うずしお
バインド技のひとつ。技タイプ以外は全て炎の渦と同じ性能を持つ。
バインド技はただでさえ命中率が低いものが多いが、この技はその中でも命中率70%と最底辺である。
相手を逃げられなくするという効果から、滅びの歌やアンコールと言った、相手に交代されたくない技との相性が良い。
技の性能だけ見れば、2-5ターンの間いつ効果が切れるか非常に不安定であり、ダメージもあって無いようなもので、
効果が永続する黒い眼差しやクモの巣のほぼ劣化技と言ってしまって良い。
PPが少しだけ多く、1/16の定数ダメージの分だけそれらの技よりも秀でているものの、
肝心なバインド効果の安定性には代えられない。また、バトンタッチで引き継ぐことも出来ない。
更には、稀なケースではあるが相手が高速スピンを持っていた場合、それによって解除までされてしまう。
ただし、この技を覚えるポケモンは、黒い眼差しやクモの巣を覚えないため、その代用として使うことは出来る。
なお、PPを除けば、技タイプが同じである殻で挟むの下位互換でもあるが、
殻で挟むがパルシェン族の専用技であるのに対し、こちらはほとんどの水ポケモンが、秘伝マシンで手軽に覚えることが出来る。
・ラプラス、ジュゴン、ニョロトノ、マリルリ
この技を、滅びの歌と併用出来るポケモン。実質的に、この技のほぼ唯一の使い道と言ってしまって良いだろう。
実際に、ポケモンスタジアム金銀のレンタルポケモンにおいて、ジュゴンがこのコンボを覚えていたりもする。
しかしながら、この技自体の命中率が悪い上、決まったとしても2ターンで解除されてしまう危険性すらあるので、
あまりに不安定であり、実戦登用に耐えうるコンボとはとても言い難い。
一応、滅びの歌を先に使用し、もし相手がすぐにチェンジしなかった場合、
次のターンにこの技を使うことで、確実に相手を最後のターンまで拘束することが出来る。
ジュゴンは、滅びの歌の他、アンコールや金縛りと言った、この技と相性の良い技を豊富に覚えるため、
他のコンボを展開する余地もある。
なお、受動的ではあるが、相手のムウマ等に黒い眼差し+滅びの歌コンボを使われた際に、
こちらからもこの技をかけることで、最後のターンに相手を逃げられなくして、確実に相打ちに持ち込めるようにする使い方もある。
この使い方ならば、この技を覚えるあらゆるポケモンで利用出来ることになる。
ニョロトノ:滅びの歌と併用でフーディンを倒す
スイクン:相手の黒い眼差しにかけ返して確実に1-1交換に持ち込む
・ヤドキング
この技が、ヤドランとの差別点のひとつになる。
「ヤドランが覚えずヤドキングだけが覚える技」というのは、この技たったひとつである。
ただし、この技と相性の良い技と言えば、せいぜい金縛りぐらいしか覚えないため、
この技によってヤドランとの差別化を図るぐらいなら、素直に特防の高さを活かした方がずっとマシだろう。
・小ネタ
この技はほとんどの水ポケモンが秘伝マシンによって覚えることが出来るが、ほんの一部覚えられないポケモンも存在する。
ヤドン、ヤドラン、トサキント、アズマオウ、カブト、コイキングである。
例外系であるコイキング以外は、後の世代で覚えられるようになったようである。
また、ドーブルやミュウを除くと、この技を属性不一致で覚えるポケモンはカイリューのみであり、ミニリュウ・ハクリューは覚えない。
この技は、秘伝マシンによって覚えられる技であるため、自力で覚えるポケモンは存在しない。
うたう
低命中率の眠らせ技。命中率は55%しか無く、その分PPが多いというわけでもないため、
技タイプが異なることを除けば、キノコの胞子・眠り粉・催眠術の全ての技の下位互換となる。
また、唯一悪魔のキッスにはPPで上回っているが、悪魔のキッスのPPも実戦において切れるほど使うことはほぼ無いため、
実質的にこの技は、全ての眠らせ技の中で最も性能の低い技であると言っても差し支えない。
ただし、この技を覚える多くのポケモンは他の上位技を覚えることは出来ず、
相手を眠らせるという効果自体は非常に強力であるので、命中率の低さを妥協して採用されることがそれなりにある。
・ハピナス
特殊耐久が極めて高く、受けられる相手に対してはどれだけでも居座ることが出来るため、
それだけこの技を、命中率を気にせず何度も打つことが出来る。
ハピナスは一般にカビゴンへの抵抗手段が極めて乏しく、起点にされやすいが、
この技があれば、カビゴンに対して対面からでも行動を止めて、起点を回避出来る望みがある。
特に、プレゼントや癒しの鈴を持たせた型の場合、リフレクターやカウンターと両立出来なくなるため、
いっそうカビゴンに起点にされやすくなるが、この技によってその弱点を補うことが可能。
とかくぬるくなりがちなハピナスにとっては、起点作成技としても貴重で、
特に自分より素早い相手に対しては、後攻で眠らせることによって、次のターンにエースを無償降臨出来るようになる。
また、地球投げと併用した型もあり、この技によって相手が4ターン眠っていた場合、
その間に地球投げを4発打てるため、ハピナスのレベルが50であっても200ダメージを与えることができ、
HPの高くないポケモンはそのまま倒すに至るダメージとなる。
GB(VC)版の場合、更に眠りターンが長く、最長6ターン眠るため、合計300ダメージとなり、
何と食べ残しを持っていないLv.55カビゴンすら倒せる可能性が出て来る。
(食べ残しを持っていないカビゴンを素眠りまで持ち込むというシチュエーション自体が難しいが…。)
ハピナス:カビゴンの動きを止めてエースの起点を作る
ハピナス:食べ残し持ちエースの動きを止める
・ラプラス、ピクシー、プクリン、ライチュウ
サポート型の一環として、この技を持たせる場合がある。
ピクシー・プクリン・ライチュウは、更に電磁波とも併用出来るため、
ナッシーの眠り粉+痺れ粉と同じように、相手に合わせて有効な状態異常を選択して狙うことも出来る。
ピクシーは、エースで腹太鼓型で使う場合に、起点作成のためにこの技を使うという使い方もある。
プクリンは、この技がカビゴンやミルタンク、グランブルとの差別点のひとつになる。
型によっては、それらのポケモンとの差別化が難しい場合があるため、この技によって独自性を見出すという選択肢がある。
ライチュウは、期間限定の配布タマゴ技によってこの技を習得することが出来た。
そのため、VC版では使用出来ない他、ポケスタやPBSで使用する際にも、両立不可となる技がいくつかあるので注意。
この技は初代から存在する技なので、初代に通信で送ることは可能であるため、初代マシン技とは両立可能。
ラプラス:スターミーとハピナスを完全に止めてガラガラで全抜き
・ピカチュウ
この技を使える条件は、上記のライチュウと同じ(配布タマゴ技)。
ライチュウとは異なり、電気玉を持たせて超火力を出すことが出来るため、
起点作成としてこの技を使い、相手が動けない間に短期で倒すという使い方が出来る。
ただでさえ耐久力が低いピカチュウで、このように命中率が低い不安定な技を使うのは博打極まりないが、
その分決まった時の効果は大きい。
ピカチュウ:ガラガラに対面から勝つことが出来る
ピカチュウ:リフレクターと併用してサポート
・ムチュール
進化後のルージュラとは違って悪魔のキッスは覚えない。
そのため、何らかのローカルルールでムチュールを使う際、眠らせ技が欲しいならばこの技を採用せざるを得ない。
ただし、この技を覚えるのはLv.25からであるため、肝心のリトルカップでは使用出来ない。
・ラッキー、ピチュー、ピィ、ププリン
それなりに強力な効果を持つ技であるため、何らかのローカルルールにおいて未進化ポケモンを使う場合にも、
進化後と同様にこの技を採用する価値がある。
うらみ
相手が最後に使った技のPPを2-5、ランダムに削る。
プレッシャー等が存在しない金銀においては、敵のPPを削ることが出来る唯一の手段である。
(一時的に技を制限する効果がある技は、他にアンコールと金縛りがある。)
PPが24以上もある技を、この技で切らすのはあまり現実的ではないため、
基本的にはPPが16以下の少ない技を狙うのが有効となるだろう。
特に狙い目は、PPが8しか無い、威力が高い大技か、自己再生以外の回復技あたりか。
技の性質上、相手に技を使わせてからこの技を使う必要があるため、回復技なら問題無いが、
威力の高い大技を狙う場合、自らが攻撃を受けてしまう前提となる。
これは流石に痛手となり、PPを削るなどという悠長なことをしている間に倒されてしまいかねないので、
それを防ぐために、身代わりや守るで攻撃を受けるのが有効となるだろう。
ただし、この技を覚えるポケモンは、自力ではなく遺伝で覚える場合が多い。
その場合、肝心な、初代マシン技である身代わりとは両立不可であることがほとんどなので、要注意。
また、この技は「相手が直前に使った技」でなく「相手が最後に使った技」が対象となるため、
相手が混乱や痺れなどで動けない場合、この技を連続して使うことで、相手が最後に使った技のPPを何度も削ることが可能である。
そのため、そのように敵の行動を止める技とも相性が良いと言えるだろう。
2回連続でこの技をかけることが出来れば、期待値としてはPPを7回分削れることになるため、
最初に1発打たせた分も含めると、PP8の技はその時点で切らせることが出来る計算になる。
また、素眠りで受けて来た相手に対しては、目覚めるまでに3ターンかかるため、
眠るに対してこの技を3回使い、期待値としては1回の眠るだけで10回程度のPPを削ることが出来る。
なお、この技は命中判定のある技なので、光の粉を持っていたり、影分身を積んだ相手には外れることもある。
・ゲンガー、ドーブル
この技を、肝心の身代わりと両立出来るのはこれらのポケモンだけである。
更に怪しい光やメロメロ等と併用することで、相手の行動を止めながら、この技を何度もかけてPPを削ることが出来る。
ゲンガーは特に素早いので、サンダーの雷や、炎ポケモンの大文字、水ポケモンのハイドロポンプ等に対して有効。
また、眠るやタマゴ産み、光合成などで回復して来る相手には、それを使った直後にこの技を使うことで、
回復技のPPを削り、突破が狙えるようになる。
ゲンガー:あやみがと併用でハピナスのタマゴ産みを切らして倒す
・キュウコン、オドシシ、ムウマ、ペルシアン
この技を、催眠術や怪しい光と併用することが出来るポケモン。
ムウマは怪しい光を、ペルシアンは催眠術を、キュウコンとオドシシはその両方を覚える。
身代わりこそ使えない(覚えても両立出来ない)ものの、やはり相手の行動を止めることで、この技の使用回数を増やしたい。
守るを持てば、守る→催眠術→この技、という手順により、敵からの攻撃を受けることなくPPを削ることを狙える。
・ヘルガー
プレゼント等の有効打を持っていないハピナスとのタイマンにおいて、
この技でタマゴ産みのPPを切らせることによって、日本晴れ+大文字や噛み砕くで強行突破が狙えるようになる。
エアロブラスト
ルギアの専用技。すなわち2000ルールでこの技を使うことが出来るのはドーブルだけ。
技の性能としては威力も命中率も高い上に急所にも当たりやすいという、
覚えるものならばどの飛行ポケモンにメイン技として持たせても良いぐらいの破格の性能である。
同じ飛行技でより威力の高いゴッドバードが存在するが、2ターンかかる技であるため、
どう考えてもこちらの方が性能が良いと認めざるを得ない。
まさに伝説のポケモンのみに許された専用技の名に恥じない性能である。
・ドーブル
2000ルールでこの技を使うことが出来る正真正銘の唯一のポケモン。
ドーブルがこのような通常の攻撃技を持つことはもってのほかと思われがちだが、
腹太鼓と併用することで多くの格闘や草ポケモンを一撃、
すなわちそれに相当する物理耐久の等倍の相手を2発、急所に当たれば一撃で倒すことが出来る。
キノコの胞子とも併用すれば、1発では倒せない相手に勝つことも現実的となる。
相性補完としてもうひとつ攻撃技を持たせるならば、クロスチョップか地震が相性が良い。
どれも威力は同じ100なので、同じ倍率の相手には同じダメージとなる。
・ルギア
2000ルールとは関係の無い話だが、ウルトラカップ等ルギアが使えるルールの場合、
当然ルギアにとってはメイン技の筆頭候補となる。
しかし、ルギアは耐久面に比重を置いた種族値であるため、長期戦を想定した方が良い場合も多く、
その場合PPが少ないこの技は返って不向きであるので、敢えてこの技を抜いて別の攻撃を持たせるケースもある。
【一撃無しウルトラカップ】ルギア:防御が上がったポケモンを急所で突破
【ウルトラカップ】ルギア:一撃技が使える環境でも確実なダメージソースとして使う
えんまく
相手の命中率を下げる技の中で、命中率100%、PPも20と最も多く、頂点に君臨する技。
フラッシュの完全上位互換技であり、スプーン曲げ・砂かけと比較しても、技タイプが違うだけで、実質上位互換と言える。
しかしこれだけでは非常に不確定要素が強いため、積極的に採用されることはあまり無い。
場に居座るポケモンにリスクを与えたり、1匹残し対策としては優秀。
・マタドガス
この技を自爆・大爆発と両立出来る唯一のポケモン(※フラッシュならマルマインやナッシーでも可能)。
相手の命中率を下げた上で爆破で自主退場し、エースを無償光臨させることで、起点を作りやすくなる。
身代わり持ちのエースにとってはかなり有効。
大爆発だと肝心の命中率を下げた相手を結局倒してしまい、起点を作れなくなる可能性があるため、
威力が低く相手を倒しにくい自爆を敢えて組み合わせる手もある。
マタドガス:ツボツボ1枚残し対策に有効
・シードラ
この技がゴルダックとの差別点になる。
進化後のキングドラとは属性が異なるため、冷凍ビームへの耐性等で差別化が可能。
交代を促進する技なので、竜の息吹で麻痺を巻いたりするのが狙える可能性がある。
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