿体ないものの、
種族値や耐性を活かし、一部の相手に対する完全な受け役割を遂行しながら戦えるという利点を得ることが出来る。
バンギラス:寝ながら鈍いとピントレンズで超火力を出す

・ナッシー、フシギバナ
普段は光合成で回復する草ポケモンだが、状態異常耐性を付けたかったり、
砂嵐を使ったパーティで使う際に光合成回復量の半減が痛手となる場合に、眠る+この技で戦うという場合がある。
光合成型ではあまり面と向かって戦いたくない、電磁波を持ったスターミー等に出せるのが強み。
ナッシー:寝ながら宿木のタネで攻守一体

・ラッキー
耐久力が圧倒的に落ちるリトルカップでは眠るやこの技が使えることはほとんど無いのだが、
唯一ラッキーだけは物理・特殊ともに圧倒的な耐久力を誇っており、
また急所率が高くなるラッキーパンチとの併用で試行回数を稼ぐのにも向いているため、この戦法が使われることがある。
その際はメインのノーマル技と、鈍いか爆裂パンチを持たせることが多い。

・ケンタロス、カビゴン、グライガー等
一撃ありのルールにおいては、この技と一撃技を併用することで、
眠りながらでも一撃技の試行回数を稼ぐというコンボが出来る。
黎明期では角ドリル+地割れの両方を持たせたケンタロスが有名だったが、
現実的には通常攻撃技を1個持たせるのがベターだろう。
また、VC環境で地震を使えないグライガーのように、一撃技1本に頼らざるを得ないようなポケモンも、
必然的に眠る+この技と併用するのが有力候補となる。
敵からの状態異常には強いが、身代わりに弱いという特徴を持つ。
【一撃あり2000】オムスター:寝ながら角ドリルの試行回数を稼ぐ
【ウルトラカップ】カビゴン:寝ながら地割れを連射する
【ヒストリア2024】グライガー&ギャラドス:ハサミギロチンのPP節約&イノムーを完全に受け切る
【ヒストリア2024】グライガー:鎌鼬はこの技で発動しないためハサミギロチンの発動率が上がる
【ヒストリア2024】ハガネール:PPの切れた地割れもこの技で出すことが出来る
【ヒストリア2024】ケンタロス:技スペースが足りている環境ならばこれで角ドリルを振り回すのが強い

・小ネタ
ほとんどのポケモンが技マシンで覚えることが出来るが、自力でこの技を覚えるポケモンは存在しない。
城杯ルールでは使用が禁止されている技のひとつである。

ネコにこばん

ストーリー上で使うと、試合後に使用ポケモンのレベルに依存した金額を手に入れることが出来るため、
資金稼ぎのために使える技だが、当然対人戦ではその効果は意味を成さない。
すなわち対人戦においてはただの威力40、命中率100%、PP20のノーマル技となり、
これは恩返し・八つ当たりの完全下位互換となるだけでなく、
はたく、引っ掻く、電光石火、挟む、スピードスター、踏み付け、角で突く、切り裂く、これら全ての完全下位互換にもなる。
また、この技を覚えるポケモンは全員恩返し・八つ当たりを覚えるため、対戦で使う価値は全く無い技と言ってしまって良い。

・小ネタ
よく分からないポケモンがこの技を習得出来たりするが、何故かニューラはこの技を覚えない。

ねむりごな

多くの草ポケモンが覚える、便利な眠らせ技だが、
技の性能として見るとキノコの胞子と技タイプとPPが同じであり、命中率で劣っているため、完全下位互換となる。
しかしキノコの胞子はパラセクト族の専用技であるため、この技を覚えるポケモンには喜んで持たせて良い。
逆にドーブルはキノコの胞子を使えるため、この技を持たせる価値は全く無いと言ってしまって良い。
眠らせ技の中ではキノコの胞子に次いで命中率が高く、悪魔のキッスと同じ75%。
通信対戦以外では相手のポケモンは2匹以上眠らないという効果があるため、
どのポケモンを眠らせるかを考えて使う必要がある。
宿木のタネと並んで、草ポケモンの地位を上げている技のひとつと言えるだろう。
逆にこの技を覚えないメガニウムとキマワリは、それだけで地位を落としていると言えるほどである。

・フシギバナ、ワタッコ
素の火力は全く無いものの、この技+宿木のタネによってジワジワと相手の体力を削ることが出来る。
フシギバナは葉っぱカッターの持久性能で、ワタッコはアンコールの詰ませ性能で、それぞれ高いタイマン性能を誇る。
フシギバナはこの技で眠らせている間に剣の舞や成長で決定力を出して行くことも可能。
ワタッコはこの技の最速の使い手である。
フシギバナ:いつ起きるか分からないので相手は寝言が使いづらい
フシギバナ:宿木のタネと併用でエアームドも突破
ワタッコ:痺れ粉と併用で状態異常を打ち分ける
ワタッコ:相手のPP消費を止めることでアンコール無効化を防ぐ

・ナッシー
フシギバナやワタッコと同じく宿木のタネと絡めて決定力を出すことが出来るが、
元々サイコキネシスの火力が高いので組み合わせると更に凶暴化する。
その代わり素早さがそれらより低いため、連続して眠らせ続けるのは難しい。
また、この技を自爆・大爆発と併用出来る唯一のポケモンであり、
相手を眠らせた上でわざと倒さないように爆破で自主退場し、後続のポケモンの起点にするというコンボが狙える。
その際は爆破で相手を倒してしまわないよう大爆発でなく自爆を持たせる選択肢もある。
ナッシー:宿木のタネと併用でカビゴンを楽々倒す
ナッシー:一撃で倒される相手を足止めして2発で倒す
ナッシー:相手を爆破させずに一方的に倒す
ナッシー:相手を道連れさせずに一方的に倒す
ナッシー:眠らせて爆破してエースの起点を作る
ナッシー:後手で眠らせることでエースを無償降臨させる
ナッシー:相手が眠るを使う瞬間にかけ、薄荷の実を奪う
メタモン:ナッシーに変身して逆に眠らせる

・ウツボット、ラフレシア、キレイハナ、モンジャラ
その他、この技を習得出来る草ポケモン。眠らせ性能はかなり強いので、全員に採用の余地がある。
剣の舞で決定力を出す型では技スペースが圧迫されがちなので、持たせないこともあるが、
逆に眠らせて剣の舞の起点を作るというコンボも可能。
ウツボット:破壊の遺伝子が発動したポケモンを黙らせる
ウツボット:眠らせてその間に剣の舞を積む
ラフレシア:眠らせてその間に剣の舞を積む
キレイハナ:眠らせてその間に剣の舞を積む
モンジャラ:リフレクターと併用でエースのサポート
【一撃あり2000】ウツボット:アンコールと併用で味方の起点作成
【一撃あり2000】キレイハナ:いくら低火力でも眠らせている間にダメージを蓄積させれば倒せる

・モルフォン
ワタッコに次いで素早いこの技の使い手。
多くの草ポケモンのように剣の舞は覚えないが、代わりに嫌な音を覚えるため、それで決定力を出して行くことが出来る。
またバトンタッチと併用出来る唯一のポケモンでもあり、
鈍いや影分身をバトンタッチしようとする際に吠える・吹き飛ばしや爆破で邪魔をしようとする相手を、
この技によって足止めするというコンボを狙うことが出来る。
モルフォン:嫌な音と併用でエアームドに負荷をかけカビゴンのサポート
モルフォン:この技で相手を止めながら影分身+バトンタッチ
【2006ルール】モルフォン:エアームドを眠らせてカビゴンで突破

・バタフリー
この技を悪夢と併用出来る唯一のポケモン。
自発的に眠って来る相手に対してはもちろんだが、この技をダイレクトにかけて悪夢とのコンボに繋げることも出来る。
これによってハピナス等の耐久力が高い再生回復系も突破の見込みが出て来るという、侮れないコンボである。
バタフリー:悪夢を何度もかけ直して倒す
バタフリー:メロメロと併用することで自己再生持ちも悪夢で倒せる

・小ネタ
この技を覚えて痺れ粉を覚えないポケモンは、フシギバナ族のみである。
逆に、痺れ粉を覚えてこの技を覚えないポケモンは、パラセクト族のみである(代わりにキノコの胞子を覚える)。

ねむる

例外系以外の全てのポケモンが覚えることが出来る汎用的な回復技。
これひとつ持たせることでどんなポケモンでも、毒や撒き菱だけのダメージで倒れることはまず無くなる。
この技を使った次の2ターンはぐうぐう眠っているが、3ターン目は目を覚まして行動が出来るようになるため、
相手の攻撃を3発耐えることが出来るような耐久力の高いポケモンに関しては、
この技を持つことにより、急所等の事故が無い限り半永久的に攻撃を受け続けることが出来るようになる。
これが金銀対戦における「受け」という概念の始まりである。
2ターンの間眠っているというリスクはもちろん大きいため、薄荷の実や奇跡の実を持たせてすぐに起きられるようにしたり、
寝言を持たせて眠っている間も隙を見せず動けるようにすると言った、攻略本に載っているほどの基礎的なコンボもある。
寝言でこの技が発動して回復し直した場合、眠りターンはリセットされて新たに2ターン続くことになるため、
お互いターン数を間違えないように注意。
一旦引っ込めた後、癒しの鈴を使えるポケモンを出すことで、眠っているポケモンを起こすというコンボもある。
この技を使い続けてなかなか突破出来ないような硬い相手に対しては、悪夢という対策法が存在する。
眠らせ技で眠った場合と違って起きるターンは決まっているため、お互いそれを見越した立ち回りをする必要がある。
また、通信対戦以外では、ポケモンが2匹以上眠らないというルールがあるが、
控えのポケモンが眠っている状態で、別のポケモンがこの技によって自発的に眠ることは出来る。
あくまで、「控えのポケモンが眠っている状態での眠らせ技は無効」という仕様に過ぎない。
これを利用して、自らこの技で眠り状態になることで、相手の眠らせ技を無効化するという対策法が存在する。
また、他の回復技と大きく異なるのは、HPだけでなく状態異常も回復出来るという点である。
自らの状態異常を回復させることが出来る技は、癒しの鈴とこの技だけである。
この効果によって、どうしても麻痺などの状態異常をすぐに治したい場合は、
たとえHPが少ししか減ってしなくてもこの技で回復した方が良いという場合も少なくない。
ただし、あくまでこの技のメインはHPを回復することであるため、
状態異常を受けていたとしても、HPが満タンだとこの技は失敗する。
これを利用して、麻痺をかけた後、この技で麻痺を治させないように、わざとダメージを与えないという戦術が存在する。
因みに、この技の他に自己再生などの再生回復技を覚えるポケモンは、
基本的にこの技を持たせることは無く再生回復に依存することがほとんど。
そのようなポケモンがわざわざこの技を使うのは、よほど状態異常が気になる場合や、
光合成など、PPが8しか無く雨乞いや砂嵐で回復量が半減する回復技では不安定だと思う場合ぐらいである。
このことから、この技は非常に優秀な効果を持つが総合的に見て再生回復技には及ばない程度の性能と判断して良いだろう。
なお、技タイプはエスパー。回復する魔法のような技なのかも知れない。

・カビゴン、スイクン、ブラッキー、エアームド、ツボツボ等
耐久力が高く、再生回復技を覚えないポケモンが、特定の相手の攻撃を受け続けることが出来るようにするために持たせる。
攻撃する側も様々な工夫をして来るため、受ける側もただ眠り続けるだけでなく、
食べ残しや光の粉を持たせたり、寝言と併用して誤魔化せるようにした方がより安全となる。
ブラッキーはLv.52以上ならば月の光を覚えるため、そちらの方が圧倒的に採用率が高くなる。
エアームドはどくどく・砂嵐・撒き菱と言った定数ダメージに滅法強いため、
この技を持たせず回復を食べ残しや黄金の実だけに依存することも少なくない。
カビゴンは耐久力のみならず火力まで備えているため、回復した後反撃に転ずることが出来る。
カビゴン:55サンダーを安全に受け切って倒す
カビゴン:腹太鼓で削った体力を一瞬で回復して全抜き
カビゴン:起きるターンが確定しているので敢えて寝言を使わず確実に動けるようにする
エアームド:地震カビゴンを受け切る
エアームド:麻痺を解除することで素早さ逆転して1ターン得する
スイクン:わざと早めに眠って状態異常を喰らわないようにする
スイクン:無駄打ちして冷凍ビームのPPを節約する
ライコウ:食べ残しと併用でいばみがサンダー受け
ツボツボ:回復しながら積み技を積んで行って全抜き
ムウマ:電磁砲カビゴンを完封
ムウマ:守ると併用で粘りながら滅びの歌で倒す
ゲンガー:ハピナス+大文字カビゴンを受け切って滅びの歌で倒す
フォレトス:寝言カビゴンを受け切る
サンダース:食べ残しを利用してスターミーを受け切る
グライガー:回復からの泥棒でガラガラを潰す
マグカルゴ:溶けると併用でカビゴンを受け切る
【一撃あり2000】カビゴン&エアームド:地割れ持ちの相手に対しても耐え忍んで反撃
【一撃あり2000】エアームド:命中率の低い技に対しては回復して外れを期待する
【ヒストリア2024】マンタイン:ハガネールの岩雪崩を誤魔化しながら流し切る

・ライコウ、サンダー、ファイヤー等
この技で受け続けるわけではないが、決定力の速度から考えて、一度ぐらいは回復したいという場合、
薄荷の実や奇跡の実と併用することで、隙を見せずに一度だけ全回復することが出来る。
どのタイミングでこの技を使うかは、かなり重要になる。
もちろん、実を失ってからも、場合によっては2ターン動けなくなってでも再度この技で回復するのが正解というシーンもある。
技スペースさえ圧縮出来れば、寝言と併用する手もある。
カビゴン:腹太鼓で減った体力を回復してから攻める
カビゴン:麻痺を治すためにHPがあまり減っていない状態でも使う
サンダー:先制で全回復して大爆発を耐える
サンダー:わざと素眠りしてリフレクターのターンを調整する
ファイヤー:リフレクターと併用で磐石なカイリキー受け
カイリキー:一旦全回復してから攻めに転じる
ヘラクロス:一旦全回復してから攻めに転じる
カブトプス:一旦全回復してから攻めに転じる
ストライク:一旦全回復してから攻めに転じる
【一撃あり2000】ケンタロス:回復することで角ドリルの試行回数を増やす

・ヘラクロス、カイリキー、イノムー、ギャラドス、ヘルガー、ガラガラ等
この技を持たせる場合は寝言との併用が多いというポケモンの例。
耐久力はさほど高いわけではないが致命的に低くもないため、一部の相手を受けて粘りながら、
寝言で隙を見せず攻撃し続けることが出来る。
寝言でこの技が発動することにより耐久力が上がるのもあるが、
寝言で相手に対して有効な攻撃が発動することにより「攻撃は最大の防御」にもなる。
寝言によって攻撃の試行回数を稼ぎやすいため、冷凍ビーム等の追加効果に旨味のある技と相性が良い。
ヘルガー:フーディンに対する完全な受け
レアコイル:寝言と併用で一部のノーマルポケモンを受けながら起点に
ガラガラ:火炎放射と併用でエアームドを起点&眠り受けとして使える
ガラガラ:破壊の遺伝子を解除してプテラなら受け続けられる
【ヒストリア2024】ギャラドス:寝言と併用でイノムーの冷凍ビーム急所も誤魔化して受け切る

・バンギラス、ハガネール、ケンタロス、ゲンガー、パルシェン等
この技を持たせることはあまり多くないため、
それを利用して少しずつダメージを蓄積して倒そうとする戦術を採られやすいポケモンにとっては、
逆にこの技を持つことによって相手の対策を崩壊させられることがあるため、ある種の役割破壊と言える場合がある。
ガラガラ:滅多にこの技を使わないポケモンが使うことで奇襲になる
バクフーン:バリアー+影分身をバトンタッチをされることでカビゴンが受かる

・ナッシー、フシギバナ、ハピナス
再生回復技を覚えるポケモンでも、PPの少なさや状態異常を気にする場合は敢えてこの技を採用することがある。
特に光合成に関しては、雨乞いや砂嵐で回復量が半減することもあり、
それらの天候技を使ったパーティでは相対的にこの技の採用率が上がる。
この他、薄荷の実や奇跡の実と併用することで、再生回復技と違って1ターンで体力を全回復出来るため、
短期的に見るとこの技の方が回復性能が優れている場合もある。
ナッシー:砂嵐パーティで光合成の代わりに使う

・その他あらゆるポケモン
よほど耐久力が低くない限りは、この技ひとつ持たせて薄荷の実or奇跡の実や寝言を持たせることによって、
動けるターン数が単純に増えるため、あらゆるポケモンにとって恩恵が得られる技である。
技スペースが余ったら持たせておけば、他の技に比べて使える場面は多いだろう。
アリアドス:どんなポケモンでもこれさえあれば受けられる相手はいる
デリバード:どんなポケモンでもこれさえあれば受けられる相手はいる

ねんりき

エスパータイプの小技。電気ショックや火の粉など他の特殊タイプの小技と比べて威力は50とやや高め。
10%の確率で相手を混乱させる追加効果はサイケ光線と全く同じであり、
PP以外は劣っているためほぼサイケ光線の下位互換技と言える。
サイケ光線もサイコキネシスも覚えず、覚える唯一のエスパー技がこの技というポケモンは存在するが、
威力50は弱点を突くにも流石に低く、よほど混乱を狙いたいわけでもなければ実戦登用は難しいだろう。

・タマタマ
この技の採用が真剣に検討されるポケモン。
進化後であり上位互換であるナッシーと併用して使うことでアイデンティティを発揮出来るが、
その際に宿木のタネ+メロメロを絡めてカビゴンにタイマンで勝つ型が考えられる。
しかし、タマタマは特攻が低く、サイコキネシスでも押し切れずPP切れを起こしてしまう可能性がある。
そこで、威力は低くとも、サイコキネシスやサイケ光線よりPPが多く、なおかつ混乱の追加効果により事故要素を増やせるという、
この技をメイン技として採用する価値が出て来る。
ただでさえ特攻が低いのに威力不足で更に火力は落ちるが、
カビゴンを倒す際のダメージソースの大半は、元々宿木ダメージが担っているため、
実は攻撃技のダメージ自体はそこまで重要ではない。
(フシギバナが威力55の葉っぱカッターですらカビゴンを押せるところから想像してもらえればと思う。)
最大PPは40あるため、期待値としては混乱の追加効果は4回期待出来る。
タマタマ:宿木のタネ+メロメロと併用で55カビゴンを突破

・カメックス、ニドキング、モンジャラ、ワタッコ
目覚めるパワーを除くと、覚える唯一のエスパー技がこの技というポケモン。
よほど格闘と毒ポケモンの弱点を同時に突きたくて、混乱も狙いたいという条件が重なればようやく採用の余地はあるかも知れない。
モンジャラとワタッコは特に、高火力で使い勝手の良い属性一致技が無いため相対的に採用価値は上がる。

・ヨルノズク
エスパー技はこの技の他に夢喰いを覚えるが、夢喰いはいつでも使える技ではないため、
上記のポケモンと同じ条件下において採用の余地が出て来る。

・ゴルダック
サイコキネシスやサイケ光線を遺伝により覚えるが、それらはド忘れ・花弁の舞と両立不可なのに対し、
この技ならばレベルアップで覚えるため両立出来るので、
どうしてもそれらの技を使いたくて、尚且つエスパー技を持たせたいという場合に候補に挙がる。
自分でも何を言っているのかよく分からない。

・小ネタ
初代では主にエスパーポケモンが初期技だったり低いレベルでこの技を覚えるに留まったが、
金銀では上記のような意外なポケモンが遺伝により習得出来るようになった。


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