キラーの館

管理人は「どんなパーティに対しても必ずキラパは存在する」と信じています。
具体的に言うと、以下のようになります。

1.相手のパーティの詳細が、技まで全てバレている
2.こちらは相手のキラーにさえなればどんなに汎用性が無いゴミみたいな構成でも良い
⇒これらの条件を満たすなら、9割勝てるキラパを必ず組める

でも、キラパってどうやって組めば良いのか分からない、という人も居ると思うので、
ここでは管理人なりのキラパの組み方を軽く紹介して行こうと思います。
・・・というようなコーナーなので、「キラパについて興味が無い」という人はお引き取り頂いた方が良いかも知れません。



まず初めに・・・大原則:「3匹で戦う」

相手の6匹が完全に分かっているということは、3匹選出の段階で得る情報がゼロということ。
逆に言えば、「キラパを組む段階で既にこちらの3匹選出は始まっている」と言えます。
ということは、6匹用意してもそのうち3匹は初めから完全に出す気はありません。
「選出によって相手のキラーになる」という6匹を用意して、3匹選出の段階でどう選出するか考えているようでは、
読み次第で負けてしまうということになるのでその時点でキラパとして不合格です。
よって、相手の6匹がどのような組み合わせで出して来ても、こちらは固定した3匹だけで勝てるというのが大原則です。

因みに3匹しか使わないということは、言うまでもなくパーティのスペースが3枠分まるまる空くということなので、
その3枠にまた別のパーティに対するキラーとなる3匹を入れても良いし、
相手が思惑通りのパーティを使って来ない可能性がある場合は、
最終手段としてどんな相手にもクソゲーでワンチャン残せる爆破+爆破+破壊の遺伝子ケンタロス等を入れると良いでしょう。


最初に考えること:「ガン受け」

ガン受けが成立すれば、こちらは「半永久的に崩されることは無い」すなわち「負けが無くなる」と言えます。
ガン受けに関してこちらの記事も参照して欲しいのですが、
ここに書いたように、ガン受けが不可能なポケモンだったり、撒き菱などの崩し手段が相手のパーティに無い場合は、
基本的に相手の6匹をガン受け出来る3匹を考えることによって、まず「負けを無くす」ことが出来ます。
勝つことを考えるのはそれからで、ガン受けの際に必要となる技は基本的に眠る等の回復技ぐらいなので、
残った技スペースで相手を崩す手段はいくらでも考えられます。
具体例を出して考えてみましょう。

55カビゴン捨て身タックル鈍い眠る寝言食べ残しFFFF
50ガラガラ地震火炎放射眠る寝言太いホネFFFF
50ポリゴン2冷凍ビ−ム電磁波リフレクタ−自己再生奇跡の実1FFF
50ナッシ−サイコキネシス宿木のタネ眠り粉光合成麻痺治しの実9FFF
50サンダ−10万ボルト吹き飛ばし眠るめざパ氷薄荷の実BDFF
55シャワ−ズハイドロポンプ冷凍ビ−ム眠る寝言ピントレンズ3FFF

例えばこんなパーティ。このパーティは特殊な崩し手段を持たないのでガン受けが出来ます。
例えばこんな3匹はどうでしょう。

55バンギラス鈍い眠る食べ残しFFFF
50ギャラドス眠る寝言焼けた木の実FFFF
50ハピナス癒しの鈴タマゴ産み光の粉1FFF

まず寝言カビゴンを受けることが出来て、出来るだけ他のポケモンに対しても役割を持てるものを考えると、
私はポリゴン2やナッシーも同時に受けられる鈍いバンギラスが浮かびました。
続いてもう片方のエースであるシャワーズに対してですが、この型は水で止まるので水を考えたい。
せっかくの水ならガラガラも受けたいということで、この型のガラガラを完全に受けられるギャラドスを考えました。
計算結果、50ギャラドスはシャワーズの冷凍ビームで中乱数4発で、しかもピントレンズを持っているので、
素眠りだと事故の危険性があるので寝言、更には凍結も対策して焼けた木の実を持たせました。
残りはサンダーだけ。これは電気でもカビゴンやハピナスでもイノムー等でも受かりますね。
しかし現状バンギラスがカビゴンとナッシーの受けを兼任しているため、
ナッシーに宿木のタネを植えられた上でカビゴンに鈍いを積まれたりするのが少々怖いです。
なので、ナッシーに対してもう1匹受けられるポケモンが欲しい。
更に言えば、バンギラスがポリゴン2の冷凍ビームで凍る危険性もあるので、その対策もしたい。
まとめると、サンダー受けが出来て、ナッシーの2枚受け要員になって、癒しの鈴を使える。これは紛れも無くハピナス。
ということで、私はこの3匹を考えました。この組み合わせで崩されることは9割以上無いと思います。
崩し手段としては、バンギラスに岩雪崩と冷凍ビームを持たせるだけでそれなりに良さそうです。

ただ、このパーティはうまくガン受けが出来ますが、多くのパーティはそうは行きません。
例えば先ほど挙げた撒き菱なんかは、相手にこちらの行動を全て読まれて、交代読み交代を繰り返されると、
こちらはそれだけで撒き菱のダメージが蓄積されて崩される可能性が出てしまいます。


撒き菱には高速スピン

そこで、撒き菱がある場合は高速スピンで駆除することをまず考えたいです。
撒き菱を使って来るポケモンは、パルシェン・フォレトス・ハリーセン・ドーブル。
このうちドーブルは「基本的にガン受けが不可能なポケモンの一種」なので、ここでは扱わないことにします。
あとは撒き菱を持ったポケモンの型によります。
例えば、「パルシェン 冷凍ビーム/撒き菱/リフレクター/大爆発@黄金の実」
これに対しては「スターミー 高速スピン/自己再生/何か/何か@焼けた木の実」等で良いでしょう。
「フォレトス 目覚めるパワー蟲/撒き菱/どくどく/大爆発@黄金の実」
これに対しては「ドククラゲ 高速スピン/眠る/何か/何か@薄荷の実」等でしょうか。
いくらスピンが出来ても、メイン技の冷凍ビームや目覚めるパワー蟲などに弱くては普通に倒されてしまって意味が無いので、
そのあたりもしっかり受かるポケモンが望ましいです。
撒き菱を撒くポケモンは基本的に使い捨てで短命であることが多いので、
しつこくスピンを繰り返して行けばそのうち崩れてくれることが多いです。


爆発する相手について

例えばスイクンをガン受けするためにスターミーを入れて、そのスターミーが他にパルシェン受けも兼任しているとします。
そうすると、パルシェンにスターミーを当てた際、大爆発を喰らったらスターミーが道連れされてしまい、
その後残ったスイクンの処理に困ってしまいます。
これはいわゆる「間接役割破壊」等という名前で有名な、崩しの常套手段のひとつです。
ここでマズいのはスターミーが「爆発するポケモン」と「その他のポケモン」の受けを兼任してしまったという点で、
この例だとパルシェン受けとスイクン受けをそれぞれ別で用意することで解決することが出来ます。
しかし爆発するポケモンがたくさん居るパーティでは、なかなかそれも難しいです。
例えばこんなパーティ。

55ファイヤ−大文字日本晴れ眠るめざパ草薄荷の実AEFF
55リザ−ドン大文字地震岩雪崩腹太鼓奇跡の実FFFF
50マルマイン10万ボルト電磁波光の壁大爆発麻痺治しの実FFFF
50ナッシ−眠り粉リフレクタ−めざパ草大爆発黄金の実EEFF
50カビゴンのしかかり爆裂パンチ眠る寝言光の粉FFFF
50ハガネ−ル地震のしかかり嫌な音大爆発食べ残しFFFF

このパーティには爆発するポケモンが3匹居ますが、それぞれ別々に受けを用意していたら、枠が足りなくなってしまいます。
こういう場合は、「相手の6匹のうち出来るだけ多くに強いポケモン」を考えたいです。
例えばエアームド。ナッシーとカビゴンとハガネールの3匹を受けることが出来そうです。
例えばドンファン。丸くなる等があればマルマインとハガネールの他カビゴンも何とか行けそうです。
この2匹の組み合わせなら、相手のサポメンがハガネール+ナッシーならハガネールにドンファン、ナッシーにエアームドを当て、
ハガネール+マルマインならハガネールにエアームド、マルマインにドンファンを当てる、
というように、同じハガネール相手でも相手の選出に合わせて受けを変えるということが出来ます。
因みに残った55のエースに関しては、55スターミーが居れば何とかなるでしょう。

ただ、実際には相手の選出は途中までは見えないので、初めは受ける相手を間違えてしまう危険性はあります。
例えばハガネールにドンファンを当てていたら嫌な音+大爆発で相打ちにされてしまい、
後ろが実はマルマインだった、という場合はエアームドでもスターミーでも受からなくなってしまいます。
このような読みがある程度入ってしまうため、一般に爆発するポケモンが多く入っているパーティに対するガン受けは難しいです。
しかしノーマル耐性を持ち、大爆発でも道連れされないというポケモンならばその限りではありません。
例えば相手がハガネール+ナッシーで、
ナッシーにエアームドを当てないといけないのにハガネールにエアームドを当ててしまった場合でも、
エアームドは2回嫌な音をかけられない限りは大爆発を喰らっても耐えるので、そのままナッシー受けを遂行することが出来ます。

さて、今の爆弾が多いパーティでも既に多少の不安定要素は入りましたが、
実際にはガン受けが出来るパーティはそこまで多くはないです。
例えば相手のパーティに剣の舞+地震+岩雪崩を持ったガラガラが1匹居るだけで、ガン受けは不可能になります。
なので、ここから先は崩しのウェイトを増やして行くことになります。


全員にタイマンで勝てるポケモン

相手のパーティ6匹を見て、もし技構成次第では全員にタイマンで勝てるポケモンが居たらチャンス。
爆発や道連れなどで相打ちを繰り返し、タイマンに持ち込めば最後に相手の誰が残っても勝てるということです。
例えば・・・

55ライコウ10万ボルトめざパ氷吠える眠る食べ残しBDFF
50パルシェン波乗り撒き菱どくどく大爆発黄金の実FFFF
50ナッシーサイコキネシス眠り粉宿木のタネ光合成麻痺治しの実1FFF
50ヘラクロスメガホーン地震眠る寝言ピントレンズFFFF
50エアームドドリル嘴鈍い吹き飛ばし眠る奇跡の実FFFF
50サイドン地震岩雪崩鈍い眠る薄荷の実FFFF

このようなパーティにはズバリ、「55ニドキング 地震/10万ボルト/大文字/冷凍ビーム@薄荷の実」が全員にタイマンで勝てます。
しかし問題は、タイマンに持ち込むまでの過程です。
爆破+爆破+ニドキング、とすんなり行けば良いですが、相手にはノーマル耐性が2匹居るため、爆破出来ないということがあります。
この場合はとにかく「誰でも良いから1枚持って行く」というポケモンが大事。
例えば「カビゴン 大文字/波乗り/自爆/何か@何か」ならば、エアームドもサイドンも撃退出来るので、
自爆をそれ以外の4匹に当てることを狙えます。
同じくエアームドとサイドンに強い冷凍ビームを持ったパルシェンなんかも良いかも知れませんね。


ぐるぐるバトン

相手に吠えるや吹き飛ばし、黒い霧などと言った、バトンコンボに対する対策が無い場合、
「52ブラッキー 黒い眼差し/バトンタッチ/甘える/月の光@奇跡の実」を入れればロックバトンで完封出来たり、
影分身や剣の舞などをどんどん積んで行きながらバトンタッチでエースに繋いで全抜き出来たりする可能性が高いです。
例えば・・・

55サンダーめざパ氷威張る身代わり食べ残しBDFF
50カビゴンのしかかり爆裂パンチ眠る寝言光の粉FFFF
50パルシェン冷凍ビーム撒き菱リフレクター大爆発黄金の実FFFF
50ナッシーサイコキネシス宿木のタネ眠り粉光合成奇跡の実1FFF
50ブラッキー黒い眼差しバトンタッチ甘える眠る薄荷の実1FFF
55ケンタロス捨て身タックル地震大文字破壊光線破壊の遺伝子FFFF

このパーティはバトンコンボに対する対策がありません。せいぜい爆破で分離するぐらい。
とは言っても、悠々と剣の舞なんかを積んでいたら高い火力ですぐに倒されてしまうので、
ここはまず防御を固める作戦を取ります。
ただし、バリアーや度忘れはバトンタッチ出来るポケモンが頼り無いため、
別の方法を考えます。影分身なんかどうでしょうか。
影分身はあくまで回避率を上げるだけで、耐久が上がるわけではないので、
運悪く攻撃を連続で当てられてしまったりしたら元も子もないのですが、
これは身代わりと組み合わせることで対策出来ます。
回避率が上がっていれば、身代わりを2〜3度貼ればそのうち攻撃が外れてくれる、というのを利用します。
これが便利なのがLv.52以上のブラッキー。「影分身/身代わり/バトンタッチ/月の光@光の粉」なんかで使いたいです。
バトンタッチした先は、とにかく全抜き出来るポケモンなら何でも良いでしょう。
このパーティは耐久はあまり無いので、鈍いなり剣の舞なりを積めば全抜きは実現出来るはずです。

因みに実際に管理人が考えた結果はコレです。

53ブラッキー影分身身代わりバトンタッチ黒い眼差し奇跡の実1FFF
52エーフィ影分身身代わりバトンタッチ朝の陽射し光の粉1FFF
50ツボツボ丸くなる転がる影分身眠る食べ残しFFFF

まずブラッキーを初手で出し、相手がカビゴン・パルシェン・ナッシー・ブラッキーの場合は全て、
先制身代わりによって相手の全ての攻撃をシャットアウト出来ます。そこから影分身を積んで行きます。
余裕があったら黒い眼差しもかけておくと更に確実です。
サンダーの場合は少し運要素が入りますが、影分身を2回ほど積んでからエーフィに後攻バトンを決め、
エーフィはサンダーに先制出来るので身代わりによって外れ待ちに持ち込むことが出来ます。
ブラッキーが威張るを喰らった場合も、1回は奇跡の実で混乱を回復出来ます。
ケンタロスが来た場合は一旦ツボツボで流します。丸くなるを積めば、後出しでも突破される心配はありません。
ブラッキーやエーフィで影分身を積み切った先は、ツボツボにバトンタッチして転がるで全抜きが出来るでしょう。
パーティによっては、あらゆる可能性を考えるとかなり条件が厳しくなるため、
この例のツボツボのように、役目を兼任する必要も出て来ます(この場合ケンタロス流しと全抜き要因を兼任)。

因みに今回の例は、実際に管理人が、ある知り合いにパーティの全貌を教えてもらい、キラパを組ませてもらったものです。
実際にログも採れました。こちら
ログの解説にも書きましたが、もし精度の良いキラーが組めた自信が無ければ、
選出するつもりの無い、残りの3匹にもダミーを仕込むことで確実性を上げることが出来るでしょう。

また今回の例では、相手にバトンタッチがあるのでロックバトンでハメるという技は使えませんでしたが、
そのような対策も無いパーティは、ロックバトンブラッキーを使えば簡単に崩せる場合も多いです。


起点を作って全抜き

相手のパーティに、「あるポケモンAの起点となるポケモン」が居て、
且つ他のポケモンもそのAを止められない、という場合は、ポケモンAを1匹入れるだけで大きなキラーになり得ます。
例えばこんなパーティ。

55バンギラス岩雪崩地震鈍い眠る薄荷の実FFFF
50エアームドドリル嘴吹き飛ばしどくどく守る食べ残しFFFF
50ハピナス地球投げどくどくリフレクタータマゴ産み光の粉1FFF
50ナッシーサイコキネシス宿木のタネ眠り粉光合成奇跡の実1FFF
50ムウマ黒い眼差し滅びの歌痛み分け道連れ黄金の実1FFF
50ヘラクロスメガホーン地震眠る寝言ピントレンズFFFF

このパーティには「リザードン 大文字/地震/腹太鼓/何か@奇跡の実」が刺さります。
リザードンはタイマンではバンギラスに負けてしまいますが、
このパーティにはエアームドやヘラクロスといった起点が居るので、そこで腹太鼓を決めることが出来れば、
あとは全員先制の大文字か地震で一撃で牛蒡抜き出来るのです。たとえ相手が6匹選出していようが勝てます。
リザードン以外の残りのポケモンは、リザードンが対面してしまった場合に困るバンギラスを流せるポケモンが良いでしょう。
リザードンと違って一撃とはならないので少し精度は落ちますが、他にも
「ブーバー 大文字/クロスチョップ/何か/何か」や、
「ドククラゲ ハイドロポンプ/ヘドロ爆弾/剣の舞/何か」(どちらもハピナスやエアームドを起点)
なんかも、「あるポケモンを起点にした上で全抜き」が狙えるのでキラーになり得るでしょう。

因みに、今回の例に限らず、バンギラスエースのパーティは一般にリザードンに弱いということが多いです。
この他にも、「一般的なパーティにありがちな典型的な弱点」というのは幾つかあります。
参考までに…
カビゴンパーティにありがちな弱点
ガラガラパーティにありがちな弱点
サンダーパーティにありがちな弱点


〜オマケ:自分がキラパを使われたら〜

もし逆の立場になってしまったら、どうするか。
これは完全に管理人の主観になるので、あくまでひとつの考えとして聞いてもらいたいのですが、
管理人は初めに書いたように、「どんなパーティに対しても必ずキラパは存在する」と信じています。
つまり、キラパを防ぐことは出来ません。全ての穴を防ぐなんてあり得ないことだと思っています。
(もっとも、そんなパーティが出来たら「そのパーティが最強」となって対戦環境が終焉を迎えてしまうわけですが)
それどころか、汎用性の無いキラーを対策するために小さな穴をいちいち埋めていたために、
本来埋めるべきであるもっと重要な穴が開いてしまうようでは、本末転倒です。
(このあたりは「何処までの穴を埋めて、何処から放置するか」という線引きの問題になって来ますけどね)
なので、もしこちらのパーティの全貌が知られてしまった以上、キラパを使われるのは諦めるしか無いと思います。
これを防ぎたければ、パーティの内容を出来るだけバレないようにするか、
パーティを何種類も持って、どのパーティを使うか相手に予測させないようにするしか無いです。
パーティ変更アリの大会では特に、手慣れた人は数分でキラパを組んでしまえることがあるので、
同じパーティを連続で使いたい際にはその点に充分注意した方が良いでしょう。


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