「先生、お久しぶりです。」
「おお!!トゲチックちゃんではないか!久しぶりじゃのう〜!元気でやっとるか?」
「はい、おかげさまで。ここで学ばせていただいたことも、たくさん活かせています♪」
「今日はなんじゃ、もしかして・・・試合か?」
「あ、私ではないんですが、・・・」
「・・・ははーん、さては、ヤミカラス君じゃな?」
「えっ!、、どうしてそれを、、、」
「ハッハッハ、ワシは何でもお見通しじゃ。で、彼がどこかで試合をするんじゃな?」
「はい。エースとしての自分の実力を試したくて、それを校長先生に見ていただきたいそうなんです。」
「おお!それは楽しみじゃ。実はな、ワシも彼を見ておった頃から、
  追い打ちのサポートもいいが、自らもエースに立てる素質があると思っておったんじゃよ」
「校長先生・・・さすがです!なんだか、かなり自信があるみたいなので、楽しみにしていてくださいね♪」
「なんじゃ、まるで自分のことのように・・・」
「あっ、、その、」
「ハッハッハ、まあいい。どうじゃ、せっかく来てくれたんだから、試合でも見て行かんか?」
「あっ、ぜひ見させていただきたいです!今の生徒さんたちが、どんな試合を繰り広げているのかとても気になります。」

予備校物語
第54話 〜校長の使命〜

「ということで、今日は先輩に試合を見てもらえるぞ」
「卒業生のトゲチックです。みなさん、よろしくね。」
「アシスタントのプクリンです。よろしくお願いします!(う、うつくしい・・・)」
「ほぇ〜、プクリン先輩よりも更に昔の卒業生なんですね。大先輩だ・・・宜しくお願いします!」
「今回もプクリン君にアシストお願いしようかな。先生も行くよ」



「無念、、、やはりサンダー+パルシェンは強敵じゃ・・・」
「僕がもう少し慎重に立ち回っていれば、もっとチャンスがあったかも知れません…。」
「なるほど・・対戦環境も、私の頃とは結構変わってきていますね。」
「そうなんだよ。近頃、やりづらい相手が増えてきて、なかなか苦戦してるんだ・・」
「生徒さんたちは悪くないですもんね。環境にうまく対応できればいいですが・・・」
「トゲチック先輩の頃は、そうでもなかったのですか?」
「私たちの頃も、決して楽に勝てるわけではなかったけど、もう少し、勝ち筋は作りやすかったかも知れません。。」
「予備校自体がフレッシュだったのもあるかもしれないね。」
「なるほど・・・うーん・・・」
「キレイハナ君、どうかしたの?」
「実はボクも、環境について少し考えていたんです。
  いろいろ考えて、ボクにはもっと他に出来ることがあるんじゃないか、って思い始めて・・・」
「・・・なるほど。実はワシも、キレイハナ君にもっと合いそうな場所を見つけてな・・・」
「!! そうなんですか??」
「まだ手配が出来とらんのでな、もう少し待って欲しいのだが、もしかするといい場所を紹介できるかもしれん!」
「ありがとうございます!その時は宜しくお願いします!」
「いいな・・・」
「キレイハナ君だけではないぞ。みんなにもそれぞれ、ここだけではなく、
  一番活躍できる環境を探しておるところじゃ。
  ワシはなにも、この予備校にこだわるつもりはない。
  君たちが最も活躍できる場を提供してやること自体が、ワシの仕事なんじゃ。」
「校長先生は、いつまでも生徒さんたちのことを第一に考えて下さっているのですね。さすがです。」
「私、どこまでも校長先生について行きます!」
「ンッフフフwwwおだててもなにも出んぞぉwww」
「はい次」

つづく