炎考察


炎ポケモン・相性一覧(未進化形態および伝説は除いてあります。全11種)
種族名一覧複合属性タイプ相性(弱点および耐性)
エンテイ
ウインディ
バクフーン
ブースター
キュウコン
ギャロップ
ブーバー
-
ファイヤー リザードン飛行 ×
マグカルゴ
ヘルガー ×
●:4倍弱点  ○:2倍弱点  ・:等倍(1倍)  △:1/2耐性  ▲:1/4耐性  ×:無効化(0倍)耐性


主な長所・短所
長所短所
炎属性を
持つこと
・日本晴れで一部の弱点(水)を克服出来る
・火傷状態にならない
・水、地面とメジャータイプの技に弱い
・耐性をメイン技とするポケモンが少ないため、
  場に出しにくい
炎技 ・電気+氷技のようなメジャータイプの技
  に強いポケモンに全体的に強い(詳しくは後述)
・日本晴れで全ての技が強化出来る
・ほとんどの技に火傷の追加効果がある
・聖なる炎が強い
・凍結を自ら溶かすことの出来る技がある
・他の特殊技と比べて、覚えることの出来る物理ポケモンが多い
・ハッサムとフォレトスの弱点を突ける唯一の属性である
・サブ技との組み合わせで範囲が広がりやすい
・雨乞いで全ての技が弱体化する
・相手の凍結を溶かしてしまう
・めざめるパワーでHPの減少が多め
炎ポケモン
の傾向
・種族値の高いポケモンが多い
・特に火力と素早さが高く、役割破壊も豊富なポケモンが多い
  ため、出すことさえ出来ればとても止まりにくい
・一方で怪しい光や催眠術といった補助技
  が豊富なポケモンも多い
・ナッシー、ゲンガーといった厄介なポケモンを受けやすい
・耐久力の低めなポケモンが多く、
  場に出しにくいポケモンが多い
・高い物理攻撃力を活かしにくい
・種族値や技の傾向が全体的に似たり寄ったり


種族値の特徴(未進化形態および伝説は除いてあります)
種族値HP攻撃防御 特攻特防素早さ合計
平均779477 988688520
平均に近い
ポケモン
リザードン
バクフーン
ブーバーリザードン
バクフーン
ウインディ
ブーバー
ファイヤー
リザードン
バクフーン
ブーバー
ファイヤー ブースター
(※全体的に
最も近いのは
リザードン
バクフーン)
平均から遠い
ポケモン
エンテイマグカルゴマグカルゴ ファイヤーマグカルゴマグカルゴ マグカルゴ
(※全体的に
最も遠いのは
マグカルゴ)


能力ランキング(未進化形態および伝説は除いてあります)
順位/11種HP種族値 攻撃種族値物理耐久 特攻種族値特殊耐久 素早さ種族値合計種族値
1位エンテイ
(115)
ブースター
(130)
エンテイ
(30056)
ファイヤー
(125)
エンテイ
(27846)
ギャロップ
(105)
ファイヤー
エンテイ
(580)
2位ファイヤー
ウインディ
(90)
エンテイ
(115)
ファイヤー
(27636)
ヘルガー
(110)
ブースター
(27531)
エンテイ
リザードン
バクフーン
キュウコン
(100)
3位 ウインディ
(110)
マグカルゴ
(26676)
リザードン
バクフーン
(109)
キュウコン
(27029)
ウインディ
(555)

※「物理(特殊)耐久」は、ここでは「Lv.50での最大防御(特防)の実数値×最大HPの実数値」と定義します。


その他のランキング(未進化形態および伝説は除いてあります)
順位/11種使える技の多さ使える技の少なさ 模範ポケ(※1)異端ポケ(※2)個人的に好き
1位リザードン (68)マグカルゴ (31) リザードン
バクフーン
マグカルゴブーバー
2位ブーバー (54)エンテイ (36) ブースターマグカルゴ
3位ブースター (49)キュウコン
ファイヤー (42)
ウインディエンテイギャロップ

※1…「模範ポケ」とは、その属性の種族値平均グラフ(上に載せた六角形)と最も種族値グラフの形が似ているポケモンを指します。
※2…「異端ポケ」は、模範ポケの逆で、最もグラフの形が違うポケモンを指します。


攻撃面・サブウェポンとの相性

まず、メインウェポン
候補…大文字 火炎放射 (聖なる炎)
大文字は技マシン、火炎放射は教えオヤジで覚えさせることが出来るため、この2つは炎ポケモン全員が習得することが出来る。
2000ルールに出場出来ないホウオウの専用技である聖なる炎以外は、その2つに勝る性能の技は無い。
この2つのうちどちらを使うかは完全に使い手や目的によってまちまちである。
追加効果も同じなので、火力が欲しいか、命中・PPが欲しいかだけである。
因みに命中・急所も考慮したダメージの期待値では、火炎放射よりも大文字の方が上である。

炎技で抜群となる属性は蟲、鋼、草、氷の4タイプで、ハッサム、フォレトス、パラセクトには4倍ダメージが入る。
炎耐性を持つ属性もまた、岩、炎、水、ドラゴンと、同じく4タイプである。
このうち対戦でよく見かけるメジャーなポケモンは前者にも後者にもそこそこ多く、完全に「一長一短」な技タイプと言えよう。
この他、特殊技の宿命として特殊耐久が圧倒的に高いハピナスやカビゴンに止められることも常に念頭に置かなくてはならない。
サブウェポンはそのあたりの弱点を突ける技なら、かなり有効範囲が広がることとなるだろう。

因みに炎技はそれ一本で使われることもそこそこある。
長所にも書いたように火力のあるポケモンが多く、更に日本晴れで強化すれば、
耐性を持つ水や岩ポケモンすら3発に追いやれることがある(もちろん等倍相手には2発で倒せたりする)。
また、炎技というのは割かし斜めを突いた攻撃範囲で、
特殊技の二刀流と言うとハピナス、ゲンガー、サンダー等で電気技+氷技という組み合わせが広範囲で人気だが、
その二刀流に強いイノムー、ハガネール、ヘラクロスあたりが軒並み炎技に弱いのである。
(ライコウを主軸としたパーティには特に、炎技を弱点とするポケモンが多く入りがちであるため、攻略の鍵となる技タイプである。)
電気、氷、炎というといわゆる「3色(パンチ、オヤジ技、120技とある)」で、流石にそれらは相互に穴を埋め合っていることがよく分かる。

+ノーマル
ノーマルのサブ技として大文字が使われることがあるように、炎ポケモンがサブ技としてノーマル技を使うのもまた効果的。
当然弱点を突くことは出来ないが、ポイントとなるのは使い手の炎ポケモンの物理攻撃力の高さで、
これによってある程度物理耐久の低い者は等倍でもなかなかの痛手を負わされることとなる。
岩タイプで止まることは言うまでも無い。
例…ファイヤー・ブースター・ウインディ(大文字+捨て身タックル)
対策…バンギラス サイドン オムスター ゴローニャ スイクン スターミー

+格闘
岩、カビゴン、ハピナスに抜群を取ることが出来るのでなかなか優秀な組み合わせ。
クロスチョップや爆裂パンチは威力も高いため、攻撃力の高さも相まってなかなか止めづらい。
ただしスターミーはかなり無理があるので、更に草や電気のサブ技を絡められると尚良い。
例…ブーバー(大文字+クロスチョップ) バクフーン・リザードン(大文字+爆裂パンチ)
ファイヤー・エンテイ(大文字+めざ格) ポニータ(大文字+二度蹴り@リトル) ヘルガー(大文字+起死回生)
対策…スターミー ギャラドス ドククラゲ ファイヤー リザードン カイリュー スイクン

+毒
例外的で、「サブウェポン」ではないためこの項に書くには少しズレがあるが、炎技とどくどくは相性が良い。
水or氷技+電磁波のようなもので、どくどくの効かない鋼ポケモン全員の弱点を炎技で突くことができ、
炎技をメインとするポケモンの前には鋼以外のポケモンが出て来るからである。
特に、回復が基本的に自己再生依存のスターミーや、定数ダメージに弱いカビゴン・ハピナスにはとても有効。
ただし、どくどくが効かないもうひとつのタイプである毒の弱点を突くことは出来ない。
例…ファイヤー・ハピナス(大文字or火炎放射+どくどく)

+地面
炎耐性のうち岩・炎タイプに抜群で、他にリザードンやホウオウが弱点とする電気ポケモン(サンダー除く)の弱点も突ける。
ただ、他ではめざ地をわざわざ使うほどの有用性は無く、地震を覚えれば持たせる、と言った程度だろう。
例…リザードン・バクフーン・マグカルゴ(大文字+地震) ホウオウ(聖なる炎+地震@ウルトラ)
対策…ギャラドス ファイヤー リザードン カイリュー スイクン スターミー カビゴン

+岩
同属である炎の弱点を突ける以外は特に攻撃範囲をカバーすることは出来ず、炎対策も地震の方が威力は高い。
この組み合わせを使うのは属性一致を活かせ、時としてファイヤー受けとして使うマグカルゴか、
腹太鼓と併用して大文字+地震では倒せないサンダーやギャラドスあたりに狙いを定めるリザードンぐらいだろう。
このリザードンの場合は特に炎+地面+岩の3色となり、属性的にはこれらを受けることは困難であるため、
先手を取れる水や電気(スターミーやライコウなど)で早急に対処したいところ。
例…マグカルゴ・リザードン(大文字+岩雪崩)
対策…サイドン ゴローニャ ニョロボン ヌオー スイクン スターミー カビゴン

+ゴースト
炎耐性のうちどの弱点を突けるわけでもないが、
炎にとって最大の壁とも云えるスターミーの弱点を突けるという点は大きい。
ただし、めざ霊で解決出来るほど甘くはなく、物理攻撃力130のブースターがシャドーボールを使ってようやく対策出来るレベルである。
例…ブースター(大文字+シャドーボール)
対策…バンギラス ヘルガー カビゴン ハピナス スイクン サイドン ゴローニャ

+水
あまり見ないが、岩と炎の弱点を突けるため、属性的には実はそこそこに相性は良い。
ただし日本晴れとの相性が最悪という点と、めざ水を使うしか無いという点、
そして炎耐性のうち真っ先に対策したい水ポケモンに全く通用しないという点が、実用化の大きな妨げとなっている。
例…ファイヤー(大文字+めざ水)
対策…スターミー スイクン カイリュー カビゴン ハピナス ギャラドス キングドラ

+草
炎耐性のうち最も対策したい水・岩の双方に抜群を取れる、恐らく炎技と最も相性が良いであろう組み合わせ。
ソーラービームを覚えるポケモンならば、日本晴れとの相性も格別である。
ファイヤーほどの特攻となるとめざ草でも充分で、レベル次第ではスターミーを急所待ちに追いやれたり出来る。
ただしめざ草の場合はHPが大幅に下がるので、耐久面は注意したい。
また、ゲンガーやハピナスが電気+氷という攻撃範囲でなく炎技を採用した場合、
サブ技に草技が選ばれることが多い。電気+氷に対する、炎+草とも表現出来るだろう。
例…ファイヤー・キュウコン・ポニータ・ハピナス(大文字+めざ草)
ヘルガー・エンテイ・ハピナス(大文字+ソーラービーム) ゲンガー(炎のパンチ+ギガドレイン)
対策…ファイヤー リザードン ギャラドス ドククラゲ キングドラ ハピナス カイリュー

+電気
草と同じく水に抜群を取れるが、岩に効かない分、相性としては草に劣る。
ただ、草技はめざパぐらいしか使えないが電気技は雷パンチなどそこそこ威力のある技を覚えるという炎ポケモンは一部居て、
その層には需要がある。また、かなりキラー的だが、
草では弱点を突くことが出来ないギャラドスやドククラゲあたりをどうしても倒したい場合は、めざ電でも持たせることが稀にある。
例…ブーバー・バクフーン(大文字+雷パンチ) ブースター(大文字+電磁砲)
ホウオウ(聖なる炎+10万ボルト@ウルトラ) ファイヤー(大文字+めざ電)
対策…サイドン ゴローニャ ヌオー バンギラス ハピナス カビゴン カイリュー

+ドラゴン
無差別破壊コンビネーションではあるが・・・、カイリューにはめざ氷の方がまだ効くし、
完全に紛れも無くキングドラキラーである。
もっとも、属性相性自体は申し分無いはずなので、もっとドラゴンポケモンやドラゴン技が多かったら、
物凄く有用な組み合わせになっていたのだろうと思うが。
例…ファイヤー(大文字+めざ竜)
対策…スイクン スターミー バンギラス サイドン ゴローニャ カビゴン ハピナス

+悪
これもゴーストと同じく、炎耐性の弱点を突くことは出来ないが、対スターミーとしては有用。
また副次的な効果だが、噛み砕くならば、特防ダウンによって等倍の相手にも炎技でかなりのダメージを負わせられるようになる。
例…ヘルガー・ウインディ・リザードン(大文字+噛み砕く)
対策…バンギラス ヘルガー ニョロボン ハピナス カビゴン スイクン カイリュー


防御面・役割

タイプ相性を見てもらえば分かると思うが、炎タイプというのは意外にも耐性が5つもあり、
その数は耐性を12個持つ鋼タイプとは大差を付けられるものの全タイプ中実に第2位の多さとなる。
しかしフタを開けてみればその5タイプとは氷・草・炎・鋼・蟲であり、
このうち草と鋼はメイン技とするポケモンが皆無なのでほとんど意味が無く、
氷も波乗りや地震を持っている可能性があるパルシェンやイノムーには安定しない。
蟲もまともな技はメガホーンぐらいだが、ヘラクロスはこれまた地震を持っていることが多い。
結局まともに受けられるのは同属である炎技メインのポケモンぐらいであり、
(一応、炎技と最も相性が良いとされる草技の双方を半減出来る貴重なタイプではある)
耐久の低いポケモンが多いのも手伝って耐性の多さを全く感じさせない役割の狭さとなってしまっている。
その上弱点は水・岩・地面とメジャータイプばかりで、
日本晴れで水技に多少強くなることは出来るものの、地震には常に怯える日々である。
炎ポケモンの中で比較的場に出しやすいファイヤーやヘルガーは、
前者は格闘耐性と地面無効化、後者はエスパー無効化と、あからさまに炎以外の複合タイプを活かして受けている。
以上のように、炎というタイプは防御面ではかなり不遇であり、
これを持つことによって役割が増えることはほとんど期待出来ないと言って良いだろう。

ただ、耐性のうち氷・草・炎というのはなかなか見逃せない点ではあり、電気技を弱点としないのもあって、
いわゆる「3色(氷+電気+炎)」に強いというのは地味ながらなかなか美味しい利点と言えよう。
特に3色技で攻撃して来ることが多いゲンガーにかなり安心して出せるのは、時として大きな利点となり得る。
これは複合属性によって電気に弱くなっているファイヤーやリザードンには出来ない芸当であり、
ヘルガーも、ゲンガーの他、サブ技に3色技を採用されることが多いフーディンに堂々と出せるのは炎タイプならではである。
また、基本的に氷+電気技という組み合わせを使って来ることが多いゲンガーやハピナスが、
稀にその裏を突いた炎+草技で攻めて来ても全く動じない(寧ろその方が楽)というのも嬉しい。


多くのポケモンが覚える技

だいもんじ かえんほうしゃ にほんばれ ほえる すてみタックル etc.


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