最終更新日:'21/7/3  最終チェック日:'21/7/3
我流・個別分析 <エビワラー>

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<概論>

火力と素早さが高いサワムラー・耐久が高いカポエラーの間に挟まれた、中途半端なポジションに居るポケモン。
技も特別専用の何かを覚えるというわけでもなく、せっかくの3色パンチも金銀では特殊技であるため、話にならないほど弱い。
結局、その絶妙な攻撃・防御・素早さのバランスを活かして行く他に道は無い。
こう書くといかにも茨の道だが、実際はサワムラーの耐久力もカポエラーの素早さも低すぎて、
あまり考えずに使っても偶発的にそれらと差別化出来ているというケースは少なくない。
例えばLv.50サワムラーは、物理耐久が低すぎて、50カビゴンののしかかりや55バンギラスの不一致地震すら2発耐えられないが、
Lv.50エビワラーならこれらを確実に耐えることが出来る。
また、カポエラーはLv.50だと55バンギラスに後手となり、50パルシェンとも同速となってしまい、
またLv.55まで振ってもLv.50のムウマ・スイクン・ヘラクロス等の85族には先手が取れない。
しかしエビワラーなら、Lv.50でもバンギラスやパルシェンには先制でき、Lv.55まで振れば50ムウマ等も抜けるようになる。
これらはいずれも対戦において重要な意味を成すため、敢えて差別化のために無理なシチュエーションを作るほどでも無いかも知れない。
ただし、これはサワムラーにもカポエラーにも言えることだが、この一族はやはり数値的な弱さがあり、
HPがパルシェンと同じだけしか無いため、特防が高くても特殊耐久自体は大したことが無かったり、
メインの攻撃技も、威力85の飛び膝蹴りであるため、火力不足に陥ってしまうことがある。
そのあたりは計算で感覚を掴んでおいた上で使った方が良さそうだ。


<実戦的ステータス>

タイマン性能■■■□□□□□□□ 出番の多さ■■□□□□□□□□
複数対決性能■■□□□□□□□□ 使い方の多様性■■□□□□□□□□
対カビゴン性能■■■■■■■■□□ 不利な相手への対抗力■□□□□□□□□□
対その他の一線級■■■■□□□□□□ 個人的総合評価■■□□□□□□□□


<優劣関係>

格好の餌パルシェン バンギラス フォレトス ハガネール ハピナス ドーブル
割と有利カビゴン ブラッキー ポリゴン2
場合によるムウマ ミルタンク フシギバナ スイクン
割と不利ゲンガー エアームド ケンタロス ライコウ ガラガラ カイリキー
天敵サンダー スターミー ナッシー ファイヤー ヘラクロス ベトベトン


<防御面>

55黄金の実5550黄金の実50
55サンダーの雷低確率2発高確率2発高確率2発確2
55ライコウの10万ボルト微低確率3発確3超低確率2発超低確率2発
50パルシェンの冷凍ビーム超低確率4発確4超高確率4発低確率3発
50スターミーの波乗り中乱数4発確4確4超高確率3発
50ゲンガーの10万ボルト乱数5-6発超低確率4発超低確率4発確4
55カビゴンの恩返し低確率2発中乱数2発微高確率2発確2
55リボンミルタンクの恩返し確3確3低確率2発超高確率2発
50カイリキーのクロスチョップ確3確3超低確率2発確2
50ヘラクロスの地震高確率4発確4確4超高確率3発
50ヘラクロスのメガホーン確5超高確率4発超高確率4発超低確率3発


<技候補>

飛び膝蹴り属性一致メイン技。威力の割に命中が不安定で、反動も痛いが、これに頼るしか無い。
高速スピン低レベルだと、サワムラーと物理耐久で差別化しやすいので、これで展開するのが有力。
めざ霊サブ技候補。高レベルで使う場合、ムウマに先制出来るため優劣関係が大きく変わる。
めざ岩サブ技候補。サンダーやファイヤーを撃退。
めざ飛サブ技候補。ヘラクロスを強く意識しつつ、フシギバナやナッシーにも。
めざ蟲サブ技候補。ナッシーを強く意識しつつ、スターミーやフーディンにも。
捨て身タックル
恩返し
のしかかり
サブ技候補。特定の相手の弱点は突けないものの、威力が高く範囲が広いため汎用性が高い。
のしかかりは、麻痺を撒ける貴重な技。
鈍い上記のサブ技を使う際、これが欲しい場合が多い。エースなら必須か?
炎のパンチ特攻が低すぎるので、4倍弱点専用。フォレトスに高速スピンする際に、ナメられないために。
冷凍パンチこれはもはやダメージはどうでも良く、完全に凍結ワンチャン狙い。サワムラーは覚えない。
爆裂パンチサブ技とすると飛び膝蹴りと攻撃範囲が被ってしまうが、それより威力が高いのがポイント。
マッハパンチ同じく攻撃範囲が被ってしまうが、鈍いと併用することにより思いがけないトドメを刺せるかも。
どくどく
泥棒
泥かけ
高速スピン要員として使う際に、起点回避として使う技たち。
眠るサワムラーより少しはマシな耐久なので、一旦回復する価値はあるかも。
高速移動この技から身代わりに繋げるコンボが、地味に独自性がある。
威張る
身代わり
火力は中途半端だが、こういう選択肢も。高速移動を絡める手もあるか。
カウンターまともに殴り合うとパワー負けしてしまう相手は多いので、狙えるシーンはあるかも
指を振るハサミギロチンを引けばサンダーもスターミーもフシギバナも一撃だ!


<型サンプル>

Lv.50 飛び膝蹴り/高速スピン/どくどく/眠る@薄荷の実

何だかんだで、低レベルで高速スピン要員として使うのが、エビワラーの適性を最も活かせるのではないかという説がある。
Lv.50で使うことによって、概要に書いたように、サワムラーには耐久面で、カポエラーには素早さで手軽に差別化が出来る。
サワムラーは、50カビゴンののしかかりや、55バンギラスの地震を2耐えするには黄金の実が必須となってしまうが、
エビワラーはそれらを素の耐久で2発耐えることが出来るため、道具に自由度が生まれる。
そのため、このサンプルのように眠る+薄荷の実を持たせても良いし、のしかかり対策の麻痺治しの実などの選択肢もある。
メイン技の飛び膝蹴りの火力は落ちるものの、50カビゴンはギリギリ2発で倒すことが出来る。
Lv.50カビゴンののしかかりというのは、環境にうじゃうじゃ飛び交っているので、これだけでも大きい。
サンプルではこの他にどくどくを持たせているが、これはサンダー等に対するせめてもの抵抗である。
この他に、同じく後ろのポケモンに負担をかけることが出来る爆裂パンチや冷凍パンチ、泥棒、
フォレトスを2発で倒せる炎のパンチあたりも候補か。
特に3色パンチに関してはサワムラーには真似出来ない。
サブ技として、各種目覚めるパワーで役割破壊を狙うのも手。
ただし、のしかかりや捨て身タックルは、残念ながら高速スピンとは両立出来ない。
なお、エビワラーの素早さはニドクインと同じで、60-70族あたりの激戦区を上から見下ろしているので、Lv.50で使いやすい。
更に、50ドーブルに絶妙に先制した上で飛び膝蹴り一撃で倒せるというのは、なかなか貴重。


Lv.50 飛び膝蹴り/高速スピン/マッハパンチ/カウンター@麻痺治しの実

眠るを持たせず攻撃的にした例をひとつ。
高速スピンとカウンター、マッハパンチとカウンターを両立出来るというのは、地味にサワムラーとの差別点になっている。
これらはカポエラーにも可能だが、Lv.50で使う時点で、バンギラスやパルシェンに先制出来るかどうかが大きく異なるため、
カポエラーとの差別化は考える必要は無い。
エビワラーは、カイリキー、ガラガラ、ヘラクロス、ミルタンク等、殴り合うとパワー負けしてしまう物理相手も多い。
そのため、カウンターを仕込むことによって、逆転劇を狙えるかも知れない。
単純に飛行技で弱点を突いて来る、エアームドやギャラドスに対してももちろん有効。
カウンターで僅かにダメージが足りず、倒し損ねてしまったような場合でも、マッハパンチで確実にトドメを刺すというコンボもある。
エビワラーの得意技をふんだんに取り入れたというだけなので、あとは適宜上記の型と同様にカスタマイズすればOK。
道具は、カビゴンののしかかり意識で麻痺治しの実にしているが、基本的には何でも良いと言える。
いっそ破壊の遺伝子なんかも面白いかも知れない。その場合泥棒を持たせるのも手。


Lv.55 飛び膝蹴り/目覚めるパワー岩/鈍い/眠る@薄荷の実

エースの一例。特に何の捻りも無く、メイン技+サブ技+積み技+回復技というオーソドックスの極みなのだが、
元々サワムラーに対しては技で差別化するのは難しいため、どの道物理耐久で差別化することになるので、型は至って普通で良い。
例えば55リボンミルタンクの恩返しや、50カイリキーのクロスチョップで、
55サワムラーは確2で倒れてしまうが、エビワラーはこれらを確定で2耐えする、等がある。
また、上から鈍いを積むことによって、カビゴン以外の大爆発を全て耐えられるという点も、差別化になる。
火力面に関しては、鈍いを1回積むことでちょうど良くなるケースが多い。
鈍い+飛び膝蹴りで、50ポリゴン2・55ハピナス確1、52ライコウ確2、
鈍い+めざ岩で、55リザードン確1、55めざ草ファイヤー高確率1発、55サンダーやや高確率2発。
もちろん、サブ技は技候補に挙げたように、他にめざ霊やめざ飛、めざ蟲、捨て身タックル等ご自由に。
このあたりはカイリキーの感覚で考えれば良いだろう。
ただし、カイリキーに比べると火力はかなり落ちるため、例えばめざ霊でも50スターミーに高確率で2耐えされてしまったりする。
ただ逆に、カイリキーと違って素早さがあるため、Lv.55なら低レベルのムウマに先制し、上からめざ霊2発で倒せるという強みがある。
この他、めざ飛なら同様に低レベルのヘラクロスに先制しながら2発で倒せたり、
フシギバナも上から余裕で3発であるため、サイクルを駆使すれば急所や光合成のPP切れによる突破が期待出来る。
鈍いは1回積んでも55カビゴンに先制、50サイドンやフォレトスにまでギリギリ先制可能。これらはカポエラーには真似出来ない。
なお、レベルは54でも、素の素早さは肝心の50スイクン・ムウマ・ヘラクロス等には先制でき、
鈍いを1回積んでも、50サイドンは同速になってしまうものの、55カビゴンには先制出来るため、
他にLv.51で使いたいポケモンが居るならば、エビワラーを54に落とす手もあるかも知れない。
パーティ … エビワラーグランブルオクタンTA(2020)
ログ … 鈍い+めざ岩型
ログ … 鈍い+めざ岩型2


Lv.55 飛び膝蹴り/のしかかり/鈍い/身代わり@食べ残し

鈍いによる防御力上昇を活かす手もある。
55エビワラーは、鈍いを1回積んだ状態で身代わりを貼ると、50カビゴンののしかかりを中乱数で耐えることが出来る。
他に50ハガネールの地震なんかも、高確率で耐えられる。
もちろん、これらには鈍いを1回積んでも先制が可能。
これによって、鈍い+身代わりから起点にして展開出来る可能性がある。
(ただし、ハガネールを相手にする場合は、吠えられるのに注意が必要だが。)
耐久の低いサワムラーやオコリザルにはこれは真似出来ず、カポエラーはそもそも身代わりを覚えない。
カイリキーは遅すぎて、鈍いを積んだらカビゴンに後手になってしまう。
防御力と素早さを絶妙なラインでキープしているエビワラーだからこそ成せる業である。
ただし、中乱数というように、かなりギリギリなので、目覚めるパワーで耐久を落としてしまうとこの確率が大きく変わってしまう。
よって、サブ技を持たせるなら、サンプルののしかかりのように、耐久を落とさないものが望ましい。
のしかかりは、麻痺を狙えるので、鈍いや身代わりとのシナジーが利きやすいという面もある。
因みに身代わりは関係無いが、この他にエビワラーの絶妙な攻撃力と防御力のバランスを活かせる例として、対55破壊の遺伝子ケンタロスがある。
55エビワラーは、鈍いを1回積むことで、破壊光線を高確率でギリギリ耐えることが出来る。
その上で、飛び膝蹴りで、ケンタロスを虫の息に追いやるほどのダメージを与えることが出来る。
つまり、ケンタロスが1ターン目に混乱自傷すれば、その隙にエビワラーが鈍いを1回積み、
次のターンは破壊光線を耐え、混乱自傷ダメージと飛び膝蹴りダメージを加算させてケンタロスを倒すことが出来るのである。
サワムラーは耐久が低いため鈍いを積んでも破壊光線を耐えられず、
カポエラーは火力が足りないため、鈍いからの飛び膝蹴りでも乱数で耐えられてしまう。
ログ … 鈍い+身代わり型


Lv.55 飛び膝蹴り/捨て身タックル/マッハパンチ/鈍い@食べ残し

鈍い+マッハパンチという、攻略本にも載っているような基礎的なコンボを搭載した型もひとつ。
ただし、ウインディやカイリューが使える神速と違って、威力は40しか無く、属性一致を加味しても60相当にしかならない。
鈍いを1回積んでようやく威力90相当で、これでも属性不一致の恩返しにすら及ばない。
神速と違って、弱点を突くことが出来るので、格闘弱点相手に対して真価を発揮することになるだろう。
最たる例が55ミルタンクか。55エビワラーは、55ミルタンクを飛び膝蹴りでギリギリ2発で倒すことができ、
リボンを持ったミルタンクの恩返しは2耐え出来るため、単純に殴り合えば勝てるのだが、
ミルタンクは先制でミルク飲みで回復出来るため、飛び膝蹴りの外れ待ちをすることが出来てしまう。
しかし、ミルタンクの残りHPが160ぐらいの状態からスタートすれば、飛び膝蹴り→マッハパンチと動くことで、
相手に回復の隙を与えず倒すことが出来る。
他には55ライコウに対して、鈍い1回の飛び膝蹴りでは中乱数2発となり、
5割程度の確率で耐えられてしまうが、マッハパンチがあればその場合でもしっかり倒し切ることが出来る。
また、50パルシェンに対しては、元々先制出来るものの、鈍いを積むと素早さを逆転させてしまう。
しかし、鈍いを1回積んだ後の飛び膝蹴り+マッハパンチで、パルシェンが黄金の実を持っていても高確率で倒せるようになる。
対面で上から鈍いを積むことによって、初手で大爆発を使われても耐えられるという利点がある。
サブ技は今まで通りご自由に。一応、サンプルの捨て身タックルは地味にサワムラーとの差別点になっていて、
サワムラーはマッハパンチを遺伝で習得するため、捨て身タックルやのしかかり、身代わり等の初代マシン技とは両立出来ないが、
エビワラーはマッハパンチを自力で覚えるため、これらとも両立が可能。
カポエラーはそもそも初代に送れないため、これらの技を覚えることも出来ない。


Lv.55 飛び膝蹴り/高速移動/威張る/身代わり@食べ残し

高速移動を覚える唯一の格闘ポケモンであり、これがあれば、
もはやサワムラー等ではなく格闘ポケモンとして完全に独自性を見出すことが出来る。
使い方としては例えば、あらゆるポケモンに先制出来るようになった状態からのいばみが等が挙げられる。
これによって、ケンタロスやミルタンク等も倒しやすくなるだろう。
上から混乱クソゲーを仕込めば、飛び膝蹴りを半減されるスターミーも何とか行けなくもない・・・かも知れない。
技スペースが圧迫され、攻撃技を1本しか持てないのがネック。
ログ … 高速移動+いばみが型


Lv.55 飛び膝蹴り/目覚めるパワー霊/捨て身タックル/マッハパンチ@破壊の遺伝子

破壊の遺伝子で無理矢理火力を出す方法もある。
特に、レベル差によって低レベルのムウマには先制出来るので、目覚めるパワー霊によって上から一撃で倒せるようになる。
また、先制こそ出来ないものの、捨て身タックルで55サンダー等も確2で倒せるようになる。
この他、遺伝子状態の飛び膝蹴りで55カビゴン高確率一撃、50パルシェン・50サイドン・52ブラッキー確1、
55カイリキー・52エアームド・51フォレトス・51スイクン・54フーディン確2。
僅かに倒し切れなかった相手には、マッハパンチでトドメを刺すことも狙える。
サワムラーとの差別化については、耐久面でも良いが、捨て身タックル+マッハパンチの両立という点においても差別化可能。
捨て身タックルの枠は比較的自由度があり、同じくサワムラーには出来ない型として、他にのしかかりやカウンターあたりが候補。
のしかかりでも、破壊の遺伝子があれば50フシギバナ・ヘラクロス・めざ飛ギャラドスぐらいなら、上からほぼ2発で倒せる。
パーティ … エレブーエンテイエビワラーTA(2021)
パーティ … 54エビワラーSA(2009)
ログ … 破壊の遺伝子+のしかかり型
ログ … 破壊の遺伝子+のしかかり型2
ログ … 破壊の遺伝子+のしかかり型3
ログ … 破壊の遺伝子+カウンター型
ログ … 破壊の遺伝子+カウンター型2


<その他ルールのログ>

・指振り
パーティ … 54カイリキーSA(2007)
ログ … ホネブーメランとドリル嘴を駆使


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