定数ダメージとターンカット

第2世代の対戦をする際、他の世代に慣れている人が気を付けなければいけないポイントは多くありますが、
中でも「定数ダメージの発動タイミング」と、「ターンカット」と呼ばれる仕様に関しては、
かなり混乱を招きやすい部分であり、なおかつ簡潔にまとめられているページもほとんど無いため、ここで整理しておきます。


〜まず、1ターンの中の処理の流れを整理しよう〜

流れ先攻後攻
チェンジもしくは攻撃 
自分の定数ダメージ 
 チェンジもしくは攻撃
 自分の定数ダメージ
砂嵐・束縛ダメージ砂嵐・束縛ダメージ
食べ残し回復食べ残し回復

ざっくりと書くと、こんな感じです。
自分の定数ダメージって、なに?と思うかも知れませんが、ぶっちゃけ砂嵐・束縛以外のすべての定数ダメージのことです。
毒ダメージ・火傷ダメージ・宿木ダメージ・呪いダメージ・悪夢ダメージが該当します。
つまり、先攻の毒や宿木のダメージは、後攻の行動よりも先に入るのですね。


〜「自分の定数ダメージ」について〜

…と、言うことは?
後攻のポケモンがどくどくを打っても、先攻のポケモンはそのターンには毒ダメージを受けません!!

分かりやすい参考ログがこちらです。<参考ログ1>

中盤で、エーフィがフーディンにどくどくを当てていますが、そのターンはフーディンの猛毒ダメージはありませんよね。
しかし、この2ターン後、エーフィは今度はカビゴンにどくどくを打っていますが、
カビゴンは後攻なのでこのターンにすぐ猛毒ダメージを受けていますよね。そういうことです!

毒ダメージでそうなると言うことは、宿木ダメージでも同じことが起こります。
こちらのログを見てみましょう。<参考ログ2>

1ターン目、ポケモンチェンジに対して宿木のタネを打っていますね。
チェンジは必ず先攻で行われるため、この場合、当然フシギバナは後攻で宿木のタネを打つことになります。
この時すでに先攻のターンは終了しているので、宿木ダメージはありません。
これ、何が起こるかというと、延々とポケモンチェンジだけを繰り返す相手に対して宿木のタネを打ち続けても、
相手には1ダメージも与えることが出来ない
ということです!!これは要注意ですね!!

流れハガネールフシギバナ
スイクンにチェンジ 
自分の定数ダメージ(無い) 
※ここでスイクンが宿木状態になるやどりぎのタネ
 自分の定数ダメージ(無い)
砂嵐・束縛ダメージ(無い)砂嵐・束縛ダメージ(無い)
食べ残し回復(無い)食べ残し回復(無い)
最初に書いた流れに沿って書くと、こういうことです。

1/4という大きな定数ダメージを与えられる、ゴーストタイプの呪いに関しても同じです。
こちらのログを見てください。<参考ログ3>
序盤にムウマがオーダイルに対して呪いを打っていますが、
これもポケモンチェンジに対する呪いなので後攻になり、そのターンにオーダイルにダメージは入りません。
しかも、その後すぐチェンジによって解除され、結局ムウマはせっかく自らのHPを半分犠牲にしたにも関わらず、
相手に呪いダメージを全く与えることが出来ない
のでした・・・金銀の呪いって難しいですね・・・
(※このログはムウマの使い手がかなり上手く、それでも守るや痛み分けでかなり粘ることが出来ていますね。)

因みに、これらの定数ダメージは「自分のターンの最後」に発生するということは、つまり、
先攻でチェンジし、繰り出したポケモンが毒や火傷の状態異常にかかっていた場合、繰り出した瞬間にそのダメージを受けることになります。
撒き菱を踏むのと同じような効果があるということですね。
これを利用することで、毒や火傷状態の相手を、吠える・吹き飛ばしで崩すというコンボ(通称「毒昆布」)が存在します。
例えばこちらのログです。ハピナスが火傷してからの展開をご覧ください。<参考ログ4>

流れエアームドヘルガー
ハピナスにチェンジ 
自分の定数ダメージ(火傷) 
(エアームドが引きずり出される)ほえる
 自分の定数ダメージ(無い)
砂嵐・束縛ダメージ(無い)砂嵐・束縛ダメージ(無い)
食べ残し回復(無い)食べ残し回復(無い)

先攻でエアームドがハピナスにチェンジする。その瞬間に火傷ダメージが入る。
ヘルガーはそのチェンジを読んで吠えることで、再びエアームドを場に引きずり出す。
この繰り返しで、ハピナスを定数ダメージだけで追い込むことが出来ていますね。


〜その他の定数ダメージについて〜

さて、一方で砂嵐や束縛ダメージ、そして食べ残し回復は、先攻・後攻に関係無く、全体のターンの最後に精算がされます。
こちらのログが分かりやすいかと思います。<参考ログ5>
テキストの表記順を見てもらえば分かると思いますが、先攻・後攻のお互いのそれぞれの行動が終わったあとに、
砂嵐ダメージがお互いに入り、更にその後、一番最後に食べ残し回復が入っています
よね。

ここで更に注目して欲しいのは、序盤にエアームドがケンタロスを吹き飛ばして、スターミーが出て来たターンです。
これがもし砂嵐でなく毒ダメージだった場合、先ほどのヘルガーvsハピナスと同じように、
ケンタロスが毒ダメージを受けた上で吹き飛ばされ、スターミーが出て来るはずです。
しかし砂嵐の場合、逆にケンタロスはダメージを受けずに退場させられ、代わりに出て来たスターミーがそのターンの最後に砂嵐ダメージを受けます
流れをまとめると、こうです。

流れケンタロスエアームド
威張る(混乱、奇跡の実を消費し回復)
自分の定数ダメージ(無い) 
(スターミーが引きずり出される)ふきとばし
 自分の定数ダメージ(無い)
砂嵐ダメージ砂嵐・束縛ダメージ(無い)
食べ残し回復(無い)食べ残し回復(無い)

これを利用すれば、相手の控えポケモンを無理矢理引きずり出しつつダメージを与えることが出来るわけですね!

食べ残し回復も同様です。こちらのログをどうぞ。<参考ログ6>
後半にエーフィがスターミーにバトンタッチしたターンを見てみてください。スターミーが食べ残し回復していますよね?
先攻だろうが後攻だろうが、ターンの一番最後に食べ残し回復が入るので、
ターンの最後に場に出ていたポケモンは必ず食べ残し回復をすることが可能です。


〜一旦まとめてみる〜

ここまでを一旦整理します。砂嵐が起こっている最中に、フーディンとスイクンがお互いどくどくを打ち合ったターンを想定してみましょう。

流れフーディンスイクン
どくどく(ここで猛毒にかかる)
自分の定数ダメージ(無い) 
(ここで猛毒にかかる)どくどく
 自分の定数ダメージ(毒)
砂嵐ダメージ砂嵐ダメージ
食べ残し回復(無い)食べ残し回復(無い)

こんな具合です。フーディンの定数ダメージ判定は、どくどくを食らうよりも先なので、このターンに毒ダメージはありませんが、
スイクンは定数ダメージ判定よりも前にどくどくを食らうので、1回猛毒ダメージが入ることになります。
そして、それぞれの定数ダメージ判定が終わったあと、お互いに砂嵐ダメージが入る、という順序です。

…お分かりいただけたでしょうか?色使いすぎて目チカチカしてたらすいません。
では後半、厄介な「ターンカット」について解説していきます。

〜そもそも、ターンカットとは?〜

ターンカットとは、主に第3世代以前にある仕様で、
どちらかのポケモンが倒れて、新しいポケモンが繰り出されると、その瞬間ターンが強制終了されるというものです。

これはつまり、先攻のポケモンが攻撃を打って、その反動で勝手に自滅し、次のポケモンが繰り出された場合、
そこでターンが終了し、後攻のポケモンが選択していた行動は無かったことにされてしまう
ということです。

後攻のポケモンが選択していた技が、新たに繰り出されたポケモンに当たることは無いのです!!!

最初の表をもう一度使って具体的に言うと、

流れ先攻後攻
※1チェンジもしくは攻撃 
※2自分の定数ダメージ 
※3 チェンジもしくは攻撃
※4 自分の定数ダメージ
★ワープ位置
砂嵐・束縛ダメージ砂嵐・束縛ダメージ
食べ残し回復食べ残し回復

※1もしくは※2のタイミングで先攻が倒れると、それ以降の※印は全て無視され、
そのターンは★の位置まで一気にワープする
ことになります。

例えば、※1のタイミングで先攻が大爆発によって倒れ、後攻が耐えた場合、
後攻が選択していたはずの攻撃(※3)や後攻の毒や宿木ダメージ(※4)は全て飛ばされます。
ただし、★よりも後に発生する、砂嵐ダメージや食べ残し回復はお互い行われます。
同じように、※2のタイミングで先攻が毒や宿木などのダメージで倒れた場合も、※3および※4は飛ばされます。

これがいわゆる「ターンカット」というヤツです。


〜それって、よく起こるの?〜

ぶっちゃけ素早いポケモンで大爆発を使っていれば(※相手に使われた場合でも!!)
当たり前のように頻出します。

なので、絶対に慣れておいたほうが良いです。では具体的にログを見ていきましょう。<参考ログ7>

後半、マルマインがリフレクターを貼って光の壁を貼って、大爆発で退場しています。マルマインお得意の流れですね。
ここでマルマインが大爆発する際、パルシェンが波乗りや大爆発を選んでいようが、
何も出来ずにただガラガラの無償降臨を見守ることしか出来ない
わけです。
無償降臨したガラガラは、マルマインの残してくれた壁のおかげでパルシェンに勝つことが出来るというギミックですね。

非常に大事な戦術のひとつなので、もう1個ほど。<参考ログ8>
同じようにマルマインが壁を残し、早々に大爆発で退場し、相手のカビゴンに何もさせず、ケンタロスを無償降臨させています。
このように破壊の遺伝子で暴れるポケモンは、なるべく相手の攻撃を受けずに無傷で出したいため、
そういう時にこの大爆発によるターンカットを利用すれば、無償降臨が成功するわけですね。

ターンカットを上手く利用することで、結構テクニカルな立ち回りが出来ることがあります。こちらのログを。<参考ログ9>
後半のパルシェンの大爆発に注目です。カビゴンが鈍いを積んだのを確認してから先攻大爆発でターンカット。
これによって、「カビゴンが最後に使った技が鈍いである」という状況を変えないままフーディンを出すことが出来るのです。
これによってフーディンは、カビゴンの鈍いを確実にアンコールして勝つことが出来るというギミック。

因みに、大爆発を決めたターンのカビゴンをよく見てください。食べ残し回復だけはちゃんと発動していますよね。
先ほど書いた、砂嵐・束縛ダメージ&食べ残し回復だけは、カットされないというのがお分かりいただけたでしょうか。


〜大爆発以外でのターンカット〜

ターンカットという現象は対戦で頻出すると言いましたが、それはここまでに書いたような大爆発を使ったものがほとんどです。
圧倒的にカンタンに、能動的に自分のターンに自滅することが出来る技ですからね。
でも、他にもいくつか無視出来ないものもあるので、見ていきましょう。

まずは、大爆発以外に能動的に自滅出来る技として、捨て身タックルや地獄車などの反動技があります。
これによって自分だけが倒れた場合でも、同じようなことが起こります。<参考ログ10>

カイロスが地獄車の急所をカビゴンに当て、反動で倒れたシーン。
ここのカビゴンの行動をカットしながら、ガラガラを無償降臨し、倒すことが出来ました。
これがもしカットされていなかったら、カビゴンに鈍いを積まれてガラガラで倒せなかったかも知れないし、
眠るで回復されていたかも知れません。

このように、相手にターンを与えず連続で攻撃できる、ずっと俺のターンみたいな状況を作れるんですね。

攻撃による自滅以外でも、先攻の定数ダメージによるターンカットもありました。例えばこんなログ。<参考ログ11>
ギャロップが毒ダメージによって、日本晴れを残しつつ果てると同時に、
スイクンの眠るによる回復をカットしながらガラガラに繋ぐことが出来ています。


〜自分の定数ダメージをカット?〜

ターンカットの流れをもう一度貼ります。
流れ先攻後攻
※1チェンジもしくは攻撃 
※2自分の定数ダメージ 
※3 チェンジもしくは攻撃
※4 自分の定数ダメージ
★ワープ位置
砂嵐・束縛ダメージ砂嵐・束縛ダメージ
食べ残し回復食べ残し回復

ここでよく考えてみましょう。もし※1のタイミングでどちらかのポケモンが倒れたら、※3と※4だけでなく、※2もカットされます
でも、どうせ自滅するんだから、自分の定数ダメージなんて関係無いんじゃないの??
いえいえ、そんなことは無いです。もし倒れるのが自分ではなく、相手だったら、どうでしょうか…??

こちらのログを見てみましょう。<参考ログ12>
ヤミカラスが、猛毒+宿木の定数ダメージを二重で受けながら戦っています。
しかし、バンギラスとブラッキーを倒したターンを見てみましょう。
毒ダメージも、宿木ダメージも受けていない!!
そうです、この※2のカットは、相手を倒した時にも起こるのです!!!

ターンカットの説明を、もう一度書きます。
どちらかのポケモンが倒れて、新しいポケモンが繰り出されると、その瞬間ターンが強制終了される」です。
どちらのポケモンが倒れた場合でも、強制的に★までワープするのです!!!

同様に、後攻のポケモンが※3のタイミングで先攻のポケモンを倒した場合でも、※4がカットされ、
後攻のポケモンは定数ダメージを受けないことになりますね。
つまりまとめると、相手を倒してしまえばそのターンに自分の定数ダメージは受けないということです!

ただし、何度も言いますが砂嵐・束縛ダメージと、食べ残し回復だけは入ります。
砂嵐について、こちらのログをご覧ください。<参考ログ13>

終盤に、バンギラスがマルマインの前で砂嵐を起こしてからに注目です。
マルマインは、ここからバンギラスとエアームドの2匹を倒していますが、
さっきのログのヤミカラスとは違って、倒したターンにもしっかり砂嵐のダメージを受けていますよね。
表示もよく見ると、相手が倒れて、新しいポケモンを繰り出したあとにダメージを受けています。
流れをまとめると、こんな感じ。

流れマルマインバンギラス
10万ボルト倒れた!
→エアームドを繰り出した
自分の定数ダメージ(カット) 
 攻撃(カット)
 自分の定数ダメージ(カット)
★ターンカットワープ位置
砂嵐ダメージ砂嵐ダメージ(無い)
食べ残し回復(無い)食べ残し回復(無い)

このように、マルマインの「自分の定数ダメージ」はカット出来ますが、砂嵐ダメージはカット出来ないわけです。
これが、どくどくや宿木のタネと比べた砂嵐の強さのひとつでもあります。


〜食べ残しの使い方〜

さて、その砂嵐ダメージよりも更にあとに入るのが、食べ残し回復です。こちらのログをご覧ください。<参考ログ14>

まずゲンガーが大爆発してジュゴンを無償降臨したターン。
後攻の大爆発なのでターンカットでも何でもないのですが、
新しくポケモンを出した場合でもターンの最後に必ず食べ残しが発動していることが分かりますね。

では、そのあと波乗りでバクフーンを倒したターンを見てみてください。
相手が倒れてガラガラが出て来たため、その間の処理はカットされますが、
食べ残し回復はカットされないので、ここでも回復出来ていますよね。

ここまでをまとめると、つまり相手を倒したターンというのは、めちゃくちゃお得なのです。
何故なら、自分の定数ダメージはカット出来る上、食べ残し回復だけ1回出来るのですから。

さて、食べ残しはターンの最後に必ず発動すると言いました。
それを利用することで、こんなテクニックがあります。<参考ログ15>

終盤、カビゴンが混乱自傷ダメージで188→20まで一気に減ったところからご覧ください。
ここまで減ったらいくらカビゴンでも、レアコイルの10万ボルト一撃で倒されてしまいます。
しかし、一旦引っ込めてフシギバナを出しました。
このフシギバナはすぐに倒されてしまいますが、ここで再度カビゴンを出すことで、食べ残し回復を1回分挟めるのです。
更にそこから、即カビゴンを引っ込めてパルシェンを出して犠牲にし、またまたカビゴンを出しています
これによって、更にもう1回食べ残し回復をすることができ
ここで見事にレアコイルの10万ボルトを耐えるHPまで回復することが出来ています!

つまり、食べ残しを持ったポケモンが窮地に追い込まれた場合、
ここでのフシギバナやパルシェンのように、控えポケモンを犠牲にしながら何度もそのポケモンを場に出すことによって、
何度も食べ残しを貪って回復していくことが出来る
というテクニックが存在します!


〜出オチによるターンカット〜

さて、ここからだんだんと闇の世界へ突入して行きます。まずはこちらをご覧ください。<参考ログ16>
ハガネールがカビゴンを倒したターンに注目。大爆発によるターンカットからの、砂嵐ダメージでトドメを刺していますね。
さっきのマルマインの例とは逆に、自分が倒れることによってターンカットし、相手に砂嵐ダメージを追加で与えるというテクニックです。
大爆発のダメージだけでは倒し切れなくても、砂嵐ダメージで倒すことが出来れば実質的に相打ちが成功するわけですね!

「撒き菱ダメージはポケモンを場に出した瞬間に発動する」という点に注意すると、以下のような流れになります。

流れハガネールカビゴン
大爆発→倒れた!
→パルシェンを繰り出した
→撒き菱ダメージ
(耐えた)
自分の定数ダメージ(カット) 
 攻撃(カット)
 自分の定数ダメージ(カット)
★ターンカットワープ位置
砂嵐ダメージ砂嵐ダメージ
→倒れた!

→パルシェンを繰り出した
→撒き菱ダメージ
食べ残し回復(無い)食べ残し回復(無い)

まずハガネールが大爆発で倒れ、パルシェンを繰り出したのでターンカットが生じます。
「自分の定数ダメージ」もカットされるので、もし仮にパルシェンが毒状態でも、ここで毒ダメージはありません。
ワープ位置まで行ったら、砂嵐ダメージが精算されます。これによって今度はカビゴンが倒れ、パルシェンを繰り出しました。
倒れましたが、ターンカットはもう終わった後なので、このあと何かがカットされることはありません。
最後にもし食べ残しを持っていればその回復が入り、ターンが終了する、といった具合です。

さて。この、ターンカットによる砂嵐ダメージ加算を利用すると、こんな凄いことも出来ちゃいます!<参考ログ17>
終盤、ハガネールがパルシェンにチェンジし、その瞬間撒き菱で倒れたシーンに注目!!
このように、ポケモンチェンジにおいても、その瞬間に食らう自分の定数ダメージで倒れれば、ターンカットが発生します。
こんな感じの流れです。

流れハガネールブラッキー
パルシェンにチェンジ
→撒き菱ダメージ
倒れた!
→ポリゴン2を繰り出した
→撒き菱ダメージ
 
自分の定数ダメージ(カット) 
 攻撃(カット)
 自分の定数ダメージ(カット)
★ターンカットワープ位置
砂嵐ダメージ砂嵐ダメージ
食べ残し回復(無い)食べ残し回復(無い)

自分のターンに勝手に自滅することでターンカットを発生させ、相手に行動させずに強制的に1ターン進めることが出来るのです。
このように、大爆発や攻撃の反動などでなくても、ポケモンチェンジ直後の定数ダメージで倒れれば、ターンカットが出来ます。
つまり、撒き菱以外にも、毒や火傷ダメージで出オチした場合でも、同じようにターンカットが出来ます。

出オチによるターンカットを有効利用したログがこちら。<参考ログ18>
終盤、エアームドが鈍いを積んでからカビゴンにチェンジし、撒き菱ダメージで倒れるシーンです。
大爆発によるターンカットの話のときに、カビゴンが鈍いを積んだのを見てからパルシェンが大爆発でターンカットし、
フーディンのアンコールに繋げているログが出て来たのを覚えているでしょうか?
今回のログは、それを大爆発でなく、定数ダメージによる出オチによって成功させています。
エアームド側は相手のカビゴンが鈍いを積んだのを見たら、
撒き菱圏内の自分のカビゴンにわざとチェンジし倒れることでターンカットを発生させ、
そのまま相手に鈍い以外の行動をさせずに目の前にフーディンを出し、アンコールで詰ませる
ことが出来ているという仕組みです。
こんなことを実際に出来たら、めちゃくちゃカッコイイですよね!

このような出オチターンカットは、撒き菱だけでなく、毒や火傷によるダメージでも可能です。
毒や火傷は「自分の定数ダメージ」なので、後攻よりも発生が先でしたよね。
ただし、砂嵐による出オチでは、ターンカット出来ません。なぜでしょうか?
そうです、砂嵐ダメージの判定は、ターンカットよりもあとでしたね。
一応参考までに、こちらのログをどうぞ。<参考ログ19>

終盤、ヌオーからサンダーにチェンジし、サンダーが砂嵐ダメージによって出オチしていますが、
相手のピクシーはターンカットされずに、月の光で回復が出来ていますよね。
砂嵐ダメージはその後に発生し、そのタイミングでサンダーが倒れるというわけです。


〜オマケ:怖い話〜

定数ダメージと、ターンカットの仕組みはだいたいこんな感じです。お分かりいただけたでしょうか?
もう一度おさらいしておきますね。

流れ先攻後攻
※1チェンジもしくは攻撃 
※2自分の定数ダメージ 
※3 チェンジもしくは攻撃
※4 自分の定数ダメージ
★ワープ位置
砂嵐・束縛ダメージ砂嵐・束縛ダメージ
食べ残し回復食べ残し回復

最後に、これを利用した、世にも恐ろしい、凄まじいテクニックを紹介します。
こんなことは実戦ではまずお目にかかれないので、妄想の世界をお楽しみください。

先攻の行動や定数ダメージによって、後攻の行動はターンカットによって飛ばされてしまうことが分かりました。
これを応用すると、相手のポケモンチェンジを封じるなんていうことが理論上は可能です。

は??

いやいや、そんなこと言っても、ポケモンチェンジは必ず先攻になるのだから、カットされないでしょ。
…では、お互いがポケモンチェンジしたらどうなるのでしょう??

あっ

ここで大事な仕様がひとつ。
お互いがポケモンチェンジした場合、チェンジ前のポケモンの素早さが高いほうが、先に処理されます。
なんと、こんなところで素早さが影響していたとは!!
と、いうことは。素早いポケモンが先攻となってポケモンチェンジし、
そこで出て来たポケモンが撒き菱や毒のダメージで出オチ
してしまったら・・・?
そう、この場合、後攻のポケモンはチェンジすら出来ずにターンカットされてしまうのです!!!

これを利用して、有利対面を強制的に作ることも出来ますが、
滅びの歌と組み合わせると恐ろしいことが出来ます。

後攻のポケモンは、ターンカットされたら1ターン強制的に進められてしまいます。
この間、チェンジすらも許されないのだとしたら・・・?
滅びのカウントを相手だけ強制的に1進めることが出来てしまいます。





※なお、定数ダメージだけに留まらない、ターン全体の流れに関しては、こちらで詳しく触れられているので、参考にすると良いと思います。

いかがでしたでしょうか。これが金銀の、「定数ダメージ」や「ターンカット」と言った世界です。
ターンカットを知らずにマルマインなどと戦ってしまうと、一方的に壁を貼らrドッカーーーーーーーーーーーーン