ちいさくなる

例外系以外誰でも技マシンで手軽に覚えられる影分身と比べて、覚えるポケモンが限られる回避率アップ技。
影分身と同じ効果(第5世代以降と違って上昇率は1段階)であり、影分身に比べてPPが5だけ多いのに引き換え、
この技を1回でも使ったポケモンは、踏み付けのダメージを2倍で受けてしまうというデメリットを持つ。
ただし、踏み付けは威力が低く対戦でまず使われる技ではなく、
使われたとしてもそもそも回避率が上がっているため当たりにくい。
しかも、回避率を上げるということは長期戦になること必至であり、その際PPの多さというのはダイレクトに影響して来る。
したがって総合的に見ると、PPの多さという点で、この技は実質的に影分身のほぼ上位互換技と言っても良い。
この技を覚えるポケモンはもれなく技マシンで影分身も覚えられるが、
基本的にこちらを使った方が良いということになる。

この技の使い方として、1回や2回だけ使っても甚だしい博打にしかならないため、
居座って6回積み切ることが基本的に前提であることがほとんど。
更に、積み切ったところで相手を倒せなくては意味が無いため、
居座るという性質を利用して、攻撃力を上げる積み技と併用したり、
続けて攻撃して行けば全抜きが可能であるほどの火力を発揮出来る、転がるや連続切りと併用されるのが基本。
また、回避率をいくら上げたところで防御力が上がるわけではないため、
この技を積んでいる隙に相手に鈍いや剣の舞などを積まれてしまっては、
攻撃を1回喰らうだけで即死となってしまうため極めて非効率的である。
そこで、この技を積む際にはどんな強力な攻撃も受け止められる身代わりや、
相手の攻撃アップに合わせてこちらも防御を上げられる鈍いや丸くなる等と組み合わせることが多い。
丸くなるは、自分の防御力を上げると同時に転がるの火力も倍増させられるため特に相性が良い。
因みに、金銀の光の粉は命中率計算の最後に7.8%を「引き算する」という効果なので、
この技を積んで回避率が上がるほど効果が大きくなる。
回避率を6回上げた場合、命中率100%の技は33%になるが、光の粉を持てばこれが約25%にまで下がる。
この技に対する対策としては、居座るのを利用した滅びの歌や宿木のタネ、
回避率を解除する黒い霧、必中技となる雨乞い+雷やカウンター等がある。

・ハピナス、ピクシー、スターミー
この技を、再生回復と併用出来るポケモン。
眠ると違って相手に隙を見せずフレキシブルに動けるため、回復しながらこの技を積んで行きやすい。
特にハピナスとピクシーは転がるを覚えるため、丸くなるとも併用した全抜きコンボが可能。
スターミーはそのような技は覚えないが、回避率を上げて冷凍ビームを連打して凍結を狙うという型が昔存在したらしい。
ハピナス:積み切って丸くなる+転がるで全抜き

・ベトベトン、ハリーセン
その他、この技を覚えるポケモン。
あまり向いているわけではないが、もし回避率を上げたいならば、影分身でなくこの技を使えば良いことになる。
ベトベトン:溶けると併用してPP戦に持ち込み毒ガスで倒す

・ドーブル
ドーブルの場合は、回避率を積んだとしても、自らが粘るわけでなくバトンタッチに繋ぐのが基本だろう。
そのような場合は、PPの差はほとんど意味が無いので、
実質的にこの技か影分身のどちらを使うかはほとんど趣味で決めてしまっても良いと言える。

ちきゅうなげ

自分のレベル分のダメージを相手にダイレクトに与える技。
初代には技マシンが存在し、地獄車・カウンターと併せて覚えられるポケモンが多い。
全く同じ効果を持つ技としてナイトヘッドがあるが、技タイプが異なる。
これらは固定ダメージ技であるため抜群・今一つの影響は受けないものの、無効化耐性の影響は受けるため、
ゴースト技であるナイトヘッドはノーマルポケモンに無効であり、格闘技であるこの技はゴーストポケモンに無効。
それぞれ有効範囲が異なるものの、カビゴンをはじめ無数に存在するノーマルポケモンで止められるよりは、
種類の限られるゴーストポケモンに止められた方がずっとマシであることが多い。
したがって、この技はナイトヘッドに比べるとやや上位的な位置付けと言える。
また、覚えるポケモンもナイトヘッドよりこの技の方が遥かに多い。

この技は、その性質上、攻撃力や特攻が低く、決定力を出しにくいポケモンが、ダメージソースとして使うのが基本。
また、それなりの攻撃力がある場合でも、持たせたい補助技が多く、攻撃技を持たせるスペースが1個しか無いような場合、
幅広い相手に無難にダメージを与えられる技としてこの技が候補に挙がることもある。
与えるダメージが固定であり、急所に当たることも無いため、事故を起こすようなことはまず出来ない。
特に、眠るを持っている相手には、攻撃3発で倒せないと永久に受けられてしまうが、
この技のダメージはLv.50なら3発で150、Lv.55でも3発で165にしかならないので、倒し切れる相手はほとんど居ない。
ただし、先手を取れるなら王者の印、後手を取るなら先制のツメを持たせることで、
眠るで受け続ける相手にも4発分のダメージを与えられる可能性があり、この技だけでも突破出来る可能性が出て来る。

・ハピナス、ドーブル
「火力が無いポケモンが、安定したダメージソースとしてこの技を使う」のまさに代表格と言ったポケモン。
ハピナスは特攻が無いわけではなく、弱点を突けば冷凍ビームや大文字などでも決定力にはなるのだが、
より幅広い相手にダメージを与えようと思うと、この技に軍配が上がる。
しかも、先制のツメを自然に持たせやすいポケモンなので、
自分より素早いポケモンに対しては、眠るで受けられた場合でもこの技で突破出来る可能性がある。
攻撃力も特攻も無いドーブルにとっては何よりのダメージソースとなり、
特に宿木のタネと併用することで、定数ダメージのみで突破出来てしまう相手も多い。
ここに更に怒りの前歯まで併用すれば、Lv.55食べ残しカビゴンすら確実に倒すことが出来る。
ハピナス:先制のツメと併用でフーディンをこの技だけで突破
ハピナス:メロメロと併用して全抜き
ドーブル:宿木のタネ+怒りの前歯と併用して定数ダメージだけで全抜き
【一撃あり2000】ハピナス:一撃技持ちの身代わりを確実に壊す
【一撃あり2000】ハピナス:先制のツメと併用で再生回復持ちも突破
【一撃あり2000】ハピナス:ハガネールにも安定したダメージソース
【ヒストリア2024】ハピナス:麻痺しながらでも先制のツメ発動でライコウを突破&ハガネールにも打点

・ゲンガー、フーディン、スリーパー等
この技を、怪しい光やメロメロと併用することがあるポケモンの代表例。
王者の印と同じように、敵を行動不能に追いやることで、この技のみで突破を図れる。
特にLv.55でこの技を使えば、4発分で220ダメージになるので、かなりの相手を突破出来る計算になる。
混乱自傷も2回や3回絡めれば、HPの高いLv.55カビゴンの突破も現実的となる。
ゲンガーは、攻撃範囲としては10万ボルト+冷凍パンチあたりの方が基本的に優秀だが、
他の補助技を持たせて、攻撃技を1個しか持てない場合はこの技が候補に挙がる。
フーディンは、サイコキネシス1本で元々火力は十分だが、
これの効かないエスパー・鋼・悪ポケモンを1種類の技で対応しようとすると、やはりこの技が候補に挙がる。
スリーパーは元々の火力が低いため、この技による恩恵は大きい。
ゲンガー:怪しい光+メロメロと併用してこの技1本だけで全抜き
フーディン:メロメロと併用でエスパー耐性を突破
スリーパー:メロみが+電磁波と併用してストコン
スリーパー:身代わり持ちに対して電磁波との択ゲーを迫る
スリーパー:Lv.53でこの技を使うことで55サンダーの身代わりを1発で割れる
スリーパー:低レベルでも安定したダメージソースとして
【ヒストリア2024】ニョロゾ:メロメロと併用で低レベルでもエースを倒す

・ミルタンク、ニドクイン、ピクシー等
その他、そこまで火力が低かったり、攻撃範囲が無いというわけではないポケモンでも、
1種類の攻撃技だけで幅広く安定したダメージソースが欲しいという場合に、この技の採用の余地がある。
ミルタンク:爆裂パンチと併用して全抜き

ちょうおんぱ

相手をダイレクトに混乱させる技。
同じ効果を持つ怪しい光・天使のキッスと比べて、PPは20と最も多いが、肝心の命中率が55%と圧倒的に低い。
ただでさえ混乱は5割の確率で相手に動かれてしまうのに、
そもそも技を当てる時点でほぼ5割を当てる必要があるというのは、あまりにも割に合わない。
怪しい光・天使のキッスを覚えず、この技のみを覚えるというポケモンはいくつか存在するものの、
実戦登用はかなり難しいと言わざるを得ない。
また、この技を覚えるポケモンはもれなく威張るを覚えることが出来る。
威張るは敵の攻撃力を上昇させてしまうという大きなリスクはあるものの、
それでもそもそも敵を混乱させないと話は始まらないため、
命中自体が不安過ぎるこの技よりは、威張るを使った方がマシというぐらいである。

・プテラ
火力が足りない相手を強行突破しようとする場合、
威張るだと鈍いを積み切ったカビゴンに無効化されてしまうし、メロメロだとスイクン等に効かないため、
強いて言えばこの技を活用するチャンスが無くはないかも知れない。
特に、カビゴンやミルタンク等のノーマルポケモンとの交戦においては、
お互い決定打を持たず、チマチマとダメージを与え合う関係となるが、
相手が眠るを持っていて、プテラが持っていない場合、当然これを続ければプテラが負けてしまう。
そこで、この技を絡めることによって、相手の回復機会を阻止しつつ強行突破出来る可能性が出て来る。
このようなケースにおいては、相手からのダメージも小さいため、少々技を外してしまってもリスクが小さく、
逆に混乱さえさせれば突破チャンスが訪れるため、リターンは大きい。
鈍いを積んで来る物理ポケモンが相手なので、当然威張るとは差別化出来ているし、
♂のカビゴンにも♀のミルタンクにも通用するという点で、メロメロとも差別化出来ている。
プテラ:毒と併用でミルタンクを突破
プテラ:鈍いカビゴンに打ち勝つ
プテラ:不利対面でのワンチャン性能

・パルシェン
この技を、自爆や大爆発と併用出来るポケモン。
相手を混乱させてから、爆発で自主退場することによって、混乱したままの相手を場に残し、
後続の身代わりなどの起点にするというコンボが狙える。
メロメロだと、パルシェンが爆発して場から居なくなった瞬間に効果が切れてしまうため、このコンボは成り立たない。
当然、せっかく混乱させた相手を大爆発で倒してしまっては元も子もないため、
敢えて倒さないよう、威力の低い自爆を採用する手もある。

・アズマオウ
この技によって、キングドラとの差別化が一応可能ではある。
と言っても、カビゴン等に対して打つ際に、敵の攻撃力を上げないという長所を無理矢理活かすしか無い。


戻る