(・∀・ヤニヤニ) ヤニブのルール (・∀・ヤニヤニ)

ヤニブとは、トランプのゲームの一種です。個人的にかなり面白いと思うので、オフでやりましょう(((


〜概要〜

人数は、2〜5人ぐらいがちょうど良いと思います。一応、8人ぐらいまでなら出来ます。
カードは、ジョーカー含め54枚全て使います。

それぞれのカードには点数があります。
A … 1点
2〜10 … 数字の通りの点数
J,Q,K … 10点
ジョーカー … 0点 (※ これ以降、ジョーカーは「X」と略記させて下さい)

各プレイヤーには初めにカードが5枚ずつ配られる(これが手札)のですが、
この5枚の合計点数を低くするのが、このゲームの主な目的です。
例: [X] [♥A] [♠5] [♦10] [♣Q] … 0+1+5+10+10=26点。スート(マーク)は関係ありません。

後で説明しますが、「ヤニブ」という宣言がかかったらそのゲームは終了し、
その状態での手札の合計点数が、自分の現在の点数に加算されます。
そうしてゲームを何度か繰り返し、100点を超えてしまうとその人はアウトとなり、
残りの人でゲームが続行されます。最後まで100点を超えずに生き残った人が勝ちです。
このように、ゲームを複数回繰り返すので少々時間がかかり(目安として5人だと30分ぐらい?)、
得点を計算するので紙とペン(携帯のメモ帳とかでも可)が必要となります。

〜ゲームの進行と得点の減らし方〜

他のゲームと同様、初めはジャンケン等で決め、そこから時計回りに自分のターンが回って来ます。
ここからは図で説明した方が早いので、下図を見て下さい。


とりあえず今回は4人でやっていると仮定します。
4人に5枚ずつカードを配り終えたら、残りは山札として図のように真ん中に置きます。もちろん裏側にします。
Aさんから時計回りに順番が回るとしましょう。
その場合、まず初めにAさんの右隣にある「池1」に、山札の一番上のカードを表向きにして置いておきます。
ここからゲームスタート。

自分のターンにすることは、次の2つです。必ずこの順番にやらなければなりません。
・まず、手札の中から要らないカードを1枚、自分の左隣の池に捨てる。
・次に、自分の直前の人が池に捨てたカード(つまり自分の右隣の池に捨てられたカード)か、または山札から1枚引く。

これが終ったら、次の人にターンが回ります。これを繰り返して自分の点数を減らして行きます。
図で言えば、まずAさんは要らないカードを池2に捨て、その後に池1に置かれているカードもしくは山札から1枚引きます。
その後同様に、Bさんも、池3に要らないカードを捨て、Aさんがさっき池2に捨てたカードもしくは山札から1枚引きます。
なお、「右隣の池から1枚引く」と言いましたが、引けるカードは直前に捨てられたものだけで、
一巡前に捨てられたカードは引くことは出来ません。
例えばこの例だと、Aさん⇒Bさん⇒Cさん⇒Dさん⇒Aさんと一巡したら、
Aさんは一番初めに池1に置かれていたカードはもう拾えないということです。

重要なのは、よくある他のゲームと違って、
「引いてから捨てるのではなく、捨ててから引く」というところ。これがこのゲームの醍醐味とも言えます。

さて、これだけでは当然、みんな点数の高いカードを捨てるに決まっています。
しかし次のようなルールがあります。

・手札に同じ数字のカードが複数枚(例:[♠K] [♦K])あったら、それらをまとめて捨てても良い。
・手札に同じスートの3連続以上の連番(例:[♥9] [♥10] [♥J])があったら、それらをまとめて捨てても良い。
・ジョーカーは、どのカードの代わりにもなる(例:[♣A] [♣2] [X] [♣4] のように捨てても良い)。

まあ、このルールは大富豪と同じと考えてもらえれば良いでしょう。
ただ、大富豪は3から始まって2が最後なので「K,A,2」というような捨て方が出来るのに対し、
ヤニブはAから始まってKが最後なのでそれは出来ず、逆に「2,3,4」という捨て方が出来る点に注意しましょう。

ここでポイントなのは、「複数枚捨てることが出来るのに対し、その後引くのは必ず1枚」という点です。
これによって、手札の枚数自体を、5枚からどんどん減らして行くことが出来ます。
例えばCさんは[♥5]と[♥6]を持っていて、直前にBさんが池3に[♥7]を捨てていたら、
Cさんはまず要らないカードを池4に捨てたあと、池3から[♥7]を拾います。
そのターンはそれで終りですが、次のターンにCさんは、[♥5] [♥6] [♥7]を3枚捨てた後、池3もしくは山札から1枚引くので、
手札を2枚減らせるというわけです。
手札の枚数を減らすことが出来れば、当然合計点数をより低めることが出来ます。
巧く行けば手札が1枚だけになり、しかもそれがジョーカーだった場合には0点なので、コレは最強の手になります。

見づらいと思うので、図をもう一度置きます。


因みにこの場合ですが、Cさんが池4に[♥5] [♥6] [♥7]を3枚捨てた直後のDさんは、
この3枚のうち「一番上か一番下のどちらか」を引くことが出来ます。間に挟まれているカードは引けません。
つまりこの場合、次にDさんが引くカードの選択肢は、[♥5]または[♥7]または山札、の3通りとなります。
このため、もしジョーカーを絡めた連番を捨てるなら、[♣A] [♣2] [X] [♣4]のように、
ジョーカーはなるべく間に挟んで捨てた方が良いです。ジョーカーは強いので、あまり相手に与えたくないですからね。
あと、間に挟めば良いからと言って、たまに[♠10] [X] [♦10]のような捨て方をしちゃう人が居ますが、
ジョーカーは手札に持っていても0点でデメリットが無いので、取っておいて[♠10] [♦10]だけ捨てればいいです。

〜ゲームの清算〜

この流れを繰り返して、各プレイヤーは自分の手札の得点を減らして行きます。
因みに、途中で山札が無くなってしまった場合は、池に捨てられた用済みカードを回収してシャッフルして山札に戻しましょう。

さて、ではゲームの決着をどう付けるか。
自分のターンが回って来た瞬間に、手札の点数が5点以下だったら、「ヤニブ」と言うことが出来ます。
これを「ヤニブ宣言」と言います。
ヤニブ宣言がされたらその瞬間、そのゲームは終了し、全員一斉に手札のカードを公開します。
基本的には、この瞬間の手札のカードの点数が、自分の合計点数に加算されると思って下さい。
ただし、以下のようなルールがあります。

・ヤニブ宣言をした人が最も点数が低ければ、その人は0点(加算せずに済む)。
・ヤニブ宣言をした人よりも低いもしくは同点の人が他に居た場合、
 ヤニブ宣言をした人は罰として30点+自分の手札の点数を加算。
・どちらの場合であっても、ヤニブ宣言をした人以外の人は、手札の点数がそのまま加算。

例えば、Aさんの手札が2点、Bさんが5点、Cさんが10点、Dさんが17点という状況でAさんがヤニブ宣言をすれば、
Bさんに5点、Cさんに10点、Dさんに17点を加算させ、Aさんは0点で凌ぐことが出来ます。
しかし、Bさんがヤニブ宣言をしてしまった場合、自分より低いAさんが居るので、
Bさんは罰として30点+自分の5点で35点加算され、Aさんには2点、Cさんに10点、Dさんに17点がそのまま入ります。
このようになることを「ヤニブ返し」と言ったり、Bさんにとっては「Aさんに返された」と表現したりします。
因みにCさんとDさんは、そもそも5点以下に達していないのでヤニブ宣言をすることが出来ません。

ヤニブ宣言は、「自分の番が回って来た瞬間にする」という点に注意しましょう。
カードを捨てて引いた上でヤニブ出来る状況になっても、ヤニブ宣言が出来るのはもう一巡あとということです。

こうして、それぞれ点数が加算されたところでこのゲームは終了し、全てシャッフルして次のゲームを開始します。
なお、次のゲームは、今のゲームで手札の得点が最も低かった人から開始するのが普通です。

〜合計点数の蓄積とボーナス〜

これを繰り返して行くと、以下の表のように、それぞれ合計点数が蓄積されて行きます。
1ゲーム目
Aさんヤニブ成功
2ゲーム目
Bさんヤニブ成功
3ゲーム目
Aさんヤニブ成功
4ゲーム目
Dさんヤニブ、
Aさんがヤニブ返し
Aさんの合計点0151517
Bさんの合計点661119
Cさんの合計点14253749
Dさんの合計点13203165

この例だと、一気に点数を入れられてしまったDさんは、今後逆転するのはなかなか難しそうです。
しかし、救済ルールがあります。

・ちょうど100点になった場合、その瞬間合計点数が50点に半減される。
・ちょうど50点になった場合、その瞬間合計点数が25点に半減される。
・100点から50点への半減が成功した次のゲームで50点を維持出来れば、その瞬間合計点数が25点に半減される。

つまり、例えば現在の合計得点91点だった場合、10点以上取ってしまうとその瞬間アウトとなってしまいますが、
ここでヤニブを狙わずに敢えて手札の点数を9点にした状態で、他の誰かがヤニブ宣言してくれれば、
9点が加算されてちょうど100点になるので、50点に戻ることが出来るというわけです。
更に次のゲームでヤニブ宣言を成功させれば50点を維持出来るので、25点にまで戻ることが出来ます。

〜基本的な戦略〜

ルールは以上です。ここまでのことが分かっていれば、ゲームは出来ます。
ここからは、ゲームを有利に進めるための戦略を紹介します。

・むやみに点数の高いカードを序盤に捨てない
たとえばKなんかは10点もあるので真っ先に左の池に捨てたいところです。
しかし相手も考えていることは同じ。つまり、右の池にKが捨てられる可能性もあるということです。
この時、もし自分がKを持っていれば、右の池に捨てられたKを回収して、2枚同時に捨てることが出来ますね。
このように、点数の高いカードは、敢えてとっておくことによって、前の人が捨てたカードを利用出来る可能性があります。
もちろんこれは誰もが考える基本的な戦略なので、最終的には駆け引きになるんですけどね。

・前の人が池から拾ったカードを覚えておく
例えば前の人が池から[♦J]を拾ったとします。
点数を低めるためには、山札を避けてわざわざ10点もあるJなんかを拾うでしょうか。
この場合、この人がJを拾った理由は明確。
「自分が他のスートのJ、もしくは[♦Q] [♦K]など連番を持っているため、その[♦J]を拾えば枚数が減らせるから」
ということで間違いないでしょう。つまりその人は、「拾ったばかりの[♦J]を次のターンに捨てる」ということです。
つまりこの[♦J]は自分の右隣の池まで流れて来て、自分が拾うことが出来るのです。
ということは、もし自分が[♣J]や、[♦9] [♦10]なんかを持っていた場合、
前の人が池から[♦J]を拾ったのを確認したら、それらのカードは手札に残しておくのが良いでしょう。
そして右の池に[♦J]が流れて来たら、ドヤ顔で回収してやりましょう。

また、逆も言えます。例えば自分の次の人が8を2枚捨てた場合、その人はもうそれ以上8は持っていないだろうから、
次のターン、自分は左の池に8を捨てても、それを回収されて利用されてしまう可能性は低いでしょう。

・ヤニブ宣言をする際、手札の枚数の少ない人を警戒する
これは言うまでもないことかも知れませんが、手札の枚数が少ない人は当然、得点がかなり低い可能性があります。
自分の点数が5点以下で、ヤニブ宣言出来る状況だとしても、
そういう人が誰か一人でも居た場合、ヤニブ返しをされないかどうか、慎重になりましょう。
例えば5点ではヤニブ宣言せずに、3点になったらヤニブ宣言する、等。

・早い段階でヤニブ宣言出来るようになったら、さっさと宣言する
これも当たり前かも知れませんが、もしかなり早い段階で運良く点数が5点以下になったら、
他の人はまだかなり手札の得点が高いだろうから、
この場合はヤニブ返しなんか躊躇わずにさっさとヤニブ宣言しちゃって皆に大ダメージを与えちゃいましょう。

・枚数の少ない人が終盤に池から変なカードを拾ったら、半減ルールを疑う
例えば現在の合計点数87点の人が、終盤に手札が2枚の状態で、
2を捨てて池からわざわざ10なんかを拾ったりした場合、ちょうど100点に載せようと企んでいる可能性があります。
その疑いがあったら、自分がヤニブ宣言出来る状態でも、敢えて1ターン見送るのも戦術のひとつです。

・半減ルールを利用したい場合、残りの点数を10の倍数にしておく
例えば現在の合計点数が80点だったとしましょう。そろそろ100点ジャストを狙いたい頃合いです。
この時、巧く枚数を減らして、手札を2枚にすることが出来れば、10点+10点でちょうど100点を狙うことが出来ます。
10点というのは他の点数と比べて、10,J,Q,Kと4種類もある上に、捨てられやすいので、
かなり拾いやすい点数です。つまり10点のカードを集めるのは比較的簡単です。
なので、必要な残りの点数が10の倍数ならば、揃えやすいということなのです。
これを応用して、例えばあと17点取ればちょうど100点という場合、
7を引いたらそのまま取っておいて、枚数を2枚に減らして残りで10点を狙うということも出来ます。
また、2枚に減らすのはしんどいので、3枚にしておいて、3と4をキープしておき、残りで10点を狙うというのも良いでしょう。

〜高度な戦略〜

・合計65点になった時はチャンス
もし自分の現在の合計点数が65点で、手札の点数が5点になったら、迷わずヤニブ宣言しましょう。
この宣言が成功すれば、もちろん美味しい。では、誰かにヤニブ返しされてしまった場合はどうでしょうか。
この場合、罰の30点+5点が自分に入ります。
そうすると、何とちょうど100点に乗ってしまうため、半減させることが出来るのです。
つまり、ヤニブ宣言が通っても返されても、どっちでも得をするので、5点になったらとにかくヤニブ宣言すれば良いです。
同様に、合計66点なら4点、合計67点なら3点の状態で、迷わずヤニブ宣言すれば良いです。
68点ぐらいになって来ると、そもそも手札を2点にすること自体が難しくなって来ます。
同様のことが合計15点の状況でも狙えますが、その状況から50点に乗っても25点になるだけなので、
無難に10点未満に抑えた方が良いでしょう・・・。

・わざと敵に塩を送る
図を再び掲載・・・


Aさんが、「Dさんあたりがそろそろヤニブ宣言しそう、だけど自分はまだ手札の点数があんまり低くない」という時。
もしBさんの持っている枚数がある程度が少なければ、
思い切って1など強いカードを池2に捨て、それをBさんに拾わせるという手があります。
これによってBさんの手札の点数はかなり低くなったはず。
それを見たDさんは、Bさんからのヤニブ返しを警戒し、安易にヤニブ宣言がしにくくなるという心理作戦です。
つまり敢えて得点の低いカードを周りに流すことでお互いを警戒させ合い、
その隙に自分はちゃっかり点数を減らして行くということが狙えるのです。