最終更新日:'24/4/10  最終チェック日:'24/4/10
我流・個別分析 <サイドン>

変態ポケモン図鑑はこちら


<概論>

HP・攻撃・防御種族値は全て100を超えている一方、特攻・特防・素早さはどれも50にも満たないという、
両極端な種族値を持っている、得手不得手が分かりやすいポケモンのひとつ。
特に目玉は物理耐久で、2000ルールにおいてはハガネールに次いで全ポケモン中2番目に高く、
また属性相性も相まって、環境に多いノーマル技に対して高い壁となれるのが何よりの特長。
物理攻撃力もカイリュー・バンギラスに次いで高い3位タイであり、ガラガラに次いで強い地震・バンギラスに次いで強い岩雪崩使いである。
その物理方面の性能により、環境の頂点に君臨するカビゴンに対してかなり強く出られるというのが優秀。
特殊耐久については特防のせいで低く、特に4倍弱点が2個もあるためあっさり倒されてしまうこともあるが、
電気技に関しては無効化出来るというのはかなり偉い。
技に関しては、「技のデパート」の異名を持つニドキングと同じぐらい多彩な技を覚えるのだが、
特攻の低さゆえ、ほとんどの特殊攻撃はあまり役に立たないというのが少し残念。
特防の低さに関しては使いようで、電気ポケモンの目覚めるパワー氷をカウンターすることで、一撃で倒せたりはする。
カビゴンとサンダーの双方に強いというのは、一撃無し2000ルールにおいて大きなステータスであるため、存分に活かしたい。


<実戦的ステータス>

タイマン性能■■■■■■■□□□ 出番の多さ■■■■■■■■□□
複数対決性能■■■■■■■□□□ 使い方の多様性■■■■■□□□□□
対カビゴン性能■■■■■■■■■■ 不利な相手への対抗力■■■■□□□□□□
対その他の一線級■■■■■□□□□□ 個人的総合評価■■■■■■■□□□


<優劣関係>

格好の餌カビゴン マルマイン サンダース ベトベトン バクフーン
割と有利ケンタロス サンダー ライコウ ゲンガー ミルタンク ムウマ
場合によるバンギラス エアームド ヘラクロス カイリキー ブラッキー
割と不利パルシェン ファイヤー フシギバナ フーディン ポリゴン2
天敵ナッシー スイクン スターミー ガラガラ


<防御面>

55食べ残し5550食べ残し50
55サンダーのめざ氷低確率2発中乱数2発確2確2
55カビゴンの鈍い+捨て身タックル乱数5-6発低確率4発微高確率4発確4
50カビゴンの爆裂パンチ超高確率4発超低確率3発中乱数3発確3
50めざ霊カイリキーのクロスチョップ低確率2発微高確率2発確2確2
50ヘラクロスのメガホーン高確率4発確4微低確率3発確3
53ベトベトンの爆裂パンチ確4中乱数3発超高確率3発確3
55フーディンのサイコキネシス低確率2発微高確率2発確2確2
50ハピナスの冷凍ビーム確3低確率2発確2確2
52ゲンガーの冷凍パンチ確3低確率2発確2確2
55ガラガラの地震確2確2確1確1


<技候補>

地震属性一致メイン技。全ポケモンの物理攻撃の中でもトップクラスの火力。
たまに岩雪崩をメイン技とし、この技が抜ける場合も。
岩雪崩属性一致サブ技orメイン技。高レベルのサンダーもしっかり2発の火力。
地震との相性も抜群だが、どちらか片方のみの場合も。
鈍い物理技の火力アップと、カビゴン受けの両方の価値がある重要な技。ほぼ必須級
電磁砲地震+岩雪崩と併用した第3のサブ技筆頭候補。苦手な相手も麻痺から突破出来る場合アリ。
カウンター地震・クロスチョップ・目覚めるパワー氷など様々な技を跳ね返せる。HPが高いサイドンならでは
眠るカビゴン等に対して何度も受けたい場合に必要な技。毒も気にならなくなる。
のしかかりサブ技候補。電磁砲と同じく麻痺が狙えて、地震との相性も良いので岩雪崩の代わりに入れたり。
爆裂パンチサブ技候補。属性的な利点はあまり無いので、事故を引き起こす技という感じか。
めざ蟲サブ技候補。ガラガラと同様にナッシーを倒しやすくなる。火力はカイリキーと同じ。
吠える電磁砲ムウマ等を詰ませることが出来る。相手によっては鈍い+吠えるのコンボも。
砂嵐他にも地面・岩・鋼ポケモンと併用する場合、全体の決定力増強として持たせても良いかも。
睨み付ける
尻尾を振る
Lv.50では55カビゴンを受けは出来ても突破し切れない場合があるので、
これらを利用して突破を図る手がある。これら2つの効果が全く同じなので、好きな方を。
どくどく普通のサポート。ナッシーやミルタンク等にとっては地味に嫌かも。
マグニチュード地震との選択。ワンチャン性能がある他、PP戦にも強くなる。
めざ岩岩雪崩との選択。こちらの方が命中率とPPは高い。じっくりと構えたい場合に。
転がるサイドンの場合影分身などを積むより、属性一致の火力を活かす使い方が良いかも。
寝言これを持たせて、地震+岩雪崩で広範囲に対応したり、のしかかりで麻痺を狙う等。

大文字
以下、その他サブ技候補。元々エアームドには鈍い+岩雪崩でも打点があるので、恩恵は少ない。
電磁砲に比べて、パルシェン等に対してシンプルに大きなダメージを入れたい場合という程度か。
捨て身タックル岩雪崩より少しだけ強いので、草やヘラクロスに少しだけ強くなる。
凍える風
怖い顔
電磁砲よりも確実に素早さダウンを狙いたい場合に。他の状態異常との重ねがけも可能。
ただし、元が遅いため、凍える風の1段階ダウンでは間に合わない場合も。
冷凍ビームやはり威力は出ないので、完全に追加効果狙い?因みに何故か冷凍パンチは覚えないので注意
起死回生火力だけは一流だが、メインの地震と攻撃範囲が被りがちなのと、肝心の素早さが・・・
角ドリル一撃アリ用。カビゴンを起点にして展開することが出来る。
地割れも覚えるが、必要となる相手はゴーストだけなので、シンプルに地震の方が良いだろう


<型サンプル>

Lv.55 地震/岩雪崩/電磁砲/鈍い@食べ残し

サイドンと言えばまずはコレという、2000年代から長く使われ続けているテンプレ型。
地震+岩雪崩の攻撃範囲は言わずと知れた無差別破壊コンビネーションで、
これらを攻撃種族値130から打てるというだけで、かなり受けづらい。
地震は太いホネを持ったガラガラにこそ及ばないものの、岩雪崩の火力では超えている。
この攻撃範囲により、「サンダー+パルシェン+カビゴン」という鉄板選出を崩しやすいという点は見逃せない。
そして何より重要なのが電磁砲で、これはガラガラやバンギラスには真似出来ない、サイドンにとって大きなアイデンティティ。
特に大きいのは、黄金の実を持った50パルシェンを電磁砲+岩雪崩の2発で高確率で倒せる点。
これはすなわち、パルシェンに対して交代際に電磁砲を当てれば、
次のターンに麻痺によって上からの岩雪崩で、ノーダメージで突破出来てしまうということになる。
更に、パルシェンが波乗りでなく冷凍ビームならば、サイドン側も1発は耐えるため、
タイマンからでも電磁砲+岩雪崩を命中さえさせれば殴り勝ててしまう。
同様に、50スターミーに対しても、電磁砲+地震で高確率で倒せるため、
後出しに対しては交代際に電磁砲を当て、麻痺を治せなければそのまま倒せてしまう。
ただし、スターミーは奇跡の実を持っていて麻痺を治されるか、
食べ残しを持っていてギリギリ耐えられてしまうかのいずれかである可能性が高い点には注意。
あまり一気に攻め込もうとせず、自慢の耐久力を活かし、カビゴンを起点にして何度かサイクルを回したい。
眠る+寝言で麻痺を受け付けないスイクンを倒そうとするとなかなか難しいものの、
50スイクンも地震+電磁砲+地震で高確率で倒せるため、
地震を1発入れてあれば、次のサイクルで電磁砲+地震で倒せる可能性が出て来る。
この他、エアームドに対しても、相手が鈍い+眠るを持っていると、意外と岩雪崩のPPが怪しくなることがあるが、
そこも電磁砲があれば崩しやすくなる。
また、属性的に突破が難しいナッシーや、高い物理耐久でミルク飲みで受けて来るミルタンクあたりにも、電磁砲の麻痺は刺さりやすい。
地面受けとして起用されることが多いこれらのポケモンに対してこのような効果があるので、
「電磁砲を覚えられる地面ポケモン」という時点でそもそも優秀と言える。
元の素早さが遅いため、麻痺によってあらゆるポケモンに対して素早さが逆転するので、
そこから上からの岩雪崩で怯みワンチャンを狙えるようになる、と言った偶発的な恩恵も出て来るだろう。
眠るこそ持っていないが、物理耐久は相当なものなので、地震や爆裂パンチの無い55カビゴンぐらいなら半永久的に流せる。
むしろ、状態異常を治せないので、50カビゴンののしかかりの方を気を付けたい。
ただ、たとえ麻痺したとしても、50カビゴンの地震で55食べ残しサイドンを倒すには4発かかる。
55サンダーに対しては、食べ残しによって目覚めるパワー氷をギリギリ高確率で2発耐えた上で、
岩雪崩で確定2発で倒せるため、対面から殴り勝つことが出来る。
面白いのは対50ガラガラで、55サイドンは52ガラガラと同速なので、Lv.50には先制出来る。
その上で、地震でやや高確率2発で倒すことができ、こちらはガラガラの地震を1回耐えられるため、
これも対面から有利を取ることが出来る。
レベル差が必要とは言え、地面弱点を持ちながら、ガラガラに対して物理の殴り合いだけで勝てるのは唯一とも言える存在で、
サイドンの物理方面の数値のえげつなさを示す好例と言って良いだろう。
特殊方面は弱いと言いつつ、電気無効の他に炎技も半減出来るため、
バクフーンやデンリュウのような攻撃範囲のポケモンに対してもかなり強く出られる点は見逃せない。
パーティ … 53サンドパンHA(2022)
ログ … 低レベル電磁砲サイドン
ログ … 低レベル電磁砲サイドン2


Lv.55 地震/岩雪崩/目覚めるパワー蟲/鈍い@食べ残し

基本的には電磁砲の汎用性には及ばないが、様々な攻撃技を覚えられるため、サブ技の候補は色々ある。
例えば目覚めるパワー蟲を持たせることで、ガラガラと同じ攻撃範囲となり、ナッシーを倒しやすくなる。
ガラガラのように一撃で倒すことは出来ないが、カイリキーと同じ火力を持っているため、
地震で少し削ってあるだけで、目覚めるパワー蟲圏内に入る。
他にはガラガラと同様、大文字なんかも覚えるが、特攻がガラガラよりも低く、レベル差でようやくエアームドを確定2発になる程度。
凍える風で素早さ逆転からの岩雪崩怯みを狙う、冷凍ビームで凍結を狙う、なども出来なくはない。
ログ … 55めざ蟲サイドン


Lv.50 地震/岩雪崩/電磁砲/鈍い@先制のツメ

低レベルで採用する場合でも、基本的には変わらず地震+岩雪崩の火力と範囲をフル活用することになる。
Lv.55と違って、電磁砲で前述したようなパルシェンやスターミーに対する突破力は足りなくなるが、
逆に麻痺をサポートとしても使えるのが魅力。
持ち物も、無責任に先制のツメで暴れ散らかすぐらいがちょうど良いだろう。
カビゴンと同様、素早さが下がる鈍いと相性抜群で、先制岩雪崩で怯ませたり出来れば儲け物。
パーティ … 54ペルシアンギャロップWA(2022)
ログ … 低レベル先制のツメサイドン


Lv.50 地震/岩雪崩/カウンター/鈍い@食べ残し

低レベルで採用する場合、カウンターが面白い性能をしている。
岩雪崩ではしっかり55サンダーを2発で倒せる火力があるものの、特殊耐久が低く、目覚めるパワー氷2発で倒されてしまうため、
55サンダーに対してはLv.50では殴り合いのタイマンでは勝てない。
しかし、そこにカウンターを決めれば、目覚めるパワー氷に対して一撃でサンダーを倒すことが出来る。
金銀の目覚めるパワーは、物理・特殊タイプによらず一律でカウンターで返せるという仕様があるため、
目覚めるパワーが氷であってもカウンターで返すことが出来る。
サンダーは目覚めるパワーを打てないとなると、他には基本的に電気技しか持っていないはずなので、サイドンへの打点を持たない。
威張る+身代わり型であれば、カウンター読みで身代わりを貼られてしまうという択が生じるが、
その他の眠る+寝言や、吹き飛ばしなどの型であれば、基本的にサイドン側はカウンターでガン待ちすることで、
サンダーを限りなく詰みのような状況に追いやることが出来る。
面白いのは吹き飛ばし型との対面で、吹き飛ばしとカウンターはお互い後攻技だが、
これを打ち合った場合、先攻が失敗し、後攻のみが成功するという仕様があるため、
素早さの高いサンダーの吹き飛ばしは失敗し、サイドンを場から退場させることが出来ない。
したがってサイドンはカウンターを連打しつつ、サンダーが殴って来ないようであれば、
どこかのタイミングでいずれ岩雪崩2発で倒すか、鈍い2回+岩雪崩で一発で落とせば良いということである。
サイドンのHPの高さと特防の低さの絶妙なバランスによって成り立っているコンボと言えるだろう。
この他、サイドンは物理耐久が高いが、属性的には地面・格闘・鋼と複数の物理弱点を持つため、カウンターはそこに対しても使える。
特に、カイリキーのクロスチョップや、破壊の遺伝子ケンタロスの地震あたりは、
1発は耐えた上で、カウンターで跳ね返せば確実に一撃で倒すことが出来る。
また、地震を持った55カビゴンに対しては、普通に殴り合っていたら打ち負けてしまう場合があるため、
そこに対する牽制として使えるというのは、保険として大きな効果を持つ。
食べ残しを持たせるのはコストが高いため、黄金の実などで妥協しても良いが、
ハガネールと似ていて、高い物理耐久でノーマル技などをカットしながらサイクルしたいので、
食べ残しの有無では耐久性能が大きく変わってしまうと思った方が良いだろう。
いっそ眠る+薄荷の実を持たせてしまう手もある。その場合、地震か岩雪崩を抜くことになるが、
岩雪崩が無いとサンダーに無抵抗になってしまうのがかなり痛いので、地震を抜いた方がマシかも知れない。
この型は2011年に生み出され、当時の解説記事がこちらおよびこちらにもあるため、参照されたい。
パーティ … フーディンヘラクロスWA(2012)
ログ … 低レベルで鈍いから崩す
ログ … 低レベルで鈍いから崩す2
ログ … 低レベルで鈍いから崩す3
ログ … カウンターサイドンの強さ
ログ … カウンターサイドンの強さ2
ログ … カウンターサイドンの強さ3
ログ … 低レベルでも55カビゴンを止める


Lv.50 地震/岩雪崩/鈍い/眠る@薄荷の実

2000年代にはよく使われていた、低レベルサイドンの基本的だった型のひとつ。
ズバリ地震を持っていないカビゴン受けが主な役割で、
眠る+寝言の他、サブ技として電磁砲や大文字を持っているカビゴンにも対応出来るという点で、ムウマと似ている。
ムウマと違って追い打ちで狩られず、対電気などの決定力も担えるため、
2000年代では人気があり、逆にカビゴン側はサイドン対策として波乗りを持たせることも稀にあるぐらいだった。
地震を持ったカビゴンの増加と共に数を減らし、
また地震が無くとも適切に鈍いを積まれるとほとんど防戦一方になってしまう他、
エアームドと違って撒き菱を食らうため、交代読みを駆使されると受けが安定しない点、
そして現代環境においては、低レベルでありながら状態異常などのサポートが何も出来ない、
と言った点などから、2010年代からはあまり使われなくなった。
眠るの代わりに大爆発が出来るゴローニャで代用される場合が多い。
ただ、ゴローニャは岩雪崩2発で55サンダーを倒し切れないため、サイドンはその点で秀でている。
肝心の55カビゴンに対しては、地震でほぼ急所待ちが出来る。これもゴローニャには出せない火力。
地震のPPが危うくなったら、岩雪崩の怯みを絡めて突破を狙う手もある。
ただし、寝言を持ったカビゴンにはそれでも粘られてしまう危険性がある。
PP戦になってしまうと、この型はPPが少ないため不利。
そこまで考慮するならば、攻撃技をどちらか1本のみにして、
睨み付けるか尻尾を振るを持たせる、もしくは爆裂パンチを持たせる、と言った手がある。
パーティ … エアームドSA(2011)
パーティ … サンダーSA(2008)
ログ … 低レベルでも55カビゴンを止める


Lv.50 マグニチュード/岩雪崩/鈍い/眠る@薄荷の実

メイン技を地震の代わりにマグニチュードにするという手もある。
確率によって地震よりも高火力を出せるため、上振れればカビゴンを突破しやすくなるというのもあるのだが、
むしろ注目すべきはPPの多さ。最大で48回も打つことが出来るため、
上記の型で問題となっていた寝言カビゴンとのPP戦を耐え切って勝つことが出来る。
なお、岩雪崩の枠も、威力が5しか下がらない目覚めるパワー岩にすることで、PPが8増える。
マグニチュードのPPがあればそこまでする必要は無いが、
長期戦が多く、命中不安が嫌われた昔の環境においては、岩雪崩の代わりに採用されることがあった。
更には、転がるを持たせるという手も無くはない。
丸くなるは覚えないため威力は倍増出来ないが、素の攻撃力が高く属性一致なので火力は十分。
カビゴンに対してHPに余裕がある場合や、サイクルの中で偶発的に崩せそうな場合に使える場面があるかも知れない。


Lv.50 地震/岩雪崩/吠える/鈍い@食べ残し

吠えるを覚えることも出来る。特に電磁砲+黒い眼差し+滅びの歌型のムウマに対しては、これで完封が出来る。
この他、鈍い+吠えるのコンボも出来るため、鈍いを積んで来るミルタンク等を起点に出来る場合がある。
ただ、水や草技を持ったポケモンが場に出て来ると、すぐに引かないといけない点には注意。


Lv.50 地震/岩雪崩/眠る/寝言@ピントレンズ

攻撃種族値130からの属性一致地震+岩雪崩を振り回しているだけでもアイデンティティを保てるポケモンなので、
こんなシンプルな型も一応一考の余地はある。
多くのポケモンの岩雪崩は、飛行ポケモンを倒すのに剣の舞や鈍いなどの積み技が必要だが、
サイドンの場合素の火力で足りているので、このような型もアリかも知れない。
肝心のカビゴンに鈍いを積まれると滅法弱いのが、最大の欠点だろう。
適宜、電磁砲や爆裂パンチと言った上振れを狙える技を持たせても良いかも知れない。


Lv.50 地震/岩雪崩/電磁砲/目覚めるパワー蟲@破壊の遺伝子

破壊の遺伝子によって、初動でワンチャン崩しを狙うという型は、意外と昔から存在した。
これによってLv.50でも、地震でバンギラス一撃、50スターミー中乱数一撃、55カビゴン確2、
岩雪崩で55めざ氷サンダー超高確率一撃、50パルシェンやや低確率一撃、50エアームド高確率2発という恐ろしい火力を持つ。
多くのポケモンが後出しが利かないため、カビゴンなど有利なポケモンの目の前に出して1ターン猶予をもらうことで、
ガチャを回せるようにすればなかなか侮れない存在。
サンプルではエースと同じように水や草への素早さ逆転を狙える電磁砲と、
破壊の遺伝子状態でナッシーを一撃で倒せる目覚めるパワー蟲を持たせたが、
必須と言えるのは地震と岩雪崩ぐらいなので、他の技はご自由に。
一暴れしたら一旦引いて、その後は普通のノーマル流し等の役割として使いやすいように、
普通に鈍いや眠るを持たせても良いかも知れない。


<対策例>

・スイクン
眠る+寝言によって、Lv.50でも最強のサイドン受けとなる。
ただし、レベル差を付けられると地震3発や、地震+電磁砲+地震では倒されてしまうため、ずっとガン受けし続けるのは厳しい。
しかし、サイドンが場に居座った場合、寝言で波乗りを引けばその瞬間一撃で倒せるし、
サブ技の冷凍ビームや、どくどくを引いても有効なので、寝言でかなりの精度で誤魔化し続けることが出来るだろう。

・スターミー
前述したように、普通は奇跡の実or麻痺治しの実か、食べ残しを持たせることになることが多いため、
電磁砲+地震のコンボにはそれなりに耐性がある。もちろん波乗りでは余裕の一発。
一応、レベル差によって普通に地震で2発なので、急所を食らったら即死してしまう点に注意。

・ナッシー
古来からサイドン受けとして最も使われて来たポケモン。
地震+岩雪崩という攻撃範囲に対しては滅法強く、光合成があればガン受けまで出来る場合がある。
草技があればもちろん4倍弱点でサイドンを余裕で一発で倒せるが、サイコキネシスでも十分。
電磁砲を食らったとしても、サイドンが目覚めるパワー蟲なんかを持っていなければ、そこからまだ対抗が出来る。
麻痺治しの実を持っていれば、より盤石だろう。

・フシギバナ
地震は等倍で食らってしまい、レベル差があるとほぼ2発で倒されてしまうため、あまり長期の受けは厳しいが、
普通ならばメイン技は葉っぱカッターであるため、これによってナッシー以上の圧力をかけることが出来る。
サイドンが同レベルならば、急所に当てなくても高確率一撃で倒すに至る。
また、持ち物も麻痺治しの実を自然に持たせている場合が多いため、電磁砲に対しても対策しやすい。
サイクルにおいて眠り粉も活用して、自身の負担を減らして行くと良いだろう。

・メガニウム、モンジャラ、キレイハナ、ワタッコ等
その他、地震に耐性を持つ草ポケモンで、ナッシーやフシギバナと同様にサイドンに対してそれなりの精度で誤魔化すことが出来る。
やはり、電磁砲は怖いので、奇跡の実か麻痺治しの実は持っておくと良い。
美味しいのはギガドレインで、サイドンは4倍弱点である上にHPがかなり高いので、200前後のダメージを与えることができ、
すなわち1ターンで約100という、光合成を超えるほどの回復をすることが出来る。
ワタッコは岩雪崩を抜群で食らってしまう代わりに、地震を完全に無効化出来るため、
そこに対して受け出して、アンコールで詰ませる等の動きが出来る。
岩雪崩は、レベル差最大で、ワタッコが目覚めるパワー草でHPが下がっていた場合に中乱数一撃で倒されてしまうが、
その他の条件ならば、HP満タンから一発はほぼ耐える。

・ニョロボン、カメックス、オーダイル
地震を2耐え出来る水ポケモンならば、スイクンと同様にサイドンに対して高精度で流すことが出来る。
眠る+寝言があればより盤石だが、フルアタ等で逆にサイドンを対面から起点にしてしまう手も。

・シャワーズ、キングドラ、ゴルダック、ニョロトノ等
このあたりになると、レベル差によって地震2発で倒されてしまうようになったりはするが、
それでも波乗りやハイドロポンプで上から余裕の一撃であることには変わりないため、最低1回はサイドンに後出しが可能。
また、高レベルのエースとして使うならば、サイドンを起点にしやすい。

・ドククラゲ、ランターン、カブトプス等
地面が弱点となる複合属性を持つ水ポケモンは、地震で一撃で倒されてしまうこともあるため、一度も後出しは出来なかったりはする。
しかし、あくまで対面なら、上から波乗りやハイドロポンプ一撃でサイドンを倒すことが出来るため、
やはり対面からなら起点にすることが出来る。
逆に言うと、サイドンはそれだけ水ポケモンという存在そのものに対して怯えなければならない。

・キングラー、マリルリ、オクタン、ニョロゾ等
というわけで、その他マイナーな水ポケモンは、相手にサイドンが居たら起点にするチャンスと思おう。
ただし、素早さでサイドンを抜いているのが条件。
オクタンはガラガラと同速なので、レベル差によってサイドンに抜かれてしまう点に注意。

・ブラッキー
カビゴンを受けるのと全く同じ感覚で、どくどく+甘えるで対策が可能。
特にサイドンは、眠るを持っておらず毒を治せないことが多いため、これだけでほぼ完封出来てしまうこともあり、かなり優秀な対策となる。
電磁砲の麻痺から岩雪崩怯みなどの事故さえ気を付ければ良いだろう。
流石に素眠りまで追い込まれてしまうと、地震3発で倒されてしまう。

・ポリゴン2
ナッシーと同じく、2000年代にサイドン受けとして重宝されたポケモン。
地震+岩雪崩に対して、耐性こそ持たないものの、リフレクター+自己再生で実質ガン受けが可能な上、
冷凍ビームによって楽に倒すことまで出来るため、かなり精度が高い。
やはり、電磁砲だけには注意する必要がある。

・ミルタンク
ポリゴン2と同じく、サイドンが電磁砲を持っていなければガン受けから崩しまで至る。
ただし、ポリゴン2の冷凍ビームと同じように、地震や爆裂パンチと言ったサイドンへの有効打点があるのが条件。
ミルタンクはカウンターに対しても強いという強みがある。
火力がイマイチであり、HPが高いので、殴ってカウンターされたとしても耐えることができ、
しかもそれをミルク飲みですぐに回復出来るため、それからまた殴る、を繰り返せばいずれサイドンを倒せる。

・ヘラクロス
ガラガラを受けるのと同じような感覚で、地震への耐性を活かしつつメガホーンで圧力をかけることが出来る。
ただし岩雪崩はガラガラよりも強力で、特に鈍いと併用されると突破されてしまう危険性もある。
耐久も当然ガラガラよりはあり、メガホーンで2発とは流石に行かない。
ヘラクロス側も鈍いを持たせたり、目覚めるパワー格闘があったりすると精度が上がる。
また、低レベルのサイドンを相手する際には、カウンターに注意したい。

・ガラガラ
前述したように、レベル差を付けられてしまうとタイマンですら負けてしまうことがあるが、
あくまで同レベル以上なら大きな対策となる。
逆にガラガラがLv.55で、サイドンがLv.50の場合、地震で確定一撃で倒すことが出来るため、完全に起点に出来る。

・カイリキー
ガラガラと条件が似ていて、レベル差を付けられると地震で高確率2発で倒される上、
クロスチョップを何と中乱数で2発耐えられてしまい、タイマンですら不利。
同レベルやそれ以上ならば、逆に地震を2耐えした上でクロスチョップ2発で倒せるため、後出しから倒せるようになる。
ヘラクロスと同じく、カウンターには注意。一応クロスチョップが急所に入れば有無を言わさず一撃。

・エアームド
攻撃技としての打点こそ無いが、ブラッキーと同様に、どくどくが刺さる場合が多い。
その上で、地震無効、岩雪崩等倍という耐性があるため、眠るで粘りながら毒ダメージを回すことが出来る。
逆にサイドンが眠るを持っていたら、倒せないどころか、鈍い+岩雪崩で逆転されてしまうことがあるため注意。
電磁砲は抜群で食らってしまうものの、レベル差最大であってもほぼ2耐え出来るため、
それだけで突破される心配はそこまでしなくて良い。
なお、鋼の翼で弱点を突くことが出来るが、あまりダメージは期待出来ない。

・パルシェン
電磁砲はもちろん、普通に岩雪崩でも効果抜群で十分痛いのだが、
それだけなら黄金の実で高確率で2耐えでき、またリフレクターで耐える選択肢もある。
もちろん波乗りでは一撃、冷凍ビームでも2発で倒せる。
安全なサイドン対策とは決して言えないが、有効な対策がパーティに居ない場合、
とりあえず臨時でパルシェンに頼って何とかしてもらうことになるだろう。


<一撃ありの場合>

Lv.55 地震/岩雪崩/角ドリル/カウンター@食べ残し

サイドンは、一撃環境においても角ドリルで参戦することが出来る。
特に50カビゴンは狙い目で、サブ技が地震でなく地割れだった場合、レベル差によって無効化出来るため、完全に起点に出来る。
ただし、カビゴンがカウンターを持っていた場合は要注意。
特にVC環境においては、角ドリルは外れた場合でもカウンターされると一撃で倒されてしまう。
逆に、55カビゴンを相手にした時は、相手からも地割れが飛んで来ることに注意。
これに関しては、こちらからカウンターで逆襲することも出来る。
もちろん、身代わりケンタロスに対しても、地震orカウンターの択ゲーに持ち込むことが出来る。
基本的にカビゴンを相手にしながら、ヒット&アウェイを繰り返したいので、鈍いはあまり必要無いと見て良いだろう。
いくらカビゴンに鈍いを積まれようが、角ドリルを当てれば一撃だし、捨て身タックルも耐えるのでカウンターの択もある。
カビゴンは鈍いを積み過ぎると、捨て身タックルをカウンターされたら逆に一撃で倒されてしまう危険性があるし、
中途半端に鈍いを数回だけ積んで捨て身タックルで削り、カウンターを食らったら眠るで回復したとしても、
今度は眠っている間にサイドンは角ドリルを打ち放題である。
サイドンは元々火力があるので、角ドリルは要らなさそうにも見えるが、
水・草と言った極端な弱点を持つため、特定のポケモンを後出しされると、すぐ引っ込めなければいけなくなる。
特に、一撃環境では、一撃対策として身代わりを持っているスターミーが多く、
そこへの対策として目覚めるパワー草を持っているナッシーが多い。サイドンはこれによってワンパンされてしまう。
このような天敵に対し、交代際に攻撃を何度も当て逃げし続けるのは難しいため、
そこで角ドリルによって常に3割のガチャを引くのが手っ取り早いということになる。
なお、地割れも覚えるが、角ドリルと比べて有効範囲はゴーストに通るというだけなので、
メイン技の地震があればそもそも十分。
ログ … 角ドリル+カウンターサイドン


Lv.55 地震/岩雪崩/角ドリル/身代わり@食べ残し

55カビゴン対策に特化した型。
カビゴンのサブ技が地震でなく地割れならば、上から身代わりを貼ることで起点を作ることが出来る。
これによって、裏から出て来るナッシーなりスイクンなりに角ドリルの試行回数を稼げるようになる。
以下省略するが、上記のようにカウンター、身代わり対策として吠える、一撃無しと同様に電磁砲や鈍い、
などの技の選択肢があるため、このあたりから適宜組み替えてみると良さそうだ。


Lv.55 岩雪崩/地割れ/眠る/寝言@光の粉

一撃技単体の攻撃範囲で見ると、地割れは角ドリルの汎用性には及ばないが、
敢えて岩雪崩をメイン技として見た場合、地味に属性相性として補完が取れているのは地割れだったりする。
地割れの効かない飛行ポケモンには、もれなく属性一致の岩雪崩が通るのだ。
唯一サイドンより強い岩雪崩を打てるバンギラスは、地割れを覚えないためこれを真似出来ない。
攻撃範囲はこの2つで足りているので、あとは眠る+寝言で試行回数を稼げると良いだろう。
ただし重要な注意点として、地震を切ってしまうということは、
電気や鋼などのポケモンに対して安定した打点を失うということである。
特にライコウやサンダースのような純電気ポケモンに対して、目覚めるパワー氷で殴り負けてしまう危険性がある点には注意したい。


Lv.50 地震/岩雪崩/角ドリル/カウンター@先制のツメ

低レベルであっても、同じく相手のLv.50のポケモンには角ドリルが通る。
特に、天敵であるナッシーやスイクンと言ったポケモンは基本的にLv.50で採用されるので、角ドリルを通しやすい。
自身も一撃技を狙われやすい身でもあるので、カウンターを持たせて対策すると良いだろう。
前述したLv.55のカウンター型に書いたように、カビゴンの鈍い最大の捨て身タックルや、地割れに対してはカウンターが有効だが、
こちらは角ドリルを無効化されてしまうため、鈍いを数回だけ積まれた状態で殴られ、眠るで回復されると厳しい。
眠っているカビゴンに対しては、地震で削ることぐらいしか出来ない。
これを解除出来るようにするため、吠えるを併用したりする手はあるかも知れない。


<実機育成のススメ>

基本的にはFFFFの最高個体を狙うことになるが、
特殊に関しては捨てているようなものなので、7で妥協する手もある。
ただしLv.55の食べ残し型で使う場合、55サンダーの目覚めるパワー氷を2耐え出来るかどうかが大幅に変わってしまう。
そこを意識するなら特殊は妥協出来ない。
攻撃力は、逆にLv.50で使う場合の対55サンダーを意識したい。
攻撃個体値Dでも、55サンダーに対する岩雪崩のダメージは全く変わらないため、Dで妥協可能。
サンダーの食べ残しを考慮しなければ、9まで落としても岩雪崩で9割で倒せる計算。
サンダーの食べ残しを考慮するならば、攻撃Bや9だと5割を下回ってしまうため、D以上が欲しい。
素早さは、Lv.50の場合は55カビゴン抜きのE、Lv.55の場合は50ガラガラ抜きのDが妥協ラインとなる。

基本的に鈍いを持たせることになるため、技マシンを無駄に消費したくなければ、遺伝させておこう。
岩雪崩やカウンターは、初代技マシン・遺伝のどちらでも習得することが出来るが、
鈍いを遺伝するのならば、初代には送れなくなるので、結局同時遺伝させることになる。
地震はサイホーンの段階でLv.55で自力で覚えるため、Lv.55で採用したい場合は遺伝させなくても良い。
サイドンに進化させてしまうとLv.55までに覚えなくなってしまうため注意。
努力値稼ぎには、角で突くと踏み付けが重宝する。
ただし、技を3つ以上遺伝させた場合、角で突くは既に忘れた状態で生まれてしまうので注意。
一撃あり等で鈍いを使わない場合、ほとんど初代の技マシンで覚えさせることが出来る。
PPが少ない技が多いため、努力値を貯め切ってから最後に上書きするのが良いだろう。


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