ソーナンスについて本気出して考えてみた


金銀では最終進化形態でアンノーンと最弱の座を争うほど弱いと言わざるを得ないソーナンス。
そんなソーナンスを実戦で活躍させるためには一体どうすれば良いのかを、ガチで考えるコーナー。
考えるというか、正確にはこれまで管理人がひっそりと研究して来たので、その研究成果を発表するコーナーです。



どういう状況ならチャンスがあるか

ハッキリ言って、複数対決は無理だと思われる。
相手が全員フルアタ等という状況は実戦ではあるはずも無く、
必ず毒や宿木を仕込まれたり、鈍い等の積み技を使われたりして、ソーナンスはそれをただ見守ることしか出来ないからである。
仮にそれらの技が相手に無かったとしても、一発ぐらい殴ってカウンターされたところで、
眠るで回復されてから再び殴る…の繰り返しをされていずれソーナンスが力尽きるのがオチである。
ソーナンスがチャンスを得られる最低限のフィールドとしては、まずタイマンに持ち込むことだろう。
なお、ソーナンスはカウンターやミラーコートで技を返す前提なので、
なるべく耐久が低い方が勝てる相手が増えるはずなので、レベルは50とする。


しかし、タイマンに持ち込んだ上でも、勝てる相手はなお限られている。
では、一体誰に対してならタイマンで勝てるのかを考える。

フルアタのポケモン

一番分かりやすいのはコレだろう。具体例を考える。
これらには基本的に、相手が打って来る技を読み切ることが出来れば勝てると思って良いだろう。
物理技or目覚めるパワーを撃って来るターンにカウンター。特殊技を撃って来るターンにミラーコート。
もちろんこれらの読みは生じるし、これを読み外してしまったら勝てない。
しかし、「読み切ることさえ出来れば勝てる」というだけで、ソーナンスにしてみればチャンスの塊なのである。

重要な注意点がある。ゲンガーにはカウンターが無効。
つまり、↑の例ではゲンガーの物理技が大爆発しか無いから全てミラーコートで返せるものの、
例えばゲンガーがシャドーボールや爆裂パンチを持っていた場合は無理になってしまう。
ただ、爆裂パンチの場合は、外すことでPPを切らしてしまえばチャンスがある。これは運としか言いようが無いが。
同じように、フルアタはフルアタでもバンギラスは、ミラーコートが無効なので噛み砕く等に対して詰んでしまう。
もうひとつの注意点は、破壊の遺伝子ケンタロスについて。
これもフルアタで、しかもソーナンスは破壊光線を耐える耐久を備えているのでカウンターで勝てそうだが、
実は大文字+破壊光線、と打たれると倒されてしまう
大文字に対するミラーコートだけではケンタロスを倒せないので、結果的にこのケンタロスには勝てない


このようなフルアタのポケモンは、決してうじゃうじゃ居るというわけではない。
出来れば他にも勝てる相手が欲しい。

大ダメージを与える攻撃技と無害な補助技しか持たないポケモン

どくどくや剣の舞といったソーナンスを詰ませる補助技が無い場合は、フルアタでなくとも、
攻撃技に対してカウンターorミラーコートを決めれば一撃で倒せる、という相手には基本的に勝てる。
例えば次のようなポケモンが挙げられる。
ヘラクロスについて。50ソーナンスは50ヘラクロスのメガホーンを耐えるので、カウンターで倒すことが出来る。
では地震を撃たれたらどうか。残念ながらこれはカウンターを決めても倒すことが出来ない。
一撃で倒せないとなれば、眠られて再び殴られて終了。これでは勝てない。
そこで、ソーナンスは防御の能力値を敢えて下げることを考える。
(正直に言います、個体値努力値入力式ダメージ計算ツールはソーナンスの計算のために作りました。マジ話です。)
計算した結果、地震に対してカウンターを決めれば一撃で50ヘラクロスを倒せるようにするには、
防御個体値1、防御努力レベル15に調整すれば良いことが判明。
(因みに、HP実数値を下げるわけには行かないので、防御個体値を0にしてはいけない。)
問題点は、この場合逆にメガホーンを撃たれると一撃で倒れるようになってしまうという点だが、
そこは相手がこの調整を知らなければ普通は弱い方の地震を撃って来るだろう。
もし知られていたとしても、相手は結局こちらがどういう調整をしているか読まなければならない。
なお、眠ると寝言のPPは合計32しか無いので、PPを稼がれても問題無い。
カウンターのPPは32で、こちらは相手の攻撃に対して1回カウンターを決めるだけで勝てるので、
相手が眠ると寝言を無駄打ちして来ても、こちらは万が一攻撃されても良いようにカウンターを連打しつつ、
32ターンの間の何処かのタイミングで1回だけ別の技を無駄打ちするだけで、
カウンターのPPを1残した状態でヘラクロスは必ず攻撃技を撃つのを余儀なくされる
のである。
そして、何よりも重要なのは、この型のヘラクロスは対戦において非常に多いという点。
つまり、そのヘラクロスに勝てるということは、それだけチャンスがあるということである!

同様に、4つ目に挙げたセミフルスターミーについて考える。
このスターミーが打つ最も弱い技は冷凍ビーム。
これもそのままではミラーコート一撃で返せないので、特防を下げる必要がある。
55スターミーの冷凍ビームに対してミラーコートを決めれば一撃で倒せるようにするには、
特殊個体値1、特殊努力レベル17に調整すれば良い
ただしこの調整の場合、スターミーが雨乞い+ハイドロポンプを撃って来た場合1割強の確率で一撃で倒されてしまう。
特殊努力レベルを18に上げることでこの事故率を超低確率に抑えられるが、
その場合逆に冷凍ビームに対してミラーコートで倒せる確率が9割に下がる。
どちらを取るかは、環境に雨乞い型が多いか、セミフル型が多いかだろう。
因みに無駄技である自己再生のPPは32なので、上記のヘラクロスと同じことが言える。
最後に挙げた50スターミーに関しても、波乗りに対してミラーコートを決めれば一撃。

なお、50スイクンの冷凍ビームや、55サンダーの目覚めるパワー氷あたりに関しては、
どう調整しても一撃で跳ね返せないので、これらとのタイマンは諦めよう。


回復技を持たず、攻撃技と無害な補助技しか持たないポケモン

相手に回復技が無ければ、カウンターorミラーコートで一撃で倒せなくても、ダメージを蓄積させれば良い。
例えば以下のようなポケモン。
リザードンについて。上記のヘラクロスの地震を意識した耐久調整の場合、
残念ながら腹太鼓+地震で一撃で倒れてしまうが、ソーナンスがこれを耐える調整、
具体的に言うと防御個体値1、防御努力レベル40と仮定する。
もちろん、リザードンが腹太鼓を叩いてしまったら、岩雪崩をカウンターしても一撃で倒せる。
また、大文字に対してミラーコートを決めても一撃で倒せる。
すなわちリザードンは腹太鼓をしてしまうと、攻撃を読み当てられたら負けることになる。
では腹太鼓をせずに、最弱の攻撃である岩雪崩を打ったらどうなるか。
実はこの調整を施したソーナンスは、リザードンの素の岩雪崩をカウンターした場合、
ちょうどリザードンが二度と腹太鼓を叩けなくなる体力まで削ることが出来る
のである!
こうなったらもうリザードンは何かしらの攻撃を撃つしかなく、
大文字か物理技かを読み切ることが出来ればソーナンスは勝つことが出来るのである。

ニドクインに関しては、少々複雑になる。
冷凍ビームを撃ってミラーコートされたら甘える連打で食べ残し回復、という繰り返しをされると、
実質凍結待ちのような状況になってしまうため、一見有利とは言い難いが、
ソーナンスが上記のスターミーに勝てる耐久調整を施してあると仮定すると、
冷凍ビーム1回をミラーコートで返したダメージぶんを食べ残しで回復し切るには、10ターン以上が必要
つまり、ニドクインは安全のためには10数ターン甘えるを連打する必要があり、甘えるのPPは32なので、
実質冷凍ビームによる凍結を狙えるのは3回程度と思って良いだろう。
甘えるのPPさえ切れれば、あとは例によって地震か特殊技かを読むことさえ出来れば、ソーナンスは勝てる。
なお、意外にも神秘の守りのお陰で、ニドクインは更に冷凍ビームを撃つタイミングが難しくなるというのも重要。

パルシェンとマルマインについては、回復技が無いのもあるが、そもそも上記のような耐久調整をしていれば、
冷凍ビームに対しても10万ボルトに対しても、ミラーコートで一撃で倒すことが出来る
あとは例によって、相手が攻撃技を撃たざるを得なくなる状態までミラーコートのPPを1回だけ残しておけば良い。
例えばパルシェンの撒き菱+リフレクターの合計PPは64。
その間ソーナンスは無駄技を撃ちつつも、ミラーコートを31回は空振りして良い
更には、ソーナンスが読み外して無駄技のターンに冷凍ビームを喰らってしまっても、
その後ミラーコートを数回連続で打って冷凍ビームを阻止することによって、食べ残しで回復が出来るため、
読みが入るとは言えかなり有利な読み合いと言って良いだろう。
リフレクターの枠は鈍いや眠るでも同じように勝てる。寧ろこれらの方がPPが少ないので更に楽。
マルマインは光の壁がある場合PPが多いので、少し読みが難しくなると言った所か。

ここで最も注目すべきはパルシェンである。このようなパルシェンは、上記のヘラクロス以上に多いのではないだろうか。
しかも、どくどくさえ持っていなければ一般的なほとんどの型のパルシェンに勝てる、すなわち

「ソーナンスはパルシェンにタイマンで勝てる」

と言い切っても過言ではないのである!!!
ここまでメジャーで、頻繁に見かけるポケモンの、多くの型に対して勝てるのである。
まさにこれこそが、ソーナンスに残された最も可能性のある道なのではないだろうか!?


調整の結論

能力値としては他に、攻撃力と素早さを考える。
混乱自滅ダメージを考えるとやはり、攻撃力は極力下げるのが望ましい
また、素早さに関しては、道連れを狙ったりするなら別だが、
ここまでに提案した方法ならばひたすらカウンターとミラーコートで攻撃を跳ね返すだけなので、
ハッキリ言って素早さは全く関係無い。高くても低くても良いと言ってしまって良い。
以上を踏まえると、まず個体値は、HPは最大、攻撃は出来るだけ低く、防御・特殊は1が望ましい。
個体値は「1111」で良いだろう。別に「11F1」等でも良いが、素早さは何でも良いなら見栄えを良くしよう。
次に努力レベル。HPは最大、攻撃出来るだけ低く、防御は15、特殊は17が望ましい。
「H/こ/ぼ/す/と」の順に、「62/0/15/??/17」としたいが、ではこれを実機で再現することは出来るのだろうか。
(努力レベル62と63では実数値は同じになる。)
計算した結果。これは理論上再現可能である!(※ただし実際には年単位の手間がかかる。)
まずマックスアップだけを10回投与した上で、学習装置を利用して努力値を1/12に出来る状態で、
HPが最大値になるまでラッキーだけを倒す。これによって努力レベルは「62/0/0/21/15」となる。
続いて防御は、同様にツボツボだけを倒せば、攻撃・素早さ・特殊に一切努力値を入れずに、
防御だけに好きなだけ努力値を入れることが出来る。実際は1回だけブロムヘキシンを投与してから倒す方が楽。
これで努力レベルは「62/0/15/21/15」になる。
あとは特殊努力レベルを17まで上げれば良い。これは引き続きラッキーを倒すことで実現出来る。
ここから同時に素早さの努力レベルがどれだけ溜まるかを計算するのはもう面倒なので、
インドメタシンを与え切った限界値である40としよう。
ということで、ソーナンスは個体値「1111」、努力レベル「63/0/15/40/17」で使おう
なお、リザードンを対策したい場合に限っては、ブロムヘキシンを限界まで投与して努力レベルを「63/0/40/40/17」に。
ヘラクロスのメガホーンをカウンターしたい場合は、更にツボツボを倒して「63/0/63/40/17」に。
前述の通りレベルは50、持ち物は食べ残し。


どのようにタイマンに持ち込むか

改めて、読みも含めてタイマンで勝てる(可能性がある)ポケモンを羅列する。
55カイリキークロスチョップ岩雪崩目覚めるパワー霊大文字奇跡の実
55ニドキング地震大文字10万ボルト冷凍ビーム奇跡の実
55カイリュー捨て身タックル冷凍ビーム爆裂パンチ奇跡の実
55ゲンガー10万ボルト冷凍パンチサイコキネシス大爆発黄金の実
50ヘラクロスメガホーン地震眠る寝言ピントレンズ
50サンダース甘える眠る寝言ピントレンズ
55スターミーハイドロポンプ雨乞い自己再生奇跡の実
55スターミーハイドロポンプ冷凍ビーム自己再生奇跡の実
50スターミー波乗り電磁波リフレクター自己再生奇跡の実
50リザードン大文字地震岩雪崩腹太鼓奇跡の実
50ニドクイン地震冷凍ビーム甘える食べ残し
50パルシェン冷凍ビーム撒き菱リフレクター大爆発黄金の実
50マルマイン10万ボルト電磁波光の壁大爆発奇跡の実

では、以上のポケモンと実際にタイマンを張るにはどうすれば良いか。
最も手っ取り早いのは、まず「それらをおびき寄せるようなポケモンをエースに置く」ことである。
その上で、タイマンに持ち込む必要があるので、爆破ポケモンを2枚入れることが必須。
そして、見せ合いの段階で、お目当てのポケモンが相手の手持ちに居た場合、
エース抜きで「爆破ポケモン+爆破ポケモン+ソーナンス」と選出する。
これが最もシンプルかつ成功しやすい方法なのではないだろうか。
よって、「上記のポケモンのうち出来るだけ多くのポケモンをおびき寄せる(=苦手とする)ポケモン」を考えた。

イノムー

これは上記のうちかなり多くのポケモンに不利を取れる絶好のポケモンではないだろうか!
因みに、タイマンを狙うなら爆破の他に、ブラッキーでロックバトンと組み合わせる手もあるが、
ブラッキーともう1匹のポケモンで相手の他の2匹を倒すのは至難の業だと思うので、やめた方が良いだろう。
ということで、55イノムーに50ソーナンスを入れ、
残りはカビゴンやゲンガー等で出来るだけ爆破で相打ちを出来るような形で、数戦してみた。
しかし気付いてしまった。「肝心の冷凍ビームパルシェンにそこまで弱くない」と。
そこで考え直した。「下手に欲張らず、超メジャー級であるパルシェンとヘラクロスだけを狙おう」と。
この2匹に弱いポケモンと言ったら明確。

ガラガラ

これならかなり強制選出力もある!ということでイノムーをガラガラに換えてみた。
しかし道は険しかった。ガラガラ受けがナッシーだったり、鈍いガルーラに自爆を止められたり、
逆に爆破キャラが活躍し過ぎて、ソーナンスを出さずに2匹で勝ってしまったり。
途中からは地震ヘラクロスすら環境から少し減って来たのを感じたので、
最終的にはパルシェン一点狙いになってしまって、55グライガー等でも試したが、
管理人にはとうとう理想的な勝ち方が出来るログを取ることが出来なかった。
せいぜい頑張れたログが3つだけ取れたので、紹介する。

ログ1  ログ2  ログ3


私の研究はここまでです。力尽きました
ただ、↑にタイマンで勝てる相手をリストアップした時に思いました。
「読み次第でも、これら全員に50で勝てるキャラってソーナンスだけなんじゃないか」と。


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