王パCH流アレンジ

55バンギラス噛み砕く大文字爆裂パンチ砂嵐食べ残しFFFF
50フシギバナ葉っぱカッター宿木のタネ眠り粉光合成麻痺治しの実3FFF
50エアームドドリル嘴鈍い吹き飛ばし眠る薄荷の実FFFF
50スイクン波乗り冷凍ビーム眠る寝言ピントレンズ1FFF
50ハピナス冷凍ビームリフレクタータマゴ産み先制のツメ1FFF
55フーディンサイコキネシス冷凍パンチアンコール自己再生奇跡の実1FFF

'13/1/23構築、3月完成
速さ
硬さ★★★★
コンビネーション★★★
変態度
煮詰め度★★★★★
総合的満足度★★★★★

CH流ニビジムの解説に、もっと良いパーティが組めるということを書いたが、その結果がこのような形となった。
バンギラスをメインのエースに据えたパーティとしては、現段階で自分の中では最も完成度が高いと思っている。
これはVenomさんの影響を大きく受けたもので、元々彼の組んだパーティがこちら
これを、彼のニックネームである「王」から取って私が勝手に「王パ」と名付けているのだが、
その王パと、CH流ニビジムの良いとこ取りをしたような形となった。
このような経緯で誕生したパーティなので、およそ半分はVenomさんに作ってもらったようなパーティである。

構築当時、私は王パに心底惚れ込んでいた。
どれぐらいかと言うと、今まで他人が組んだパーティの中で一番というほど惚れ込んでいた。
具体的にどのような点に強く魅力を感じたのかを、ここで長々と書き連ねたいと思う。(完全に自己満である。)
注意点:ここから書くことは↑に載せた私のアレンジパーティでなく、本家の王パについてである。

・バンギラスパーティにおけるの55フーディンの有用性
CH流ニビジムのフーディンの項に大体のことは書いたので、そちらを参照して欲しいが、
一般的なバンギラスパーティにとってキラーとなりやすい、
エレブー、ドククラゲ、ブーバー、リザードン、爆裂パンチベトベトン、破壊の遺伝子ケンタロス、
と言った面々に軒並み強い、バンギラスパーティにとってのこの上無いとも言える救世主。
Lv.55であることによって、ライコウやケンタロスにもキッチリ先制出来る所が非常に偉い。
特に破壊の遺伝子ケンタロスに対しては、サイコキネシス+混乱自滅+サイコキネシスで倒せるため、
急所を考えると5割を少し超えるぐらいの勝率を出すことが出来る。
満足出来る数字ではないが、詰みの解消としては充分ではないだろうか。
バンギラスとの相性補完として、完璧とも言える相棒だと思う。

・フルアタバンギラスの開拓
本家の王パは、バンギラスがフルアタである。
バンギラスをフルアタで使うというのは私を含め当時何人かの人が考えていたが、明確な結論というものは出なかった。
この型も、噛み砕くが無いためスターミーにほぼ止められてしまったり、
地震が無いので地味にライコウが厄介になったりするという弱点がある。
しかし大文字・波乗り・冷凍ビームの特殊技の中から1つではなく2つも持たせているという型は、
私はそれまでに見たことが無かった(大昔に存在していたらしいが)。
これによってヘラクロスや草と同時に、地面にも弱点を突くことが出来る。
型自体としては、私は後述の砂嵐型の方が強いと思っているのでアレンジの際に変更したが、
こうしてひとつのパーティとして完成させることによって、フルアタの可能性をひとつ広げることが出来たのではと思う。

・バンギラスの隣の鈍いエアームドについて
フルアタバンギラスは、鈍いを積んで来るカビゴンにあまり強いとは言えない。地震カビゴンは尚更である。
また、クソカビとも極力戦いたくないので、
それらをガッチリ受け続けることが出来る鈍いエアームドとはなかなかに相性が良い。
ガラガラに強くない型であるが、バンギラスがガラガラにタイマンで殴り勝てるからこそである。
実際に、バンギラス+エアームド、残りハピナスという選出は非常にしやすく、
バンギラスが回復が無いと言えども役割的にある程度は場に出せる存在であり、
かつ場に出てしまえばその攻撃範囲によって止め辛い存在であるので、
ハピナス+エアームドで機会を伺いつつバンギラスで畳み掛けるというのは非常に理に適った戦術である。

・エアームド+フーディンのコンビ
これは恐らく元々のコンセプトではなく副次的な効果だが、
鈍いエアームドで受けることが出来ない、特殊技を持ったカビゴンに対し、
フーディンが後ろから特殊技に対するアンコールの圧力をかけることが出来る、という相性の良さがある。
相手のカビゴンが1枚残しなら、エアームドを犠牲にしてからフーディンでアンコールすることも可能。
ただし、エアームドが捨て身タックル+大文字+捨て身タックルのような手順で倒されてはいけないので、
あくまで頼り切れる戦術ではなく、詰み解消の一環として考えるぐらいで良いだろう。
単純に、フーディンを選出した際のカビゴンやヘラクロス受けとして運用することも出来る。

・スイクンの絶妙な穴埋め性能
初めは、このパーティにスイクンはあまり必要無いのではと思っていた。
しかし、実際に対戦する回数を重ねるにつれ、どんどんその重要性が分かって来た。
まず、バンギラスミラーマッチの際のバンギラス受けとして、非常に信頼出来る存在である。
次に、炎受け性能の高さ。本人による解説では「フーディンを出せない場合のリザードン対策」としているが、
その他のバクフーンやブーバーと言ったポケモンが万が一登場した際も、
それだけでエースをフーディンに固定されるということが無くなり、選出の幅の広さを維持することが出来る。
これを最も痛感したのは、ログ2の対戦の時であった。
そして、低レベルガラガラ受け性能の高さもある。
本家の王パはバンギラスもフーディンもハピナスもフシギバナも、ガラガラの弱点を突くことができ、
残りもエアームドなのでガラガラにとっては一見八方塞のように見えるが、
低レベルで寝言+炎技を持ったガラガラというのが存在し、エアームドは後出しされた上で起点にされてしまう。
残りのポケモンはあくまでガラガラに対して「釘付け」をしているだけであり、受けることは出来ない。
結果、このような型のガラガラに関しては、エアームドを起点にされた上で全抜きされてしまう危険性がある。
しかしそんな中、スイクンが居れば低レベルのガラガラの地震は2発耐えた上で、
この型のスイクンなら寝言での誤魔化し性能がかなり高いため、低レベルガラガラ受けとして信頼することが出来る。
高レベルのガラガラに関しては、地震2発で倒れてしまうので受けることが出来ないが、
高レベルのガラガラとなると今度は寝言持ちはまず滅多に無く、ほとんどは回復無しの使い捨て型なので、
エアームドで流したりフシギバナ等でも誤魔化すことが充分に可能である。
よって、このパーティにおいて「低レベルの」ガラガラを受けられるということが非常に重要なのである。

・盲点になりがちなカイリュー
CH流ニビジムを組んでいて思ったのが、バンギラスパーティの弱点となりやすいもののひとつに、
フスベジムのようなフルアタカイリューがあると気付いた。
サポメンに寝言めざ氷ライコウでも入れば話は違うかも知れないが、最近ではなかなか入りにくい。
このパーティでもそのようなカイリューを確実に受けられるポケモンは居ないものの、
本家王パでは何と6匹中4匹が氷技を持っているのである。カイリュー側の回復手段が無いことも考えると、
ここまであれば対策としては充分と考えて良いだろう。
釘付けだけではなく、スイクンの寝言や、フーディンの特殊技に対するアンコールあたりでの粘りも一応可能。

・ハピナスのカウンター
私のアレンジでは後述(ハピナスの項にて解説)の理由よりリフレクターにしたが、本家ではこれの枠がカウンターだった。
これに関しては、おぢいちゃんIIのサイドンのように、カウンターはフーディンのアンコールと相性が良いことや、
読み次第でパーティ全体としての詰みを減らすことが出来るのは分かっていたが、
他に特別な魅力を感じなかったため変更してしまった。
しかし後になって気付いてしまった。このパーティは電磁砲+地震の55セミフルカビゴンという弱点を抱えているのだが、
ハピナスにカウンターがあればそれをかなり対策することが出来るのである。
捨て身タックルをカウンターすれば一撃なのはもちろん、地震でも238〜282ダメージを与えることが出来る。
55カビゴンのHPは292なので、少し削ってあればこれでも倒すことが出来る。
更にそれだけではない。このカウンターは、転がるミルタンク対策にもなっている!
このパーティもそうだが、バンギラスパーティというのは一般に転がるミルタンクが刺さりやすい。
そこすらきっちりとカウンターで対策出来ているのである。
しかも、ただハピナスがカウンターを持っているだけなら、爆破+爆破でタイマンに持ち込まれた際、
PP戦でハピナスはミルタンクに負けてしまう。しかしそもそもこのパーティはバンギラスエースであるので、
爆破+爆破でハピナスがタイマンに持ち込まれることを未然に防げているのである。
王パにおけるカウンターが正直ここまで意味のあるものだとは思っていなかった。
これは私が本当の良さに気付かず崩してしまった点である。
私のアレンジ版においても、ハピナスのリフレクターの枠は正直カウンターでも良くなった。

・凍結の嵐
今書いたように、王パには氷技が、もとい1割で凍結の追加効果を持つ技が4つもある。
しかもそのうち、ハピナスとスイクンについては硬いポケモンなので試行回数を稼ぎやすく、
これら2匹も相性補完が出来ているためそこそこ同時選出がしやすい。
下手するとハピナス+スイクン+バンギラス、もしくはハピナス+スイクン+フーディンという選出もあり得、
全方向から常に1割凍結の嵐を浴びせるということも出来るのである。
決定力の速度が遅くなりがちなバンギラスパーティとしては、大いに立派な抜き筋のひとつとなる。

・エース抜きのパターン
今書いたようなハピナス+スイクン、これにエアームドを組み合わせれば、
相手のパーティ次第ではこの3匹でガン受けが成立するというパターンも存在する。
例えばだが55サンダー+地震カビゴン+ハガネールや、バンギラス+クソカビ+スターミー、等々。
(もちろん、場合によってはエアームドでなくフシギバナでも良いが。)
このような時は、下手にエースを出さずにこれら3匹でガン受けをしつつ、
お得意の冷凍ビームの試行回数を稼ぎ続けた方が勝ちやすいということも大いにあり得る。
凍て付いた地獄'11と同じである。

・何と、カビゴンが居ない!
ここまで完成度が高いパーティでありながら、カビゴンが入っていないのである。
私は「ガチで組んだらどんなパーティにもカビゴンは入る」とよく言っていたが、
「もしかしたらバンギラスパーティに限っては入らないものが組めるかも知れない」と思っていた。
それを見事に実現し、形にしてくれたのがこのパーティである。

・選出の偏りの無さ
本家王パは本人による対戦ログがあまり残されていないので定かではないが、
少なくとも私がアレンジして使ったものでは、↓の対戦ログを見て頂ければ分かると思うが、
6匹全員をかなりバランス良く選出することが出来ている。恐らく本家でもこれは変わらないと思う。
それだけ全員にそれぞれ無駄の無い重要な役目が付いていて、完成されていると言えるだろう。

・カスタマイズの多様性
このパーティはメンツも技も、管理人が組んだエース追加型シリーズとほとんど一致しており、
エース追加型シリーズの解説に書いたようにこれらは技や道具の変更がしやすいという特長を持っている。
サポメン4匹は道具の融通が利くし、フーディンのサブ技、ハピナスの技構成あたりもいじる余地がある。
更に言うと、メインのバンギラスすら他の型で使っても良いだろう。
そもそも管理人自身もバンギラスの型は本家王パから変更している。

・好きなキャラで好きなことをやっているところ
これはガチな話とは全く関係の無い趣味の領域なのだが、
フシギバナやフーディンというのはVenomさん自身が非常に好きなポケモンであるらしい。
それらをひとつのパーティに同居させた上で、まともなパーティに昇華させるというのは、
ポケモントレーナーなら誰しも持つ夢のひとつなのではないだろうか。
しかも、私は元々フシギバナとフーディンというのは別に相性が良いわけでもなく、
同じパーティには入りにくいと思っていたのだが、
実際に使うことによってフーディン+フシギバナという選出も出来るということを思い知らされることとなった。
フーディンエースではないものの、よく考えたらエース追加型シリーズでお世話になっている組み合わせでもあった。

以上の溢れる魅力をなるべく壊さないように、自分が良いと思う方向へアレンジして行った。
(以下、↑に掲載した私のアレンジパーティの解説。)

●バンギラス
バンギラスの型自体は、CH流ニビジムに書いたような理由から、砂嵐型が最も強いと考えているので、
ここに関しては元祖王パのフルアタというのを崩し、砂嵐で使うことにした。
攻撃範囲に関しても、CH流ニビジムの解説に書いた通りである。
岩雪崩が抜けてサンダーやギャラドスに弱くなり、冷凍ビームが抜けてガラガラやサイドンに弱くなった代わりに、
砂嵐でカビゴンやライコウ、噛み砕くでスターミーを倒しやすくしている。
また、このパーティには道連れゴースト対策が居なかったというのも、砂嵐を採用した理由のひとつである。

●フシギバナ
CH流ニビジムでは、砂嵐の弊害を受けないため+状態異常に強くするために光合成でなく寝言型だったが、
使っていて光合成でもそこまで問題無いのではと思い、
眠り粉と宿木のタネを両方持つことによる幅広いサポート性能を重視し、本家王パと同じ、普通の型に落ち着いた。
性別は、目覚めるパワーの可能性を残すために♂。

●エアームド
CH流ニビジムの砂嵐型も大いに活躍してくれたので迷ったのだが、
必要というよりはどちらかと言うと欲張りという感じだったので、
地震カビゴンのガン受けを重視して本家王パと同じ鈍い型となった。

●スイクン
このパーティは、物理決定力(特に対カビゴン決定力)をほとんどバンギラスしか持っていないことが少し気になっていたので、
初めはスイクンと同様、バンギラスやガラガラに強いヘラクロスを使っていた。
しかしログ2のあたりで炎受けの重要さを思い知らされ、前述の理由からスイクンがピタリとハマった。
バンギラス受け性能も、大文字が当たり前のようになって来た現代ではヘラクロスとスイクンでは圧倒的に違うだろう。
更に、寝言が無くなったフシギバナに代わって状態異常受けが出来る存在でもある。
道具は本家では光の粉だったが、硬くするよりもここは火力を上げた方が良いと思い、ピントレンズに。
因みに初期では王者の印で使っていた。

●ハピナス
本家王パも、対水決定力の無さ(特にバンギラスの場合の対スイクンと、フーディンの場合の対スターミー)、
エース以外の対エアームド決定力の無さから、地球投げの枠は最終的に雷に変更していた。
こちらも同様の理由で、冷凍ビーム+雷という構成。
ただ、雷でも寝言スイクンを倒すのはかなり骨が折れるので、
4発かかる代わりに命中とPPを取って10万ボルトでも良いかも知れない。
残りの枠は暫くバンギラスが状態異常に怯えずに済む癒しの鈴で使っていたが、
CH流ニビジムの初期に使っていたリフレクターの方が役に立つ場面が体感的に多かったと感じたので、そちらに戻した。
これによって、バンギラスが地震カビゴンとも強気に張り合えるようになったり、
ハピナスが地面と対面で殴り合うということが出来るようになる。
前述の通り、カウンターでも良い。

●フーディン
本家王パでは、鋼への決定力を気にして炎のパンチとしているが、
ハピナスの雷(対エアームド)とスイクンの存在により、鋼は気にならないと判断したため、
よりアドバンテージの大きい、おぢいちゃんIIと同じ冷凍パンチを採用。
性別は、目覚めるパワーよりはメロメロの可能性を残すために♀とした。

●その他メモ
このパーティの代表的な弱点として、55セミフルカビゴンが挙げられる。
バンギラスが状態異常を治せないため、電磁砲を持ったタイプが特に厳しい。
鈍いが無いので一応ハピナスのリフレクターやフシギバナで少し粘ることは可能。

ログ壱 …対55スターミー、ガン受け+凍結での崩し
ログ弐 …スイクンが要る理由
ログ参 …鈍いエアームドが刺さるパターン
ログ肆 …対バンギミラー、ガン受け+バナでの崩し
ログ伍 …対55サンダー、宿木が刺さる
ログ陸 …対55ライコウ、フーディン受けが居ないとこうなる
ログ漆 …対55カビ、バンギが暴れる
ログ捌 …対55スイクン、ガン受け+冷凍連打


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