最終更新日:'22/3/6  最終チェック日:'22/3/6
我流・個別分析 <オクタン>

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<概論>

2000ルールで使えるポケモンの中では、攻撃・特攻種族値が共に100を超えるという唯一のポケモン。
他の種族値はイマイチで、特に素早さはガラガラと同速という遅さなので、その火力を活かして行くことになる。
ただし、物理・特殊どちらか片方だと、他にもっと優秀なポケモンが居るので、
オクタンを使うからにはこれらを両方活かした、両刀型で攻めるのが基本となる。
水ポケモンで、攻撃力がオクタン以上であるポケモンは、キングラー・ギャラドス・カブトプス・オーダイル。
特攻がオクタン以上であるポケモンは、オムスター・シャワーズである。
この中では特に、オクタンと同じ純水タイプであり、
耐久面においてもオクタンを上回っている、オーダイルとシャワーズとの差別化が重要なポイントとなる。
一見、オクタン砲やロックオンと言った珍しい技が目を引くが、どれも起点作成サポート向けの技なので、
攻撃的な種族値をしている上、足が遅くて動きづらいオクタンとの相性は良くないのが残念。
オクタンが抱えている最大の問題は、「攻撃的な種族値をしているのに、覚える技の威力が低い」という点である。
波乗りは覚えるがハイドロポンプは覚えない。冷凍ビームは覚えるが吹雪は覚えない。火炎放射は覚えるが大文字は覚えない。
恩返しは覚えるが捨て身タックルは覚えない。
サイケ光線やバブル光線、オーロラビームなど様々なビームを覚えるが、ソーラービームだけは覚えない。
…そう、まるで狙ったかのように、威力120の高威力技だけをことごとく覚えないのだ。
しかも、物理技に関してはギャラドスやキングラー等と同様、ほとんどノーマル技しか覚えないため、
結局のところ攻撃技は波乗り+恩返し、他にはせいぜい目覚めるパワーぐらいという、かなり大人しい編成にせざるを得ない。
その上、種族値が高いとは言っても特攻はスターミーより5高いだけであり、
オクタンの波乗りはスターミーの波乗りより僅かに強いものの、ハイドロポンプには及ばない。
攻撃種族値もカイリキーのようにあるわけでもないので、目覚めるパワー程度で弱点を突いても3発以上はかかってしまう。
そのため、火力を伸ばすために嫌な音か鈍いあたりを持たせるか、
諦めて眠る+寝言で、スイクンなど一部のポケモンへの受けに徹することになりそうだ。
いっそ遅い素早さを活かして(?)、先制のツメで常にワンチャンを狙うぐらいがちょうど良いのかも知れない。


<実戦的ステータス>

タイマン性能■■□□□□□□□□ 出番の多さ■■■□□□□□□□
複数対決性能■■□□□□□□□□ 使い方の多様性■■■■□□□□□□
対カビゴン性能■■□□□□□□□□ 不利な相手への対抗力■□□□□□□□□□
対その他の一線級■■□□□□□□□□ 個人的総合評価■□□□□□□□□□


<優劣関係>

格好の餌ハガネール スイクン フォレトス サイドン エアームド
割と有利パルシェン ファイヤー リザードン バンギラス
場合によるガラガラ スターミー ブラッキー ハピナス
割と不利ムウマ ナッシー カビゴン ミルタンク ゲンガー フーディン カイリキー
天敵ライコウ サンダー フシギバナ ヘラクロス


<防御面>

55食べ残し5550黄金の実50
55カビゴンの恩返し確3確3低確率2発超高確率2発
50カビゴンののしかかり超高確率4発超低確率3発超低確率3発確3
50エアームドのドリル嘴乱数5-6発超低確率4発微低確率4発確4
50ヘラクロスのメガホーン確3低確率2発微低確率2発確2
55カイリキーのクロスチョップ超低確率2発微低確率2発中乱数2発確2
50ナッシーのサイコキネシス低確率3発確3確3確3
55フーディンのサイコキネシス確3確3低確率2発超高確率2発
55ファイヤーのめざ草確3確3低確率2発超高確率2発
55バクフーンの雷パンチ確3確3低確率2発超高確率2発


<技候補>

波乗り属性一致メイン技。スターミーより高い火力を味わおう。
オーダイルのハイドロポンプより弱いが、命中率・PPで差別化出来ていると思うしか無い。
オクタン砲サポートに徹する場合、これをメイン技として使っても良い。
これならあらゆる水ポケモンとの差別化も簡単。
恩返しサブ技筆頭候補。物理攻撃力を活かせる技は結局これぐらいしか無い。
嫌な音
鈍い
物理技も単発では火力がイマイチなので、このどちらかは欲しい。
冷凍ビームサブ技候補。スターミーより高確率でフシギバナを2発で倒せる。
火炎放射サブ技候補。草への打点と同時に、ヘラクロスやエアームドにも。
めざ格サブ技候補。カビゴンやハピナスに対して恩返しより強力。
めざ地サブ技候補。ライコウやゲンガーに対する役割破壊。
めざ霊サブ技候補。ムウマやゲンガーの他、スターミー、ナッシーと意外と手広い。
めざ蟲サブ技候補。ナッシーをピンポイントに対策したい場合に。
めざ電サブ技候補。水への役割破壊。スターミーへはめざ霊やめざ蟲と同火力。
眠るこれがあればスイクン等を起点に出来るようになる。
寝言波乗り+物理技の両刀で攻めるのに相性の良い技。
泥棒水ポケモンでコレを覚えるのは地味に貴重。色んなポケモンと差別化出来る。
ロックオンこれも独自性がある。味方との連携が可能なので、爆裂パンチ等を持ったポケモンと併用したい
雨乞いシンプルに波乗りの火力に磨きをかける技。
破壊光線嫌な音と併用すれば、レベル差を付けたスターミーぐらいは乱数一撃で倒せる模様。
サイケ光線一応独自性のある技。混乱の追加効果が1割しか無いのが残念。
メロメロ攻撃力が高めなので、物理技を持たせつつ♀で使うのもアリか…?


<型サンプル>

Lv.55 波乗り/恩返し/嫌な音/眠る@薄荷の実

もうこれしかやることが無いだろう、というぐらいシンプル極まりない技構成。
古くから、オクタンを使うとしたら結局のところここに辿り着くのが通例である。
オクタンの救いのひとつとして、嫌な音を覚えるため、これによって物理火力を伸ばせるという点がある。
ただし、素早さが低く後手になりやすいため、後攻でせっかく嫌な音をかけても即チェンジされて無効化されてしまうリスクはある。
波乗りで50ハガネール高確率一撃、バンギラス・50フォレトス確2、50ガラガラ中乱数一撃、
50エアームド・50ゲンガー高確率2発、50フーディン中乱数2発、50パルシェン確3、
55カイリキー・55ヘラクロス高確率3発、55サンダー中乱数3発、50カビゴン高確率4発。
嫌な音+恩返しで50フーディン中乱数一撃、
51ナッシー・51ポリゴン2・52サンダー・53カイリキー・54フシギバナ・54ライコウ・55ヘラクロス確2、
50カビゴンや55サンダー水準を中途半端な乱数で2発、55スイクン確3。
遅いポケモンなので、眠る+薄荷の実ぐらいは持っておかないと上から丸め込まれてしまう。
いっそ長期戦に備えて、持ち物は食べ残しにするぐらいでも良いかも知れない。
なお、オクタンはオーダイルに比べて特攻でしか勝っておらず、
しかも残念ながらオクタンの波乗りの火力は、オーダイルのハイドロポンプに及ばない。
自慢の物理攻撃力もオーダイルとは同値であり、嫌な音はあちらも覚えることが出来る。
すなわち、この型は火力面で言えば劣化オーダイルとなってしまうのだが、
そこはハイドロポンプに比べて波乗りの命中率・PPが高いので、安定性という面で差別化出来ていると信じよう。
それでは納得が行かないというのなら、メイン技をオクタン砲にしてしまうという手がある。
これならば、オーダイルどころかあらゆる水ポケモンには真似出来ない動きが出来る。
オーダイルとの差別化については、以下のほとんどの両刀型についても、同じことが言える。
ログ … 高速移動+バトンタッチから繋ぐ


Lv.55 波乗り/恩返し/鈍い/眠る@食べ残し

せっかく嫌な音を覚えるが、足が遅くて使い勝手が悪いので、鈍いにする手もある。
これならば、元々遅い素早さは気にならず、防御が上がるため物理ポケモン相手にもやや強く出られる。
鈍い1回の恩返しで、50スターミーや50ヘラクロスあたりの耐久を、高確率2発で倒せるようになる。
耐久力が上がるのを活かせるようにするため、サンプルでは持ち物を食べ残しにしたが、ここは↑の型と同様薄荷の実でも良い。
ログ … 鈍い+恩返しでスイクンを倒す


Lv.55 波乗り/目覚めるパワー格闘/嫌な音/眠る@薄荷の実

物理技を恩返し以外にした一例。
例えば目覚めるパワー格闘ならば、嫌な音と併用で55食べ残しカビゴンをほぼ2発で倒せるようになる。
この他、技候補にも挙げたが、ライコウやサンダースを意識するならめざ地、ムウマやゲンガーを意識するならめざ霊、
ナッシーやフーディンを意識するならめざ蟲、などの選択肢がある。
いずれにせよ物理技は目覚めるパワーぐらいしか使えないので、威力の低さは妥協せざるを得ない。
サンダーやフシギバナを意識するならば、シンプルに冷凍ビームを持たせた方が強いのだが、
物理技を使わないと、今度はシャワーズの劣化となってしまうので注意。
こちらはオーダイルと違って、特殊技のみで差別化を図るのは難しい。
嫌な音の枠は、上記と同様鈍いでも可。例えば鈍い1回のめざ格で、50カビゴンを高確率2発で倒せたりする。


Lv.55 波乗り/目覚めるパワー格闘/眠る/寝言@ピントレンズ

素の火力のままでも低レベルカビゴンを3発で倒せるぐらいの火力はあるので、
嫌な音や鈍いを持たせず、寝言で粘りながら戦う選択肢もある。
これなら、スイクンやエアームド、ハガネールぐらいに対してなら、受け役割を持ちながら戦えるようになる。
ただし、スイクンに関してはこちら側から倒すことも出来ないので注意。
上記と同様、サブ技はご自由に。眠る+寝言なので道具にも自由度があって、光の粉や先制のツメでも良いし、
どこかをピンポイントで意識するなら、属性強化アイテムを持たせても良いだろう。
パーティ … エビワラーグランブルオクタンTA(2020)
パーティ … ラフレシアオクタンWA(2017)
ログ … 水技の火力を活かす
ログ … 水技の火力を活かす2


Lv.55 波乗り/恩返し/目覚めるパワー霊/鈍い@先制のツメ

逆に、もう回復を完全に放棄して、セミフルアタぐらいにして広範囲で暴れるという手もある。
元々足が遅く機動力があるわけでもないので、奇跡の実を持たせても有効に働きにくいし、
食べ残しを有効活用出来るような耐久力があるわけでもないので、持ち物はいっそ先制のツメでクソゲーを狙うぐらいが良いだろう。
そして、せっかく先制のツメを持たせるならば、積み技は嫌な音よりも鈍いの方が活きやすい。
サンプルではめざ霊を持たせたが、先制のツメを持たせながらこれを打つことによって、
ゲンガーやムウマに対して、道連れを掻い潜りながら一方的に倒せるチャンスがある。
また、フーディンも2発で倒せるため、タイマンで勝てるようになる。
あとは狙いたい相手に応じて、攻撃範囲はご自由に。
物理技の紹介をして来たが、特殊攻撃を1個増やすという手もある。
例えば冷凍ビームで52ワタッコ確1、50黄金の実ナッシー確2、50フシギバナ・50サンダー高確率2発。
火炎放射で54ハッサム・55フォレトス確1、50ヘラクロス・52ルージュラ・その他の鋼全員確2。
特にこのあたりなら、オーダイルとの差別化も容易。
オクタンの波乗りがオーダイルのハイドロポンプより弱いのと同じように、
オクタンの冷凍ビームもまたオーダイルの吹雪よりは弱いのだが、
流石に吹雪まで行くと技の性能があまり良くないので、冷凍ビームでこの火力を出せるのは十分差別化と呼べるだろう。
パーティ … オクタンカイリキーWA(2021)
ログ … 鈍い先制のツメオクタン
ログ … 鈍い先制のツメオクタン2


Lv.50 オクタン砲/泥棒/嫌な音/眠る@薄荷の実

オーダイルやシャワーズとの差別化については、種族値だけでなく、一応技で差別化するという方法もある。
サンプルでは贅沢にも、シャワーズが覚えない技を3個も持たせてみた。
オクタン砲、泥棒、嫌な音どれもシャワーズどころか、他の水ポケモンにはなかなか真似出来ない。
実は水タイプで泥棒を覚えるポケモンというのはあまり多くなく、
オクタンの他にキングラー・ニョロボン・ニョロトノ・オムスター・カブトプスしか居ない。
オクタン砲は威力65、命中率85、追加効果発動率も50%というかなり微妙な性能だが、
命中ダウンが発動すれば、エースの起点作成として一役買うことが出来る。
また、オクタンの元々の特攻の高さがあるため、この威力の低さでも、同レベルのガラガラやハガネールぐらいは確定2発で倒せる。
命中ダウンだけを重視するなら、そもそも100%成功する泥かけを覚えるのだが、
この水技としての最低限の火力を持ちながらそれが出来るのがアイデンティティと言えるだろう。
嫌な音に関しては、ここまでのサンプルでも紹介して来たが、
この型のように自らが物理攻撃技を持たずとも、嫌な音だけ持たせて味方のサポートとして運用するというような使い方も出来る。
これら3つは独自性のある技を一気に詰め込んだだけなので、
実際は適宜カスタマイズして使えば良い。メイン技を波乗りにする、サブ技として冷凍ビームや目覚めるパワーを持たせる、等。


Lv.50 オクタン砲/ロックオン/眠る/寝言@光の粉

ロックオンもまた、オクタンが独自性を見出せる技のひとつである。
同じ効果を持つ心の眼をニョロトノが覚えるものの、それよりも物理・特殊ともに攻撃力で上回っている。
オクタンは電磁砲や爆裂パンチと言った、ロックオンと直接相性の良い技を打てるわけではないが、
ロックオンは相手がチェンジしない限りはこちらが攻撃に移るまで効果が続くので、
オクタンでロックオンをかけたあと別のポケモンにチェンジし、そのポケモンで爆裂パンチ等を狙うと言った連携が可能。
例えば相手のカビゴンにロックオンをかけたあと、こちらは爆裂パンチを持ったバンギラスにチェンジした場合、
相手のカビゴンにとってこちらのバンギラスの脅威は普段以上となるだろう。
ロックオンを言いたかっただけなので、あとはご自由に。眠る+寝言である必要すら無い。
ログ … オクタン砲+ロックオンでサポート


Lv.55 波乗り/恩返し/雨乞い/鈍い@先制のツメ

鈍いや嫌な音で物理火力を伸ばすことに意識が行きがちだが、雨乞いで波乗りを強化することももちろん出来る。
油断していると刺さることがあるかも知れない。
特に雨乞いから波乗りを連打するという動きにおいては、命中率やPPが重要となるので、
オーダイルのハイドロポンプとの差別化はしやすいかも知れない。
雨乞い+波乗りで55バクフーン・55リザードン・55めざ草ファイヤー・55ニドキング確1、55めざ格エンテイ高確率一撃、
50パルシェン・50ライコウ・52サンダー・52ポリゴン2・52ガルーラ・53カイリキー・53ヘラクロス・55ミルタンク確2、
55ブラッキー・51カビゴン確3。
自ら雨乞いしていると、このように技スペースが無くなるので、雨乞いをサポートに任せるのも手。


Lv.55 波乗り/恩返し/嫌な音/メロメロ@食べ残し

対カビゴン一点特化型の一例。
元々物理攻撃力が高めであるのを活かして、敢えて性別が♀となる7FFFという個体値で採用し、
♂のカビゴンを動けなくしながら嫌な音+恩返しで倒すという狙いである。
この型の面白い点は、波乗りの命中率・PPを考慮せずとも、オーダイルと差別化出来ているという点である。
オーダイルは♂:♀比率が7:1のポケモンなので、♀で使おうとすると攻撃個体値が1となり、攻撃力が大幅に落ちてしまう。
その点オクタンならば攻撃個体値7で♀となるので、オーダイルよりも少しだけ強い恩返しを打つことが出来るのだ。


Lv.55 波乗り/恩返し/嫌な音/泥棒@破壊の遺伝子

物理攻撃力を活かす手としては一応、破壊の遺伝子もある。
流石に素早さが遅いのでかなり使い勝手は悪いが、例えばスターミーやスイクンあたりを起点に出来れば、展開出来るかも知れない。
注目すべきは、破壊の遺伝子で攻撃力が2段階上昇した状態で、更に嫌な音で相手の防御力を2段階下降させると、4倍ダメージとなり、
恩返しで50カビゴンや55サンダー、55カイリキー、55ケンタロス等を、乱数一撃で倒せるという点である。
ただし際どい乱数であり、5割を下回る相手も居るので注意。
嫌な音まで持たせるのはやり過ぎかも知れないので、ここは別のサブ技を持たせて攻撃範囲を広げても良いだろう。
例えば目覚めるパワー霊なら、ゲンガーやムウマ、55フーディンを一撃で倒せるようになる。
せっかく持ち物がフリーになるので、独自性のある泥棒も持たせてみたが、ここもご自由に。
波乗り+物理技だけにして、眠る+寝言で再利用出来るようにしても良いかも知れない。


<一撃ありの場合>

Lv.50 オクタン砲/ロックオン/眠る/寝言@光の粉

ロックオンという技の価値が相対的に上がるため、これをオクタンのアイデンティティとして発揮出来る可能性がある。
オクタン自身は一撃技を打つことが出来ないものの、上記のように、味方との連携として使うことが出来る。
また同時に、敵の命中率を下げられるオクタン砲も持たせることで、敵の一撃技対策も出来るようになる。
オクタンの得意な命中率操作が、一撃あり環境では重要な意味を成すため、
一撃無しルールよりも相対的にオクタンの地位は上昇すると言えるかも知れない。
パーティ … ケンタロスSA(2023)
ログ … ロックオン+オクタン砲サポート
ログ … ロックオンで必勝の詰め


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