せいちょう

自分の特攻ランクを1段階上げる技。原始の力の追加効果を除けば、金銀でこのような効果を持つ技はこれだけである。
また、相手の特防を下げる手段も、サイコキネシス・噛み砕く・シャドーボールの追加効果のみであり、
ダイレクトに特防を下げる技は金銀には存在しない。
そのため、特殊攻撃の火力をダイレクトに上げる手段は、天候技とこの技ぐらいしか無いということになる。
腹太鼓や剣の舞という技がある物理攻撃に比べると、能力の上昇率は低いものの、
逆に特防を上げる効果を持つ技もド忘れぐらいしか無いため、この技で特攻を上げることで思わぬ決定力を発揮出来る場合がある。
ただし、この技を覚えるポケモンは草ポケモンのみであり、
実際のところは草ポケモンがメイン技の草技と、せいぜいサブ技に持たせた特殊タイプの目覚めるパワーを強化する程度にしか使われない。
もっと強力な属性一致特殊技を打てる、電気や炎やエスパーポケモン等がこの技を使えたら、対戦環境も変わっていたかも知れない。
なお、PPは無駄に40(最大64)もある。

・キマワリ、モンジャラ
草ポケモンとしては不器用な方であり、使うとしたら特殊決定力に頼らざるを得ないポケモン。
特殊決定力に頼るということは、必然的にこの技の採用率が上がる。
キマワリは、この技を使えるポケモンの中では特攻が最も高い。
モンジャラ:ギガドレインでライコウを突破出来るようになる
キマワリ:影分身と共に積み切って葉っぱカッターで全抜き

・ドーブル
草ポケモン以外でこの技を使える唯一のポケモン。かつ、この技をバトンタッチと併用出来る唯一のポケモン。
ドーブル自身が特殊決定力を出すことはまず無いため、基本的にはバトンタッチとセット。
これをバトンタッチすることで、サンダーやファイヤー、フーディン等の高火力特殊ポケモンの火力に更に磨きをかけることができ、
例えばサンダーでライコウを強行突破したりすることが出来るようになる。
高火力特殊ポケモンエースのパーティにドーブルが入っていたら、このコンボを警戒しておいて損は無い。
ドーブル:サンダーにバトンタッチしてライコウを突破

・フシギバナ、ウツボット、パラセクト
その他、この技を覚える草ポケモン。いずれも剣の舞も覚えることができ、
特にフシギバナ以外は物理攻撃力の方が高いため、基本的に積み技で決定力を出すならこの技よりも剣の舞が使われる。
フシギバナ:宿木のタネと併用してカビゴンを楽々突破

・小ネタ
第1世代では特攻・特防が「特殊」で一括であり、この技は「特殊」ランクを1段階上げる技だったため、
実質的に特攻・特防の双方を1段階上げることになり、第3世代以降の瞑想に相当する技だった。
また、ド忘れも同じく「特殊」ランクを2段階上げる効果だったため、この技はPPを除けばド忘れの下位互換的な技だった。
なお、第5世代以降は、攻撃・特攻を1段階ずつ上げる技となったようだ。

せいなるほのお

ホウオウの専用技。すなわち2000ルールでこの技を使うことが出来るのはドーブルだけ。
技の性能としては、大文字よりも威力が低い上にPPは同じく最大8しか無いが、5割の確率で火傷を撒けるという追加効果が極めて強力。
金銀では特殊よりも物理攻撃による決定力が多く、火傷で攻撃力を半減させる効果はそれだけ強力と言える。
この効果を、火炎放射を超える威力と同時に撒くことができ、まさに伝説のポケモンのみに許された専用技の名に恥じない性能である。
更には、地味ながら凍結状態からでもこの技を繰り出すことができ、同時に自らの凍結を解凍することが出来るという効果を持つ。
このような効果を持つ技は、この他には火炎車だけである。

・ドーブル
2000ルールでこの技を使うことが出来る正真正銘の唯一のポケモン。
ドーブルですらこの技を使うことがあるというぐらいには有用な技であり、それだけ火傷を撒けるという効果は強い。
威力もあるため、ドーブルと言えども弱点を突けば攻撃自体でそこそこのダメージを入れることも出来る。
ただし追加効果の発動率はあくまで50%であり、この効果ありきで使うと博打になってしまう点に注意が必要。
ドーブル:エアームドを強行突破&ガラガラを機能停止に追いやる

・ホウオウ
ウルトラカップ等ホウオウが使えるルールの場合、当然ホウオウにとってはメイン技の筆頭候補となる。
特に、ウルトラカップで使える伝説のポケモンは、回復手段が再生回復であり、状態異常を回復出来ないことが多いため、
この技による火傷が刺さることが多い。自己再生も併用出来るため、物理ポケモンにとっては極めて厄介な壁となる。

ソーラービーム

草タイプの最高威力技。2ターンかかる溜め技だが、日本晴れ状態ならば1ターンで打てる通常攻撃となる。
逆に、雨乞いもしくは砂嵐状態ならば、2ターンかかる上に威力まで半分の60となってしまう。
通常の溜め技として使うと、当然のように交代や身代わり等で防がれてしまうため、いくら威力があってもメインで使えるような技ではない。
そのため、ほぼ必ずと言って良いほど、日本晴れとの併用が必須となる。
逆に日本晴れ状態にさえなれば、威力120で命中率100%のノーリスク技という、他には無い破格の性能を持つ技となる。
この技を覚えて、日本晴れを覚えないポケモンはラプラスのみである。
この技は全ての草ポケモンがもれなく技マシンで覚えることが出来る他、一部のノーマルや蟲、毒系、炎ポケモン等が使うことが出来る。
草ポケモンは多くの場合、わざわざ日本晴れで準備する必要があるこの技よりは、
ダイレクトに打てる葉っぱカッターやギガドレイン、目覚めるパワー草あたりをメイン技とすることが多く、
この技は実際のところ、日本晴れ+大文字をメインとするポケモンのサブ技として使われることの方が多い。

・エンテイ、ヘルガー
この技を、日本晴れ+大文字と併用出来る炎ポケモン。
炎ポケモンはこの技を使う場合でなくとも、炎技の火力アップと水技耐性を同時に付けられる日本晴れを持たせる場合が多いため、
技スペースを圧迫せず自然とこの技をサブ技として採用することが出来る。
攻撃範囲も、炎ポケモンにとって苦手な水・地面・岩の3タイプ全ての弱点を突くことが出来るため極めて相性が良い。
特に水ポケモンとの交戦において、先制出来れば日本晴れで常に相手からの水技を半減することができ、
尚且つこの技で多くの水ポケモンは2発で倒せるため、タイマンで勝ててしまうケースも少なくない。
ヘルガー:シャワーズにタイマンで勝つ
ヘルガー:スイクンにタイマンで勝つ
エンテイ:水ポケモンを楽々倒す

・ハピナス、プクリン、トゲチック
炎ポケモンでなくとも、同じく日本晴れ+大文字とこの技を併用することがあるポケモンの例。
基本的には炎エースなどの隣に置いてサポートとして日本晴れを使い、そのついでにこれらの攻撃技を持たせることになるが、
よくある冷凍ビーム+雷のような攻撃範囲の裏側を突くことができ、思わぬ決定力を出せることもある。
プクリンは、この3段コンボを滅びの歌と併用出来る唯一のポケモンである。
トゲチックは、この3段コンボをアンコールと併用出来る唯一のポケモンである。

・草ポケモン全般
もれなく全員が日本晴れ+この技のコンボを使うことが出来る。
更に、モンジャラとパラセクト以外は、光合成もしくは月の光とも併用ができ、日本晴れの効果を得られる。
この技1本だと流石に攻撃範囲が狭すぎるので、
日本晴れで強化出来て草技とも相性が良い、目覚めるパワー炎などをサブ技に持たせることもある。
ナッシーはこの技の最強の使い手であり、サンダーの雷やファイヤーの大文字と同じ火力を叩き出すことが出来る。
フシギバナ:日本晴れと併用でライコウに打ち勝つ
ナッシー&フォレトス:日本晴れから2匹で身代わりスターミーに打ちまくる
【218ルール】ヒマナッツ:コイキングを一撃

・フォレトス、ネイティオ、バリヤード、モルフォン、バタフリー、ヤンヤンマ等
属性一致ではなく、また炎技を使うわけでもないが、日本晴れ+この技のコンボを組み込む余地があるポケモンの例。
炎ポケモンのサポートとして日本晴れを持たせ、せっかくこの技を覚えるのだからついでに持たせる、というケースもある。
威力は高いので、どのポケモンでも弱点を突けばかなりまともな火力を出すことは出来る。
フォレトスはこの技によって、パルシェンに強くなることが出来る。
ヤンヤンマはこの技が、クロバットやストライクとの差別点のひとつになる。
特にバタフリーやヤンヤンマあたりは、まともな火力を出せる属性一致技が無さすぎて、
この技を実質的にメイン技のような扱いにする場合もある。

・ラプラス
この技を日本晴れと併用出来ない唯一のポケモン。1ターンで打ちたいなら、他のポケモンでサポートする必要がある。
また、元々初代で技マシンでこの技を覚えたが、何故か金銀では技マシンで覚えなくなってしまった。
そのため、捨て身タックルや身代わりなど他の初代マシン技と同様に、一部の技との両立不可が存在する。
このようなケースは極めて稀である。

ソニックブーム

自分と相手のレベルや能力値に関係無く、必ず固定の20ダメージを与えるノーマル技。
怒りの前歯や地球投げ等と同じく、無効化属性のみ影響を受け、ゴーストポケモンには無効化されてしまう。
同じ固定ダメージ技としては他に龍の怒りがあり、そちらは40の固定ダメージであり、命中率も高く、無効化属性も無いため、
PPで上回っている点を除けば、この技は龍の怒りのほぼ下位互換技と言える。
更に、Lv.20より高いポケモンを使うルールにおいては、地球投げとナイトヘッドも、この技より高い固定ダメージを出すことが出来るため、
この技はそれらに比べてもほぼ下位互換的なポジションとなる。
実際は、この技を覚えるポケモンはほとんど、これらの上位技を覚えないものの、
少なくとも2000ルール(一撃の有無を問わず)においては、20ダメージというのはあまりにも小さすぎるため、
実戦で使う価値はまず無いと言い切ってしまって良い。
なお、この技はLv.5のポケモンしか使えないリトルカップにおいては、強すぎるためか公式ルールで禁止されている。
もっとも、リトルカップでこの技を使えるポケモンはイトマルしか存在せず、
40ダメージを与える龍の怒りならまだしも、20ダメージならば多くのポケモンは1発はギリギリ耐えられるので、
禁止されていなかったとしても壊滅的な強さではないと予想される。

そらをとぶ

穴を掘ると同じ2ターン技で、1ターン目に空高く飛び上がり、2ターン目に攻撃。
空中に居る間は無敵状態であり、必中技も回避することが出来る。
ただし雷・竜巻・風起こし・吹き飛ばしの4つの技は、空中に居る相手にも命中する仕様となっており、
特に竜巻と風起こしに関しては、空中でヒットするとダメージが2倍となってしまう。
実際にはこれらの技は滅多に対戦で使われないため、実質的に注意するのは雷と吹き飛ばしぐらいだろう。
威力は目覚めるパワーと同じ70だが、2ターンかかるため当然交代や身代わり等で受けられやすい。
ソーラービームのように1ターンで攻撃出来るようになる仕様も無いため使い勝手が悪く、
これよりも威力が10低い翼で打つの方が使われるというぐらいである。
それでも無敵状態を利用したメリットはいくつかある。
まず、大爆発を回避出来る可能性がある。相手の大爆発を読んで、先制でこの技を使えば、一方的に相手を自滅させることが出来る。
他には、ターンを稼ぐという性質上、自分の食べ残し回復や、相手の毒ダメージを1回分多く加算させたり、
滅びの歌や相手のリフレクター等のターンを稼ぐことが出来る。
このあたりは守ると同じような使い方と言える。それがそのまま攻撃に繋がると言ったところだろう。
この技を使えるポケモンは飛行ポケモンのみであり、ドーブル・ミュウを除けば属性不一致でこの技を覚えるポケモンは存在しない。
逆に、飛行ポケモンでこの技を覚えないというポケモンは多数存在する。
飛行ポケモンが属性一致でこの技を使う場合でも、攻撃範囲の都合上、これがメイン技となる場合はほとんど無く、
大抵はもう一方の複合属性の一致技がメインとなり、この技はサブ技扱いとなる場合が多い。

・プテラ
この技の採用が現実的となる数少ないポケモン。
破壊の遺伝子を持たせてエースで使う際、サンダーを高確率一撃で倒せる目覚めるパワー岩が不可欠となる。
それと相性が良く、攻撃範囲の広い地震もセットでほぼ必須となるが、
ここから更に攻撃範囲を広げるには、草ポケモンや格闘を倒しやすくなる飛行技が欲しい。
プテラが覚える飛行技はこの技の他に、ゴッドバードや翼で打つがあるが、
ゴッドバードはこの技と違って無敵状態にならない溜め技であるため、1ターン無防備になってしまうのが怖い。
翼で打つは使い勝手が良いが威力不足であり、肝心なナッシーやカイリキーを一撃で倒せない。
目覚めるパワー飛行が使えればそれで良いのだが、目覚めるパワーは岩で使ってしまっているため飛行では使えない。
そこで、目覚めるパワー飛行と同じ威力70で、ナッシーやカイリキーを倒すことができ、
2ターンかかるものの1ターンは無敵であるため防御面としてはダイレクトに威力70の技を打つのと変わらない、この技が候補に挙がる。
破壊の遺伝子で使うという性質上、大抵の場合は1枚残しであり、相手は複数ポケモンが残っている場合がある。
そのような場合、枚数差を活かして大爆発で致命傷を与えられてしまうことがあるが、
この技によってそれを回避出来る可能性があるという副次的効果も持つ。
プテラ:破壊の遺伝子で55カイリキーを一撃&50カビゴンを2発
プテラ:破壊の遺伝子でフシギバナを一撃
プテラ:1ターン引き延ばすことによって敵のリフレクターを切らす
プテラ:カビゴンの自爆を避ける

・エアームド、クロバット等
食べ残しを持たせ、どくどくと併用することで、この技でターンを稼いで、守るのような使い方をすることが出来る。
この技に更に守るも併用することで、3ターンに1回しか敵の攻撃を食らわないようにすることも可能。
また、鈍い+眠る等と併用してガン受けに徹する場合、ターンを稼ぐことでPP戦に強くなることも出来る。
この技のPPは15(最大24)であるため、最大48ターンを稼ぐことが出来る。
ただし、これは翼で打つのPP35(最大56)には劣る。

・小ネタ
秘伝技であるため、この技を自力で覚えるポケモンは存在しない。


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