ヘドロこうげき

毒タイプの中威力技。同じ毒タイプでより威力の高いヘドロ爆弾と比べると、
命中率と追加効果発動率が同じであり、PPでしか上回っていない。
そのPPもヘドロ爆弾が致命的に低いというわけでもないため、ほぼ下位互換技と言ってしまって良い。
更には、この技を覚えるポケモンは全員ヘドロ爆弾を覚えるため、敢えてこの技が対戦で使われることはまず無い。

・小ネタ
この技を属性不一致で覚えるポケモンは存在しない。
そもそもこの技を覚えるポケモンは初代からベトベトン族とマタドガス族しかおらず、
金銀でも全く増えなかったため、かなり地味な技となってしまった。
ヘドロ爆弾が存在しない初代においては、威力65でありながら最強の毒技であった。
余談だが、「こうげき」という言葉が入っている唯一の技である。

ヘドロばくだん

毒タイプの最高威力技。威力は90と、他の属性に比べると少し低めではあるものの、
命中率が100%である上に、毒を浴びせる追加効果の発動率が30%とかなり高いため、物凄く使い勝手が良い。
毒タイプでこの技を覚えるポケモンは、文句なしでメイン技として使って良いレベルだ。

毒技の攻撃範囲としては、草の弱点しか突くことが出来ず、耐性を持つ相手も多いが、
その代わり特殊タイプ8種類に対しては全て等倍以上のダメージを入れることが出来る。
メジャーなポケモンが揃ったパーティや選出には一貫性を持てる場合も少なくなく、
メイン技どころかこの技1本で戦えるケースもある。
この技が受けられる場合でも、サブ技をひとつ持たせるだけでまとめて役割破壊をしやすく、
攻撃技に技スペースを喰わないというのが強みのひとつ。
逆に、この技がサブ技として採用されるようなことは、草の弱点しか突けないのもあって、滅多に無い。
そういう意味では、ノーマル技と似た扱いと言える。
毒タイプの中でもフシギバナ、ニドクイン、ニドキング、クロバット、ゲンガーはこの技を覚えず、
毒技はこの技以外はまるでろくなものが無いため、これらが属性一致の毒技を使うことはまず無い。

・ベトベトン
ウツボットと並んでこの技の最強の使い手。この技を自力で覚えることが出来る唯一のポケモンでもある。
特殊タイプに通りが良いという攻撃範囲と、特殊耐久が高いという種族値がマッチしており、
お陰で特殊ポケモン全般にかなり強いポケモンとして扱うことが出来る。
サブ技も、この技と非常に相性の良い大文字を覚えることが出来るのが偉い。
ベトベトン:サンダーやカビゴンに対する一貫性

・ウツボット、ラフレシア、ドククラゲ、スピアー
この技を剣の舞と併用することで、決定力を出しやすい毒ポケモン。多くの場合メイン技として採用することになる。
相手のどくどくを無効化すること等で起点を作りたい。
ドククラゲはもう片方の属性一致技である水技との相性が抜群で、この2つの攻撃技を持っておけば磐石。
その他のポケモンは鋼や地面ポケモンをどう攻略するか、サブ技を考える余地がある。
ウツボット:剣の舞と併用して全抜き
ウツボット:追加効果の毒でミルタンクを苦しめる
ドククラゲ:剣の舞と併用して全抜き
ドククラゲ:剣の舞を積んで55サンダーにも同速で2発で倒せる
ドククラゲ:序盤は単発でこまめに打つことで追加効果を狙う
ドククラゲ:追加効果を活かしサイクルで崩す
ドククラゲ:追加効果の毒が1ターンでも有効に働く場合がある
ラフレシア:剣の舞と併用して全抜き
ラフレシア:剣の舞と併用&追加効果を活かす
スピアー:剣の舞と併用&追加効果を活かす
【2012ルール】ラフレシア:格闘を受けながらの遂行技

・モルフォン
剣の舞は覚えないものの、高い素早さから嫌な音で決定力を出せるポケモン。
眠り粉まで絡めれば、タイマン性能はかなりのものになる。
モルフォン:嫌な音と併用で決定力を出す

・ハリーセン
ドククラゲと同じく、この技と水技の双方を属性一致で使うことが出来るが、
技スペースが足りないことがあり、その場合水技を諦めて、この技1本で使う場合がある。
ハリーセン:破壊の遺伝子と併用でパルシェンに打ち勝つ
ハリーセン:鈍いと併用&毒バリで火力を伸ばす
【金銀ファンシーカップ】ハリーセン:非常に強力なメイン技

・マタドガス、アーボック
単独の毒タイプなので、普通に考えればメイン技はまず間違いなくこの技になりそうなのだが、
マタドガスは大爆発や道連れ、アーボックは蛇睨みや嫌な音によるサポートと、専門的な仕事を任せることが多いため、
それを遂行するためにはこの技が特別必要なわけではないという場合もある。
この技の代わりにマタドガスは大文字、アーボックは地震がメイン技となる場合がある。
アーボック:嫌な音と併用で決定力を出す

・アリアドス
ブラッキーと同じロックバトンコンボの使い手だが、そこそこの攻撃力から属性一致でこの技を打てるという点が、差別点のひとつになる。
嫌な音とも併用出来るため、密かに自ら決定力を出すことも狙える。
ただ、他にも高速移動など出来ることは多いため、そもそも攻撃技を1個も持たせないというケースもある。

・ナッシー
サブ技としてこの技が採用される数少ない例その1。
エースで全抜きを狙う際、サイコキネシスを止められるエスパーと悪の双方の弱点を突ける目覚めるパワー蟲が人気だが、
等倍相手に対してはそれよりも威力が高く、再生回復相手に毒を撒くことで突破しやすくなるこの技が使われることもある。
【218ルール】ヒマナッツ:ミラー対策のメイン技

・ダグトリオ、ヌオー、グライガー
サブ技としてこの技が採用される数少ない例その2。
地震をメイン技とする地面ポケモンは、ほとんどの場合サブ技は無差別破壊コンビネーションである岩技が採用されるが、
それでも草とヘラクロスにはどうしても止められてしまう場合が多い。
そこで、それらのポケモンを特に意識する場合は、岩技の代わりにこの技がサブ技として採用されることがある。
草の弱点を突けるのはもちろん、ヘラクロスにも岩技と倍率は同じなので、
岩雪崩よりも威力ぶん大きなダメージを与えることが出来る。
その代わり、岩技で弱点を突くことが出来た飛行への打点は弱まる。
特にエアームドに対しては、地震+この技の2つだけでは完全に手も足も出なくなってしまう点に要注意。

へびにらみ

相手をダイレクトに麻痺させる技のひとつ。アーボック族とノコッチのみが覚える。
命中率とPPが完全に痺れ粉と一致しているが、この技は属性相性の影響を受けゴーストに無効化されてしまうため、
実質的に痺れ粉のほぼ完全下位互換技と言ってしまって良い。
ただし、覚えるポケモンは痺れ粉と全く異なり、相手を麻痺させるという効果自体は途轍もなく強いため、
この技を覚えるアーボックとノコッチはほぼ100%に近い勢いでこの技を持たせることになるどころか、
この技を覚えるお陰でアイデンティティを発揮出来ていると言っても過言ではない。
なお、命中率が100%の電磁波と比べると、地面ポケモンを麻痺させることが出来るという利点がある。

・アーボック、ノコッチ
どちらもこの技を使うためにパーティに採用されることがほとんどというほど必須な技。
アーボックは特に、電磁波と違って自身の弱点である地面ポケモンに麻痺を入れられるというのが美味しい。
因みにどちらもこの技が無いと100%他のポケモンの劣化になるというわけでは決してないため、
この技を持たない型で使えなくもない。
アーボック:嫌な音と併用してカビゴンのサポート
アーボック:嫌な音と併用してガラガラのサポート
アーボック:威張ると併用してストコン
アーボック:嫌な音と併用しミルタンクを突破
ノコッチ:嫌な音と併用しポリゴン2を突破

・ドーブル
当然、痺れ粉を覚えるため普通ならば痺れ粉を使った方が良いのだが、
テクスチャーと併用し他の技の属性を自分に貼り付けたい場合にのみ、この技を採用する価値が生まれる。
痺れ粉は草技なので、これを持っているとテクスチャーが誤作動してドーブルが草タイプになってしまう可能性があるが、
この技ならノーマル技なので、テクスチャーの邪魔にならない。
ノーマルタイプの状態のポケモンがテクスチャーで同じノーマルタイプを貼り付けることは無い。

へんしん

メタモンとミュウだけに許された秘奥義。金銀ではこの技はスケッチ不可であるため、ドーブルはこの技を使えない。
使った瞬間、そのポケモンは、目の前に居る敵のポケモンのほとんどの情報をコピーし、ポケモンチェンジによって解除される。
コピーするのは主に、属性・HP以外の実数値・個体値・技・ランク補正であり、
レベル・性別・HP・持ち物・状態異常・状態変化などはコピーされず、この技を使ったポケモン自身のものがそのまま残る。
また、この技を使ってコピーした相手の技は、全てPPが5になる。

目の前の相手とほとんど同じ条件で戦うことになるという性質上、互角の戦いとなりやすいが、
そもそもこの技を使うのにまず1ターンを要してしまうという点と、技のPPは全て5ずつしか無いという点から、
むしろ不利となってしまうケースの方が多く、実用は難しい技のひとつ。
しかも、一度この技で姿を変えてしまったら、ポケモンチェンジで引っ込めるまで使い直すことは出来ないため、
単純に相手に、有利なポケモンにチェンジされてしまったら、結局すぐ引っ込めざるを得ない。

例えばランク補正をコピーするという点から、鈍いを何回も積んだ相手に対して、この技で一瞬でそれをコピーしたり、
威張るや破壊の遺伝子で攻撃力が上がって混乱している相手に対し、この技で攻撃力アップだけをいただくと言った、
自己暗示と似た使い方が出来る場合がある。
また、レベルはコピーされず、この技を使ったポケモン自身のものが適用されるため、
2000ルールなど参戦レベルに幅があるルールでは、高レベルのポケモンがこの技を使うことによって、
ダメージ計算の都合上、低レベルのポケモンよりも高い火力で技を打てるようになる、と言った使い方も可能。
他には単純に、相手に眠りや麻痺などの状態異常をかけたり、味方にリフレクターなどの有利な効果を残した上で、
この技を使えば、同種対決と言えども有利な戦いにすることが狙える。

・メタモン
専用アイテムであるメタルパウダーを持たせることで、常に1.5倍の耐久を維持しながら戦うことが出来る。
金銀においては、メタルパウダーは防御・特防ともに1.5倍になる上、この技で姿を変えた後もその効果は永続する。
そのため、ただ単純にこの技で相手の能力をコピーしただけでも、耐久力でメタモン側が上回るというケースが起こり得る。
メタモン自身のHPは低いものの、メタルパウダーによって耐久を上回れる相手は多い。
例えばメタモンのレベルが50であれば、HPは154なので、メタルパウダーによって防御・特防がともに1.5倍になれば、
それは実質的にHPが1.5倍になるのと似たようなものなので、実質HP231と見なすことが出来る。
より詳細な使い方はメタモンの個別分析に記載しているため、そちらを参照されたい。
メタモン:能力ランクコピーを利用してハッサムを起点にして3タテ
メタモン:ナッシーに対して眠り粉の仕返しをして起点作成
メタモン:鈍い+吠えるコンボを仕返して相手を起点に出来る
メタモン:カビゴンを擬似的に2匹使うことが出来る
メタモン:パルシェンを引かせてバンギラスを凍らせる
メタモン:凍ったポケモンを起点にして主導権を握る
【ドラフト対戦】メタモン:ゴルバットを追い込む&ベイリーフを受けて光合成で回復する
【ドラフト対戦】メタモン:鈍いを積んだヨルノズクに変身する&バタフリーに痺れ粉をかける

・ミュウ
ウルトラカップ等のルールにおいては、ミュウもこの技を持った上で参戦が可能。
メタモンと圧倒的に違うのは、この技を、単体でなく様々な技と併用することが出来るという点である。
例えば、電磁波で相手を麻痺させたり、リフレクターで耐久を上げたりした上でこの技を使うことが出来るし、
前述した威張る+この技のコンボも、自分一人でこなすことが出来る。
メタモンと違ってメタルパウダーは適用されないものの、HPが元々高いポケモンであるため、耐久力も遜色ない。
しかも、この技に依存せず、他3つの技で役割をこなしながら、
ここぞと言うタイミングでこの技を決める、といったフレキシブルな使い方も可能であるため、無限の可能性を秘めている。


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