予備校物語
第28話 〜新参者に立ちはだかる壁〜

「こんばんは。」
「あっ、きみは確か・・・隣のクラスのヨルノズクくん!」
「おお、来たな。ワシが呼んだのじゃ。エイパム君とヤンヤンマ君が揃って卒業したからな、
  このクラスにはアリアドス君と、もう一人必要じゃろう。そこで、隣のクラスから編入させることにしたのじゃ」
「リフレクターと催眠術!校長のサポートにピッタリですね!改めて、よろしくね。」
「よろしくッス!」
「みなさん、よろしく。(メガネクイッ)」
「(キザな野郎だなあ・・・)」

「こんばんは〜〜♪」
「あれ?今度はこれまた隣のクラスの、ハクリューちゃん!」
「ああ、これもワシが呼んだ。電磁波に光の壁に神秘の守り!まさにワシのサポートに持ってこいじゃろう!」
「でも、もうこのクラスはヨルノズク君で定員じゃ・・?」
「うむ。ハクリューちゃんはまだすぐに入るというわけではないのだが、
  もう少ししたらこのクラスに来る予定なので、見学したいと言ってきたのじゃ」
「やる気があって素晴らしいことですね!」
「ふふっ、そーいうことで、みんな、よろしくね♪」
「お、次の試合ではヨルノズク君が早速出番みたいだよ。」



「ぐぅ・・・急所に喰らうとは・・・不覚ッ!」
「55カビゴンは強いですね・・・」
「俺が出てても勝てねーわこれ。」
「フッ・・・。」
「ヨルノズク君、悔しくないんスか?」
「ひとつの負けをいちいち悔やんでいても始まらないよ。(メガネクイッ)さ、先生、次へ行きましょう」
「そ、そうだね!」
「(なんじゃコイツ)」
「(ああ、ヨルノズク君は、こういう子なのよ・・・初めは慣れないだろうけど、根は悪い奴じゃないから。)」

つづく