属性強化アイテム
〜全般論〜
道具ごとに、特定の属性の攻撃技のダメージを1.1倍に上げる。
通常のダメージ計算の途中で処理が行われるため、この計算が行われるじたばたや起死回生にも適用されるが、
この計算がされない地球投げのような固定ダメージ技には適用されない。
1.1倍というと微妙な上昇率であり、例えばLv.50とLv.55のポケモンの火力の比は、
攻撃力が1.1倍、レベルも1.1倍となるため、それを掛けた約1.2倍となり、これには及ばない。
実際、Lv.50のポケモンに属性強化アイテムを持たせた際の火力は、同じポケモンのLv.53と同程度となる。
この道具の使い方は主に2通りある。
1つ目は、元々とても大きな火力を持った技を更に強化させ、特定のポケモンを1発や2発で倒せる確率を上げる使い方。
様々なポケモンによる大爆発や、ファイヤーの日本晴れ+大文字、ヘラクロスのメガホーンや起死回生などが該当する。
威力の高い大技は基本的には命中率が低い場合が多いため、
命中さえさせれば、極力乱数が絡むことなく確実に倒せる火力が欲しい。そのために持たせるというケースである。
2つ目は、3〜4発で倒せるという場合の確定数をひとつ減らす使い方。
例えば、ある攻撃で10%程度でしか相手を3発で倒せないという場合、属性強化アイテムを持たせれば一般にこれが98%程度で3発で倒せるようになる。
これは極めて大きな違いで、実質的に確定数が1回分減ると見なすことが出来る。
3発というのは、眠るで受け続けようとするポケモンが受けられなくなるラインであり、
4発というのは、それを急所待ちで突破出来るようになるラインである。
確定数とそこから出来ることの関係性については、こちらの記事も参照されたい。
これらのどちらの使い方にせよ、「とりあえず属性強化アイテムを持たせる」というだけではあまり効果は発揮しづらく、
具体的に効果が得られる仮想敵がいくつか存在する場合に、持たせる価値が出て来る。
特に、その仮想敵が対戦環境に多ければ多いほど、これらの道具の価値は上昇して行く。
例えば代表的なのがLv.55ミルタンクで、鈍い+恩返しによって50カビゴン、55ガラガラ、55サンダー等を2発で倒せる確率はかなり低い。
そこに、恩返しのダメージを上げられるピンクのリボンか水玉リボンを持たせることによって、
これらを8割以上の高確率で2発で倒せるようになる。
そして、これらのポケモンは環境に多い重要なポケモンであるので、
それだけこれらの道具を持たせる価値は大きいということになる。
このミルタンクのように都合の良い例というのはそうそうあるわけでもない。
また、これらの道具は全体的な火力の底上げが出来るわけではなく、あくまで特定の属性の技しか強化出来ないという点もあり、
他の道具と比べると性能としては高いとは言えない。
よって、これらの道具は例えば眠る+寝言型などで、別段必要な道具が無いという場合に持たせることが多い。
なお、特定の技しか強化出来ないという性質上、泥棒で道具を奪われた際に相手にメリットが渡りにくいという利点はある。
ピンクのリボン
ノーマル技のダメージが1.1倍になる。大爆発、じたばた、破壊光線、捨て身タックル、恩返し、のしかかり、プレゼント等。
水玉リボンと効果は全く同じなので、実質的にひとつのパーティに2つ持たせることが出来る。
ノーマル技というのは他の属性に比べて威力が高い技が多いため、
高火力の技をこの道具で更に強化するという使い方が一般的。
特に、大爆発を使うポケモンは、それで一撃で相手を道連れ出来るかどうかというのは重大な問題となるため、
その確率を少しでも上げるためにこの道具を持たせるというケースがしばしばある。
・パルシェン、ナッシー、ハガネール、ゴローニャ、フォレトス、ゲンガー、ベトベトン、マタドガス等
この道具を持たせることによって大爆発の火力を上げ、確実に1-1交換出来る範囲を増やすという使い方。
代表的な仮想敵に対する大爆発のダメージの比較については、こちらの記事でまとめているので参照されたい。
特に注目すべき点としては、Lv.50のパルシェンやナッシーが、
50カビゴンや55サンダーと言った重要なラインを一撃で倒せる確率が著しく変わって来るという点である。
この表に無い50ゲンガーについてはもっと火力が低いため、このラインを一撃で倒すことは不可能だが、
50ヘラクロスや50フシギバナと言った水準を一撃で倒せる確率が大きく変わる。
ゲンガーは特に、状態異常に強く、無効化を生かしたサイクルも出来るため、道具の自由度が高く、
別段持たせたい道具が他に無いならば、この道具を持たせておくと偶発的に役に立つことがある。
ゲンガー:この道具によって55ヘラクロスを大爆発で倒せた
ゲンガー:この道具によって50ヘラクロスは確定一撃になる
ゲンガー:この道具によって50フシギバナは高確率一撃になる
ゲンガー:この道具によって51フシギバナも中乱数一撃になる
ゲンガー:この道具によって冷凍パンチ+大爆発で55ライコウを倒せる
・ミルタンク
この道具の所持が一般的になっているという珍しいポケモン。
Lv.55でこの道具を持たせることで、50カビゴン、55サンダー、55ガラガラ、55カイリキー等の重要どころが、
鈍い+恩返しでことごとく高確率2発で倒せるようになるというのが有名。
特に、ガラガラや低レベルのカイリキーに対しては、鈍いを積んでも先制出来るという点を利用して、
鈍い+恩返し+恩返しという動きでタイマンで勝ててしまうというのがあまりに大きい。
更に、55食べ残しカビゴンに対しても、通常ならば恩返しで急所待ちにならず、2回急所を出さないと倒せないところ、
この道具を持たせれば1回の急所で倒せる、すなわち急所待ちに持ち込むことが出来る。
この道具ひとつでこれらを全て同時に満たすことが出来るため、
食べ残しや奇跡の実などの強力な道具を差し置いてこの道具を持たせる意味がある。
ミルタンク:この道具によって55食べ残しカビゴンを急所待ちで倒せる
ミルタンク:この道具によって55ガラガラにタイマンで勝てる
ミルタンク:鈍い+八つ当たりで55ケンタロスも高確率2発
ミルタンク:八つ当たりでめざ格ヘラクロスを高確率2発になる
・カビゴン、リングマ
その他、高火力のノーマル技をメインとするポケモンにこの道具を持たせ、更なる火力アップを図るケース。
とは言え、単発の眠る持ちなら薄荷の実、回復技を持たないなら奇跡の実や食べ残し、もしくは破壊の遺伝子が欲しいことの方が多い。
それらを差し置いてこの道具を持たせることが出来るのは、眠る+寝言と併用する際である。
これならHP回復アイテムも、状態異常回復アイテムも要らないため、この道具で火力を上げることに専念出来る。
全般論にも書いたが、これは他のあらゆる属性強化アイテムに関して言える共通項なので、以下このくだりは省略する。
この道具によって具体的には、55カビゴンが捨て身タックルで、50カビゴンや55サンダーの水準を、
かなり際どい乱数ではあるが2発で倒せる可能性が出て来る。
ただし、この道具を持つということは食べ残しを持たないということであり、捨て身タックルの反動ダメージがかなり痛手となる。
また、Lv.50〜52あたりの低レベルのカビゴンは、恩返しで50カビゴンや55サンダーの水準を高確率〜確定で3発、
すなわち鈍いを1回積むと2発で倒せるようになるという効果もある。
リングマは、Lv.55の恩返しで55食べ残しカビゴンをほぼ確定3発で倒せるようになる。
カビゴン:中レベルで55サンダー水準を恩返しで確3になる
リングマ:鈍い3回の八つ当たりで55カビゴンを高確率一撃になる
リングマ:1発目で急所を引けば鈍いを積まれてもカビゴンを倒せるようになる
・ハピナス、ドーブル、ピクシー、プクリン
プレゼントバグが使用可能な環境の場合、そのダメージにもこの道具の効果は適用される。
相手によっては元々大ダメージを与えられるが、一撃で倒せるかどうかが際どい乱数であるという相手も存在するため、
そこの確度を上げるために、この道具を持たせるという手がある。
詳細なダメージに関してはこちらのツールを活用されたい。
ドーブル:51スターミーを一撃で倒しやすくなる
みずたまリボン
ノーマル技のダメージが1.1倍になる。ピンクのリボンと効果は全く同じなので、実質的にひとつのパーティに2つ持たせることが出来る。
以下、ピンクのリボンと全く同じなので解説は省略する。
ひとつのパーティに両方入れる場合、どちらをピンクのリボンにし、どちらを水玉リボンにするかは、
雰囲気や好みで決めてしまえば良い。
くろおび
格闘技のダメージが1.1倍になる。起死回生、クロスチョップ、飛び膝蹴り、地獄車、目覚めるパワー格闘等。
爆裂パンチも対象ではあるが、ダメージそのものよりも混乱の追加効果が大きく、
どの道混乱自滅で追加ダメージを望めるので、爆裂パンチの強化用にこの道具を持たせることは滅多に無い。
この道具の最大の使いどころは、起死回生との併用である。
じたばた・起死回生はダメージの乱数減少が無く、命中率も100%であるため、
自身の残HP割合によって、相手に確実に与えられるダメージが決まっている。
よって、乱数が影響するその他の技に比べて、これらの技は属性強化アイテムの恩恵をダイレクトに受けやすい。
例えば、50ヘラクロスの最大威力の起死回生で、50めざ飛ガラガラは通常ならば「確定」2発だが、
この道具を持たせることによってこれが「確定」1発へと変わる。
ガラガラは目覚めるパワー飛行でヘラクロスを一撃で倒せるので、
これに対して堪える+起死回生で一撃で倒せるかどうかは完全にタイマンでの優劣にダイレクトに影響して来るどころか、
実質0%と100%との違いがある。
その他、格闘技というのは一撃無し2000ルールにおける環境の最前線の多くのポケモンの弱点を突ける技であり、
それだけ多くのポケモンが使用する技タイプであるので、その分この道具の需要も他のタイプに比べると高い。
・ヘラクロス、サワムラー
上記のように堪えるor身代わり+起死回生を使う際、この道具の恩恵はかなり大きい。
50ヘラクロスにおける例を上記に挙げたが、この他に例えば50エアームドを起死回生一撃圏内に入れるまで、
通常ならばメガホーンを3回当てる必要があるが、
この道具があればメガホーンを2回当てるだけでエアームドは起死回生圏内となる。
また、起死回生だけでなく目覚めるパワー格闘の強化のためにこの道具を使うことも出来る。
特に、同レベルのカビゴンを目覚めるパワー格闘で低確率2発だったのが、この道具で高確率2発で倒せるようになるのが大きい。
また、Lv.55ならばバンギラスを中乱数一撃で倒すに至る。
サワムラーの場合はヘラクロスよりも少しだけ攻撃力が低く、
Lv.51〜52で使う場合はこの道具を持たせることで、50フシギバナを最大威力の起死回生2発で倒せるようになる。
Lv.53以上ならば、元々2発で倒せるため必要無い。
この他、相手とのレベル関係にもよるが、この道具によってガラガラやカイリキーを一撃で倒せるようになる場合もある。
ヘラクロス:この道具によってスイクンを起死回生で倒せたログ
ゴーリキー:55カビゴンを50でも急所で一撃で倒せるようになる
・ニョロボン
Lv.55の腹太鼓+地獄車で50エアームドは中乱数一撃だが、この道具によって確定一撃になる。
これによって、腹太鼓のターンにエアームドを後出しされても、有無を言わさず一撃で葬り去ることが出来てしまう。
腹太鼓で全抜きを狙う型にとって、この恩恵はかなり大きいため、他の道具を差し置いてこの道具を採用するメリットがある。
・リザードン
腹太鼓+目覚めるパワー格闘を使う場合、同レベルのカビゴンは中乱数一撃だが、この道具によってほぼ確定一撃になる。
これより少し強い破壊光線なら、道具を持たせずとも同条件でカビゴンを確定一撃で倒せるのだが、
反動で動けなくなり全抜きに支障を来たしやすいというデメリットがあるため、
特に対カビゴンを重要視するのならば採用の余地はある。
なお、カビゴンとほぼ同じ物理耐久のミルタンクに対しても全く同じことが言えるものの、ミルタンクとは同速という点に注意。
するどいくちばし
飛行技のダメージが1.1倍になる。ゴッドバード、ドリル嘴、目覚めるパワー飛行、翼で打つ等。
飛行技自体があまり対戦で頻繁に使われるものでもないため、それだけこの道具の利用機会も少ない。
・サンダー、ギャラドス、ヘラクロス
飛行技を、眠る+寝言と併用して打つことがあるポケモンの代表例。
サンダーはドリル嘴、ギャラドスとヘラクロスは目覚めるパワー飛行。
例えば55めざ蟲カイリキーに対して、50サンダーのドリル嘴や50ギャラドスの目覚めるパワー飛行が高確率2発になり、
50ヘラクロスの目覚めるパワー飛行で中乱数3発だったのがほぼ確定3発になる。
・エアームド
例えば鈍い+眠るで鈍いカビゴン等をガン受けするような際、事故死の防止を考えないのならば、別段必要となる道具は特に無い。
そこで、サイクルの中で偶発的に役に立つことがあるかも知れないという期待を込めて、
メイン技のドリル嘴を強化出来るこの道具を持たせるということが無くはない。
エアームド:ガン受けの際に特に必要な道具も無いのでとりあえず持たせて火力アップ
どくバリ
毒技のダメージが1.1倍になる。まともな攻撃技がヘドロ爆弾しか無いので、ほぼこれ専用だろう。
ヘドロ爆弾はダメージが僅かに足りない場合でも、3割の追加効果である毒ダメージによって倒せるようになることも多く、
またヘドロ爆弾の使い手は剣の舞や嫌な音などで居座って火力を出すポケモンが多いため、食べ残しか奇跡の実を必要とする場合が多い。
これらの事情が相まって、実戦で見かけるのはかなりレアな道具のひとつとなっている。
なお、技名にも「どくばり」というものが存在するが、「バリ」がカタカナという相違点がある。
・ドククラゲ
Lv.55の剣の舞+ヘドロ爆弾で、50カビゴンや55サンダー水準を高確率2発で倒せる火力を持っているが、
これらのポケモンは食べ残しを持つことも多く、その場合耐えられてしまう確率が高くなる。
それに対抗して、こちらもこの道具を持たせることで、それらのポケモンが食べ残しを持っていても高確率2発で倒せるようになる。
ただし、食べ残しや奇跡の実を封印してまでそれをする必要があるかどうかは甚だ疑問である。
前述の通り、ダメージが足りなくても追加効果が発動すれば、毒ダメージにより2発で倒せるようにもなる。
・アーボック
Lv.50で55サンダーと対面した際に、ヘドロ爆弾で身代わりを壊せる確率は約46%しか無く、身代わりの起点にされる危険性がある。
そこで、この道具を持たせることによってこれが約87%で壊せるようになり、起点にされにくくなる。
更に、サンダーが身代わりを貼らないということは、本体を蛇睨みで麻痺させるという択を作ることが出来る。
・ベトベトン、ハリーセン等
ヘドロ爆弾を、眠る+寝言と併用するような例はほとんど無いが、
もしそのような型で使うことがあるならば、他のタイプと同様、この道具を持たせる選択肢が少しは出て来る。
例えば55ハリーセンのヘドロ爆弾は50カビゴンにほぼ3発耐えられてしまうが、この道具によって高確率3発で倒せるようになる。
ハリーセン:眠る+寝言と併用でヘドロ爆弾の火力アップ
やわらかいすな
地面技のダメージが1.1倍になる。実際に使われるのはほとんど地震のみであり、ほぼこれ専用と言える。
サブ技で地震が使われる場合は、わざわざそのためにこの道具を持たせることはまず無いが、
地面ポケモンが属性一致メイン技として地震を使う際にはこの道具の需要がたまにある。
・ニドキング、サイドン
上記のように、地面ポケモンがメイン技の地震の火力を底上げするために持たせる例。
この道具によって、例えばLv.55ニドキングは地震でLv.50の黄金の実を持ったムウマを高確率2発で倒せるようになるため、
対面から滅ぼされず、一方的に倒しやすくなる。
サイドンはLv.50で鈍い+眠るを持って、地震の無いカビゴンをガン受けするような場合、
必ず必要という道具は特に無いため、地震の火力を上げるためこの道具を持たせる場合がある。
一応、食べ残しを持たないLv.55カビゴンなら、Lv.50でも中乱数3発で倒せるようになる。
・ライコウ
これは昔話なのだが、ライコウをライコウで受けて泥沼化する試合というのがよくあった。
そこで、ライコウミラーに勝つべく、目覚めるパワー地面を持たせることがあり、
その際に、同レベルのライコウにほぼ3発耐えられてしまうのだが、この道具を持たせることにより高確率3発で倒せるようになる。
ライコウ:純電気対策の目覚めるパワー地面の火力を上げる
かたいいし
岩技のダメージが1.1倍になる。岩雪崩、目覚めるパワー岩、原始の力等。
岩ポケモンの中には岩雪崩を覚えないポケモンも存在し、そのようなポケモンは目覚めるパワーで妥協することになるが、
この道具を持たせることで、目覚めるパワー岩のダメージが、岩雪崩とほぼ同等になる。
・プテラ、カブトプス
上記のように、岩雪崩を覚えないが、この道具を持たせることで目覚めるパワー岩を岩雪崩と同等の火力で打てるようになる。
特に、Lv.55で使う際、Lv.50パルシェンに対するダメージ率に関わって来る。
プテラは元々超高確率で2耐えされてしまうが、この道具によって中乱数2発となる。
また、カブトプスは元々中乱数2発だが、この道具によって高確率2発で倒せるようになる。
ただし、どちらも他に持たせたい道具があるため、その微妙な乱数のためにわざわざこの道具が採用されることは稀である。
ぎんのこな
蟲技のダメージが1.1倍になる。実質的にメガホーンと目覚めるパワー蟲に対してだけ考えれば良いだろう。
ヘラクロスが専用技として打つメガホーンは、あらゆる物理攻撃の中でも屈指の強さであるため、
それだけこの道具を持たせると恩恵も色々と出て来る。
・ヘラクロス
ヘラクロスが打つメガホーンは、サンダーの雷やファイヤーの大文字と同じ火力であるため、
それらに磁石や木炭を持たせるのと同じだけの恩恵が得られる。
例えばLv.55でこれを打つ際、通常ならばLv.50の食べ残しカビゴンには高確率で2耐えされてしまうが、
この道具を持つことで高確率2発で倒せるようになる。
自爆を持っている可能性が高い低レベルのカビゴンを2発で倒せるというのは、かなり大きい。
また、Lv.50ブラッキーには高確率で1回耐えられるところを、この道具によって高確率一撃で倒せるようになる。
ブラッキーを一撃で倒せるということは、後手で甘えるなどを食らわずに済むということになる。
Lv.50ヘラクロスの場合、Lv.50ドーブルに先制しながらメガホーンで高確率一撃で倒せるようになる。
ドーブルに何もさせずに上から一撃で倒せるポケモンというのはかなり限られていて、
ましてやこれをLv.50でやってのけるというのは極めて貴重である。
ただ火力が上がるというだけでなく、ヘラクロスは眠る+寝言型で採用しやすいポケモンなので、
その点でも他の道具が必要になりにくく、この道具を持たせる余地が生まれやすい。
パラセクト:眠る+寝言と併用で目覚めるパワー蟲の火力を上げる
・フォレトス
目覚めるパワー蟲を打つことは多いが、同レベルのナッシーにはギリギリ1発耐えられてしまう。
この道具によって、それが中乱数ではあるが一撃で倒せる可能性が出て来る。
ナッシーには先制されてしまうため、1発耐えられるということはすなわち2回も動かれてしまうことになる。
様々な補助技を駆使して来るナッシーの行動回数は極力制限させた方が良いため、一撃で倒せる可能性が出て来るというのはそれなりに大きい。
フォレトスを眠る+寝言のような型で使うことはまず無いため、
食べ残しや黄金の実などが余っていない場合の妥協策としてはアリ、という程度か。
のろいのおふだ
ゴースト技のダメージが1.1倍になる。実質的に、シャドーボールと目覚めるパワーゴーストに対してだけ考えれば良いだろう。
格闘ポケモンが、自慢の物理攻撃力を活かしながら、
苦手なエスパーとゴーストの弱点を同時に突ける目覚めるパワーゴーストを使うという場面は多いが、
その際にレベル関係などによってちょうど2発で倒せるかどうかが際どいラインである場合が多い。
そのような際に、仮想敵を2発で倒しやすくするためにこの道具を持たせるというのが、主な使い方。
・カイリキー
Lv.55ならば足りているが、低レベルで目覚めるパワーゴーストを使う際、スターミーを2発で倒すのは難しい。
スターミーに2発耐えられるということはすなわち、自己再生で回復が追い付かれてしまうということである。
これを回避するために、この道具を持たせる価値がある。
これによって高確率2発、つまり半分より少し大きなダメージを与えられるようになるため、自己再生で粘られなくなる。
この他、Lv.55ゲンガーもLv.50スターミーとほぼ同じ物理耐久であるため、同様に高確率2発で倒せるようになる。
特に高レベルのゲンガーというのは、格闘ポケモンに対する決定打を持っていないことが多いため、
これがあればカイリキーをゲンガー流しとしてある程度信頼出来るようになる。
カイリキーに他に攻撃技を持たせて攻撃範囲を広げた場合、黄金の実などが欲しくなることが多いため、
眠る+寝言と併用する際にこの道具が採用されることが多い。
・オコリザル
オコリザルはLv.55で、Lv.50カイリキーとほぼ同等の攻撃力となる。
したがって、Lv.55で目覚めるパワーゴーストを持たせた際に、この道具を併用すれば、
上記のカイリキーと同じように、Lv.50スターミーやLv.55ゲンガーを高確率2発で倒せるようになる。
ただしエースで全抜きしたい場合、奇跡の実などの方がより欲しいため、優先度はかなり下がる。
・ブースター
Lv.55ブースターは、全ポケモンで最高火力のシャドーボール使いであり、Lv.50フーディンを超低確率ながら一撃で倒せる可能性がある。
そこに、この道具を持たせることで、その確率が約56%にまで上がる。
Lv.50フーディンがよほど多い環境でもなければ、そこまで徹底する必要は無いだろう。
メタルコート
鋼技のダメージが1.1倍になる。アイアンテール、鋼の翼、目覚めるパワー鋼等。
鋼技自体がそもそも対戦で使われることはあまり多くないため、この道具が使われることは稀である。
・エアームド
鋭い嘴と同様だが、鈍い+眠るでガン受けに徹する際、特に必要な道具が無ければ、
鋼の翼を持っている場合それを強化するためにこの道具を持たせる価値が無くはない。
ただし、これと言ってメジャーどころに対して大きな恩恵があるわけでもない。
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