確率で発動するアイテム
<全般論>
持たせておけば、常に一定確率で発動が期待出来る道具。消滅することも無い。
ほとんどが10%-20%程度の確率であり、1回や2回の試行では効果を得られにくいため、試行回数を稼ぐことで真価を発揮出来るものが多い。
これらの道具を持たせた時点で、HPや状態異常は回復出来なくなってしまうため、
眠る+寝言や、自己再生などでいつでもフレキシブルに回復が出来るポケモンや、
元々状態異常が気にならないようなポケモンに持たせるのがセオリーである。
また、泥棒で一度奪ってしまったら消費出来ず、二度と泥棒で別の道具を奪えなくなるため、
泥棒を持ったポケモンに対する対策として、これらの道具を持たせたポケモンで受けて奪わせるというテクニックがある。
ピントレンズ
持たせていると常に急所率ランクが1段階上がる。金銀では通常の攻撃技の急所率は約6.6%だが、これが約2倍の12.5%となる。
この道具を持たせた状態で気合溜めを使うと更に急所率が1段階上がり、クロスチョップ等の急所技と同じ25%となる。
急所技は元々急所率が25%だが、この道具を持たせると約33.2%に上がり、気合溜めを使うと更に50%にまで上昇する。
金銀における急所率はこの50%が最大であり、この道具を持たせて気合溜めを使った上で、急所技を使うとこの数字となる。
気合溜めにわざわざ技スペースを割くことはあまりしないため、
基本的にはこの道具を持たせることで、通常の攻撃の急所率が12.5%になり、急所技の急所率が約33.2%になるという使い方がほとんどである。
12.5%というのはちょうど1/8の確率であり、冷凍ビームの追加効果発動率などを上回る数値となる。
急所率6.6%の通常の技が1回でも急所に当たる確率が5割を超えるためには、試行回数を11回稼ぐ必要があるが、
この道具を持っていれば、それが6回で済む計算となり、眠る+寝言で粘りながら攻撃技を連打出来るポケモンにとっては、現実的な数字となる。
また、急所技に関しては元々急所率が1/4だったのが約1/3となり、2回試行するだけでこの確率は5割を超えるため、
眠る+寝言などで試行回数を稼げるわけではないというポケモンに持たせるのも現実的になって来る。
眠るや自己再生連打で受け続けるような相手を急所待ちで突破するような際には格段に倒しやすくなるほか、
急所の仕様として、自分にとって不利なランク変動を無視するという効果があるため、
リフレクターや鈍い、甘える等を使われた際にも急所でそれらの効果を無視して強行突破しやすくなるという効果がある。
一方で、この道具の効果はあくまで急所率を「上げる」というものであり、
通常では起こり得ない事象が発生するチャンスを生み出すという効果は無いという点が、他の確率発動系アイテムと比べた時の弱みとも言える。
・カイリキー、オコリザル、エレブー、ブーバー、ゴルダック
この道具を、クロスチョップと併用することによって約33.2%の急所率を生み出す使い方をするポケモンの代表例。
エレブー・ブーバー・ゴルダックは広範囲型で使う際は奇跡の実が欲しい場合が多いため、
この道具を持たせるのは眠る+寝言との併用で、メイン技+クロスチョップの両刀型で使う場合が主。
カイリキーやオコリザルは眠る+寝言型でない場合でもこの道具が使われることがある。
例えばカイリキーは、リフレクター+自己再生で受けて来るスターミーに対して、
目覚めるパワー蟲or霊を連打することで急所で突破しやすくなったり、
光合成連打で受けて来るフシギバナに対して、大文字や火炎放射連打で突破しやすくなったりする。
クロスチョップを打つ対象はカビゴンであることが多いが、カビゴンは鈍いを積んだりリフレクターサポートを受ける場合が多いため、
その際に急所でそれらの防御アップを無視して問答無用で一撃で倒せる可能性が上がるというのは重要な点と言える。
同様にリフレクターを貼って来るパルシェンや、甘えるを打って来るブラッキーに対しても極めて有効。
なお、金銀における急所技は、クロスチョップの他に、
空手チョップ・葉っぱカッター・クラブハンマー・エアロブラスト・切り裂く・かまいたちと計7種あるが、
2000ルール(一撃の有無を問わず)の実戦で使われるのはほとんどクロスチョップと葉っぱカッターのみである。
クラブハンマーの使い手であるキングラーは剣の舞+物理技と併用し、奇跡の実などが欲しいことがほとんどであり、
またエアロブラストはルギアの専用技であるため、2000ルールでは関係無い。
仮にウルトラカップでルギアを使うとしても、耐久系の持ち物を持たせる場合が多い。
葉っぱカッターは草ポケモンのメイン技としてよく使われるが、
元々の威力が低く、これが急所に当たったところで突破出来なかったところを突破しやすくなる場合は少なく、
むしろ眠り粉などの補助技に重きを置く場合がほとんどなので、わざわざこの道具を持たせて急所に期待する使い方はあまりしない。
結果的に、このような使い方をするのは、実質クロスチョップとの組み合わせほぼ一択と言える。
エレブー:急所技と併用して寝言で試行回数を稼ぐ
カイリキー:急所技と併用して寝言で試行回数を稼ぐ
カイリキー:奪われてもリスクが小さい上に二度と別の道具を奪えなくなるので泥棒受けになる
・サンダー、ライコウ、ファイヤー、シャワーズ等
この道具を、眠る+寝言+高火力特殊技と併用するポケモンの代表例。
これらのポケモンのメイン技が急所に当たれば、カビゴンすら突破を狙えるほどのダメージを叩き出すことが出来る。
特にファイヤーやシャワーズは天候技との併用により、これが急所に当たることで実質的に元の3倍ダメージを出すことができ、
耐性を持つスターミーすら突破出来てしまう可能性がある。
ただし、急所技を使うわけではないため、急所率はあくまで12.5%に留まる。
また、肝心なメイン技のPPは8回しか無いため、極力寝言による発動を狙うのが効率的。
ファイヤー:高火力ポケモンに持たせることで凄まじい破壊力になる
シャワーズ:高火力ポケモンに持たせることで凄まじい破壊力になる
サンダー:高火力ポケモンに持たせることで凄まじい破壊力になる
サンダー:低レベルからでも強力な決定力となる
ヘルガー:特防ダウンから大文字急所がえげつないダメージ
・スイクン、ヘラクロス、イノムー、ヌオー、ヘルガー、キングドラ、ニョロボン、カビゴン等
同様に眠る+寝言と併用で試行回数を稼げるポケモンだが、どちらかと言うと防御的な運用をするポケモンの代表例。
眠る+寝言で戦う時点で、HPや状態異常を回復するアイテムは不要となることがほとんどであるため、
持たせるアイテムは確率発動系か属性強化アイテムのいずれかになる場合が多い。
その際、素の火力ではぬる過ぎて、防戦一方になってしまい却って危ないという場合に、
決定力の担保としてこの道具を持たせることがある。
特にイノムー等に関しては、この道具の所持がテンプレとなっているほどである。
ヘラクロス:急所に当てればリフレクターを貫通する
スイクン:急所に当てれば光の壁を貫通する
ヌオー:ねむねご型でぬるくなりすぎないように
カビゴン:追加効果も生かして相手を事故らせる
カビゴン:急所に当てれば甘えるを貫通する
バンギラス:鈍いと併用して火力を伸ばす
スリーパー:急所に当てればバリアーを貫通する&連打で試行回数を稼ぐ
・オオタチ
ガルーラとの差別点のひとつとして切り裂くがあるが、そのまま使っても急所率は25%であり不安定なため、
この道具を持たせることで切り裂くの急所を現実的にするという策がある。
更に気合溜めも覚えることが出来るため、併用すれば命中率50%を実現することが出来る。
切り裂くの急所は、ガルーラの捨て身タックル通常ヒットよりも僅かにダメージが上回る。
もちろん鈍いやリフレクター貫通と言った効果もある。
オオタチ:気合溜めと併用することで急所率が25%になり切り裂くの急所率は50%に
ひかりのこな
この道具を持っているだけで、常に相手の技の命中率が約-7.8%される。
掛け算ではなく引き算というのが重要なポイントで、例えば命中率100%の技は約92.2%になるわけだが、
これが影分身を6回積み切った状態で命中率50%の爆裂パンチを受ける場合、
元々命中率が約16.7%だったところから約7.8%を引き、約8.9%にまで下がる。結果的に半分近くまで減ってしまうのである。
と言ったように、計算前の相手の命中率が低いor自分の回避率が高いほど、相対的に効果は大きくなって行く。
なお、便宜上92.2%などという数字を書いたが、厳密にはこれは少しだけ間違っており、
より正しい命中率計算に関してはこちらの記事を参照されたい。
以上のような計算方法から、雷や爆裂パンチなどの低命中率技に対して大きな効果を発揮するほか、
影分身と併用することでも大きな効果が得られる。
通常ならば命中率100%の技は、影分身を2回積めば約60.0%、4回積めば約42.6%、6回積めば約33.3%と下がって行くが、
この道具を持たせることで、影分身2回で約52.2%、4回で約34.8%、6回で約25.5%と変化して行く。
一撃技ありルールでは更に大きな効果を発揮し、
命中率30%だったのが通常でも約22.2%まで下がり、影分身を6回積むと何と約2.2%にまで命中率が落ちる。
一撃技に対して影分身を積んで行くのは、却って試行回数を稼がせてしまい不利と思われるかも知れないが、
2回積むだけで既に命中率は約1割にまで落ちるため、比較的精度の高い一撃技対策として実際に使われている。
このように、元々相手の命中率が低い(自分の回避率が高い)状態で更なる効果を発揮するアイテムではあるが、
一方で、通常では絶対に避けることが出来ない命中率100%の技を避けられる可能性を持つアイテムという見方も出来る。
特に、それは自らの瀕死と引き換えに敵に大ダメージを与える自爆や大爆発に対しても言えることで、
決死の覚悟で大爆発を決めた相手に対して、約7.8%の確率でそれを避けてノーダメージにしてしまう可能性を秘めている。
相手の攻撃を耐えるというだけならば気合のハチマキでも同様のことが出来るが、
こちらはあくまで攻撃が「外れる」ため、ノーダメージで済ませることが出来る上、
攻撃技のみならず、電磁波や怪しい光、甘える等の命中率100%の補助技に対しても適用されるというのが大きな利点と言えるだろう。
・ミルタンク、ハピナス、ツボツボ、フシギバナ等
この道具を、影分身or小さくなる+転がるや連続切りのコンボと併用することがあるポケモンの代表例。
上記の計算のように、回避率を上げれば上げるほど、この道具の恩恵は相対的に大きくなる。
ハピナス:爆裂パンチを避けまくる
フシギバナ:影分身と併用で効果倍増
ミルタンク:鈍いを積み切った上で大爆発を避けてそのまま全抜き
・エーフィ、サンダース等
この道具を、影分身+身代わり+バトンタッチのコンボと併用することがあるポケモンの代表例。
影分身を1回積むだけで、相手の命中率100%の攻撃技は約2/3程度まで命中率が落ちるので、
上から身代わりを貼ることが出来れば、外れを狙えるようになる。
1回でも攻撃を避けてくれれば、そこから更に影分身を積んで行けるので、6回積んでからバトンタッチするチャンスが増える。
素早さが高く、上から身代わりを貼れるポケモンならではのコンボである。
エーフィ:1回影分身を積むだけで命中率100%の技を現実的に避けられる
サンダース:2回も積めば雷はほぼ5割でしか当たらなくなる
・スターミー、ポリゴン2、メガニウム等
この道具を、再生回復と併用するポケモンの代表例。上記のミルタンクやハピナスも該当する。
自身のHPを約半分程度削って来る攻撃技に対しては、自己再生で同じぐらい回復出来るため、
特にPPが最大32もある自己再生ならば敵の攻撃のPPを切らして受け切れる可能性があるが、
それだけ相手に攻撃の試行回数を稼がせてしまった場合、いずれ急所や追加効果で突破されてしまう確率の方が高い場合が多い。
そこで、この道具を持たせることで、外れ待ちをすることが出来るようになる。
相手が急所や追加効果の試行回数を稼ぐのに対して、こちらは回避の試行回数を稼ぐことで対抗出来る。
スターミー:ギリギリの受けの精度を高める
ポリゴン2:極論言ってしまえば全部避ければ無敵
ポリゴン2:影分身と併用で効果倍増
【城杯】ミルタンク:受けがギリギリの時に相手のPP切れ狙いが出来る
・カビゴン、ブラッキー、スイクン等
この道具を、眠る+寝言と併用するポケモンの代表例。
眠る+寝言をもってしても相手を受け続けるのは難しいという場合、
更にこの道具を持たせることで防御性能を高め、少しでも受けやすくするという狙いである。
特に、命中率の低い雷をメイン技とするサンダーやライコウを受ける際には有効に働くことが多い。
カビゴン:大爆発を避けるという最強なことが出来る
カビゴン:なるべく生き延びながら敵を事故らせる
カビゴン:雷サンダーとの戦いで大きな効果を発揮する
ツボツボ:受けがギリギリの際に誤魔化せるようになる
ブラッキー:受けがギリギリの際に誤魔化せるようになる
スイクン:雷を避けまくる
ゴルダック:とりあえず眠る+寝言型のポケモンに持たせると偶発的に役に立つことがある
・サワムラー
この道具を、身代わり+ヨガのポーズ+起死回生コンボと併用することがある。
通常の起死回生では僅かに火力が足りず、一撃で倒せない相手も多いため、
身代わりを貼っているうちにこの道具の効果で敵の攻撃を避け、その隙に1回ヨガのポーズを積むということを狙える。
身代わりを貼る4ターン分+最後に起死回生を使う1ターン分の計5回、回避の試行回数を稼ぐことができ、
この間に1回でも命中率100%の攻撃を避けられる確率は約34.8%となる。
サワムラー:身代わり連打で外れ待ちが出来る
・エアームド、サンダー、ファイヤー等
その他、受け役割を持つが、有用な道具は他のポケモンに既に渡っており、他に取り立てて持たせたい道具も無いという場合、
少しでも防御性能を上げたり、自爆を避けたりするワンチャン狙いも込めて、この道具を持たせるということがある。
エアームド:受けを更に盤石にする
ファイヤー:命中率100%の技をたまに偶発的に避けれるワンチャン性能
・ケンタロス、カイリキー等
一撃ありルールの場合、一撃技を打ち合うポケモンや、それを受ける可能性があるポケモンに、
その命中率を下げる目的でこの道具を持たせる場合がある。
上記の通り、一撃技の命中率が約22.2%にまで下がるのは、かなり大きい。
【一撃あり2000】アズマオウ:相手の一撃技対策として持たせる
せんせいのツメ
持っていると、本来後手となる相手に対しても、常に約23.4%(60/256)の確率で先制出来る。
この数字は他の確率発動系アイテムと比べるとかなり高く、それだけ発動機会が多いアイテムと言える。
第3世代以降は発動率が20%になったようだが、金銀ではむしろ1/4に近い確率と捉えて良いだろう。
なお、お互いがこの道具を持っており、同時に発動した場合、先攻はランダムで決められる。
本来後攻となるポケモンが、先手を取れるようになるという性質上、当然素早さの低いポケモンに持たせることで効果を発揮する。
特に金銀の対戦環境は、他の世代と比べて全体的に素早さの低いポケモンが環境上位を占めているという性質があり、
特に揺るがない最強キャラであるカビゴンは全ポケモン中屈指の素早さの低さなので、
それだけこの道具の恩恵は大きく、猛威を奮うことになる。
ただ単純に遅いポケモンにこの道具を持たせ、色々な場面でワンチャンを得る使い方がハッキリ言って最も強いのだが、
(実際の恩恵の受け方については、下記のログのカビゴンとハピナスを主に見ていただくのが一番かと思われる。)
テクニカルな使い方もいくつかある。
まず、身代わり戦術に対して刺す使い方。
怪しい光、メロメロ、威張るなどを、身代わり+食べ残しと併用したコンボ戦術はよくあるが、
それらは素早さが高く、耐久力の低いポケモンでされることが多い。
また、確率でこちらを動きづらくした上で、身代わりを繰り返し貼ることで、
いずれこちらが動けなくなり、身代わりが残される、という戦術だが、
身代わりが繰り返し貼られるということは、この道具を持っていれば、それだけ発動の試行回数を与えられることになる。
すなわち、身代わり連打に対して、この道具があればいずれこちらが先制し、
本体に直接致命傷を与えることが出来るという対策法である。
これは、より身代わりからのコンボが多様化した、後の世代でもよく使われる対策法のひとつのようである。
他には、眠るで受け続けて来る相手に対して、攻撃の順序を狂わすことによって、突破出来るようになることがある。
眠るでぐうぐうしているのは2ターンであるため、攻撃を3発までなら受け続けることが出来る。
すなわち、眠るを持っているポケモンを倒すのに4発かかる場合、急所を出さないと突破出来ないが、
攻撃する側が後手である場合、この道具を持たせることで急所無しで倒せるようになる可能性がある。
相手が眠るを使って回復したターンに1発目、ぐうぐうしているターンに2,3発目の攻撃を与えることになるが、
この次のターンに、この道具が発動すれば、4発目の攻撃が相手に先制で入り、これで倒せてしまうことになる。
通常の攻撃技ならば、急所が出るまで待つだけでも十分なのだが、
例えば地球投げのような、急所が発生しない固定ダメージ技で戦う際に有効となる。
この道具を持たせる際には、重要な注意点がある。
それは、元々後手だから成り立った動きが、道具が下手に発動して先制になってしまったせいで、
逆に成り立たなくなってしまうことがあるという点である。
例えば、上記と同様に、攻撃技を3回耐えるポケモンが、眠るを使い続けて受けるとする。
この際、今度は逆に眠る側が後手で、この道具を持っていたとしよう。
眠るで全回復した後、1,2発目の攻撃を受けながら、ぐうぐう眠った後、
3発目の攻撃を受けるターンに、後攻で眠ることによって、これを受け続けることが出来るわけだが、
この眠るのターンにこの道具が発動してしまうと、先制で眠るで回復することになり、
回復した後に後手で攻撃を1発食らってしまう。
そうすると、次のターンからは、ぐうぐうしている間に、2,3発目の攻撃を食らったあと、先制で4発目の攻撃を喰らい倒されてしまう。
このように、元々後攻のポケモンが相手の攻撃を受け続ける際に、
下手にこの道具が発動してしまうと自滅してしまう恐れがあるという点には、くれぐれも注意する必要がある。
・カビゴン
言わずと知れた一撃無し2000ルール最強ポケモンであり、同時に全ポケモン中屈指の素早さの低さを誇るポケモンであるため、
この道具を持たせるのが弱いわけがない。
カビゴンをまともに受けるというのは至極困難であるため、ほとんどの場合は素早さが低いことを利用し、
物理ポケモンで上から大ダメージを与えたり、補助技で動きづらくして搦め手で倒すと言った対策法が取られるが、
この際に、後手であるはずのカビゴンがいきなり先制で殴って来たら崩壊するというのは言うまでもない。
更に、カビゴンは鈍いと非常に相性が良く、攻撃・防御力と引き換えに、元々捨てている素早さを更に下げて行くことになるが、
その状態でこの道具が発動すれば、唯一下がった素早さをも無視するということになり、実質的に鈍いは打ち得であるという結果になる。
実際には必ずしも発動するわけではないため運の要素が強いものの、
約1/4に迫る確率で発動するというのは、耐久力が高く行動回数を稼げるカビゴンにとっては、期待して良い数字である。
極め付けは自爆であり、やっとの思いでカビゴンを窮地に追い込み、次の先制攻撃でトドメを刺せる、という場面で、
カビゴンがこの道具を発動させれば、自爆で1-1交換に持ち込むことができ、相手の努力を全て水の泡にすることが出来てしまう。
しかも、カビゴン自身が耐久力が高く、HP満タンからなら敵の大爆発をギリギリ耐えられることも多いため、
敵の大爆発を耐えた上で、次のターンにトドメを刺して来ようとするポケモンに対してこの道具で先制自爆を決めれば、
カビゴン1匹で、相手のポケモンを2匹倒せてしまったことになるのである。
低レベルの自爆カビゴンは、食べ残しを持たせるのが硬くて非常に強いのだが、
一方でこの道具でもこのような強さがあり、しかも食べ残しと違って競争率自体は低い道具なので、
カビゴンにこの道具を持たせるのが、パーティ全体のコスパとして極めて優秀となる。
カビゴン:先制鈍いで敵の物理技ダメージ軽減&鈍いを積んでも先制自爆を狙える
カビゴン:身代わり戦術を事故らせる
カビゴン:同速勝負を有利に持ち込む&鈍いは積むだけ得
カビゴン:発動するタイミングがズレて事故るリスクもある
・ハピナス
カビゴンと同等に、この道具を持たせることが極めて強力である。
特に、カビゴンは他の道具を持たせてもそれぞれに強さがあるのだが、ハピナスは他の道具の恩恵を受けにくいため、
この道具への依存度としては、むしろカビゴン以上に高い。
この道具が役立つ場面は数多く、まず通常の攻撃としては、冷凍ビーム・プレゼント・地球投げあたりに対して有効。
冷凍ビームでは、Lv.55サンダーを倒すのに4発かかるが、先述した流れより、攻撃順序を狂わせて急所無しで倒せる確率が高くなる。
プレゼントでは、ハピナスを上からクロスチョップや爆裂パンチ等で狙って来る広範囲型のエース相手に、
この道具が発動すれば何もさせずに一撃で倒せてしまう場合がある。
また、パルシェンやナッシー、マルマイン等の大爆発を使って来るポケモンに対しても、
爆破すらさせず一方的に一撃で倒せてしまう可能性がある。
このあたりは、こちらの記事でも触れているので参照されたい。
地球投げでは、冷凍ビームと同じように、4発かかる相手が眠るを持っていても倒せるようになる。
特に、地球投げは急所に当たらない技なので、逆にこの道具が無いと、一生受け続けられてしまい、絶対に倒すことが出来ない。
地球投げで4発ということは、ハピナスのレベルが50ならHP200まで、Lv.51ならHP204までを倒せるようになる計算となる。
次に、状態異常技。ハピナスは電磁波・どくどく・歌うあたりを使うことが出来る。
これは、身代わり戦術に対して非常に有効で、これらのポケモンは回復を食べ残しに頼っているため、状態異常に弱い。
そこで、地球投げやプレゼント等の攻撃技で身代わりを壊した次のターンに、
これらの状態異常技を打つことで、常に約23.4%の確率で相手の身代わりを掻い潜って本体に状態異常を入れることに成功する。
特に、これらの身代わり戦術を使うポケモンは、特殊ポケモンがほとんどであり、ハピナスへの有効打は持たない場合が多いため、
ハピナスは居座ってタマゴ産みで受け続けながらこれを繰り返すことで、
試行回数を稼いでいずれは相手に状態異常を入れることを現実的に狙える。
次に、壁技。リフレクターと光の壁だが、ハピナスは比較的遅いポケモンであるため、後攻でこれらを貼ることになる場合が多い。
特殊耐久は元々心配無いので光の壁は後手でも良いのだが、
物理攻撃を受けながら後攻でリフレクターを貼るような場合、かなりギリギリの受けになることが多い。
場合によっては、大ダメージを受けながらリフレクターを残せはしたものの、次の先制攻撃で結局倒されてしまうということも。
しかし、この道具があることで、ハピナスより速い物理ポケモンに対しても先制でリフレクターを貼れる可能性があるほか、
後手でリフレクターを貼りながら窮地に陥った場合でも、次のターンに道具が発動すれば、タマゴ産みで復活することも出来る。
次に、そもそものハピナスの性質として、補助技を使って来る特殊ポケモン、特に電気ポケモンを受けることが多いため、
麻痺を喰らいやすいという性質がある。
しかも、カビゴン等と違って眠るを持つことはまず無く、回復はタマゴ産みであるため、
癒しの鈴を持たせない限りはこの麻痺は永久に治すことが出来ない。
しかも、それを何度も受けることになるため、奇跡の実や麻痺治しの実を持って1回ぐらい治せたところで無駄になる場合が多い。
したがって、ハピナスは麻痺状態になりながら戦うことになる場合が多いので、
必然的にこの道具の恩恵が常に受けられるようになるということになる。
最後に、この道具の重要な注意点として挙げた、攻撃を受ける際に回復の順序が狂って自滅してしまうというデメリットだが、
ハピナスではこのデメリットを受けることはほとんど無い。
ハピナスで受けるような相手は、基本的に余裕で受けられる特殊ポケモンであり、
この道具が思わぬところで誤作動したところで、それが痛手になって倒されるようなことはまず無い。
また、ハピナスを受けて来るポケモンは、カビゴンやハガネールなど遅い場合が多いため、この道具は関係無く、
また格闘ポケモンなど大きな圧力をかけて来る相手の前では、そもそも居座ることが無いため、回復順も特に関係無い。
以上全ての面を総合して、ハピナスはこの道具との噛み合い方が極めて優秀なポケモンであり、
この道具以外を敢えて持たせるには、それ相応の理由が必要というほどである。
ハピナス:特殊ポケモンに何もさせずプレゼント一撃で粉砕する
ハピナス:2連続攻撃によって回復のタイミングを事故らせる
ハピナス:敵が身代わりを貼る前に先手で状態異常を仕込む
ハピナス:後攻でも敵が一撃圏内なら常にワンチャン
ハピナス:麻痺状態でも常にワンチャン
ハピナス:窮地に追い込まれても復活するチャンスがある
ハピナス:メロメロと併用して事故らせる
ハピナス:まさかの癒しの鈴を使う時にも役に立つ
ハピナス:発動タイミングがズレると事故るリスクがあるがハピナスならそのリスクも小さい
ハピナス:敵のエアームドに泥棒で奪われ活用される
【ヒストリア2024】ハピナス:地球投げだけでHP200までのポケモンは倒せる
・ハガネール、ゴローニャ、ナッシー、ベトベトン、フォレトス等
素早さの低い、大爆発を使うポケモンに持たせる例。
上記の自爆カビゴンと同様に、窮地に追い込まれてもこの道具が発動すれば相手を道連れにすることが出来る。
更には、岩や鋼により敵の大爆発を耐えることが出来たポケモンは、今度はこちらから大爆発することで1-2交換が狙える。
この他、ナッシーは先制で眠り粉や宿木のタネを与える効果も大きい。
また、ハガネールは炎ポケモンやバンギラス等に対し、地震を打てれば致命傷を与えられるものの、
上から大文字で焼かれてしまってその前に倒されてしまう、という関係性なので、
そこでこの道具が発動すれば、先に地震を与えて相性をひっくり返せるという場合がある。
ハガネール:先制一撃で倒されてしまう場合でも発動すれば大爆発で道連れ出来る
ゴローニャ:自分より素早いポケモンを岩雪崩で怯ませる
ベトベター:極端に遅いポケモンには持たせ得
・カイリキー、ヘラクロス、ファイヤー等
この道具を持たせる上で大事なのは、自分自身が絶対的にどれだけ素早いか・遅いかよりは、
自分が戦いたい仮想敵に対して、先手であるか後手であるか、というところである。
例えばカイリキーは、自分よりも遅いカビゴンを対面から起点にすることが多いが、
受けに来る相手はほとんどがカイリキーよりも素早い。
そこに、エスパーやゴーストに対して目覚めるパワー、飛行に対して岩雪崩、などで抵抗することになるわけだが、
その際にこの道具があれば、抵抗がしやすくなる。
これは元々の素早さがやや高めであるファイヤーに関しても言えることで、
スターミーやフーディン、ライコウと言った、更に素早いポケモンに受けられて困る場合が多い。
そこを崩壊させるために、この道具に頼るという手がある。
カイリキー:鈍いを積んでスターミーとフシギバナをまとめて強行突破
カイリキー:鈍い+岩雪崩でカイリューに打ち勝つ
カイリキー:大爆発を耐えたあと重い最後っ屁をかます
ヘラクロス:メガホーン外し待ちで身代わりを貼って来るフーディンを瞬殺
サイドン:鈍いと併用して低レベルから決定力を出す
【一撃あり2000】カイリキー:麻痺しても岩雪崩でサンダーに打ち勝つ
・リザードン
この道具は、自分より素早いポケモンに先制するチャンスを得られるという他に、同速勝負で先手を取る確率を高めるという使い方も出来る。
同速の相手に対して、この道具を持っていれば、50%の確率で元々先制出来るのに加え、
50%の確率で後手を取ってしまった場合でも、その中で約23.4%の確率でこの道具が発動し先制出来るため、
トータルで約61.7%の確率で同速勝負を制することが出来るようになる。
所詮は6割なので、あまり信用に足る数字ではないものの、同速勝負が頻発するLv.55リザードン等ではそれなりに恩恵が受けられる。
Lv.55リザードンと同速なのは、リザードンの仮想敵としてはかなり多く、
55サンダー、55ミルタンク、55バクフーン、55ドククラゲ、50スターミー等が挙げられる。
この他、先制して自己再生連打で大文字の外れやPP切れ待ちを狙って来るフーディンに対しても、事故を狙うことが出来る。
こちらのパーティの解説も参照されたい。
リザードン:自己再生連打で受けて来るフーディンを事故らせる
リザードン:同速勝負を少しでも有利にする
・キマワリ、パラセクト、ウソッキー、ノコッチ、プクリン、オクタン、グランブル等
素早さの低いマイナーなポケモンを使う際には、ワンチャン目当てでこの道具を持たせておくという手がある。
ノコッチ:自分より素早いポケモンに先制麻痺をかけて動けなくさせる
オクタン:相手の道連れを掻い潜って一方的に倒せる
オクタン:身代わり持ちに対して事故らせる
キマワリ:極端に遅いポケモンに持たせることで常にワンチャン
【ドラフト対戦】ヤドン:極端に遅いポケモンに持たせることで常にワンチャン
おうじゃのしるし
持っていると、追加効果の無い攻撃技を打った際に、約11.7%(30/256)の確率で怯みの追加効果が発動する。
ただし、怯みというのはそもそも、先制攻撃をした場合にしか発動しないため、後攻で攻撃をしても何も起きない。
また、発動するのはあくまで追加効果であるため、攻撃自体が外れたり無効化された場合も、この道具が発動することはない。
更に、対象となる技は基本的には「追加効果の無い攻撃技」ではあるものの、一部例外が存在する。
追加効果のあるいびき・ダブルニードルには何故かこの道具の効果が適用され、逆に地震・風起こしには適用されない。
具体的にどの攻撃技に適用されるかは、物理攻撃はこちら、特殊攻撃はこちらに纏められている。
なお、連続攻撃を使った場合、第3世代以降では1発ごとにこの道具の効果が適用されるため、
5連続攻撃が成功すれば約41%で相手を怯ませることが出来るという効果を持つが、
金銀では最後の1発分にしかこの道具の効果は適用されないため、単発の攻撃技と同じ約11.7%の発動率にしかならない。
その性質から、必然的に、ある程度素早さが高いポケモンが、追加効果の無い通常攻撃技を使用する際に持たせる価値がある。
追加効果の無い攻撃技の代表例としては、
捨て身タックル、恩返し、クロスチョップ、地球投げ、ドリル嘴、メガホーン、ハイドロポンプ、波乗り、葉っぱカッター、目覚めるパワー、
と言ったあたりか。ただし、相手を怯ませるということは、実質的に攻撃回数が1回増えるということであり、
それならばピントレンズを持たせて急所を狙った方が良い、というケースも少なくない。
ピントレンズの方が、発動する技を選ばない上、後攻でも効果が適用されるため使い勝手の良さが段違いである。
一応、ピントレンズを持たせると、急所率約6.6%の通常技は12.5%の確率で急所に当たるようになるのに対し、
この道具を持たせた場合、同様に通常技により、急所もしくは怯みのどちらかが発動する確率は約17%と、合計値は少し上回るため、
コンスタントに通常攻撃を連発していた場合、相手の行動回数に対するダメージ期待率はこちらの方がやや高くなると言える。
また、急所は甘えるやリフレクター等の負の効果を貫通出来るという利点を持つが、怯みにはそのような恩恵は無い。
その代わり、怯みは単純なダメージが増えるわけではなく「攻撃回数を増やすことが出来る」と言えるため、
怯ませた次のターンに別の技を選択することも出来るし、
毒や宿木などの定数ダメージが相手に入っている場合は、2ターンかけることによって定数ダメージを加算出来る、と言った利点を持つ。
また、「相手を行動不能にすることが出来る」という効果を持つ唯一の道具でもあるため、
理論上はこれが連続で発動すれば、相手に何もさせずに一方的に倒すことが出来る、という可能性も持ってはいる。
・スターミー、スイクン、キングドラ
この道具を、波乗りやハイドロポンプをメイン技とする水ポケモンに持たせる例。
特殊タイプの攻撃技は、電気なら麻痺、氷なら凍結、炎なら火傷など、追加効果の旨味があるものが多い。
それに対し、水タイプの攻撃技は追加効果が無い点で劣っていると言える。
そこで、この道具を持たせることによって新たに追加効果を獲得し、その弱点をカバーするという策である。
スターミーは素早さが高いため、多くの相手に対してこの道具の効果が得られやすい。
スイクンやキングドラは素早さはそこそこだが、眠る+寝言で使う際、特に持たせたい道具が無い場合に、
ピントレンズや光の粉と同じように、ワンチャン性能期待でこの道具を持たせるといった、低コスト的な使い方が出来る。
また、スイクンは凍える風、キングドラは竜の息吹と併用することで、
自分より素早い相手にも先制出来るようになり、怯みが狙えるようになる、というコンボも存在する。
キングドラ:自分より素早い相手を竜の息吹で麻痺させてから怯ませる
スイクン:特に持たせたい道具も無い場合ワンチャン狙いで
・ヘラクロス
その他、上記のスイクン等のように、眠る+寝言で使う際に、
ワンチャン突破力を上げるために、ピントレンズのような感覚でこの道具を持たせる例。
ヘラクロスの場合、眠る+寝言型で運用することが多く、メイン技のメガホーンにも、サブ技の各種目覚めるパワーにも、
更には起死回生にもこの道具の効果が適用されるため、有効である場面は多い。
ただし、地震にはこの道具の効果は適用されないので注意。
・フシギバナ
この道具を持たせることによって、自分より遅いカビゴンやエアームド等を突破出来る確率が上がる。
フシギバナは、眠り粉+宿木のタネの性能によって、攻撃技が貧弱な葉っぱカッター1本であってもかなりのタイマン性能を発揮するが、
眠るで粘り続ける、耐久力の高いポケモンを倒し切るのは難しい場合もある。
そこで、この道具を持たせることによって、相手が目覚めたターンに怯む可能性が発生する。
そうなると、フシギバナは次のターンに上から眠り粉をかけ直すことが出来るので、
その間の宿木ダメージも加算され、葉っぱカッターで倒し切れる可能性が上がる。
フシギバナは葉っぱカッターのダメージ自体よりも、宿木の定数ダメージに頼っている部分が多いため、
葉っぱカッターのダメージが倍になるピントレンズよりも、
攻撃回数を増やすことで定数ダメージを加算させることが出来るこちらの道具の方が適しているという、貴重な例のひとつ。
なお、食べ残しも眠るも持っていないLv.55カビゴン(薄荷の実など)に対しては、
この道具を持たせることで、眠り粉を持たずとも倒せるという結果も出ている。詳細はこちらの記事参照。
フシギバナ:特に持たせたい道具も無い場合ワンチャン狙いで
フシギバナ:奪われてもリスクが小さい上に二度と別の道具を奪えなくなるので泥棒受けになる
・フーディン、ゲンガー、ミルタンク等
素早さの高いポケモンが、地球投げを連打するだけで相手を倒せるようになる可能性がある。
Lv.55のポケモンの地球投げのダメージは55だが、これを3発打っても合計165ダメージにしかならず、
これよりHPが高いポケモンには、ひたすら眠るを使われるだけで永久的に受けられてしまう。
しかし、この道具を持たせて相手を怯ませることで、これが4発分与えられることになり、そうなるとダメージ総量は220まで増える。
これを超えるポケモンというのはあまり多くなく、食べ残しを持たないLv.55サンダー等も4発で倒せる計算となるため、
眠るで受け続けて来る相手には、怯み待ちで倒しやすくなる。
ミルタンク:地球投げ連打で怯み待ち
【金銀ファンシー】コラッタ:怒りの前歯で半分削った上で怯ませる
【218ルール】コイキング:最速の龍の怒りとは相性抜群
きあいのハチマキ
持っていると、相手の攻撃によって瀕死状態にされる際、約11.7%(30/256)の確率でHPを1だけ残して耐える。
相手の攻撃に対して、技「堪える」を使った時と同じ効果で、混乱自傷や定数ダメージ等に対しては発動せず、
「相手の攻撃技を受けた時」のみ有効。
元々残りHPが1だった場合でも発動する可能性があり、その場合、相手の攻撃は命中はするもののダメージが0として計算される。
「外れた」とは見なされないため、追加効果を受ける可能性はある。
なお、発動確率は王者の印と同じ数値である。
相手の攻撃をギリギリで耐えるぐらいなら、いっそ避けた方が良いので、ただ単発で使うなら光の粉の性能に劣りがちだが、
命中率65%以上の攻撃技に対して発動する確率は、こちらの方がほんの少しだが高い。
この道具が真価を発揮するのは、技の堪えると同様に、じたばた・起死回生を使用する時だろう。
光の粉で技そのものを避けてノーダメージになってしまうよりも、ダメージを受けつつHP1で生き残った方が都合が良いからである。
それでも、発動率が約1割と、とても狙って出来るような数字ではないため、
あくまでワンチャン狙いで持たせる程度に留まるだろう。
・ヘラクロス、ヘルガー、ドードリオ、アズマオウ等
じたばたや起死回生を使うポケモンに、ワンチャン狙いで持たせる場合がある。
堪えるを持たせずに普通に戦い、相手の攻撃を食らった際に運良く発動したら、そこから大逆転出来る可能性が出て来るのはもちろんだが、
堪えるを持たせて元々こらきし・こらじたコンボが出来るポケモンにも、更に二重でこの道具を持たせる場合がある。
堪えるからのじたばたや起死回生は、あくまで相手に先制を取れなければ意味が無く、
せっかく堪えても次のターンに先制で倒されてしまっては何の意味も無い。
また、先制出来たとしても、相手を一撃で倒せなければ、大ダメージは与えられるものの反撃で倒されてしまう。
そこで、保険としてこの道具を持たせておくことで、堪えるを使った次のターン、
相手に先制攻撃されたり、じたばたや起死回生を耐えられて反撃された場合でも、更にそれを耐える可能性を残すことが出来る。
実際、かの有名な公式大会決勝戦のヘラクロスは、堪えるとこの道具を両方持っており、
堪えるでHP1になった次のターンにケンタロスに先制攻撃されてしまうものの、
この道具が運良く発動し、HP1の状態から更にHP1で耐え、起死回生で大逆転を演出することに成功している。
・ハピナス、フーディン、バリヤード、ドーブル、ソーナンス等
カウンターやミラーコートで、相手のダメージを反射させて逆転を狙う場合にも、この道具の恩恵が受けられる。
これもやはり、「ダメージ自体は受けるが、ギリギリ耐える」ということが大事になるので、他の道具では代用が利かない。
・リザードン
Lv.55で腹太鼓を叩いたあと、Lv.55カビゴンに捨て身タックルを受けた場合、通常ならば約59%の確率で倒されてしまうため、
カビゴンを一撃で倒せる破壊光線を持っていない場合、後出しから処理されてしまう可能性がやや高い。
そこで、この道具を持たせることで、この確率が約49%まで下がり、ほんの僅かではあるが耐える確率の方が高くなる。
これが光の粉だと、約54%までしか下がらない。
捨て身タックルを耐えることさえ出来れば、地震2発で倒すことが出来るため、
破壊光線を持たない、地震+岩雪崩のような型で使う際にこの道具を持たせる余地がある。
相手からの被ダメージを利用出来るカウンターや起死回生などを使うわけでもないのに、
光の粉を差し置いてこの道具の恩恵がダイレクトに得られるという、数少ない例と言える。
なお、対面からだと、カビゴンは捨て身タックルを打たず鈍いを積めば良いため、
この道具に頼ってもリザードンは有利にはなれないという点に注意。
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