エスパー考察


エスパーポケモン・相性一覧(未進化形態および伝説は除いてあります。全13種)
種族名一覧複合属性タイプ相性(弱点および耐性)
エーフィ
フーディン
スリーパー
バリヤード
ソーナンス
アンノーン
-
キリンリキノーマル ×
ネイティオ飛行 ×
スターミー
ヤドラン
ヤドキング
ナッシー
ルージュラ
●:4倍弱点  ○:2倍弱点  ・:等倍(1倍)  △:1/2耐性  ▲:1/4耐性  ×:無効化(0倍)耐性


主な長所・短所
長所短所
エスパー属性を
持つこと
(見つからない) ・耐性が少ないため、場に出しづらい
エスパー技 ・範囲が広めで、受けづらい
・特に格闘や蟲技の役割破壊を持たれると
  受けるのが困難
・補助技の種類がノーマルに次いで豊富
・無効化される属性がある(悪)
・メジャーポケモンの弱点を突きにくいため、
  役割破壊として使用されることがまず無い
・圧倒的な主力技であるサイコキネシス
  の威力が90とやや非力
エスパーポケモン
の傾向
・特攻がとても高いポケモンばかりで、サイコキネシス
  の威力の低さを思わせない火力を持つ
・素早さも高いポケモンが多い
・能力が高い伝説系が多い
・壁系や状態異常技を使えるポケモンが多く、
  サポート能力も優秀
・耐久力の低いポケモンが多いため、
  場に出しづらいことが多い
・2000に出れないポケモンが多い
・複合属性の弱点を突かれることが多い


種族値の特徴(未進化形態および伝説は除いてあります)
種族値HP攻撃防御 特攻特防素早さ合計
平均796667 988475469
平均に近い
ポケモン
スリーパーエーフィバリヤード
キリンリキ
スターミー
ヤドラン
ヤドキング
バリヤード
スターミー
フーディン
スリーパー ネイティオ
(※全体的に
最も近いのは
キリンリキ)
平均から遠い
ポケモン
ソーナンスソーナンスヤドラン ソーナンスバリヤードフーディン アンノーン
(※全体的に
最も遠いのは
ソーナンス)


能力ランキング(未進化形態および伝説は除いてあります)
順位/13種HP種族値 攻撃種族値物理耐久 特攻種族値特殊耐久 素早さ種族値合計種族値
1位ソーナンス
(190)
ナッシー
(95)
ヤドラン
(32361)
フーディン
(135)
ヤドキング
(32361)
フーディン
(120)
エーフィ
(525)
2位ナッシー
ヤドラン
ヤドキング
(95)
キリンリキ
(80)
ソーナンス
(32264)
エーフィ
(130)
ソーナンス
(32264)
スターミー
(115)
ナッシー
スターミー
(520)
3位 スターミー
ヤドラン
ヤドキング
ネイティオ
(75)
ナッシー
(27336)
ナッシー
(125)
スリーパー
(31706)
エーフィ
(110)

※「物理(特殊)耐久」は、ここでは「Lv.50での最大防御(特防)の実数値×最大HPの実数値」と定義します。


その他のランキング(未進化形態および伝説は除いてあります)
順位/13種使える技の多さ使える技の少なさ 模範ポケ(※1)異端ポケ(※2)個人的に好き
1位ヤドラン (73)アンノーン (1) キリンリキソーナンスフーディン
2位ヤドキング (67)ソーナンス (4) ネイティオフーディンナッシー
3位バリヤード
ルージュラ (61)
ネイティオ (37) スリーパーバリヤードネイティオ

※1…「模範ポケ」とは、その属性の種族値平均グラフ(上に載せた六角形)と最も種族値グラフの形が似ているポケモンを指します。
※2…「異端ポケ」は、模範ポケの逆で、最もグラフの形が違うポケモンを指します。


攻撃面・サブウェポンとの相性

まず、メインウェポン
候補…サイコキネシス
完全にサイコキネシス一択だろう。コレに替えられる技は無い。
唯一、夢喰いは威力を上回る(サイキネが90なのに対しこちらは100)が、
眠っている相手にしか通らないような攻撃をメインウェポンになど出来ようはずも無い。
また例外系(アンノーン・ソーナンス)を除けばエスパーポケモンは全員もれなくこの技を覚えるので、
敢えて他の技をメインにする必要も無いのである。
エスパーポケモン以外で一部、サイケ光線だけを覚えるポケモンが居るが、それはサブ技で使われるのがせいぜいだろう。

エスパー技で抜群となる属性は格闘、毒の2タイプしか無く、どちらもそこまでメジャーでもない。
一方でエスパー耐性を持つ属性は、エアームド等の鋼、ナッシー等のエスパー、バンギラス等の悪であり、
特に悪タイプには完全に無効化され、他の2タイプも、種類は少ないがパーティに1体は居ることが多い。
その上メイン技のサイコキネシスは威力90と、オヤジ技にも劣る。
こう見ると簡単に攻撃が止められてしまいそうな属性だが、使い手にはとても恵まれており、
長所にも書いたようにこの技を使うエスパーポケモンの特攻は超一流であり、
並のポケモンなら弱点など突かずとも3発、特殊耐久が低かったりレベル差があれば2発で落とすことも出来る。
抵抗を持つ鋼すら、特殊耐久が低いポケモンが多いために4発(急所or特防ダウン待ち)で倒せることもある。
(もちろん、これは特攻が100を超えるあたりのポケモンに限った話であるが。)

多くの弱点を突かずとも等倍で大きなダメージを期待出来るということは、
抵抗を持つ属性の弱点を突ける役割破壊さえ持てば、止めることは非常に困難になるということである。
したがって、鋼・エスパー・悪ポケモンのうち出来るだけ多くの弱点を突ける技が、サブ技として望ましい。
特に鋼と悪の弱点を突ける格闘技や、エスパーと悪の弱点を突ける蟲技とは抜群の相性を持つ。
また、等倍でもやはり特殊耐久の高いポケモンの壁はあり、
特にカビゴンとハピナスにはサイコキネシス一本での突破は難しいのだが、
これらは他の属性のサブウェポンを持ったところで突破出来るようになる相手でもないので、
補助技を駆使して倒す方が良い。
具体的にはフーディンのアンコール、ナッシーの眠り粉や宿木のタネなどがそれである。
これは逆に、攻撃をサイコキネシス一本にして、他を補助技で固めても充分に戦える、ということでもある。

因みにエスパーポケモンでも複合属性があり、もっと強力な一致技を使える場合は、
サイコキネシスがサブ技に下がったり、持たないこともある。
例…スターミー(波乗りorハイドロポンプ) ルージュラ(冷凍ビームor吹雪) ルギア(エアロブラスト)
しかし、逆に単独エスパーのポケモンは、壁や状態異常のサポート要員だとしても、
メインウェポンは他に良いものが無く、結局タイプ一致を活かせるサイコキネシスになることがほとんどである。
例外…スリーパー(冷凍パンチ) バリヤード(10万ボルト) ミュウ(角ドリルor岩雪崩など)
また、上記のようにサイコキネシスは使い手の特攻の高さと属性一致によって救われている部分が大きいので、
エスパータイプを持たないポケモンがこれをメイン技として使うことは滅多に無い。
特攻の高いエレブーやゴルダックなどが格闘対策に使うことは稀にあるかも知れないが、
属性一致の120技(雷やハイドロポンプ)と実質同じ威力になるので、敢えて使う恩恵も少ない。

+ノーマル
エスパー耐性のうちエスパーポケモンは、物理耐久の低いポケモンが多く、ノーマル耐性を持つポケモンも居ない。
しかし攻撃側もまた、強力なノーマル技を放てるポケモンは皆無なので、
属性一致を活かせるキリンリキがせいぜいである。
当然鋼やバンギラスは倒せないので、更にもう1個役割破壊を持たせることも多い。
例…ナッシー(サイコキネシス+大爆発) キリンリキ(サイコキネシス+恩返し)
対策…エアームド フォレトス ハガネール バンギラス ブラッキー ナッシー スターミー

+格闘
エスパー耐性3タイプのうち2つを克服している上、カビゴンやハピナスにもそこそこ効くので優秀な組み合わせ。
特にバンギラス(ついでにニューラ)には4倍ダメージが入る。
ただし、鋼ポケモンは複合属性で格闘技が等倍になるポケモンも多く、
使い手の物理攻撃力も低いことが多いので、めざ格ぐらいでは役割破壊として機能しにくい。
混乱付きの爆裂パンチ級になってようやく、エアームドやカビゴンあたりを脅かすことが出来る。
また、ウルトラに出る伝説のポケモンは軒並み物理攻撃力も高く、
受けにバンギラスを出されることも多いのでかなり有効なサブウェポンとされる。
エスパーポケモンには当然止まるが、爆裂パンチなら運ゲーに持ち込むことも出来る。
例…フーディン(サイコキネシス+爆裂パンチ) ナッシー(サイコキネシス+めざ格) ミュウツー(サイコキネシス+地獄車)
対策…スターミー ナッシー フーディン エアームド フォレトス ハッサム

+飛行
エスパーポケモン全員に等倍以上のダメージが入るというぐらいで、特別相性が良い組み合わせではない。
ネイティオが属性一致ということで使うぐらいだろう。
寝言で使うことによって、どちらの技が出ても格闘に抜群を上げることが出来る、という効果はある。
例…ネイティオ(サイコキネシス+ドリルくちばし)
対策…エアームド ハガネール レアコイル バンギラス ブラッキー スターミー カビゴン

+毒
これも飛行に同じく、対エスパー以外は全く相性が良いとは言えない。
ナッシーが、何かと厄介な同族対決のためと、追加効果の毒を期待して稀に使うぐらいだろう。
例…ナッシー(サイコキネシス+ヘドロ爆弾)
対策…エアームド フォレトス ハガネール バンギラス ブラッキー ハッサム カビゴン

+地面
対エスパー、悪、鋼どれに対しても、効かない相手は居るが全体としては通る相手の方が多い。
属性的にはそこそこ相性が良いのだが、やはり物理攻撃力がある程度無いと効果は期待できない。
例…キリンリキ・ヤドラン・ヤドキング(サイコキネシス+地震)
対策…エアームド フォレトス ブラッキー ヤミカラス ナッシー ネイティオ カビゴン

+蟲
エスパー・悪ポケモンのほとんどに抜群ダメージが保障されている。
残る鋼も、初めに書いた通り、レベル差があればサイコキネシスで押せるため、かなり相性が良い。
しかしこれも問題は物理攻撃力の低さと、更にはまともな蟲技がめざパしか無いという点が大きい。
攻撃力がそこそこ高いナッシーが、宿木のタネと組み合わせて初めて恐ろしくなる組み合わせ。
逆に言うと、このナッシーを止めることはほとんど不可能と言ってもいい。
状態異常を入れるか、先制で潰すのが一番の対策であるだろう。
例…ナッシー(サイコキネシス+めざ蟲)
対策…エアームド フォレトス ハガネール ヘルガー ネイティオ

+ゴースト
エスパーには抜群だが悪・鋼ともに止められる上にカビゴンやハピナスにも無効なので、
良い組み合わせとは言えない。実際、2000ではまずお目にかかれない。
この組み合わせが本領を発揮するのは、エスパーポケモンが飛び交うウルトラが舞台。
主にミュウツーとミュウが、お互いの弱点を突くためにシャドーボールを打つ。
ただしそのまま使っても簡単に自己再生やタマゴ産みで回復されてしまうので、
大抵は剣の舞などで攻撃力を上げたり、威張る+身代わりと組み合わせて使うことが多い。
因みにミュウツーからミュウに攻撃する場合、素のダメージはシャドーボールよりもめざ悪の方が高い。
例…ミュウツー・ミュウ(サイコキネシス+シャドーボール)
対策(ウルトラ前提)…バンギラス ハッサム ハガネール カビゴン ハピナス ブラッキー ヘルガー

+炎
鋼にはもれなく抜群ダメージが入り、エスパーにも一部のポケモンにはよく効くため、なかなか優秀な組み合わせ。
これに加え、悪ポケモン、スターミー、カビゴン等に対抗出来る第3の攻撃を持たせることもある。
また、ウルトラでは剣の舞+めざ蟲で伝説ポケモンに大ダメージを与えて来るハッサム対策や、
一撃ありルールでは加えてケンタロスの身代わりを確実に壊せるという理由から持たせることもある。
例…フーディン・スリーパー・バリヤード(サイコキネシス+炎のパンチ)
ナッシー・エーフィ(サイコキネシス+めざ炎) ミュウツー・ミュウ(サイコキネシス+火炎放射)
対策…バンギラス ヘルガー スターミー ヤドラン ヤドキング ブラッキー ハピナス

+水
鋼には全員等倍以上を与えられるし、悪にもバンギラスとヘルガーの弱点を突けるため、相性は悪くない。
しかし優秀な水技を覚えるエスパーポケモンはほとんどおらず、
それに該当するスターミーやヤドランは水技にも一致効果があるため寧ろそちらをメイン技とすることがほとんど。
結局、めざ水を使うぐらいなら、もう少し威力が高く追加効果もある3色パンチ等を採用されることが多い。
例…フーディン(サイコキネシス+めざ水)
対策…スターミー ナッシー ヤドラン ブラッキー カビゴン ハピナス

+草
鋼には全く通らず、相性はそんなに良いとは言えないが、スターミーとバンギラスの弱点を突ける。
ただ、使いやすい技が無いので、この組み合わせを使うのは主に属性一致を活かしたナッシーぐらいだろう。
例…ナッシー(サイコキネシス+めざ草orギガドレイン) ネイティオ(サイコキネシス+ソーラービーム)
対策…エアームド フォレトス ヘルガー ナッシー ブラッキー ハピナス カビゴン

+電気
エスパー受けとしてはかなりメジャーであるスターミーとエアームドの弱点を突けるのは大きい。
他には大したダメージは入らないが、それだけでもそれなりの価値は見出せる。
更にもうひとつサブ技を持たせて範囲を広げることも多い。
例…フーディン・スリーパー(サイコキネシス+雷パンチ) バリヤード・キリンリキ(サイコキネシス+10万ボルトor雷)
ヤドラン・ヤドキング・エーフィ(サイコキネシス+電磁砲)
対策…ナッシー ハガネール レアコイル バンギラス ブラッキー カビゴン ハピナス

+氷
エスパー耐性を持つポケモンの中で、これで弱点を突ける相手は唯一ナッシーのみ。
凍結を狙うにしても、サブ技がこれ1本ということはあまり無いだろう。
使われるなら、電気技のサブ技と併用し、第3の技として使うことが多い。
例…フーディン・スリーパー・バリヤード(サイコキネシス+冷凍パンチ)
対策…スターミー ルージュラ ヘルガー フォレトス バンギラス ブラッキー カビゴン

+悪
悪・鋼には通用しないがエスパーの弱点を突くことが出来る。
蟲やゴーストと違って、特殊攻撃というのがポイントで、
持ち前の高い特攻を活かしてなかなかのダメージを入れることが出来る。
大抵はめざ悪だが、最大個体値(FFFF)で使えるのが地味な強み。
シャドーボールと同様、ウルトラでミュウツー・ミュウがお互い(+ルギア)の対策として使うことも多い。
例…フーディン・エーフィ・ミュウツー・ミュウ(サイコキネシス+めざ悪)
キリンリキ(サイコキネシス+噛み砕く) エーフィ(サイコキネシス+噛み付く)
対策…バンギラス ブラッキー ヘルガー エアームド ハガネール カビゴン ハピナス


防御面・役割

初代ではエスパー耐性を持つ唯一のタイプがエスパーということで、
サイコキネシスでの攻めだけでなくそれを受ける貴重なタイプとしても使われた。
しかし金銀で登場した悪・鋼の2タイプは共にエスパー耐性(片や無効化)を持っており、
エスパータイプの持つエスパー耐性の価値は相対的に薄まった。
その代わりに、悪・鋼の双方に強い格闘技が強化されたお陰で、その格闘耐性を持つという面で再評価されたと言える。
エスパー+格闘技の組み合わせの相性も良いので、その双方を止めるタイプとしても重要。
ただし他の耐性は一切無く、耐久のかなり高いポケモンでないと強力なタイプ一致技などは一溜まりもない。
また、格闘技をメインとするポケモンも簡単にエスパーでは止まらないようサブ技で弱点を突いて来ることが多いので、
エスパーポケモン全体の傾向として物理耐久が低めであることも相まって防御面は優秀とは言い難い。
ただしエスパーには、いわゆる再生回復(体力の半分を回復出来る技)を使える者が多く、
それによって誤魔化しながら格闘ポケモンに圧力を与えるのが主な受けとしての使い方になるだろう。

弱点に関しては、ゴーストと蟲はほとんどまともな技が無いため、大抵の場合はめざパにだけ注意すれば良い。
ただ、物理耐久の低いポケモンは等倍で受けるノーマルや地面などの威力が高い技でも圧倒されやすいので要注意。
また、もうひとつの弱点である悪技には追い打ちという特殊な技があるため、
格闘をエスパーで受け、悪を他で受ける、と言ったマンツーマン戦術が通用しないので気を付けなければならない。


多くのポケモンが覚える技

サイコキネシス リフレクター ひかりのかべ ゆめくい じこあんじ シャドーボール etc.


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